『クワイエット・プレイス』
原題:A Quiet Place
2018年製作/アメリカ映画/上映時間:90分/G/2018年9月28日日本公開
監督:ジョン・クラシンスキー
出演:エミリー・ブラント
ジョン・クラシンスキー
ミリセント・シモンズ ほか
『ボーダーライン』などのエミリー・ブラントが主演、ブラントの夫でもある俳優のジョン・クラシンスキーが監督・脚本を手がけ、全米でスマッシュヒットを記録したサスペンスホラーです。
音に反応し人間を襲う何かが潜む世界で、音を立てずに生き延びようとする一家の姿を映し出します。
あらすじ
音に反応して襲撃してくる何かによって、人類は滅亡の危機にさらされていた。リー(ジョン・クラシンスキー)とエヴリン(エミリー・ブラント)の夫婦は、聴覚しょう害の娘ら3人の子供と決して音を立てないというルールを固く守ることで生き延びていた。手話を用い、裸足で歩くなどして、静寂を保ちながら暮らしていたが、エヴリンの胎内には新しい命が宿っていた。
(シネマトゥデイより)
『ボーダーライン』、『ガール・オン・ザ・トレイン』などのエミリー・ブラントらが出演したホラーです。
製作に『アルマゲドン』のマイケル・ベイが名を連ねております。
dTVにて鑑賞。
2度目の鑑賞になります。
2作目鑑賞前のおさらいで観ました。
前回鑑賞は一昨年、病院入院中にAmazonプライムビデオをスマホで観ました。
やはり映画はできるだけ大きな画面で観たいと痛感いたしました。
音に反応して人間を襲う「何か」によって人類が滅亡の危機に瀕した世界で、「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、生き延びている家族がいた。
彼らは会話に手話を使い、歩くときは裸足で、道には砂を敷き詰め、静寂とともに暮らしていた。しかし、そんな一家を想像を絶する恐怖が襲う・・・。
スティーヴン・キング賞賛。
『レディ・プレイヤー1』、『グレイテスト・ショーマン』を凌ぐ興行成績。
ロッテントマトで『IT』を超える高評価と全米で大絶賛されているエミリー・ブラント主演のサスペンス・ホラーです。
低予算感満載のB級映画なのですが、まあ、それなりに楽しめました。
・・・が、あまりにツッコミどころ満載な展開や設定に怖さを超えて笑ってしまうところも。
目は見えないが、音に対して異常なまでに敏感なクリーチャーによって人類のほとんどが滅ぼされてしまった世界。
そこにひっそり住む家族を描いているのですが、この家族のやっていることが「死にたいんかい?」と言いたくなるおバカなことばかり。
スーパーマーケットで薬などと調達した家族。
そこで玩具のスペースシャトルを手にした末っ子の男の子。
「音が出るからダメ」と持っていくことを拒んだ父親。
しかし、こっそり(電池を抜いて)末っ子に渡した優しいお姉ちゃん。
・・・と、ここまではいいとして、この家族、この末っ子を一番最後に歩かせて自分たちはサッサと歩いている始末。
一番音を立ててしまう恐れのある末っ子を最後尾に歩かせるなど考えられない。
電池を持ってきてセットしてしまった末っ子は音を立てクリーチャーの餌食に・・・。
それから数100日後。
末っ子の死を気にもせず?(気にはしておりましたが)、信じられないことに子作りに励んでしまったこのご夫婦。
ここで、本作最大の謎が。(このクリーチャーは何者か・・・以上の)
このご夫婦、どうやって音を立てずに子作り励んだのでしょうか?
クリーチャーは自然な音には反応しないのですが、いつも聞く音以外を探知すると過敏に反応する設定。
そんなクリーチャーがいる恐ろしい世界で愛を育むことはある意味すばらしいと言えるかもしれませんが、普通、そんな気分にならないでしょう?(しかも子どもさんを殺されているのですから)
そのうえ、妊娠し子どもを出産しようとする恐ろしい冒険家の奥様。
カレンダーに”予定日”と記載して出産を楽しみにしているとしか思えない奥様。
この家族の住む農園。
設備が豪華で酸素ボンベや聴診器、無線機、点滴など至れり尽くせり。
人類のほとんどが死滅した世界で、どこから電気が送られてくるのだろう・・・と考えるのは野暮なのかな?
怖くないワケでは無いのですが、これらのツッコミどころがアホ丸出しなので、ホラーとしての怖さが薄まってしまったのが残念に思いました。
手話がメインの作品ですが、それでしたら、先日鑑賞した『コーダ あいのうた』の方が感動もあり数段上。
滝の流れる音に打ち消された声にはまったく反応しないクリーチャー。
それなら、滝のそばで暮らせば平穏な毎日のはずなのに・・・。
それに、このクリーチャー、ショットガンで簡単に殺せます。
ならば、弾丸尽きるまで戦え・・・と言いたい!
「エミリー・ブラントがよく低予算ホラー映画に出演したな~」と思っておりましたら、監督&製作&脚本が実生活のご主人。
これで、この映画の謎のひとつは解明されました。
メキシコに落下した隕石に乗ってきたというクリーチャー。
悪いヤツはメキシコから来る・・・というトランプ政権肯定派の映画として観ましょう。
続編は期待度低めで鑑賞することにいたします。
久々にくしゃおじさんを観れて(ご存じの方いらっしゃいますか?)懐かしかったです。