『ソー:ラブ&サンダー』
原題:Thor: Love and Thunder
2022年製作/アメリカ映画/上映時間:119分/G/2022年7月8日日本公開
監督:タイカ・ワイティティ
出演:クリス・ヘムズワース
ナタリー・ポートマン ほか
クリス・ヘムズワース演じる、雷神ソーの活躍を描く『マイティ・ソー』シリーズの第4弾です。
いつしか戦いを避けるようになっていたソーの前に、神々を滅ぼそうとたくらむゴアが出現します。
監督は前作『マイティ・ソー バトルロイヤル』から引き続きタイカ・ワイティティが務めております。
あらすじ
壮絶なバトルの末、宇宙に旅立ったソー(クリス・ヘムズワース)は、すっかり戦いから遠ざかっていた。ある日、神殺しをもくろむ強敵ゴア(クリスチャン・ベイル)が出現し、ソーと新たに王となったヴァルキリー(テッサ・トンプソン)が応戦するものの、ゴアの前に全く歯が立たなかった。そこへマイティ・ソーのコスチュームをまとったソーの元恋人ジェーン(ナタリー・ポートマン)が現れ、ソーとヴァルキリーに協力する。
(シネマトゥデイより)
クリス・ヘムズワース演じる雷神ソーの活躍を描いた、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の『マイティ・ソー』シリーズ第4作です。
『アベンジャーズ エンドゲーム』後の世界を舞台に、「神殺し」の異名を持つ悪役ゴアとの戦いが描かれます。
Disney+にて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
現時点でMCU最新作が早くも配信とのことで、今回は本作を選びました。
・・・ただ、MCUの作品の中で私、『マイティ・ソー』あまり好きじゃないんですよね~。
サノスとの激闘の後、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々とともに宇宙へ旅立ったソー。これまでの道のりで多くの大切な人々を失った彼は、いつしか戦いを避けるようになり、自分とは何者かを見つめ直す日々を送っていた。
そんなソーの前に、神々のせん滅をもくろむ最悪の敵、神殺しのゴアが出現。ソーやアスガルドの新たな王となったヴァルキリーは、ゴアを相手に苦戦を強いられる。
そこへソーの元恋人ジェーンが、ソーのコスチュームを身にまとい、選ばれた者しか振るうことができないムジョルニアを手に取り現れる。ジェーンに対していまだ未練を抱いていたソーは、浮き立つ気持ちを抑えながら、新たな”マイティ・ソー”となったジェーンとタッグを組み、ゴアに立ち向かうことになる
前作の原題『ラグナロク』を『バトルロイヤル』などとふざけたタイトルをつけひんしゅくを買ったためか、今回は完全に原題そのままのタイトルで良かったです。
アンソニー・ホプキンスも出ない。
ロキもいない。
浅野忠信さんも出ない。
そんな寂しい中、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の面々が登場すると聞いて楽しみにしていたのですが、登場は冒頭のちょっとだけ。
これ・・・と言った見せ場も無く、あっさり退場。
・・・で、ここから「これはヒーロー映画?」と思ってしまうほど、おバカな笑いが満載の展開に。
これは好みの問題もありますが、自分はまったく笑えず(失笑はしました)、MCUの作品史上最悪の苦痛の時間が続くことに。
アカデミー賞俳優、ラッセル・クロウが稲妻の神・ゼウスを演じているのですが、まん丸に太った姿でスカートひらり・・・するシーンを観てしまったとき、『L.A.コンフィデンシャル』が大好きな自分は悲しくて泣きそうになってしまいました。(ただでさえ、ケヴィン・スペイシーの件もあるのに・・・)
そのゼウスによってスッポンポンにされてしまうソー。
写真はモザイクが入っておりますが、映画本編ではしっかりお尻観えております。
女性ファンへのサービスカットでしょうが、男のお尻を観て喜ぶ趣味の無い私にはど~でもいいシーンでした。
アカデミー賞女優、ナタリー・ポートマンがマイティ・ソーになっちゃ展開も笑激的で、「ナタリーもダークサイドへ堕ちてしまったのか?」と思ってしまいました。
アカデミー賞俳優、クリスチャン・ベイルがソーの敵・ゴアを演じております。
演技は良かったと思いましたが、最近のMCUの作品は元バットマン俳優を敵役にしたいのかな~と思ってしまいました。(マイケル・キートンもでしたし)
ゴアが宇宙のあちらこちらから子どもを拉致し監禁しているのですが、目的がよく分からなかった。
身代金を要求するというワケではありませんし。
ガンズ&ローゼズが良かったという理由で賞賛している評論家先生がおりましたが、それと映画の評価は違うと思います。
モーツァルトの曲がいいから映画『アマデウス』が良かったワケでは無かったのですから。
「N・ポートマンの、円熟味を増した“女優の顔”に唸った」と更に絶賛されておりますが、Disneyからお幾ら貰ったか分かりませんが、あまりに白々しいこと書くと信頼を失いますよ。
キャプテン・アメリカの「アベンジャーズ、アッセンブル」のかけ声。
そして、アイアンマンの指パッチン。
あの『アベンジャーズ/エンドゲーム』の感動のあと、ソー単独の映画は正直役不足感が映画に漂っております。
それだけにしつこいですが、『ガーディアンズ~』の面々にもっと見せ場が欲しかった、盛り上げてもらいたかった。
2人のマイティ・ソーのコスチュームが安っぽいコスプレにしか観えない。
ヴィジュアルもIMAXで撮影したと思えないほどパッとしない。
くだらないギャグ満載のシナリオにやる気の無さ全開のナタリーとクリス・プラット。
やる気全開でも演技力の無いクリス・ヘムズワース。
こんなシナリオでも頑張って演技をしたクリスチャン・ベイル。
やはりベイルはすばらしい。
それくらいしか褒めるものの無い映画でした。
この映画を天国のスタン・リー氏はどう思っているのでしょうか?