One today is worth two tomorrow.

当ブログへ起しいただき、心から感謝いたします。映画の感想やスポーツ観戦の記事、写真中心のブログです。

『ブラック・ウィドウ』

『ブラック・ウィドウ』

原題:Black Widow

 

2021年製作/アメリカ映画/上映時間:134分/G/2021年7月8日日本公開

 

監督:ケイト・ショートランド

出演:スカーレット・ヨハンソン

   フローレンス・ピュー

   レイチェル・ワイズ ほか

 

アベンジャーズ』シリーズをはじめとしたマーベル・シネマティック・ユニバースMCU)の各作品で活躍した、スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウが単独で主役を務めたアクション映画です。

超人的な身体能力と、類いまれな美貌を持つヒロインの秘密をひもとかれます。

 

あらすじ

 

孤高の暗殺者ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)の前に、ある日突然「妹」のエレーナ(フローレンス・ピュー)が現れる。二人は自分たちを暗殺者に仕立て上げたスパイ組織レッドルームの秘密を知ってしまったため、組織から命を狙われていた。姉妹が頼れるのは、かつて組織によって作られた偽りの家族しかなかったが、レッドルームの陰謀はこの「家族」の再会に仕組まれていた。

シネマトゥデイより)

 

すご腕の暗殺者で世界最高のスパイ、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの活躍を描いたアクション映画です。

主演はもちろんスカーレット・ヨハンソン

妹のエレーナを『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』でアカデミー助演女優賞にノミネートされたフローレンス・ピューが演じております。

共演はオスカー女優のレイチェル・ワイズ、デヴィッド・ハーパー、ウィリアム・ハートら。

 

Disney+にて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

MCU作品、少したまってきて、来月1日から『ブラック・パンサー/ワカンダ・フォーエバー』の配信も決まりましたので、「そろそろ観ないと」と思い、まず本作から鑑賞いたしました。(次いで『スパイダーマン~』、『ドクター・ストレンジ~』と観れたらと思っております)

 

ブラック・ウィドウの前に突如現れた“妹”エレーナ。姉妹は、自分たちを暗殺者に育てたスパイ組織レッドルームの秘密を知ったことで命を狙われる。

唯一の味方は、かつて組織が生み出した“偽りの家族”だけ。だが、この家族の再会によって、レッドルームの恐るべき陰謀が動きだす!ブラック・ウィドウの作られた過去との戦いが、世界の命運を握る・・・。

※本作のネタバレはできるだけ控えますが、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』のネタバレが含まれる記事になります。この2作品をこれから初めての鑑賞される方はご注意を。※

 

『インフィニティ・ウォー』以前、アベンジャーズの紅一点だったブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの活躍を描いた作品です。

物語の時代設定がアベンジャーズ分裂のきっかけになった『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』と『インフィニティ・ウォー』の間になっております。

 

近年、論争になっているMCU作品に対する映画人の対応。

まず、事の発端になったのが2019年10月に・・・

私の尊敬する映画監督のマーティン・スコセッシの発言。

MCU作品に対し、「あれは映画ではない。なにか別のものだ」と断言。「我々はあれに侵略されてはならない。映画館は気骨を見せて、ストーリーのある映画を見せるべきだ」と訴え、更に「映画館がアミューズメントパーク化してしまった。それ自体は構わないが、他の種類の映画すべてを侵略するのはやめてほしい。そういった映画を楽しむ人にはいいだろうし、そういう映画を作る人々は尊敬する。だが、自分の好みではない。単純に違う。あの手の映画は、あれを映画だと勘違いするような別の種類の観客を生み出してしまっている」と発言。

 

その意見に追随するかのように、フランシス・フォード・コッポラ監督も「見下げた作品」と批判。

リドリー・スコット監督も「スーパーヒーロー映画は退屈」と発言。(『プロメテウス

』、『エイリアン コヴェナント』も退屈でしたが・・・)

 

これらの意見に対し、当然MCU作品に出演した俳優は反論。

まず、アイアンマンことトニー・スタークを演じたロバート・ダウニー・Jrは「スコセッシ監督の意見には感謝するよ。何事においても、いろんな見方をする人の意見を聞くことは重要だと思う。そうすることで、議論を集めて前進することができるからね」と冷静な意見を述べたうえで、マーベル映画は「シネマではない」とする意見は「意味をなしてない」とコメント。

 

ニック・フューリー役、サミュエル・L・ジャクソンは「映画は映画。誰もがマーティンの映画を好きだというわけでもないし、それぞれに意見があっていいと思う。それで誰かが映画作りをやめるきっかけにもならないし」と、一歩身を引きつつもはっきりとした意見を述べ、ナタリー・ポートマンベネディクト・カンバーバッチらもスコセッシの意見に反論を述べております。

 

ここからはわたくしのど~しようも無い意見ですが、Disneyの商業戦略には疑問を感じることが多いですが(Disney+に加入している私が言うのもヘンですが)、MCU作品が「映画では無い」とは思ったことはありません。

映画とは「良い」、「悪い」と言うより、「好き」、「嫌い」という感想や意見が適格なように思っております。

スコセッシ、コッポラの重厚な映画に比べ、MCU作品は軽い感じに思えます。

しかし、スコセッシ、コッポラの暴力的な映画を嫌う人がいるのも事実です。

 

双方の意見が出たあとに、マーベルコミックを愛する映画監督のクエンティン・タランティーノの意見が出ました。

自分は、このタランティーノの意見が一番的を得ているように思いました。

「マーベル映画だけが製作されているように見える」と否定的意見のあと、「近頃は本物の映画スターが少なくなった。マーベルキャラクターを演じて有名になった俳優は多いけど、彼らは映画スターじゃないだろ?キャプテン・アメリカやソーがスターなだけ」とコメント。

 

本作主演のスカーレット・ヨハンソンは正真正銘の映画スターです。

ですが、クリス・エヴァンスクリス・ヘムズワースは申し訳無い言い方ですが、違うと思います。

スカーレットはナターシャ以外を演じた映画でも「観たい」と思わせてくれますが、エヴァンスらのキャプテン・アメリカ、ソー以外の映画は観る気が起きません。

タランティーノの言う通り、演じたキャラクターがスターなのです。

考古学者、インディアナ・ジョーンズ博士の活躍を観に劇場へ足を運ぶ人もいれば、スーパースターのハリソン・フォードを観たくてチケットを買う人もいるでしょう。

それとはまったく違います。

 

映画の好みは十人十色。

お好きな映画を楽しむのがベストだと思います。

ただ、全米の劇場をほとんどMCU作品が占拠し、低予算の秀作映画の上映の機会を奪っているのにスコセッシやコッポラは危惧しているのだと思います。

それも事実なのですが、映画館も営利目的で商売しているので、こればかりは・・・とも思ってしまいます。

 

これまた、ど~でもいいことですが、DCにもMCU作品にもまだ出演していない、本物のスーパースターのトム・クルーズレオナルド・ディカプリオの今後の動向は少し気になります。(おそらくどちらにも出演しないと思いますが)

 

スコセッシもコッポラも、近年の日本の少女コミック原作の映画(すべてではありませんが)を観たら、MCU作品への意見を訂正すると思います。

本当に酷い産業廃棄物以下のゴミ映画(「映画とは言えない」)は太平洋の彼方の島国に存在いたします。

 

自分は『ゴッドファーザー』、『タクシードライバー』大好きで10回以上観ております。

でも、MCU作品も大好きな作品があります。

本作もその1本と言っていい、とても面白い映画だと思いました。

 

MCU作品、DCの『ワンダーウーマン』も含め、女性戦士が主人公のアメコミ作品はナターシャが3人目だと思いますが、超人では無く生身の人間と言うところが本作の面白さであり、魅力だと思いました。

 

これまで語られなかったナターシャの過去。

家族との生活や、なぜ彼女がアベンジャーズのメンバーにまで成長したのかが明らかになります。

 

妹のエレーナを演じたフローレンス・ピューも印象に残る演技を披露しておりました。

ますます勇気を出して『ミッドサマー』観なくては・・・。

 

どちらかと言うとハードな展開の多い中、ユーモラスなキャラクターとして登場するお父さんのレッド・ガーディアン。

キャプテン・アメリカに対抗意識満々の面白いキャラでした。

 

戦闘する相手の動きを完コピできるタスクマスター。

マスクを外したら意外な方が演じていて、少し驚きました。

 

そして、2022年3月13日に他界されたウィリアム・ハート、最後のMCU作品になってしまいました。

ハートの演じたようなキャラクターがあってこそ、MCU作品に深みが出たように感じます。

とても残念です。

ご冥福をお祈りいたします。

 

少し唐突に感じた『エンドゲーム』でのナターシャの死。

そのモヤモヤが少し本作を観たことで晴れた感じがいたしました。

 

一切弱音を吐かず、気丈な振る舞いをしていた彼女の根底に存在するものとは何か?

タフで勇敢な女性として描かれてきたナターシャの人間としての弱さ。

そのようなものが描かれたことにより、ヒーロー映画というジャンルを超え、ドラマ性の高い映画に仕上がっていたと思いました。

 

MCU作品恒例のエンドクレジット後の「○○は△△で帰ってくる」というテロップは当然登場しませんでした。

これがナターシャの最後の活躍と思うと感慨深いものがあります。

スカーレット・ヨハンソンに「本当にありがとう」と言いたいです!

 

 

 

『ドリームプラン』

『ドリームプラン』

原題:King Richard

 

2021年製作/アメリカ映画/上映時間:144分/G/2022年2月23日日本公開

 

監督:レイナルド・マーカス・グリーン

出演:ウィル・スミス

   アーンジャニュー・エリス

   サナイヤ・シドニー ほか

 

テニス史に名を残すビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹の父親リチャード・ウィリアムズ氏を描く伝記ドラマです。

テニス未経験の父親が娘たちを最強の選手に育て上げるため、独学で指導プランを作成し世界の頂点を目指す姿が描かれます。

2022年・第94回アカデミー賞では作品賞、主演男優賞、助演女優賞ほか計6部門にノミネートされ、ウィル・スミスが主演男優賞を受賞。

 

あらすじ

 

ビーナス、セリーナ・ウィリアムズ姉妹が生まれる前、父のリチャード(ウィル・スミス)は優勝したテニス選手が多額の小切手を手にする姿を見て、子供を最高のテニス選手にすることを思い立つ。自身はテニス未経験だったが独学で指導法を研究し、世界王者を育てる計画書(ドリームプラン)を作る。治安の悪いアメリカ・ロサンゼルス郊外コンプトン市の公営コートで、彼は周囲からの批判やさまざまな困難を乗り越えながら、娘たちを史上最強の選手に育て上げていく。

シネマトゥデイより)

 

ウィル・スミスが主演・製作を務め、世界最強のテニスプレイヤーと称されるビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を世界チャンピオンに育てあげたテニス未経験の父親の実話を基に描いた伝記ドラマです。

共演にドラマ「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」などのアーンジャニュー・エリス、ドラマ「パッセージ」などのサナイヤ・シドニー、デミ・シングルトンら。

 

BDにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

女子テニスは大好きですが、ウィリアムズ姉妹はあまり関心が無いので「どうしようかな~」と思っておりましたが、一応アカデミー賞受賞作なので、上映時間長いのは気になっておりましたが、先ほど鑑賞してまいりました。

 

リチャード・ウィリアムズは優勝したテニスプレイヤーが4万ドルの小切手を受け取る姿をテレビで見て、自分の子どもをテニスプレイヤーに育てることを決意する。テニスの経験がない彼は独学でテニスの教育法を研究して78ページにも及ぶ計画書を作成し、常識破りの計画を実行に移す。

 

ギャングがはびこるカリフォルニア州コンプトンの公営テニスコートで、周囲からの批判や数々の問題に立ち向かいながら奮闘する父のもと、姉妹はその才能を開花させていく・・・。

 

テニスに詳しく無い人での知っている人が多いと思われる世界最強のテニス姉妹・ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹とその父親の姿が描かれた作品です。

第94回アカデミー賞において、作品賞、主演男優賞、助演女優賞(アーンジャニュー・エリス)、脚本賞編集賞ビヨンセが唄う主題歌賞の計6部門にノミネート。

ウィル・スミスが念願のアカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞・・・いたしましたが、ご存知の通り、とんでもないことが起こってしまいました。

その件も含め、感想を書いていきたいと思います。

 

アカデミー賞作品賞にノミネートと言うのは鑑賞後知りました。

候補作10作品中、鑑賞しているのは本作以外は最優秀作品賞受賞の『コーダ あいのうた』、『ドライブ・マイ・カー』、『DUNE/砂の惑星』、『ウエスト・サイド・ストーリー』。

ベルファスト』、『リコリス・ピザ』、『ナイトメア・アリー』は近日中に鑑賞予定です。

あとの2本はNetflixの映画なので、観れません。(涙)

 

アフリカ系アメリカ人初の世界ランク1位に輝いたビーナス・ウィリアムズ。

グランドスラム最多優勝を誇るセリーナ・ウィリアムズ

白人のスポーツと言われたテニス界に旋風を巻き起こし、歴史を変えたすばらしい選手だと思うのですが、実を言いますと、わたくし、1993年に12歳の若さで全仏オープンジュニア女子シングルで優勝し、”天才少女”と呼ばれたスイス国籍、出身地チェコスロバキアマルチナ・ヒンギスの大ファン。

当時、好きな女性芸能人がいなかったので、ヒンギスのポスターを部屋に飾っていたほどでした。

日本でも人気があり、コマーシャルにも出演。

2013年の東レ・パンパシフィックに出場すると聞き、有明コロシアムの最前列のチケットを購入。

そのとき撮影したヒンギスのプレー。

生で観戦できて本当に嬉しかったです。

 

話しが映画から逸れてしまいました。

物語はアメリカより、どちらかと言うと日本に馴染みのある”毒親”ものと言えると思います。

実在の人物では亀田の(柿の種・・・じゃない)父親。

有名なアニメですと、「巨人の星」の星一徹を連想させてしまいます。

 

14歳の子どもにムリを押しつけるところは、「けしからん!」と思いつつ・・・

この毒親よりは数段マシと思って観ておりました。

「子どもが父親に出来るのは肩を叩くか、殺してあげることだけよ」。

・・・って、そこまで酷いパパでは無いウィル・スミス演じるリチャード。

 

映画の出来は悪くは無く、約2時間半も長く感じませんでした。

 

・・・ただ、観ていて気になったのは、ウィリアムズ姉妹はそれほど苦労をせず、才能を身につけていくところ。

つまり、この毒親の意味不明なプランが存在しなくても、いずれ世界トップのテニスプレイヤーに成長したのでは無いかと思ってしまうところでした。

 

製作総指揮にウィリアムズ姉妹の名前があります。

つまり、この姉妹や両親の悪いところをほとんど表に出さない作りになっております。

ウィリアムズ姉妹のお利口さん、いい子ぶりには「・・・」となってしまいました。

 

とは言いますが、父親であるリチャードの言っていることが二転三転するところなどはイライラしました。

笑うところでは無いのですが、彼が「謙虚になれ!」、「怒りを抑えろ」、「他人の言うことなど関係無い」などと言うと、あのアカデミー賞授賞式を観たあとだけに、「お前がそれを言うか?」とツッコミ入れたくなってしまいました。

 

自己流の教えだけでは、娘を世界に送りだすことができない。

そこで有名・有能のコーチの下を訪ね、彼女たちのプレーを見せ、承諾を得るのですが、「指導方法はオレが決める。試合に出場されるかも」とリチャードパパ、暴走が止まらない。

 

ウィル・スミス自身もそれほど下積み時代は長くなく、早くにスターになった俳優だと思います。

それだけに彼も苦労を知らない。

ヒット作連発で、周囲にチヤホヤされ、天狗になり、挙げ句の果てに才能の無い息子も映画スターにさせようとする。

しかし、リチャードのような計画があったワケでは無かったので、このもくろみは大失敗に終わります。

 

・・・ウィル・スミスのこれまでのキャリアを振り返ってみても、好きな作品より嫌いな作品の方が圧倒的に多いです。

好きなのは『MIB』の1作目(のみ)、『エネミー・オブ・アメリカ』、『ALI アリ』くらい。

1年前、Disney+で観た『アラジン』も良かったかな?

逆に嫌いは『インデペンデンス・デイ』、『MIB』の2作目、『7つの贈り物』、『ニューヨーク冬物語』etc・・・。

アイ・アム・レジェンド』(2007)は2000年代ワースト3に入ると思います。

ただ、2000年製作の『バガー・ヴァンスの伝説』はメチャ好きで、ラストは涙。

監督:ロバート・レッドフォード、製作:スティーヴン・スピルバーグ、共演:マット・デイモンシャーリーズ・セロン

名優ジャック・レモンの遺作だったと記憶しております。

これはスミスのベスト映画だと思っております。

 

人生は失敗と成功の繰り返しとも言えるかもしれません。

スミスほどのスターも同じ。

ですが、このウィリアムズ一家、父親のリチャードは昼間娘にテニス教えて、夜は警備員の夜勤。

もの凄い苦労をしているのですが、そのような苦しみや辛さがまったく伝わってこないのが少し残念に思いました。

 

キャストが良かったです。

ウィル・スミスはもちろん、母親役の人もウィリアムズ姉妹を演じた子役もいい味を出していたと思いました。

 

”驚きの実話”がキャッチフレーズになっておりますが、一番驚いたのがテニスに宮本武蔵のような相手をじらす、苛立たせる戦法があったことです。

 

トランキーロ(焦って)も成功は無い。

待てば、時間を掛ければ、更なる高みへ昇ることができる。

そのようなテーマも感じられました。

 

原題は『リチャード王』という意味で、傍若無人ぶりを発揮する父親を皮肉ったタイトルになっているのですが、なんでこんな意味不明な邦題に?

その答えは・・・

これだ!

これこそが、ウィル・スミスの『ドリームプラン』(夢の計画、そして実行)。

「積年の恨みを受けやがれ!」。

見事なスマッシュ!

 

 

 

今日からマクドナルド値上げ

とても悲しいお知らせです。

本日、1月16日より、マクドナルドのハンバーガーが値上げになります。

 

ハンバーガーが¥150から¥170に。

 

ダブルチーズバーガーが¥370から¥400に。

 

私の大好きなビッグマックが¥410から¥450に。

 

マックフライポテトがSサイズ¥160が¥190に。Mサイズが¥290が¥330に。Lサイズが¥340が¥380に。

 

あまりの悲しさに言葉もありません。

でもさ、そうやっていじけていたって、何も楽しいこと無いよ。

 

 

 

「食べます。やはり値上げしても、ボクは食べます」。

「そう、来なくてはね。ワンコくん」。

 

『フロッグ』

『フロッグ』

原題:I See You

 

2019年製作/イギリス映画/上映時間:98分/2021年3月19日日本公開

 

監督:アダム・ランドール

出演:ヘレン・ハント

   ジョン・テニー

   オーウェンティーグ ほか

 

少年の失踪事件が相次ぐ街を舞台に、事件の担当刑事の家で異変が起きるサスペンススリラーです。

一家を悩ます不可解な現象の顛末(てんまつ)が描かれます。

主演は『恋愛小説家』でオスカーを受賞したヘレン・ハント

 

あらすじ

 

ある街で少年たちが相次いで行方不明となり、現場には過去に発生した連続少年誘拐殺人事件を連想させるナイフが残されていた。しかし、当時の犯人は逮捕されていたため捜査は行き詰まってしまう。一方、事件の担当になったハーパー刑事の自宅では、テレビが勝手についたり、扉がひとりでに閉まったりするなど、奇妙な出来事が次々に起こり始める。やがて、一家の一人息子コナーのもとに不可解なメッセージが届く。

シネマトゥデイより)

 

『恋愛小説家』のヘレン・ハント主演によるサスペンススリラーです。

共演にドラマシリーズ「クローザー」などのジョン・テニー、『サマー・オブ・84』などのジュダ・ルイス、『セル』などのオーウェンティーグなど。

監督は『iBOY』などのアダム・ランドール。

 

BDにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

短めの作品、長い作品、どちらでも良かったのですが、結局短めの作品を選んでしまいました。

 

ある町で、ある日10歳と9歳の少年が立て続けに失踪する。現場には、以前世間を騒がせた連続少年誘拐殺人事件のときと同じ緑色のナイフが残されていた。しかし、既に当時の犯人は逮捕されており、操作は難航する。

一方、事件を担当するベテラン刑事の自宅でも、次々に不可解な出来事が起こり始める。ひとりでに閉まる扉。誰も触っていないはずのテレビは、突然事件のニュース放送を映し出す。やがて、一家の一人息子・コナーの元に届いた不可解なメッセージが届き、事態は予想外の方向へと展開していく・・・。

 

これは「一本取られた」と思わせてくれる、予想不能のサスペンスでした。

映画を数多く観ていると、ある程度は予想はつくものですが、これは巧妙な作りで面白かったですね。

 

ある街で、10歳と9歳の少年が相次いで失踪する事件が発生します。

そちらの方がメインになると思いつつ、その事件を担当する刑事の住む家で摩訶不思議な怪現象が起こります。

それを一部始終見ている謎のカエルのマスク。

そう、その怪現象の真犯人はつば九郎だった・・・。(違います。多少似てますが)

 

『恋愛小説家』でアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したヘレン・ハント

久々に拝見いたしました。

タイタニック』独占だった年のアカデミー賞で、唯一撃沈された(この表現は『タイタニック』には不謹慎なので、訂正します。ダメだった)俳優部門。

(レオ様はノミネートすらされず・・・)

ヒロイン、ローズを演じたケイト・ウィンスレットを破りオスカー受賞は誇っていいと思います。

2012年の『セッションズ』以来、7年ぶりの映画出演だったみたいです。

また、ぜひお元気な姿を見せてもらいたいですね。

 

あまりネタバレできないので、遠回しな書き方で感想を書きますが、この怪現象はアメリカの(ムダに)大きな家だからこそ起きたと言えますね。

アメリカ人にバカにされる日本の”ウサギ小屋”の家ではあり得ません。

 

このお宅ではハムスターを飼っているみたいでしたが、これでは役に立たない・・・。

 

上映開始45分くらいのところから、この怪現象の真相が分かるのですが、これが面白い!

なぜ、あのような事が起きたのか?

キチンと伏線回収しております。

 

・・・でも、その怪現象の正体と少年失踪事件、関係無いじゃんと思っていたら、またまた予想外の展開に。

真犯人も読めなかったな~。

 

冒頭、失踪する少年が宙を舞うシーン、不眠症に苦しむ人を誤解させてしまう描写など、ツッコミどころはあります。

ラストの回想シーンも蛇足のようにも思えます。

 

この映画、Tシャツに貼りついた平面ガエルのド根性物語だったら問題ないのですが、カエルまったく関係無い映画なので、邦題で少しネタバレしてしまっているのが問題です。

・・・ただ、私、”phrogging”というものを初めて知ったので、そういう人は問題無く鑑賞できる1本だと思います。

 

 

 

『シン・ウルトラマン』

『シン・ウルトラマン

Ultraman

 

2022年製作/日本映画/上映時間:112分/G/2022年5月13日日本公開

 

監督:樋口真嗣

出演:斎藤工

   長澤まさみ

   西島秀俊 ほか

 

1966年の放送開始以来親しまれている特撮ヒーロー「ウルトラマン」を、『シン・ゴジラ』などの庵野秀明が企画・脚本、樋口真嗣が監督を務め映画化した空想特撮映画です。

謎の巨大生物「禍威獣(カイジュウ)」が現れ危機に直面した現代の日本を舞台に、未知の存在であるウルトラマンが飛来した世界が描かれます。

 

あらすじ

 

謎の巨大生物「禍威獣(カイジュウ)」が次々に現れ、その存在が日常となった日本。通常兵器が全く通用せず事態が長期化する中、政府は禍威獣対策の専従組織・通称「禍特対(カトクタイ)」を設立する。田村君男(西島秀俊)を班長に、さまざまな分野のスペシャリストから成るメンバーが任務に当たる中、銀色の巨人が突如出現。巨人対策のため、禍特対には分析官・浅見弘子(長澤まさみ)が新たに配属され、作戦立案担当官・神永新二(斎藤工)と組む。

シネマトゥデイより)

 

日本を代表するSF特撮ヒーロー「ウルトラマン」を、『シン・ゴジラ』の庵野秀明樋口真嗣のタッグで新たに映画化した作品です。

主人公を『麻雀放浪記2020』などの斎藤工、彼の相棒を『MOTHER マザー』などの長澤まさみ、共演に西島秀俊、有岡大貴、早見あかり田中哲司山本耕史嶋田久作ら。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本作を鑑賞することが、この星の生命体の義務であり、ベータカプセルを拾ってくれた大阪に住む怪獣殿下の願いでもあるので(←まったく意味不明)、期待値を高めに鑑賞いたしました。

 

ウルトラマン」放送時はまだこの星の生命体では無かったので、再放送で何度も鑑賞しております。

 

「禍威獣(カイジュウ)」と呼ばれる謎の巨大生物が次々と現れ、その存在が日常になった日本。通常兵器が通じない禍威獣に対応するため、政府はスペシャリストを集めて「禍威獣特設対策室専従班」=通称「禍特対(カトクタイ)」を設立。

 

班長の田村君男、作戦立案担当官の神永新二ら禍特対のメンバーが日々任務にあたっていた。

 

そんなある時、大気圏外から銀色の巨人が突如出現。巨人対策のため禍特対には新たに分析官の浅見弘子が配属され、神永とバディを組むことになる・・・。

 

監修:円谷英二、メインライター:金城哲夫、美術&デザイン:成田亨、音楽:宮内國郎(敬称略)と外星人としか思えない高度な知能を持った人たちが作り上げた空想特撮テレビシリーズ、「ウルトラマン」。

 

1966年7月10日から始まった放映は全39話ほとんどが視聴率30%後半を記録。

33、37話は何と40%を超えるという凄さ。

当時は自宅にお風呂が無い家庭も多かった時代で、「ウルトラマン」放送の時間に銭湯から人がいなくなったという逸話も残っております。

 

ウルトラマン」とタイトルつく作品は最初の「ウルトラマン」のみ好きです。

「帰ってきた~」以降は先ほどお名前をあげた天才の方々が携わっていないので、それほど好きではありません。

ウルトラセブン」を「ウルトラマン」の続編と思われている方もいらっしゃいますが、まったく違う別ものです。

 

そんな「ウルトラマン」大好き人間として、良かったと思うところ、それは「違うだろ?」と疑問に思うところ、様々でした。

ただ、それは鑑賞前から想定はしておりました。

まず、残念に思ったところから・・・。

 

シン・ゴジラ』の成功から、やたら日本政府と外星人との会談など、政治色を強めた作りは、本来、禍威獣(カイジュウ)などの対策チームとして設立してある禍特対(カトクタイ)の存在感を薄めてしまった感がありました。

 

1966年には存在しなかったSNS

そのお陰であっさり正体がバレちゃったウルトラマンこと神永新二。

このキャラクターが「ウルトラマン」のハヤタ隊員より「ウルトラセブン」のモロボシダンに近いものになっておりました。

地球へ落下する際、地球人としての彼の命を奪ってしまうことから、彼になりすます設定なのですが、あまりにハヤタ隊員に比べ宇宙人色強すぎです。

 

ウルトラマン、戦闘時、まったくの無口なんですよね。

「シュワッチ」とも何とも言わない。

これは脚本の庵野秀明さんの好みなのかな~?

自分は「シュワッチ!」と言って欲しかった。

 

これだと、『シン・仮面ライダー』も「トぅ!」とは言いそうも無いですね。

「ライダーキぃぃ~ック!」は言ってくれるかな?

 

続いて良かったところですが、皆さん絶賛している山本耕史さんのメフィラスは見事な演技でした。

テレビシリーズのメフィラス星人はIQも高い宇宙人として知られておりますが、争いを好まず、知性で地球を征服しようというキャラクターを好演しておりました。

 

長澤まさみさんは巨大化しても美脚は健在でした。

かなりセクハラまじりのシーンでしたが、体当たり演技も良かったです。

 

かつてのUWFのレスラーだった前田日明さんはウルトラマンが怪獣に負けたことを悔しがり、「怪獣より強くなってやる」という気持ちからプロレスラーになりました。

つまり、UWFの格闘技・プロレスの原点はウルトラマンの戦闘スタイルなのですが、さすがにCGではウルトラマンのプロレスは観られなかったですね。

 

そのウルトラマンを負かした最強の宇宙恐竜・ゼットン

これに関しては、あまりにテレビシリーズとの違いに絶句。

EVA○号機?と言いたくなってしまった・・・。

 

本作はリアリティを出させるために、かなり難しい言葉などを多用しております。

それは悪いことではありませんが、これを観て、喜ぶのはテレビシリーズの「ウルトラマン」と観ていた世代やヲタクの人たちだと思います。

今の子どもたちが本作に触れて、面白いと感じるかは正直微妙です。

 

成田亨先生のエピソードを少々。(またヲタク知識を・・・)

成田先生の息子さんの学校の宿題の作文、テーマは「お父さんの仕事」。

当然成田先生の息子さんは「僕のお父さんはウルトラマンのデザインを描いてます」と正直に作文に。

それを読んだ担任教師は激怒して成田邸へ。

「お宅の息子さんは学校の作文にこんなウソを書いています」と成田先生の奥様へ言うと、奥様、慌てて書斎へ行き、何枚かあるデッサンを先生に見せます。

先生、言葉を失ったそうです。

 

そのような偉大な人たちが作り上げたものに自己流のブレンドをミックスさせる上手さはさすが庵野秀明さんだと思いました。

ただ、1本の映画として観ると、いい俳優さん揃えていながら、使いこなせていないところは、もどかしさのようなものが残ってしまいました。

西島秀俊さんは『ドライブ・マイ・カー』と同じ人?と疑いたくなりました。

おそらくはザラブの化けたニセモノだと思いますが。(違う)

 

終盤登場するゾーフィ(ゾフィでは無いのね?)のセリフなど、やっぱり「ウルトラマン」より「ウルトラセブン」色が強い印象です。

体内のエネルギーが無くなると色が変色していくなど、オリジナルの部分もあり、そこは面白いと思いました。

とにかく長澤まさみさん演じる浅見弘子が初めてウルトラマンを見たときの言葉、

「綺麗」

これに尽きると思います。

本当に美しいフォルム、そしてスタイルとデザイン。

成田先生の生み出した光の巨人は60年近く経った今も輝きを放っております。

 

日本を代表する2大ヒーローの平成初作品、「ウルトラマンティガ」(1996)と「仮面ライダークウガ」(2000)。

この2作品には個人的にとても感謝しております。

それまで子どもさんとヲタクしか観なかった特撮ヒーロー作品に新たに女性視聴者を取り入れてくれたからです。

巨大な悪の前に、ただ傍観するのでは無く、立ち向かう勇気。

そのようなテーマは子どもさんとヲタクだけでなく、多くの人に伝わってほしいと思っておりました。

本作に登場するウルトラマンは無敵ではありません。

弱さもある。

それでも立ち上がる姿は観る人に感動を与えてくれると信じております。

 

「ヒーローは悪に屈しない」。

使い古しですが、私の好きな言葉です。

 

 

 

『プレデター:ザ・プレイ』

プレデター:ザ・プレイ』

原題:Prey

 

2022年製作/アメリカ映画/上映時間:100分/日本劇場未公開作品

 

監督:ダン・トラクテンバーグ

出演:アンバー・ミッドサンダー

   ダコタ・ビーバーズ

   デイン・ディリエグロ ほか

 

1987年公開の第1作を皮切りに、クロスオーバー作品も含めてこれまで6作品が製作されてきた(『ホーム・アローン』同様、『2』までしか観てない・・・)SFアクション『プレデター』シリーズの最新作です。

監督は『10 クローバーフィールド・レーン』を手がけたダン・トラクテンバーグ。

 

あらすじ

 

舞台は、300 年前のアメリカ。主人公はネイティブ・アメリカン最強の部族の女性ナル。荒野のハンターたちと共に育ち、自身も戦士である彼女に目に見えぬ危機が迫る。──しかし部族は“何”に勝利しなくてはならないのか?[生きるために狩りをする人類]vs[狩りをするために生きるプレデター]。狩るか狩られるか、種族と技術の壁を越え、戦士の誇りをかけた“最初の戦い”が始まる。

(シネマカフェより)

 

高度な科学技術を駆使した武器を持つ宇宙で最も危険な戦士プレデターと、人類の攻防を描き、世界中でカルト的人気を誇る伝説的シリーズ『プレデター』の最新作です。

300年前のアメリカを舞台に、ネイティブアメリカン最強の部族に生まれ育ち、自身も戦士である女性ナルとプレデターとの戦いが描かれます。

 

Disney+にて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

時間があまり無く、上映時間が短めの作品を探しておりましたら、本作にぶつかりました。

プレデター』シリーズは先ほど書いたとおり、『2』までしか観ておりません。

 

300年前のアメリカ。荒野のハンターたちと共に育ち、自身も戦士であるネイティブ・アメリカン最強の部族の主人公ナルに目に見えぬ危機が迫る。

 

生きるために狩りをする人類vs狩りをするために生きるプレデター。狩るか狩られるか、種族と技術の壁を越え、戦士の誇りをかけた“最初の戦い”が始まる・・・。

 

1700年代初頭を舞台に、コマンチ族の女性戦士と宇宙最強のハンターであるプレデターとの死闘を描いたSFアクション映画です。

 

プレデター』シリーズは1987年、ジョン・マクティアナン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演で製作された作品から始まり、1990年の『プレデター2』、2010年の『プレデターズ』、2018年の『ザ・プレデター』、スピンオフ的作品で2004年の『エイリアンVSプレデター』、2007年の『AVP2 エイリアンVSプレデター』と製作されております。

 

本作は正規ルートの作品として製作されているので、実質5作目と言っていいストーリーだと思います。

ただ、物語が1700年代と1作目より過去を舞台としているので、第1作の前日譚的な作品と言えると思います。

 

この作品、シリーズ5作目、アメリカを含むすべての国で劇場未公開作品と侮れないのは、英NMEが選ぶ「2022年のベスト映画20作品」で15位。

また、英エンパイアが選ぶ「2022年のベスト映画20作品」で10位とイギリス人に高評価です。

ちなみに共に1位はアカデミー賞の呼び声も高いミシェル・ヨー主演の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でした。(これA24作品ですよね。観てみたいです)

 

・・・う~ん、自分の感想は「そこまで面白かったかな~?」と言った感じでした。

プレデター』シリーズに愛着が無い(『1』、『2』共に映画館では無くWOWOWでの鑑賞)せいかもしれませんが。

 

人類VSプレデターの物語と言うより、一人の女性戦士の成長物語として観ると、面白さが感じられます。

鹿などの狩りも満足に出来ないまだ未熟な狩人の女性が強靱な地球外生命体・プレデターとタイマン張れるくらいにまでなるという筋書きはなかなか面白いものがありました。

 

自然界の掟、弱肉強食の世界を描いております。

ネズミがヘビに食べられ、ウサギがオオカミに食べられるシーンがあります。

 

自然界は残酷だな~って、これっ、Disney買収後の20世紀フォックスの映画でしょ?

ネズミ、食べられちゃっていいの?

 

どうもファンの間で一番評判の悪いのが『プレデターズ』という作品みたいですが、未見なので比較できませんが、それなりに怖さを持ったプレデターは描けていたと思います。

プレデターがクマと格闘戦をするシーンがあり、当然プレデターが勝つのですが、これを観て、あらためて金太郎の強さを感じてしまいました。

 

ヒロインのお兄さんは殺されちゃうんだろうな~と思って観ていたら、やっぱり・・・な展開でした。

でも、ワンちゃんは助かるだろうと思って観ておりましたら、予想どおり助かりました。

ある意味期待を裏切らない展開の映画でした。

 

男性から蔑まされた女性が村を救う大活躍すると言う、ここ数年のDisneyの大好きな「ポリコレ」感満載の作品です。

『2』のラスト、ダニー・グローヴァーに手渡した拳銃の伏線回収をしているシーンがあり、ファンは絶賛されておりましたが、私、そのシーン、まったく覚えておりませんでした。

 

コマンチ族に捧ぐ」とラストにテロップ出ますが、どうなんでしょうかね~?

ちなみにDisney+では”コマンチ語版”なる全編コマンチ語のヴァージョンもあるみたいです。(ただし、こちらは英語の字幕しかありません)

 

原題の『Prey』は『Predator』の真逆の意味があるそうですが、邦題に『プレデター』とつけては意味が無くなっちゃう気が・・・。

『グラビティ』(重力)が『ゼロ・グラビティ』(無重力)というタイトルになっちゃったときと同じような感じです。

 

配信で良かったように思う映画でした。

ワンちゃんが殺されたら激怒していたでしょう。

 

 

 

『ビバリウム』

ビバリウム

原題:Vivarium

 

2019年製作/ベルギー・デンマークアイルランド合作映画/上映時間:98分/R15+/2021年3月12日日本公開

 

監督:ロルカン・フィネガン

出演:イモージェン・プーツ

   ジェシー・アイゼンバーグ

   ジョナサン・アリス ほか

 

新居を探すカップルが、奇妙な住宅地から抜け出せなくなるスリラー映画です。

グリーンルーム』などのイモージェン・プーツ、『ソーシャル・ネットワーク』などのジェシー・アイゼンバーグカップルを演じております。

プーツは第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞。

 

あらすじ

 

トム(ジェシー・アイゼンバーグ)とジェマ(イモージェン・プーツ)は、不動産業者に寸分違わず同じ作りの家が並ぶ住宅地を案内される。彼らが家の中をひと通り見学して帰ろうとすると、ついさっきまで一緒にいた不動産業者の姿はなく、二人は奇妙に思いながらも車を走らせる。しかしどこまで行っても同じ風景が続くばかりだった。さらに赤ん坊がダンボールで送られてくる。

シネマトゥデイより)

 

不動産屋に紹介された住宅地から抜け出せなくなったカップルの姿を描いたサスペンス・スリラーです。

全く同じ家が並ぶ住宅地を紹介された男女がいつの間にかそこから出られなくなってしまいます。

 

dTVにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

予告編を観て興味を持っていて、15日に配信終了とのことで、今回は本作を選びました。

 

新居を探すトムとジェマのカップルは、ふと足を踏み入れた不動産屋で、全く同じ家が建ち並ぶ住宅地「Yonder」を紹介される。内見を終えて帰ろうとすると、すぐ近くにいたはずの不動産屋の姿が見当たらない。2人で帰路につこうと車を走らせるが、周囲の景色は一向に変わらない。

 

住宅地から抜け出せなくなり戸惑う彼らのもとに、段ボール箱が届く。中には誰の子かわからない赤ん坊が入っており、2人は訳も分からないまま世話をすることに。追い詰められた2人の精神は次第に崩壊していき・・・。

 

近年流行(?)の不条理スリラーです。

まだ未見(怖そうで、なかなか観る気になれない)A24の『ミッドサマー』も同じような感じかもしれません。

 

ただ新居を探し物件を見学に来たカップルが、逃れられない地獄を味わうことになります。

 

偶然なのですが、本作でもカッコーという言葉が登場いたします。

こちらはスラングの「頭のおかしい」みたいな意味では無く、実際のカッコーという鳥の生態系を映し出しております。

 

私は野鳥の会の人間ではありませんので、鳥のことは詳しくありませんでした。

 

カッコーという鳥はほかの種族の鳥の巣に卵を産み付け、生まれたヒナは本来、その巣を作った鳥の子どもであるヒナを殺し、自分たちがその子どものようにその親鳥に育ててもらう。

実際卵を産んだカッコーは何もすることなく、ヒナは順調に成長する・・・。

 

それが自然の摂理だそうですが、何か嫌だな~と思ってしまいました。

本作は、そのカッコーの”托卵”というものを人間に置き換えた、かなり不気味に扱った映画だと思いました。

 

作家のスティーヴン・キングが本作を気に入ったそうですが、なるほど、キングの映画のテイストが至るところで使われていたと思いました。

 

男女と子どもが密閉された空間に閉じ込められてしまう。=『シャイニング』。

ダンボールで送られてきた子どもをガールフレンドが「彼」と呼んだら、カレシは「彼じゃない、それ(ITと呼んでおりました)だ。人間じゃ無いんだから」と言う。

あまりに救いが無い。=『ミスト』。

 

穴を掘る。=『ショーシャンクの空に』・・・って、これだけは違う。

 

ちょっと怪しげな不動産業者の営業マンがキモ過ぎて逆に笑えます。

 

マジメな話し、不動産売買、ヘンな営業マンと出会ってしまうと、とんでもない大損こいてしまいます。

自分も今年、今住んでいるマンション売却しようかと思っておりますが、東京に住んでいた物件を売却するとき、酷い業者と営業マン(日本ではかなりの大手)と出会ってしまい、とんでもない経験したので、もう同じ失敗はしないと気をつけております。

皆さんも、もしそのような計画があるのでしたら、本当に慎重な営業マン選びを。

 

少しネタバレになってしまいますが、海外にも「墓穴を掘る」という諺は存在するのかな?と思ってしまいました。

 

カッコーの托卵のように、他者によって利用されるだけに人生を過ごすことになってしまうカップル。

何か「ウルトラQ」や「ウルトラセブン」のエピソードや「トワイライト・ゾーン」を思い出してしまうようなストーリー展開でしたが、そんな中、現代社会の独特な風刺

が込められていたところが面白いと感じました。

 

ヒロインのジェマは幼稚園(だと思う)の教師をやっております。

子どもたちに「風の動きをやってみて」と言うと、どの生徒もまったく同じ動きをする。

そして、案内される物件のある住宅地に並ぶ家はどれも同じ形で同じ色。

 

スマホなどで様々な情報を手に入れられる現代社会において、その得た情報から誰もが同じ行動をしてしまうロボット化してしまった人たちをある意味あざ笑うかのような筋書きはなかなか観る価値のあるもののように思いました。

 

送られた来た子どものヘアスタイルと服装で正体が分かるという意見がありましたが、それは観れば誰もが分かるものです。

自分も分かってはおりましたが、だからこそのあのエンディングの恐ろしさがあるような気がいたしました。

そんな得体の知れない子どもでも男性と女性では、やはり接し方が違うんだな~という見方もできます。

 

気分悪くなる映画なので、オススメは難しいです。

今回製作総指揮も兼任しているジェシー・アイゼンバーグ、彼の演技はいつ観てもいいですね。

相手役の女優さんも良かったです。