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『カラスの親指』

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カラスの親指

 

2012年製作/日本映画/上映時間:160分/G/2012年11月23日日本公開

 

監督:伊藤匡史

出演:阿部寛

   村上ショージ

   石原さとみ ほか

 

「月と蟹」で直木賞に輝いた作家、道尾秀介の小説を阿部寛主演で映画化。

負けっぱなしの人生を送ってきた詐欺師コンビが、ひょんなことから共同生活を送ることなった姉妹と青年と共に一世一代の勝負に挑む姿が描かれます。

 

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あらすじ

 

ベテラン詐欺師のタケ(阿部寛)と、どこかマヌケな相棒のテツ(村上ショージ)。ある日、ひょんなことからまひろ(能年玲奈)という少女と知り合ったのをきっかけに、二人は彼女と姉のやひろ(石原さとみ)、その恋人の貫太郎(小柳友)と共同生活を送るハメになってしまう。全員が不幸な生い立ちを背負っていたこともあり、彼らは次第に奇妙な絆を育んでいく。そんな中、タケが過去に自分が引き起こした事件が深く関わった大勝負に挑むことになる。テツやまひろたちも一致団結し、一大詐欺作戦が動き出すが……。

シネマトゥデイより)

 

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直木賞作家・道尾秀介の代表作の実写映画化です。

阿部寛と芸人の村上ショージがベテラン詐欺師を演じます。

共演に石原さとみ能年玲奈小柳友ら。

 

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Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

かなり古い映画ですが、少し気になっていたので今回本作をチョイスいたしました。

 

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過去に闇金に借金があり、それが原因ですべてを失って今は詐欺師をしているタケは相棒のテツと日々、小さな金額の詐欺を繰り返していた。

ひょんなことから両親を亡くした姉妹と共同生活をすることになる。

その姉妹の母親の自殺の原因がテツが関わった闇金であると知り、ある計画をたてることになる・・・。

 

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能年玲奈さん(このときは本名名乗って良かったんですよね)が初々しくて可愛かったですね。

演技もしっかりしていて、この作品のあとに連続テレビ小説の主演に選ばれたのも納得です。

 

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試写会(かな?)で観た観客の96%が「騙された」と言わしめた作品らしいですが、何と言いましょうか?

たしかに驚きの結末が待っているのは間違い無いのですが、後出しジャンケンみたいなオチで、なんとなくスッキリいたしません。

あまりにも出来すぎ(劇中セリフでも出てきました)なんですよね。

 

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とにかく村上ショージの演技の酷さに絶句でした。

自分は個人的にあまり映画にお笑い芸人を出演させれのは好きではありません。

大昔の話しですが、世界の大島渚監督が当時人気漫才師のビートたけしさんを『戦場のメリークリスマス』に起用して大成功したことがあります。

大林宣彦監督が『異人たちとの夏』でお笑いタレントの片岡鶴太郎さんを起用し、こちらも大成功いたしました。

お二人とも才能があったからだと言えます。

しかし、村上ショージはそのかけらすら感じさせない終始セリフ棒読みの連続で観ていてきつかったです。

共演した阿部寛さんや石原さとみさんもやりにくかったのではないでしょうか?

 

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石原さとみさんも見せ場の無い面白くない役で、なんで石原さとみさん何だろうという疑問も。

これほど才能のある人が脇役のつまらない役で、演技力の無い村上ショージが準主演では、この映画は俳優の演技力など求めていないと思われても仕方ありません。

 

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冒頭に”20century FOX presents”の文字で始まり、エンドクレジットの最初に”20century FOX presents”と登場して終わる、外資系で作られた日本映画です。

監督の演出は悪いものではありませんでしたが、かなり現場に口を出され作りたいものが作れなかったと察します。

この監督は本作以降、映画を作っておりません。

 

”詐欺師”、”どんでん返し”と来れば名作『スティング』がありますが、さすがにその域には達していなかったです。

詐欺師とは人を騙すテクニック、演技力が必要なのですが、村上ショージの演技が論外なため、ウソをついているのがバレバレなのに、相手が騙されてしまう。

ここにどうしても違和感を感じてしまいます。

 

物語はそれなりに面白いものもあったので、どうして村上ショージなどを起用してしまったのかという悔いが残る映画です。

 

能年玲奈さん、もうそろそろ本名名乗れるようになるといいですね。