原題:Wonder Woman 1984
2020年製作/アメリカ映画/上映時間:151分/G/2020年12月18日日本公開
監督:パティ・ジェンキンス
出演:ガル・ガドット
クリステン・ウィグ ほか
DCコミックスが生んだ女性ヒーロー、ワンダーウーマンの誕生と活躍を描き、全世界で大ヒットを記録したアクションエンタテインメント『ワンダーウーマン』の続編です。
恋人を亡くして沈んでいたヒロイン・ダイアナの前に、死んだはずの恋人が現れます・・。
あらすじ
スミソニアン博物館に勤める、考古学者のダイアナ(ガル・ガドット)には、最強の戦士「ワンダーウーマン」というもう一つの顔があった。1984年、禁断の力を入手した実業家・マックス(ペドロ・パスカル)のたくらみにより、世界のバランスがたちまち崩れ、人類は滅亡の危機に陥る。人並み外れたスーパーパワーの持ち主であるワンダーウーマンは、マックスが作り上げた謎の敵チーターに一人で立ち向かう。
(シネマトゥデイより)
DCコミックス原作の女性ヒーローの活躍を描いた『ワンダーウーマン』の続編です。
主演のガル・ガドットと監督のパティ・ジェンキンスが続投。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
公開時、シャバにおらず観れなかったので(誤解を招きますね。長期入院しておりました)、期間限定¥100レンタルで鑑賞いたしました。
スミソニアン博物館で働く考古学者のダイアナには、幼い頃から厳しい戦闘訓練を受け、ヒーロー界最強とも言われるスーパーパワーを秘めた戦士ワンダーウーマンという、もうひとつの顔があった。
1984年、人々の欲望をかなえると声高にうたう実業家マックスの巨大な陰謀と、正体不明の敵チーターの出現により、最強といわれるワンダーウーマンが絶体絶命の危機に陥る・・・。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の『アベンジャーズ』に対抗すべく作られた劇場公開版『ジャスティス・リーグ』の興行的惨敗と、興行的、批評家の高評価、そして賞レースで圧勝したR15+指定の『ジョーカー』。
この2作品の後に公開された本作。
今後のDCコミックス原作映画の行方を占う意味のある作品だと思いながら鑑賞いたしました。
率直な自分の感想を述べたいと思います。
つまらなくは無かったですが、前作には遠く及ばず、アメコミ映画としての面白さも無かった正直期待外れの映画でした。
願いを叶える魔法の石が登場し、そこから大きな事件に発展していくのですが、「どこかで観た気が」と思っていたら、『ウルトラマン』の第11話「宇宙から来た暴れん坊」のエピソードそっくり。
願うのをやめたら、そのものも消えてしまうところもそっくり。
ダイアナの願いは死んだスティーブが生き返ること。
他人の体を借りてスティーブ復活・・・って、これも『天国から来たチャンピオン』そっくり。
世界に危機で一刻を争うと言うのに透明飛行機で独立記念日の花火の中、ロマンチックなデートを堪能するダイアナ・・・って、そんな場合かい?!
前半から中盤にかけてダイアナがワンダーウーマンになる時間がほとんど無いんですよね。
この時間がやたら長く感じました。
女性監督&女性ヒーローの映画ですので、ロマンスに時間を割くには仕方ありませんが、それにしても、この時間が長過ぎます。
1910年代の人間のスティーブが違和感なく1984年の世界に溶け込めているのも不自然に思いますし、悪役の存在、その願いなども実にチープ。
突如現れる女性チーターには苦笑してしまいました。
DCコミックス原作のヴィラン(敵役)は『スーパーマン』のレックス・ルーサー、『バットマン』のジョーカーなど魅力的なものが多いのですが、残念ながらそれらに匹敵するキャラクターは本作では作り出せませんでした。
黄金のスペシャルなスーツも「カッコいい」と言うより、「聖闘士星矢?」とツッコミを入れてしまいたくなるデザインで、斬新さが感じられませんでした。
それに、このスーツ無しでも空を飛べてしまうワンダーウーマン。
前作や『ジャスティス・リーグ』では、その能力を披露しなかったのは「なぜ?」と思ってしまいました。
ワンダーウーマンの敵はごく普通の人間で悪いのはすべて魔法の石。
その敵の男も人の親で最後は子煩悩に目覚める・・・って、なんじゃそりゃという展開。
本作、ワンダーウーマンが活躍するシーンにあのテーマ曲が流れないんですよね。
そういったサービス精神も無かったのも残念。
アメコミ映画を観ているワクワク感が薄く、やたら長く感じる映画に仕上がっちゃったと思いました。
MCUとDCコミックスはまったく別ものですが、アメコミ映画として、どうしてここまで映画としての面白さに開きが出てしまったのか?
DCコミックス原作映画の製作スタッフは考えた方がいいと思います。
『アクアマン』も面白く無かったですし、本作も期待したところまで行っておりませんでした。
アメコミ映画とは言え、何でもアリのご都合主義な展開は勘弁してもらいたかった。
前作が鳥肌が立つほど感動したのに、同じスタッフ&キャストでこの出来の違いは?
魔法の石に「この映画を面白く作り直して」と願いたくなりました。