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『王になった男』

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『王になった男』

原題:Masquerade

 

2012年製作/韓国映画/上映時間:131分/G/2013年2月16日日本公開

 

監督:チュ・チャンミン

出演:イ・ビョンホン

   リュ・スンリョン

   ハン・ヒョジュ ほか

 

イ・ビョンホンが初の時代劇で1人2役に挑み、韓国で1000万人を超える観客を動員した大ヒット作。

実在した李氏朝鮮の第15代国王・光海の史実とフィクションを交え、理性を失った暴君の影武者になった道化師が、真の王として目覚めていく姿が描かれます。

 

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あらすじ

 

1616年、暴君の悪名高き朝鮮第15代王の光海君(イ・ビョンホン)は権力争いの渦中にあり、常に暗殺の危機にさらされていた。そんな折、彼とそっくりの容姿を持つ道化師ハソン(イ・ビョンホン)が王の影武者として宮中に上がることになる。重臣たちは、何とかして身分の低い平民であるハソンを王に仕立て上げようと画策するが……。

シネマトゥデイより)

 

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朝鮮時代の韓国を舞台に、陰謀渦巻く宮中で王の影武者を務める平民の男が少しずつ民のことを思いやる本当の王として尊敬を集めるようになる過程を映し出す歴史ドラマです。

一人二役で暴君と道化師を見事に演じ切ったイ・ビョンホンの演技力が見どころ。

 

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Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

たまには日本映画以外のアジア映画がいいかな?と思い、間もなく見放題終了とのこともあり、本作を選びました。

 

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1616年、朝鮮王朝15代国王・光海は、王位を狙う者からの暗殺を恐れ、次第に暴君と化していく。一方、王と瓜二つの顔立ちで、堕落した国王の風刺劇を演じていた道化師ハソンは、宮廷に連れて行かれ、光海の影武者に仕立てあげられる

 

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王としての振る舞いや宮廷の生活に慣れるに従い、政治のあり方に疑問を抱き始めたハソンは、やがて政治の場で自ら発言を始める・・・。

 

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李氏朝鮮の第15代国王・光海の影武者を演じることになった男の姿を描いた作品です。

黒澤明監督の『影武者』、少しタイプは違いますが、アメリカ合衆国大統領の影武者になった男を描いたコメディ映画『デーヴ』の2作品を連想しながら鑑賞いたしました。

 

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韓国の映画は久しぶりの鑑賞。(『パラサイト 半地下の家族』以来かな?)

歴史ドラマは初めてだと思いますが、これはなかなか面白かったです。

 

理性を失った暴君と呼ばれた国王・光海の影武者を演じさせられる男は人柄も良く、国王を演じているうちに王としての使命に目覚めていきます。

 

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ストーリー的に特別目新しいものがあるワケでは無いのですが、映画のタイトル通りの王道を行くストーリー展開、イ・ビョンホンのすばらしい演技、人民を愛おしく思う影武者の優しい心に胸が熱くなりました。

 

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韓国の映画と言うとラブロマンスを連想してしまいますが、その部分は控えめ。

ですが、イ・ビョンホン以外の俳優さん、女優さんの演技も光っていたと思います。

王妃を演じたハン・ヒョジュの凛とした美しさは必見。

 

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歴史ドラマでありながら、堅苦しくは無く、少しコメディの要素も取り混ぜながら、政治ドラマとしての面白さもある。

政治に無縁だった道化師の男が民のために立ち上がる姿は政治は政治家のためにあるものでは無く、国民のために存在するものであるというメッセージが込められていたと感じました。

 

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そのような重いテーマもありますが、全体的にエンタメ的要素満載であまり韓国映画を観ない私でも溶け込みやすい作品に仕上がっていたと思います。

イ・ビョンホンのコミカルな演技がいいですね。

終盤は感動的なエピソードも多く、思わず涙してしまうシーンもありました。

 

「王を演じた男」では無く、『王になった男』。

この邦題もいろんな意味でいいですね。