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『ニューヨーク冬物語』

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『ニューヨーク冬物語

原題:Winter's Tale

 

2014年製作/アメリカ映画/上映時間:118分/G/2014年5月16日日本公開

 

監督:アキヴァ・ゴールズマン

出演:コリン・ファレル

   ジェシカ・ブラウン・ファンドレイ

   ジェニファー・コネリー ほか

 

マーク・ヘルプリンの全米ベストセラー小説を、『ビューティフル・マインド』でアカデミー賞脚色賞を受賞したアキヴァ・ゴールズマンが初監督を務め映画化。

主人公をコリン・ファレルが演じ、ヒロインを新星ジェシカ・ブラウン・ファンドレイ。

共演にラッセル・クロウジェニファー・コネリーウィリアム・ハートなどオスカー俳優が顔を揃えております。

 

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あらすじ

 

1900年代のニューヨーク、幼少期に両親と離れ離れになったピーター(コリン・ファレル)は、裏社会を牛耳る男の下で悪事を働く毎日を過ごしていた。そんなある日、美しい令嬢ベバリー(ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ)と出会った彼は瞬く間に恋に落ちるが、不治の病に侵され余命わずかな彼女は亡くなってしまう。100年後、記憶を失ったピーターは生きる意味さえもわからず街をさまよっていた……。

シネマトゥデイより)

 

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余命が残り少ない令嬢と恋に落ちた男が100年の時を超えてたどる数奇な運命を描いたラブストーリーです。

全米ベストセラーのファンタジー小説を、『ビューティフル・マインド』、『ダ・ヴィンチ・コード』のアキヴァ・ゴールズマンが初メガホン。

 

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Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

このところ、殺伐とした作品を続いて観ていたので、殺し合いの無い心温まるラブストーリーが観たいと思い、行き当たりばったりで本作を選びました。

コリン・ファレルが主演くらいしか知らずに鑑賞いたしました。

 

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2014年、冬のニューヨーク。約100年にわたり若き日の姿のまま生かされた男ピーターは、すべての記憶を失くし、生きる価値さえ見出せないでいた。そんな中、余命わずかの美しい令嬢ベバリーとの運命的な恋と、はかなく散った命についての記憶がよみがえる・・・。

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・・・う~ん、ごく普通のラブストーリーが良かったのですが、鑑賞後調べたところ、アメリカのおとぎ話がベースになっている物語で、ところどころ「?」な描写の目白押し。

突如翼が生え空を飛ぶ白馬(ペガサス?)、ウィル・スミス演じる魔王の登場などなど。

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別に本人悪く無いのですが、コリン・ファレルが上は長髪、サイドとバックを刈り上げたヘアスタイルで登場いたします。

いかにも今風のカッコいいヘアスタイルなのですが、舞台は1910年代。

それ以上に気になって仕方なかったのが、眉毛。

目より太く大きい眉毛はファンタジーに欠かせないものだったのかと問いかけたくなるほどでした。

 

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映像にファンタジー作品の雰囲気があれば、荒唐無稽な物語にも入りやすいのですが、それが無いのが致命的。

説明不足でよく分からないのですが、ラッセル・クロウ演じるボスをコリン・ファレルが裏切って、それで血眼になって彼を殺そうとするといったところから物語が始まるのですが、ラッセル・クロウたち悪の軍団も普通のスーツ着ていて安っぽいマフィアくらいにしか見えませんでした。

 

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コリン・ファレルは泥棒で、たまたま盗みに入った豪邸で、ヒロインと出会う。

それで一気に恋の花が芽生えてしまう・・・って『カリオストロの城』そっくりやんけ。

このヒロインが結核を患っていて、余命数ヶ月。

・・・の割には見た目は健康そのもの。

日本映画にはよくあることですが、これをハリウッド映画でやられると辛いな~。

フィラデルフィア』のトム・ハンクスほどで無いにせよ、もう少し病気に見える工夫が欲しかった。

 

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セリフのほとんどがポエムな感じで、聴いていて(字幕なので読んでいて)こちらが恥ずかしくなるものばかり。

そんなセリフをアカデミー賞受賞のラッセル・クロウウィリアム・ハートに言わせる。

ある意味拷問。

 

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『E.T.』ではピンチに自転車が空を飛ぶシーンに拍手喝采でしたが、本作はたびたび訪れるピンチに連発して白馬に翼は生え、ペガサスになって簡単に空飛んで逃げられちゃう展開の多さに呆れるばかり。

 

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ブルックリン(だったっけな?)の橋から落とされたコリン・ファレルは時を超え、現代(映画製作時の)の2014年のニューヨークに。

記憶を無くした彼が、愛したヒロインの妹さんと再会するシーンがあるのですが、この妹を往年の大女優・エヴァ・マリー・セイントが演じており、ビックリ。

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こちらが若かりし日のセイント。

代表作、アルフレッド・ヒッチコック監督の『北北西に進路を取れ』より。

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クレジットは映画のエンディングに登場したので、映画を観終わってこの役がセイントと知り、感動いたしました。

これが、本作唯一良かったところでした。

・・・し、しかし、セイントは1924年生まれ。(Wikipediaより)

妹さん、100年後なので、年齢は110歳は超えていないと物語のつじつまが合わない。

現役バリバリで働けるお歳では無いはずなのですが・・・。

 

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時をかける眉毛が100年間生きられた理由がまた、「なんだかな~」というもの。

これで感動して喜べるのジェニファー・コネリー(の役)だけでしょう。

 

美術も悪く無かったですし、役者も揃っておりました。

ですが、アカデミー賞受賞の脚本家も監督には向いていなかったと証明した作品になってしまいました。

かつて、倉本聰氏も映画監督に挑戦し、かなり酷評され、それ1本だけに終わりました。

アキヴァさん(秋葉原とは関係ない)もこれ1本で終わりにしたみたいですね。

(全米や世界中で大コケしちゃったみたいなので)

 

コリン・ファレルはラブストーリーに向いておりません。

ラスト、ヒロインと一緒に大写しになったとき、どうしても眉毛に目が行って笑ってしまいました。