『マイ・インターン』
原題:The Intern
2015年製作/アメリカ映画/上映時間:121分/G/2015年10月10日日本公開
監督:ナンシー・マイヤーズ
出演:ロバート・デ・ニーロ
レネ・ルッソ ほか
『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイと名優ロバート・デ・ニーロが共演したハートフルドラマです。
年齢・性別・地位も違う男女が出会い、徐々に友情を育んでいく過程が描かれます。
あらすじ
ジュールズ(アン・ハサウェイ)は、ファッションサイトを経営・管理する会社のCEOとして充実した日々を過ごしていた。仕事と家庭を両立するパーフェクトな女性像そのものの彼女はまさに勝ち組だったが、ある日、試練が訪れる。同じころ、シニアインターンとして、40歳も年上のベン(ロバート・デ・ニーロ)がジュールズの会社に来ることになり……。
(シネマトゥデイより)
ファッションサイトのCEOとして活躍する女性が40歳年上の男性アシスタントとの交流を通して成長していく姿を描いたドラマです。
監督・脚本は『ホリデイ』、『恋愛適齢期』のナンシー・マイヤーズ。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
劇場公開時、「観たい!」と思っていた映画だったのですが、2015~2016年は母親の死去と東京から神戸への引っ越しなどで忙しく映画、あまり観れませんでした。
今回、期間限定レンタル¥199と言うことで、レンタル鑑賞いたしました。
ようやく鑑賞できて嬉しかったです。
ニューヨークに拠点を置く人気ファッションサイトのCEOを務めるジュールスは、仕事と家庭を両立させながら誰もが羨むような人生を歩んでいた。ところがある日、彼女に人生最大の試練が訪れる。
そんな折、会社の福祉事業で雇われたシニアインターンのベンが、ジュールスのアシスタントに就く。ジュールスは人生の大先輩であるベンから様々な助言をもらい、次第に心を通わせていく・・・。
2015年、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が賞レースで猛威を振るっていた年に、本作のような心温まる作品が作られていたことは、ある意味驚きです。(『FURY ROAD』がキライなワケではありません。むしろ本作より大好きです。)
元々、ナンシー・マイヤーズの作品は好きで、いつも癒しを与えてもらっておりましたが、本作は彼女のベストと言える出来だったのではないでしょうか?
妻に先立たれ、生きがいを探していた70歳のベン(デ・ニーロ)は、ある求人広告で高齢者向けのインターンの仕事を見つける。
人気ファッションサイトのCEOを務めるジュールス(ハサウェイ)のインターンを勤める。
はじめは老人インターンを煙たがっていたジュールスだったが、徐々にベンの人柄に惹かれ、お互い信頼関係を結んでゆく・・・。
予定調和のストーリー。
善人ばかりの登場人物。
もの凄い優等生映画なのですが、観ていて心地良さがあります。
デ・ニーロが紳士の老人インターンを演じる。
スコセッシ作品だったらあり得ないことですが、これが逆に新鮮で良かったです。
子持ち役も似合う年齢になったアン・ハサウェイも魅力的です。
高齢化社会が進む現代で、こうした求人は増える可能性が高いと思います。
そんな中、パソコンやスマホ、メールやSNSなどを使いこなせなければ生きて行けないのだろうか?
むしろ、メールより貴重なお互いが目と目を合わせ会話することの重さや大切さ、そして、そこから伝わる温かさが本来の人と人とのコミュニケーションなのではというテーマが盛り込まれていたように感じました。
「紳士とはいかなるものなのか?」。
デ・ニーロ演じる老人インターンはSFに近いキャラクターであるには違いないのですが、その振る舞いは世の男性、学ぶべきことが多いと思います。
ナンシー・マイヤーズが理想とした老紳士の姿がベンだったのだと思いますが、私もベンのように母親から教わった常にハンカチを携帯することを心がけております。
恋愛映画では無いので、デ・ニーロとアン・ハサウェイが恋に落ちる展開にはならないというのは分かってはおりましたが、後半の展開は少しトーンダウン。
CEOの問題と旦那の浮気の顛末が甘過ぎるところがありましたし、ベンが『雨に唱えば』を観て泣いている理由が今ひとつ分からなかった。
ですが、主演の2人の息の合った演技を観ているだけで、Happyな気持ちになれるハートフルな映画でした。
後部座席に女性を乗せてデ・ニーロが運転している姿を観ると、あの名作のエンディングを思い出してしまいました。
ベンは中国語を勉強し、太極拳をやっております。
しかし、別れの挨拶はなぜか「サヨナラ」。
お寿司も出てきます。
ナンシー・マイヤーズはチャイニーズとジャパニーズの違いを勉強してもらえたらと思ってしまいました。