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『マスカレード・ホテル』

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『マスカレード・ホテル』

 

2019年製作/日本映画/上映時間:133分/G/2019年1月18日日本公開

 

監督:鈴木雅之

出演:木村拓哉

   長澤まさみ

   小日向文世 ほか

 

東野圭吾のベストセラー小説「マスカレード」シリーズの第1作「マスカレード・ホテル」を映画化。

連続殺人事件の新たな現場になるとされたホテルを舞台に、エリート刑事とホテルの従業員が犯人を追う姿が描かれます。

 

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あらすじ

 

現場に不可解な数字の羅列が残される殺人事件が3件発生する。警視庁捜査一課の刑事・新田浩介(木村拓哉)は、数字が次の犯行場所を予告していることを突き止め、ホテル・コルテシア東京で4件目の殺人が起きると断定する。だが、犯人の手掛かりが一向につかめないことから、新田が同ホテルの従業員を装って潜入捜査を行う。優秀なフロントクラークの山岸尚美(長澤まさみ)の指導を受けながら、宿泊客の素性を暴こうとする新田。利用客の安全を第一に考える山岸は、新田に不満を募らせ……。

シネマトゥデイより)

 

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ベストセラー作家、東野圭吾の小説「マスカレード」シリーズ第1弾「マスカレード・ホテル」を実写化したミステリー映画です。

主演は『無限の住人』の木村拓哉と『散歩する侵略者』などの長澤まさみ

 

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Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本当は同じ長澤まさみさん主演&フジテレビ製作の映画を観ようと思っていたのですが、その作品で”ボクちゃん”を演じる俳優さんの主演映画を1月に鑑賞しようと思っていたので、急遽予定変更(別にする必要も無かった気もしますが)で、こちらも気になっていた本作を選びました。

 

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都内で3件の殺人事件が発生した。現場にはいずれも不可解な数字の羅列が残されていたことから、連続殺人事件として捜査が開始される。警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介は、その数字が次の犯行場所を予告していること、そしてホテル・コルテシア東京が4件目の犯行場所になることを突き止める。

 

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犯人を見つけるためホテルのフロントクラークに成りすまして潜入捜査に乗り出した新田は、教育係である優秀なフロントクラーク・山岸尚美と衝突を繰り返しながら、事件の真相に近づいていく・・・。

 

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活字が苦手で本は一切読まず、『スラムダンク』最終回以降マンガも読まなくなり、2021年12月18日現在、2021年に購入した本は浜辺美波さんの写真集のみ・・・というくらい本を手にしない男なので、当然東野圭吾氏の小説は読んだことがありません。

 

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ただ、映画化された作品が多いので、何本か原作作品は鑑賞しております。

白夜行』、『夜明けの街で』、『麒麟の翼 劇場版・新参者』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』、『祈りの幕が下りる時』、『パラレルワールドラブストーリー』の6作品観ております。

・・・ですが、その中で「面白かった」と言えるのは『麒麟の翼~』くらいで、『パラレルワールドラブストーリー』は21世紀に鑑賞した日本映画のワーストワンです。

おそらく原作の面白さを描ききれないのが原因で東野圭吾氏の小説自体には問題ないと推測いたしますが、本作も観るまでは期待もありましたが、不安の方が大きかったです。

 

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前田敦子さんと勝地涼さんが出演しているのですが、この作品がきっかけでゴールインしたのでしょうか?

映画とは関係無いことですが、ちょっと気になってしまいました。

 

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明石家さんまさんも出演しているとエンドクレジットで知ったのですが、どこに出ているか分からず、鑑賞後ネットで知りましたが(これでさんまさんと分かる人凄いです)、さんまさんと前田敦子さん(AKB48)、元日本テレビアナウンサーの老害タレントの発言を思い出して気分悪くなってしまいました。

これも映画とはまったく関係無いことですが・・・。

 

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映画はミステリーとしてと言うより、ホテルマンの在り方、お客様(”お客”では無く”お客様”)への接し方、お客様をお見送りするとき、掛ける言葉の意味などがとても面白いと思いました。

 

※次、真相に迫るネタバレを書きますので、ご注意を。※

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視力を失った老婆のお客様がチェックインするのですが、その服装や行動を不振に思った刑事・新田(木村拓哉)はこの女が事件と関係あるのではと疑う。

しかし、視力を失ったという芝居には理由があり、事なきを得る・・・という展開になるのですが、この老婆が観た瞬間に松たか子さんと分かる安っぽいメイク。

こんなつまらない役にわざわざメイクして松たか子さんが出演するワケ無いと思っていたら、案の定、終盤驚くべき展開に・・・。

これだけオールスターキャストの映画なので、制作費のほとんどはギャラに行ってしまうのは分かりますが、もう少しメイクに力を入れて欲しかった。

ミステリー映画なので・・・。

 

当然、観る前の人に松たか子さんの出演はシークレットにしている(『セブン』の真犯人を演じたケヴィン・スペイシーのように)と思ったら、1枚目のポスターの写真に名前とメイクしていないお顔写っております。

・・・いいのかな?

 

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映画なので仕方ないことなのですが、このホテルの宿泊客、あまりに風変わりな人が多すぎます。

濱田岳さん、髙嶋政宏さん、菜々緒さん、生瀬勝久さんが演じるお客様があまりに凄すぎて、笑ってしまうほど。

 

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そんな面倒くさいお客様にも笑顔で接するホテルマンの鑑のような長澤まさみさん演じるフロントクラーク・山岸尚美の姿が感動的に思えました。

常に背筋を伸ばし、凛とする立ち振る舞いはすばらしいと感じました。

 

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本作での長澤まさみさんの演技には感銘を受けました。

木村拓哉さんはプライベートの方で何かとお忙しい時期だったこともありましたし(潜入捜査官・・・。『ディパーテッド』のレオ様の演技を見習ってもらいたかった)、ほかのキャストの皆さんは「木村拓哉長澤まさみの映画」と割り切って力を入れた演技は一切していなかった中、どんな作品にでも、常に全力で向き合う長澤まさみさんの演技に対する姿勢は演じたフロントクラークに負けない凄いものがあったと思います。

 

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パラレルワールドラブストーリー』を観たとき、フィリップ・K・ディックの短編小説の映画化作品『トータル・リコール』(シュワちゃんの方)のパクリ?と思ってしまいましたが、連続殺人犯が暗号を残す・・・という展開は先ほど例に出した『セブン』のようなものを狙ったのかな~と思ってしまいました。

もう少しオリジナリティのあるものが欲しかったですし、生瀬勝久さんや真犯人が人を逆恨みする理由も「アホくさ」と思ってしまうものだったのが残念に思えてしまいました。

 

ですが、映画の作りはそれなりに良かったと思いますし、何より長澤まさみさんの演技がすばらしいので、悪い映画では無いと思います。

最後にホテルに一礼して立ち去る新田。

そこで終わっていれば良かったのですが、その後のエピソードは蛇足でした。

続編もできたみたいですが、もう東野圭吾氏の作品はいいかな~と思っております。