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『明日の食卓』

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『明日の食卓』

 

2021年製作/日本映画/上映時間:124分/G/2021年5月28日日本公開

 

監督:瀬々敬久

出演:菅野美穂

   高畑充希

   尾野真千子 ほか

 

『楽園』、『糸』などの瀬々敬久監督が、椰月美智子の同名小説を映画化した作品です。

主演に菅野美穂高畑充希尾野真千子を迎え、“石橋ユウ”という同じ名前の息子を育てる3人の母親たちの物語が描かれます。

 

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あらすじ

 

神奈川でフリーカメラマンの夫と10歳の息子・悠宇と暮らすフリーライターの石橋留美子(菅野美穂)、大阪でアルバイトを掛け持ちしながら10歳の息子・勇を育てるシングルマザーの石橋加奈(高畑充希)、静岡でサラリーマンの夫と10歳の息子・優と共に何不自由なく暮らす専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)。同じ名前で同じ年齢の息子を持つ3人の母親たちは、多忙ながらも充実した日々を送っていたが、その生活はささいなきっかけによって崩壊していく。

シネマトゥデイより)

 

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それぞれに「石橋ユウ」という名前の息子を育てる3家族の幸せな日常が、ささいなきっかけから思いも寄らぬ方向に向かう様を映し出した椰月美智子の小説を映画化。

『64-ロクヨン-』シリーズなどの瀬々敬久がメガホンを取り、瀬々監督作『最低。』などの小川智子が脚本を担当。

 

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BDにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

豪華女優陣に惹かれての鑑賞。

しかし、この監督との相性は悪いので不安も大きかったです。

 

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2人の息子を育てる43歳のフリーライター・石橋留美子、アルバイトを掛け持ちする30歳のシングルマザー・石橋加奈、年下の夫と優等生の息子に囲まれて暮らす36歳の専業主婦・石橋あすみ。年齢も住む場所も家庭環境も異なる彼女たちには、“石橋ユウ”という名前の小学5年生の息子がいるという共通点があった。

 

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それぞれ忙しくも幸せな毎日を送る彼女たちだったが、些細な出来事をきっかけにその生活が崩れ、苛立ちと怒りの矛先はいつしか子どもへと向けられていく・・・。

 

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瀬々敬久監督作品で最初に出会ったのが2008年の『フライング☆ラビッツ』。

続いて2009年『感染列島』(共に劇場鑑賞)、2011年の『アントキノイノチ』(WOWOW鑑賞)、大ヒットした『64-ロクヨン-』(2016年)はスルーして、2017年の『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(WOWOW鑑賞)。

これらは可もなく不可もなし(不可の方が多いかな?)と言った感想。

 

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次の鑑賞作品で瀬々敬久監督の印象が大きく変化することになりました。

TOHOシネマズのポイント鑑賞した『楽園』(2019年)。

あまりのヘンな展開やストーリー、キャラクターに笑撃の連発。

佐藤浩市さんが土を食べるシーンに驚愕しながら観ていて、「一刻も早く終わってくれ」とスクリーンを眺めながら祈っておりました。(途中退場すれば良かったですが、なぜか酷い映画でもエンドクレジットまで観てしまう私)

 

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続いてAmazonプライムビデオにて鑑賞した『友罪』(2018年)。

見放題が終了してしまうとのことで鑑賞したのですが、『楽園』に匹敵する酷さ。

しかし、この作品、キネマ旬報日本映画ベストテンで8位に入っているんですよね。

ちなみにこの年は2位にも瀬々敬久監督の『菊とギロチン』も入っており、「なぜこんなにキネマ旬報に好評なのだろう?」という気持ちになりました。

 

そして、今回の作品。

特に根拠は無いのですが、高畑充希さんなら大丈夫という淡い期待を持って鑑賞・・・

 

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したのですが、やっぱり自分には瀬々敬久監督作品はダメでした。

『楽園』同様、ヘンテコな人たちがいっぱい出てきて「何これっ?」と思いながら観ておりました。

タランティーノデヴィッド・リンチの映画にもヘンテコは人物は大勢登場いたしますが、この2人の作品は独特の世界観の中なので問題無いのですが、現代日本のリアルな描写の中にこれらのキャラクターには違和感以外ありません。

 

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特に尾野真千子さんの周辺の人たちのおかしさは『ツイン・ピークス』に匹敵するものでした。

あんなヘンな義母、一目見れば「病気」だと分かるでしょ?

毎日顔会わせていて分かんなかったのかな~。

旦那もおかしな男で、どこ気に入って結婚したのやら・・・。

 

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しっかり者の女性とダメ亭主たち男性陣と、まるで橋田ドラマを観ているかのような気持ちになりました。

 

ダメ亭主も問題ありますが、それ以上に演じている俳優の演技力の無さがさらに酷さに拍車をかけております。

 

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最近は演技の上手い子役も多くなったと思っていたのですが、この作品の子役さんはダメでした。

特に菅野美穂さんの息子さん役の棒読みぶりが残念でした。

 

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そして(?)唐突に登場する四人目の適格者・・・じゃなくて四人目の母親。

その役にあの女優さんを起用するというのは・・・・。

誰・・・とは書きませんが。(写真貼っちゃってるじゃん!)

 

ノーメイクでの出演だったそうです。

監督は”あっちゃん推し”だったんでしょう。

私は”優子ちゃん推し”だったので、「何かな~」と複雑な気持ちになりました。

 

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高畑充希さんは演技は問題無いのですが、シングルマザーでパートを掛け持ちしている苦労人に観えないのがもったいないと思いました。

優子ちゃんをノーメイクで出演させるのであれば、充希さんもメイクなどでやつれているような工夫をしてもらいたかったです。

 

あと、監督、大阪の人間バカにし過ぎ。

 

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友罪』は評論家ウケしておりますが、映画ファンには不評です。

評論家の人たちは瀬々敬久監督のどこを高く評価しているのか分かりませんが(本作もシネマトゥデイで高得点)、やはり自分には合いませんでした。

終盤40分くらいは失笑続きで、お腹が痛くなってしまうくらいでした。

 

原作者も女性、脚本家も女性の女性を扱った作品。

女性の視点から観ると「良かった」と思えるものもあったかもしれませんが、やはりこの豪華出演者の映画として観るともったいない感はありました。