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『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

スター・ウォーズ/フォースの覚醒

原題:Star Wars: The Force Awakens

 

2015年製作/アメリカ映画/上映時間:136分/G/2015年12月18日日本公開

 

監督:JJ・エイブラムス

出演:ハリソン・フォード

   デイジー・リドリー

   アダム・ドライヴァー ほか

 

2005年の『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』で新3部作が完結してから10年ぶりに製作・公開されたSF映画の金字塔『スター・ウォーズ』のシリーズ7作目です。

オリジナル3部作の最終章『ジェダイの帰還』から約30年後を舞台に、新たな物語が始まります。

監督は『スター・トレック』などのJJ・エイブラムス。

 

あらすじ

 

砂漠の惑星で暮らす女性レイ(デイジー・リドリー)は何年も家族の帰りを待ち続けた後、BB-8とストームトルーパーの脱走兵フィン(ジョン・ボイエガ)と出会う。一方、帝国軍の残党ファースト・オーダーのカイロ・レン(アダム・ドライヴァー)は、行方不明のルーク・スカイウォーカーマーク・ハミル)を捜していた。

シネマトゥデイより)

 

SF映画の金字塔にして世界中で愛され続ける人気シリーズの新3部作第1章です。

今回の新3部作には、生みの親のジョージ・ルーカスはタッチしておりません。

ジョン・ボイエガデイジー・リドリーオスカー・アイザックアダム・ドライヴァーら新たなキャストと旧シリーズのマーク・ハミルハリソン・フォードらが出演。

 

Disney+にて鑑賞。

映画館以来、2度目の鑑賞になります。

 

本日、5月4日は「『スター・ウォーズ』の日」とのことで、(劇中の有名なセリフ、”Mey the Force Be With You”=フォースと共にあらんことを。とMay(5月)the 4th(4日)ともじった、ある意味ダジャレ)だと知り、大急ぎで作品選びを。

 

エピソード1~6はそれぞれ3回以上鑑賞しておりますが、悪名高き(?)7~9は映画館で一回きりしか観ていなかったので、新たな発見などあるかもと思い、今回はエピソード7・フォースの覚醒を選びました。

 

伝説のジェダイルーク・スカイウォーカーがいずこかへと姿を消し、帝国軍の残党「ファースト・オーダー」が台頭。レイア・オーガナ率いるレジスタンスが抵抗運動を続けているが、銀河には再び暗雲が立ち込めていた。

 

砂漠の惑星ジャクーで廃品回収をしながらひとり暮らしていたレイは、ある日、砂漠をさまよっていたドロイドのBB-8と出会う。BB-8は、レジスタンスがようやくつかんだルーク・スカイウォーカーの手がかりを託されており、ファースト・オーダーに狙われていた。

 

レイは、ファースト・オーダーを脱走してきたストームトルーパーのフィンと協力しながら、BB-8を連れて逃走し、その過程でかつてルークとともに戦ったハン・ソロと出会うが・・・。

自分が人生で初めて映画館で観た外国映画が『スター・ウォーズ』第1作(エピソード4)です。

当時、小学校低学年で本当は同時期公開されていた『さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~』の方を観たかったのですが、親が連れて行ってくれたので文句は言えませんでした。

 

この頃は映画館で上映される外国映画はすべて字幕スーパーで日本語吹き替え版など無く、字幕を読み切れないところが多かったですが、圧倒的な迫力と魅力的なキャラクター。

この映画の世界観に魅了され、虜になってしまいました。

 

・・・ただ、この当時の映画ファンすべてが、この1978年に公開された『スター・ウォーズ』に諸手を挙げて賞賛したワケではありませんでした。

 

今では信じられないことですが、これほどの超・話題作が何とアメリカより公開が1年以上も遅れたこと。

故人の名誉のため、お名前は伏せますが、最初の公開ヴァージョンの翻訳の酷さ。

フォースという言葉は『スター・ウォーズ』のオリジナルの言葉なのですが、翻訳する言葉が見つからず”理力”などと表示されたおりました。

 

・・・ただ、今思い返すと、これらのこともとても懐かしい記憶として残っております。

 

ルーカスフィルムがディズニーに買収され、ルーカス不在で新たな『スター・ウォーズ』3部作が製作されると聞いたときは、それこそ「イヤな予感がする」と思いました。

 

マーク・ハミルは製作に反対だったそうで、出演に消極的だったそうです。

ただ、いろんな情報は入ってきて、JJが監督、『帝国の逆襲』、『ジェダイの帰還』のローレンス・カスダンがシナリオに携わると知り、「観れる映画にはなりそう」という多少の期待も持てるようになりました。

 

銀河系の秩序を守った伝説のジェダイルーク・スカイウォーカーが消えてしまった・・・というテロップから始まる本作。

ふむふむ、ルークは文字通りジョージ・ルーカスの分身。

そのルーカス不在の作品なので、いきなりルークがいなくなっちゃったところから、始まるんだなと思いました。(違う気が・・・)

 

帝国軍の残党=ファースト・オーダーが残党と言う割に凄いスケールだな~などという違和感もありながら、冒頭のシーンに名優・マックス・フォン・シドーの登場で、何か矛盾の多いストーリーもそれほど気にならず、初めて『スター・ウォーズ』を観たときと同じように世界観に引き込まれていきました。

 

ルーク、ハン・ソロ、レイアと言った旧人気キャラにおんぶに抱っこな作りにしなかったところが良かったです。

新たなキャスト、そしてキャラクターに重点を置かれて作られていたところは「JJ、ナイス!」と言いたくなりました。

 

主人公・レイを演じるデイジー・リドリーがステキですね。

生い立ちなど不明な貧しく暮らし、両親の帰りを待ち続けている少女。

彼女がファースト・オーダーに立ち向かう”新たなる希望”になるのか?

なぜ、フォースを使えるのかなど、謎多きキャラクターを魅力的に演じていたと思います。

 

元ストームトゥルーパーでレジスタンスに協力するフィンというキャラクターの設定も面白いと思いました。

仮面ライダー』で言えば、ショッカー戦闘員が少年ライダー隊に入隊するような感じ。

帝国軍のストームトゥルーパーはすべてクローンだったと記憶しておりますが、ファーストオーダーは違うみたいで、旧作との変化を取り入れていたところは面白く感じました。

オスカー・アイザック演じるポー・ダメロンとのコンビぶりもいいですね。

 

そして何と言っても大きな収穫は厨二病的悪役、カイロ・レンを演じたアダム・ドライヴァー

彼を初めて観たのが本作ですが、その後の活躍はまさに飛ぶXウイングをを堕とす勢い。

 

もちろん、旧キャラの登場も喜ぶべきことなのですが、ハリソン・フォードはともかく、こんなお婆ちゃんになっちゃったレイア姫を観たくなかった気も・・・。

 

兎にも角にも賛否両論の本作。

もちろん『エピソード4』と比較しては落ちるのは間違いありません。

(『エピソード4』の焼き直しなどの声もありますが)

 

しかし、ここからはあくまで個人的な意見なのですが、『エピソード1/ファントム・メナス』と比較してはどうでしょうか?

 

魅力的な新キャラが少なかった『ファントム・メナス』。

特にシリーズ1番の嫌われ者、ジャージャー・ビンクスのウザさは凄まじかった。

 

また、ルーカスはあまりにCGを多様し過ぎ、何か人の手と言うより機械が作った映画を観ている気分でした。

若きオビ=ワン・ケノービを演じたユアン・マクレガーも「ほとんどグリーンスクリーンの前で演技をして退屈だった」とコメントしております。

 

JJは逆にCGは最小限に抑え、実物大のセットを作ったり、爆薬なども本物を使っております。

 

ファントム・メナス』と『フォースの覚醒』を比較すると、どうしても原点である『新たなる希望』に近い本作に温もりを感じてしまいます。

ルーカス不在であっても・・・。

 

ルーカスという映画人は、これも自分個人的な意見なのですが、映画監督という点より、技術者としての功績が高い人のように思います。

物語を伝える人・・・という意味ではコッポラやスピルバーグとは異なるタイプだと思います。

 

JJの作家としての才能も正直賞賛するほどではありません。

ですが、ヲタクのハートを掴むのは上手い監督なんですよね。

エピソード1~3で失望したエピソード4~6を愛するファンは本作に大喜びしたのは間違いありません。

 

ですが、様々な伏線を張り巡らし、それを次回作に丸投げしてしまう無責任さもJJらしさ全開。

 

ジェームズ・キャメロンが携わっていない『ターミネーター』を嫌っていたファンも『ニュー・フェイト』を観て「・・・」となってしまった人がいると思います。

ルーカスが当初予定していた『エピソード7』がどんなものなのか知りたい気持ちも強いですが、ルーカス不在の中、ルーカスへの尊敬の気持ちとファンへの愛情を込めて作られたカスダンとJJのシナリオは本当に頑張っていたと感じます。

 

今回2度目の鑑賞で、特別新たな発見などは無かったですが、最後まで楽しめる作品に仕上がっており、シリーズ初のアナキン・スカイウォーカー不在の映画でしたが、それも気になりませんでした。

 

伝説のジェダイ、ルークと顔を合わせたレイ。

次回、『エピソード8』へ続く。

「イヤな予感がする」・・・。