One today is worth two tomorrow.

当ブログへ起しいただき、心から感謝いたします。映画の感想やスポーツ観戦の記事、写真中心のブログです。

『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』

ザ・ファブル 殺さない殺し屋』

 

2021年製作/アメリカ映画/上映時間:131分/G/2021年6月18日日本公開

 

監督:江口カン

出演:岡田准一

   木村文乃

   平手友梨奈 ほか

 

南勝久の人気コミックを岡田准一主演で実写映画化した『ザ・ファブル』のシリーズ第2作です。

誰も殺さずに暮らせというボスの命令を守る暗殺者が、巨悪との戦いを余儀なくされる姿が描かれます。

 

あらすじ

 

最強の殺し屋「ファブル」として裏社会で恐れられていたものの、ボス(佐藤浩市)から誰も殺さずに一般社会に溶け込んで生きるよう命じられたアキラ(岡田准一)。相棒ヨウコ(木村文乃)と兄妹を装い、アルバイト先のデザイン会社オクトパスの社長・田高田(佐藤二朗)と社員ミサキ(山本美月)に素性を知られることなく平穏な日々を過ごしていた。そんな中でアキラはNPO団体の代表を務める宇津帆(堤真一)と出会い、やがて彼がターゲットから金をだまし取っては命も奪う危険人物であることを知る。

シネマトゥデイより)

 

南勝久のベストセラーコミックを原作にした『ザ・ファブル』のシリーズ第2作です。

岡田准一木村文乃山本美月といった前作のメンバーに加え、堤真一平手友梨奈安藤政信らが新たに出演しております。

 

BDにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

コロナ禍で映画館に行けなかったので、ぜひとも観たかったと思っておりました。

しつこいですが、木村文乃さん大好きです!

 

1年間誰も殺さず普通に暮らすようボスから命じられた彼は、素性を隠して佐藤アキラという偽名を使い、相棒ヨウコと兄妹を装って一般人として暮らしている。一見平和に見えるこの街では、表向きはNPO団体「子供たちを危険から守る会」代表だが裏では緻密な計画で若者から金を巻き上げ殺害する危険な男・宇津帆が暗躍していた。

 

かつてファブルに弟を殺された宇津帆は、凄腕の殺し屋・鈴木とともに、復讐を果たすべく動き出す。一方アキラは、過去にファブルが救えなかった車椅子の少女ヒナコと再会するが・・・。

 

岡田准一さんの体を張ったアクションが見どころの『ザ・ファブル』の第2作です。

続編と言うより、同じ主人公の新たな一面やエピソードが描かれている作品という感想でした。

 

少し驚いたのは、前作とはかなり異なった作りになっていたところです。

アクションシーンは当然本作でも用意されておりますが、前作ほど多く無く、正直CGもショボいです。

 

本作はアクションより人間ドラマの部分が強く映し出された作品になっていたように思いました。

 

堤真一さん演じる裏と表の顔を持つ男・宇津帆というキャラクターが際立っております。

前作では典型的な悪役キャラがほとんどだったので、このキャラクターは悪役として魅力的なものになっていたと思いました。

そして、堤真一さんが本当に上手いです。

 

かつてファブルが殺害計画の際、巻き添えで車椅子生活を送ることになってしまった少女・ヒナコ。

この少女と罪悪感を持ったファブルとのやり取りが前作では描かれなかったファブルの人間性を映し出していて興味深かったです。

平手友梨奈さん。

私は坂道はあまり詳しくないので初めて知りましたが、とても頑張っていたと思います。

 

逆に前作のヒロイン、山本美月さん演じるミサキは大幅に出演シーンが減ってしまいました。

 

期待していた木村文乃さんのアクションシーンがあり、そこは大満足。

セクシーさもパワーアップしていて本当に良かったです。

ぜひ、ヨウコ主人公のスピンオフを製作してもらいたいと願ってしまいました。

 

デイアンドナイト』でも名演を見せた安藤政信さん。

本作でも危険な香りのする男を演じておりました。

 

前作の俳優さんも悪く無いのですが、少しオーバーアクションな演技が多かった分、本作は静かな恐怖のようなキャラが際立っていたと思いました。

 

1作目とまったく異なるタイプの2作目の映画だとアメリカ映画ですが、『天使にラブソングを』と『キューティ・ブロンド』を思い出してしまいました。

残念ながら、この2作品は大失敗でしたが、本作はとても良かったです。

前作で培われたものに堤真一さん、平手友梨奈さんという新たな要素が上手にブレンドされ、前作には無いものを盛り込み、それでいて前作のファンを裏切らないまったく新しい『ザ・ファブル』に仕上がっていたと言えると思います。

 

この手の作品は怒濤のクライマックスが待っている・・・と期待してしまうものなのですが、そこは少し控え目なところは好みが分かれるところ。

殺し屋の物語にこのセンチメンタルな展開は・・・好みが分かれるかもしれません。(『アルプスの少女ハイジ』を思い出してしまいました)

 

岡田准一さんのようなカッコいい人が演じるファブルも殺し屋、決して善人ではありません。

そのファブルの”贖罪”の気持ちを映し出したような作りになっておりました。

彼は冷酷な殺し屋かもしれません。

ですが、冷血な人間では無い。

そのように感じました。

 

宇津帆の手先の部下がショッカー戦闘員のように、どこからともなくウジャウジャわいて出てくるのは謎でしたが、細かいところを気にしなければ満点に近い出来だと思います。

サンタクロースの知り合いという人、いたらいいですね。

 

好みの問題ですが、私的には前作よりこちらの方が気に入っております。

神戸でロケしてくれたのも嬉しかったです。