One today is worth two tomorrow.

当ブログへ起しいただき、心から感謝いたします。映画の感想やスポーツ観戦の記事、写真中心のブログです。

『愛と闇の物語』

『愛と闇の物語』

原題:A Tale of Love and Darkness

 

2015年製作/イスラエルアメリカ合作映画/上映時間:98分/G/2021年2月19日日本公開

 

監督:ナタリー・ポートマン

出演:ナタリー・ポートマン

   ギラッド・カハナ

   アミール・テスラ- ほか

 

ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンが監督・脚本・主演を務め、イスラエルの作家でジャーナリストのアモス・オズの自伝的小説を映画化した作品です。

スラエル建国前夜、幼少期のアモスが両親とともに過ごしていた英国統治下のエルサレムで体験した日々が描かれます。

 

あらすじ

1945年、ユダヤ人の少年アモス・オズ(アミール・テスラー)は、両親のアリー(ギラッド・カハナ)とファニア(ナタリー・ポートマン)と共に迫害から逃れるため、イギリス統治下のエルサレムに移住する。しかし、ファニアは戦争への恐怖と結婚生活への不満で鬱々(うつうつ)としていた。彼女は苦悩を抱えながらも、創作した冒険物語を愛する息子に話して聞かせる。

シネマトゥデイより)

 

ナタリー・ポートマンが監督・脚本・主演を兼ね、迫害から逃れて建国前夜のイスラエルに移住してきたユダヤ人一家を描いた人間ドラマです。

夫と息子と共にイギリス統治下のエルサレムへやってきた女性が、戦争の恐怖や結婚生活などに苦しみながらも息子に愛情を注ぐ姿が描かれます。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本日、6月9日はナタリー・ポートマン、41歳のお誕生日です!(も、もう41歳?)

ちなみにマイケル・J・フォックス(1961)、ジョニー・デップ(1963)も本日お誕生日です。

更に、薬師丸ひろ子さん、『Fate/stay night』の遠坂凛役で有名な声優さんの植田佳奈さんも本日お誕生日です。

マイケルは残念ながら新作は厳しいので、ナタリーかデップかで迷ったのですが、ナタリー主演の映画を選びました。

皆さんHappyBirthday!

 

1945年、英国統治下のエルサレムで父アリー、母ファニアとともに暮らす少年アモス。一家は、ほかの多くのユダヤ人同様に、迫害から逃れるためヨーロッパから移住してきた。

 

しかし母のファニアは、戦争の恐怖と、その後に続く日々の退屈さによって心に影を落としていた。さまざまな不安や不満が鬱積する中、ファニアは持ち前の想像力を生かして冒険物語を創作しては、息子のアモスに語って聞かせていた。そしてアモスにとっては、母から物語を聞かされたことや詩を詠んでもらったこと、言葉や言語を教えてもらったことが、後の人生に大きな影響を与えていく・・・。

 

劇中のセリフのほとんどがヘブライ語で会話されております。

アメリカ映画と言うと、ドイツ人もロシア人もイラク人も宇宙人も英語を話すのが普通なので、これには驚きました。

更に本日お誕生日のナタリーをWikipediaで調べたら、ナタリーはイスラエルエルサレム出身でヘブライ語ペラペラ。

イスラエル産婦人科医の父とユダヤアメリカ人のアーティストの母との間に生まれ、ポートマンは母方の祖母の旧姓だそうです。

そうしたナタリーの祖国への想いが綴られた作品と言えるかもしれません。

 

ちなみに、これまでのキャリアの中で、『スター・ウォーズ』シリーズのパドメ役に最も愛着があるそうです。(少し意外な気が)

 

2015年製作で日本公開が2021年。

コロナ禍で作品不足で無ければお蔵入りしたかもしれない作品です。

 

序盤はテレンス・マリックのような詩的なナレーションと美しい映像。

しかし、物語が伝わってこない・・・。

面白い・感動的というタイプの映画ではありません。

 

辛い現実の中、想像の中だけでも希望を持とうという家族の姿が美しく描かれます。

初監督のナタリーはこの想像の中のシーンは明るい光を多く使い、現実の世界は石の壁で覆われた冷たさが漂う映像となかなか凝った映像作りをしていたと思いました。

 

雨に唄えば』、『ラスト・エンペラー』、近年では『天気の子』。

本作も雨のシーンが多く、印象的でした。

 

・・・ですが、やはりお話しや人物関係などが今ひとつ伝わりづらい。

イスラエル建国やユダヤ人とパレスチナ人との対立など、予備知識が無いと少し分かりにくい内容になっております。

 

配給はイオンエンターテイメント

5年前の作品という賞味期限切れの映画をイオンが安売りした・・・などと皮肉がこもったレビューがありましたが、たしかに日本人受けはしないタイプの映画だと思います。

 

ですが、イスラエルユダヤ人などと考えず、母は息子を愛し、その気持ちを受け取った息子はより母親を強く愛したというドラマとして観ると、まんざらでも無いように思います。

 

ナタリーの演出は悪く無かったと思います。

上映時間が短いこともあり、最後まで退屈せず鑑賞できました。

そんな今日お誕生日のナタリーの新作は『ソー』4作目。

こちらも楽しみです。