原題:Rambo: Last Blood
2019年製作/アメリカ映画/上映時間:101分/R15+/2020年6月26日日本公開
監督:エイドリアン・グランバーグ
セルヒオ・ペリス=メンチェータ ほか
『ロッキー』シリーズと並ぶシルヴェスター・スタローンの代表作『ランボー』シリーズの第5弾にして完結編です。
監督は『キック・オーバー』などのエイドリアン・グランバーグ。
あらすじ
数々の戦いを終えて故郷のアリゾナに戻ったジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)は、家族のような絆で結ばれた古い友人のマリアとその孫娘ガブリエラと共に牧場で平穏な毎日を過ごしていたが、ある日ガブリエラがメキシコの人身売買カルテルに誘拐される。娘同然の彼女を救うため、ランボーはグリーンベレーの隊員として培ってきた超人的な戦闘技術を総動員して戦いに備える。
(シネマトゥデイより)
1982年に1作目が製作された人気アクション映画『ランボー』のシリーズ第5弾です。
ランボーが人身売買カルテルにさらわれた友人の孫娘を救い出そうとする姿が映し出されます。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
本日、7月6日はシルヴェスター・スタローン、76歳のお誕生日です。(1946年生まれ)
お祝いの気持ちを込めまして、今回は本作を選びました。
HappyBirthday!
グリーンベレーの戦闘エリートとして活躍していたジョン・ランボーは、いまだベトナム戦争の悪夢にさいなまれていた。ランボーは祖国アメリカへと戻り、故郷のアリゾナの牧場で古い友人のマリア、その孫娘ガブリエラとともに平穏な日々を送っていた。
しかし、ガブリエラがメキシコの人身売買カルテルに拉致されたことで、ランボーの穏やかだった日常が急転する。娘のように愛していたガブリエラ救出のため、ランボーはグリーンベレーで会得したさまざまなスキルを総動員し、戦闘準備をスタートさせる・・・。
シルヴェスター・スタローン。(Sylvester Stallone)
1946年7月6日、アメリカ合衆国・ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区生まれ。
本名はシルヴェスター・ガーデンツィオ・スタローン。
イタリア系アメリカ人の父とフランス系アメリカ人の母親を持つ。
生まれつき言語障害を持つ。
高校卒業後、父親と同じ美容師を目指し美容師学校へ進学いたしますが、演劇に興味を持ち中退。
その後、脚本家を志す。
映画デビュー作は1970年のポルノ映画で、当時は極貧生活を送っており、やむにやまれぬ事情だったとスタローンは述べております。
顔面麻痺の影響による演技力の限界などのため、54回のオーディションに落ち続ける。
1975年、29歳のときに観戦したボクシング世界ヘビー級選手権試合「モハメド・アリVSチャック・ウェプナー」の試合に感銘を受け、それをヒントに3日間で『ロッキー』のシナリオを書き上げる。
すばらしいストーリーに映画会社も惚れ込み、当時のスター俳優主演での映画化をしようとしておりましたが、「自分が主演で無いなら売らない」と譲らず、結果、ハリウッド映画としては破格の低予算映画として製作。
わずかな上映館でのスタートでしたが、評判を呼び、世界的規模での大ヒットになります。
映画は第49回アカデミー賞にて作品賞、監督賞、編集賞を受賞。
映画同様アメリカンドリームを手にしたスタローンはその後主演作を連発。
しかし、『ロッキー』シリーズ以外は低調な興行成績に終わる作品が多かったです。
1982年、本作の第1作目に当たる『ランボー』(原題:First Blood)が大ヒットを記録。
以降、スタローン2つめの代表作として、本作までで5作製作されます。
何と言っても『ロッキー』シリーズですね。
先ほど書いた通り、言語障害などもあり、演技力としては賞賛するほどでは無いかもしれませんが、シナリオがすばらしい。
シリーズも長く続くとダメなものも当然あるのですが、『ロッキー』は最後まで良かったと言える数少ないシリーズ作品でした。
『ランボー』は第1作目は大好きでしたが、『2』以降は「・・・」でした。
『3』が壮絶なまでにつまらなく、4作目の『最後の戦場』は観ておりません。
それ以外のお気に入りは、あまり知られていないアクション映画、『ナイトホークス』(1981)、『大脱走』+サッカーの『勝利への脱出』(1981)、『デモリションマン』(1993)。
『ロッキー』で共演し、長年交友を深めていたタリア・シャイアは兄フランシス・フォード・コッポラに『ゴッドファーザーPARTⅢ』のスタローン出演を取り付けましたが、コッポラに拒絶され、両人の間に亀裂が生まれたそうです。(何の役だったんだろう?)
(Wikipediaを参考にさせていただきました)
共和党支持者、ドナルド・トランプと親友のスタローン節炸裂のヴァイオレンスたっぷりのランボー版『ホーム・アローン』。
今の時代ならではのポリコレや女性蔑視などでスタローン常連のゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)で非難されている本作ですが、それは痛いほど分かるのですが、映画から表現の自由を奪ってしまうことは必ずしも善とは言えない気がいたします。
スタローン主演によるチャールズ・ブロンソン映画との評もありました。
ふむふむ、たしかにブロンソンの傑作『狼よさらば』を彷彿させるストーリー展開。
本作は一匹狼だったランボーがようやく愛する人と暮らせる生活を見つけ出し、それを奪われた復讐物語と言っていい内容だと思いました。
第1作目で描かれたベトナム帰還兵の行き場の無さ、虚しさのようなテーマを放り投げ、あくまでも復讐のため殺戮を繰り返すランボーの姿が正直怖い。
メキシコで麻薬組織の面々にフルボッコされたランボーを助けてくれた女性がいるのですが、当然物語に大きく絡んでくると思ったら、それも無し・・・。
スタローン主演のシリーズ作品の「完結編」というのは大仁田厚の引退試合同様まったく当てにならないので、本当にこれが最後かは分かりませんが、期待値ゼロだったので、まあ、それなりに楽しめました。
ただ、『ロッキー』と違い『ランボー』は原作があり、(第1作目の原作のタイトルは「ひとりぼっちの軍隊」)やっぱり1作目で終わらせていた方が綺麗だった気もいたします。
毎年のようにノミネートされ、1999年にラジー賞にて「20世紀最低男優賞」を受賞してしまったスタローン。
『クリード チャンプを継ぐ男』で「名誉挽回賞」を受賞してからは幸いにしてノミネートされなくなったようですが、70後半でアクションスターとして歩み続ける彼の生きざまは「It's a long road」(第1作目のテーマ曲)ですね。