『グリンゴ/最強の悪運男』
原題:Gringo
2018年製作/アメリカ・メキシコ・オーストラリア合作映画/上映時間:111分/PG12/2020年2月7日日本公開
監督:ナッシュ・エドガートン
出演:デヴィッド・オイェロウォ
ジョエル・エドガートン ほか
負け犬人生を送ってきた男が、極悪な上司への復讐を試みるクライムコメディです。
主演を『グローリー/明日への行進』でゴールデングローブ賞にノミネートされたデヴィッド・オイェロウォが務め、製作にも名を連ねたオスカー女優のシャーリーズ・セロン、『華麗なるギャツビー』(2015)のジョエル・エドガートン、『マンマ・ミーア!』シリーズなどのアマンダ・サイフリッドらが共演。
あらすじ
ハロルド(デヴィッド・オイェロウォ)は、信頼していた経営者と妻に裏切られ、情けない人生からの一発逆転を誓う。彼は極悪モンスター上司のリチャード(ジョエル・エドガートン)とエレーン(シャーリーズ・セロン)に復讐(ふくしゅう)するため、出張先のメキシコで偽装誘拐を演じ、多額の身代金を奪う計画を立てる。一方、ハロルドが死ねば会社に保険金が入ることを知ったリチャードは、殺し屋を雇うことにする。
(シネマトゥデイより)
正直者でお人よしな性格から貧乏くじばかり引いている男の逆転劇を痛快に描いた、シャーリーズ・セロン製作&出演のクライムコメディです。
ジョエル・エドガートンの兄ナッシュ・エドガートンが監督を担当。
dTVにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
今月いっぱいで見放題終了とのことと、シャーリーズ・セロン&アマンダ・セイフライドお目当てで鑑賞いたしました。
朝から晩までまじめに働いていたハロルド。会社からクビを言い渡され、友人だと思っていた経営者にだまされ、最愛の妻まで横取りされてしまう。
人生のどん底に突き落とされたハロルドは上司のリチャードと性悪女のエレーンへの復讐のため、出張先のメキシコで偽装誘拐を企て身代金5億円を奪う作戦を実行する。しかし、ハロルドが死ねば会社に保険金が入ることに気づいたリチャードは殺し屋を雇い、ハロルド殺害をもくろむが・・・。
よくある自分を裏切った上司で友人だと思っていた人物への復讐劇です。
偽装誘拐を試みて、それが実際に起こってしまうという展開もお約束過ぎる感じです。
悪いとは思いませんが、もう少しひねりを入れてもらいたかったです。
シャーリーズ・セロンが主人公・ハロルドの上司を演じております。
凄腕のテクニックで誘拐された彼の身代金の値引き交渉をする・・・みたいな展開を期待していたのですが、全然違いました。
シャーリーズ・セロンが製作も兼任しております。
本作撮影中のとき、40歳くらいだったと思いますが、「私はまだまだセクシー路線いけるわよ~」とアピールしたいお気持ちは分かりますが、キャラクターが全然面白く無く、彼女ほどの女優が演じる意味を感じさせないつまらないものでした。
セロンの主演作品は近年、製作&主演の兼任が多いのですが、面白かった、良かったと思えたのが『アトミック・ブロンド』(2017)と『スキャンダル』(2019)くらい。
正直、兼任や製作のみの作品に、かなり限界を感じております。
女優としては最高に魅力的なので、そちらだけに力を入れた方がいいように思います。
こんなつまらないキャラクターを演じてしまったら、プロデューサーとしても女優としても評価は下降線を辿ってしまうだけのような気がいたします。
セロンは製作兼任なので、責任もありますが、アマンダ・セイフライドは彼女以上に、まったくつまらないキャラクター。
ほとんどチョイ役と言っていいキャラクターで、ラストのこじつけのためだけに登場しただけ。
こんな役をよく引き受けたな~と思ってしまいました。
彼女はお顔がお顔なので(?)、好みは分かれると思いますが、自分はハリウッドの女優の中でトップ5に入るくらい好きなので、このキャラクターは彼女のワーストになってしまい悲しくなりました。
ジョエル・エドガートンのお兄ちゃんが監督をしているのですが、明らかに力量不足。
面白くなりそうな展開もありましたが、演出のヘタさが際だってしまい、日本のくだらないコント番組を観ている気分になってしまいました。
主人公のハロルドを演じた俳優は良かったです。
善人は報われるというストーリーは悪くは無いのですが、そこへ至る過程、悪に毒が少なく、「正義が勝つ」という展開も気分がスカッとしない、お粗末な出来の映画になってしまいました。
ザ・ビートルズの最高傑作は「レット・イット・ビー」かな?
まあ、麻薬ディーラーのボスの言う通り、「サージェント・ペッパー」では無いことは確かですね。