『草原の実験』
原題:Ispytanie
2014年製作/ロシア映画/上映時間:97分/2015年9月26日日本公開
監督:アレクサンドル・コット
出演:エレーナ・アン
ダニーラ・ラッソマーヒン
カリーム・パカチャコーフ ほか
広大な草原地帯を舞台に、平和な日々を送る父と美しく優しい娘、そして娘に恋をする2人の青年のエピソードを一切のセリフを排して描いた異色作です。
韓国人とロシア人の血を引く美貌のエレーナ・アンがヒロインを演じております。
あらすじ
少女(エレーナ・アン)は、心地よい風が吹き渡る草原にぽつんと立つ家で父親と2人で生活していた。仕事に出て行く父を見送った彼女は、スクラップブックを眺めたり、トラックの荷台を掃除したりしながら時を過ごす。そんな美しい彼女に地元の少年や、風来坊の少年が好意を抱き……。
(シネマトゥデイより)
『ブレスト要塞大攻防戦』などのアレクサンドル・コットが監督を務め、雄大な草原を舞台に描く衝撃の人間ドラマです。
旧ソ連で実際にあった出来事をモチーフに、少年と少女の淡い恋模様と共に彼らを待ち受ける驚がくの事件を紡ぎ出します。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
間もなく見放題終了とのことと、斬新な作りが高評価だったこともあり、今回は本作を選択いたしました。
2014年・第27回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、最優秀芸術貢献賞を受賞した、全編セリフ無しの異色作です。
鑑賞後知りましたが、旧ソ連のカザフスタンで起きた実際の出来事に着想を得て作り上げたそうです。
ヒロインを演じたエレーナ・アンの美しさに驚きました。
世の中、美しい女性は数多くおりますが、ここまでピュアな感じを醸し出している人はそれほど多くはいないと思います。
彼女を観るだけでも必見の価値ありかもしれません。
いつ?どこが舞台?
そう言った説明も一切ありません。
そしてセリフも無い。
しかし、ヒロイン、そして風景の美しさに画面に釘付けになってしまいます。
父と二人、ごく普通に暮らす少女の姿が淡々と映し出されます。
しかし、あることから、この性活が一変してしまいます。
セリフが無く、BGMもほとんど流れません。
聞こえてくるのは風の音など自然の奏でるものだけです。
それでも十分に映画として成り立つものが出来上がる凄さがこの作品には存在すると思いました。
「衝撃のラスト」と観た人が多く語られております。
映画のタイトルから、ある程度予想はできてしまうのですが、やはり衝撃は走りました。
映画はおとぎ話のような展開で進んで行きます。
ラストのあの瞬間まで・・・。
そのままおとぎ話で終わってほしいという願いをかき消すかのように。
こんな美少女に汚い足を洗わせているとは、父親失格だ!
などと思わせるほど、とにかくエレーナ・アンがステキでした。