2016年製作/日本映画/上映時間:103分/G/2016年5月14日日本公開
監督:永井聡
出演:佐藤健
濱田岳 ほか
『君の名は。』の映画プロデューサー・川村元気による同名ベストセラー小説を、佐藤健&宮崎あおい共演で実写映画化したヒューマンドラマです。
監督は『ジャッジ!』などの永井聡。
あらすじ
ある日、余命いくばくもないごく平凡な30歳の郵便配達員(佐藤健)の前に、自分と同じ容姿を持つ悪魔(佐藤健)が出現する。その悪魔は、彼の身の回りの大切なものと引き換えに一日の命をくれるというのだ。次々と電話や映画や時計などが消えていく中、彼は初恋の女性(宮崎あおい)と再会し、共に過ごした日々を振り返る。
(シネマトゥデイより)
『るろうに剣心』シリーズなどの佐藤健と『ソラニン』などの宮崎あおいが初共演した人間ドラマです。
余命宣告された主人公が、悪魔と取引して世の中から一つ何かを消すことで一日の命を得るという不思議な物語を紡いでいきます。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
間もなく(4日後に)見放題終了とのことで、何の予備知識無しで本作を選びました。
脳腫瘍で余命わずかと宣告された30歳の郵便配達員の青年の前に、青年とそっくりな悪魔が姿を現わします。
悪魔は青年に、大切なものと引き換えに1日の命をくれるという。電話や映画、時計など大切にしてきたものが次々と失われていく中、青年は元恋人と再会を果たし、かつての思いや別れの時を思い出していく。親友や疎遠になった父の思いに触れ、亡き母が残した手紙を手にした青年は、人生最後の日、ある決断を下す・・・。
あの超有名なネコのミュージカルの映画化以来、タイトルに”猫”がある映画と聞くと不安がよぎるようになってしまいました。
「この映画にお前が泣いた」、「この映画は泣けるでぇ~!」とキンタロスが言ったかどうかは分かりませんがネコの怨念(?)は払拭できたのでしょうか?
あのミュージカル映画に比べれば数億倍マシでした。
ですが、正直感想は微妙ですね~。
まず良かったところですが、濱田岳さんがちゃんと観れる演技をしていたところですね。(褒めているのかな?)
内気な性格の主人公の前に現れた自分と同じ姿の悪魔。
それぞれ違うタイプのキャラクターを佐藤健さん、見事演じ分けております。
この場面は少し「仮面ライダー電王」を彷彿させるもので、ファンとしては嬉しかったです。
函館のロケーションも良かったと思います。
しかし、そこにある映画館でやたら目立つ『ファイト・クラブ』の看板。
・・・ただ、これで映画ファンである人なら「ああ、あの悪魔は○○なんだな」とすぐ分かってしまう安っぽい伏線。
悪魔は「明日、君は死にます」と告げます。
1日延命させるため、主人公の世界から大切なものを1日1つづつ消していきます。
1日目が電話、2日目が映画、3日目が時計と世界からこれらのものが消えていってしまいます。
電話が消えてしまったので、電話で知り合った恋人との思い出も消えてしまう・・・。
などと言うレベルの話しでは無いと思います。
この世界から電話や時計が消えてしまったら、世界経済は大混乱になります。
しかし、これらが無くなってもごく普通に暮らす周囲の人たちの姿に違和感が。
唐突に南米(アルゼンチンだと思うのですが)のシーンが導入されるのですが、これが意味不明。
なぜこのシーンが導入され、何を伝えたいのか、何を描きたいのか、サッパリ分かりませんでした。(観光PRかな?)
宮崎あおいさんが突然「生きてやる~!」と叫ぶ姿には驚きと共にあまりにもアホなセリフに寒気も。
よく、あおいさん、こんなワケの分からないセリフ、よく言ってくれましたね。
猫も寒がっちゃってますよ~。
脚本の岡田惠和氏は余命ものを得意としているようですね。
人は遅かれ早かれ、いつかこの世界から消えてしまいます。
しかし、すべて消滅してしまうワケではありません。
残された人との思い出など、大切なものはいつまでも失われません。
そのようなテーマをじっくり描いて欲しかったのですが、とにかくチープ。
氏の作品で感動した映画もあったので、今回のシナリオはちょっといただけないな~。
シネマトゥデイの短評はミルクマン斉藤氏のものお一つだけでした。
しかも、点数が★1つ。
シネマトゥデイの短評で★1つという低評価は、あのシャマランの『アフター・アース』以来。
宮崎あおいさんの無駄遣い。
石井杏奈ちゃんは出演シーン少なすぎ。
女優陣は褒める要素無しでした。
佐藤健さん主演でファンタジー系でしたら、(未見でしたら)本当に本作より「仮面ライダー電王」の方が断然面白いですし、オススメできます。
お父さんが時計屋で懐中時計の登場は「電王」のパロディかと思ってしまいました。
私は(映画に関しては)猫アレルギーなのかもしれませんね。