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『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』

『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』

原題:Hot Summer Nights

 

2017年製作/アメリカ映画/上映時間:107分/PG12/2019年8月16日日本公開

 

監督:イライジャ・バイナム

出演:ティモシー・シャラメ

   マイカ・モンロー

   アレックス・ロー ほか

 

君の名前で僕を呼んで』などのティモシー・シャラメが主演を務めた青春映画です。

愛する父の死を嘆き続ける少年が過ごす危険なひと夏が映し出されます。

監督は本作で長編デビューを飾るイライジャ・バイナム。

 

あらすじ

 

愛する父の死から立ち直れないダニエル(ティモシー・シャラメ)は、1991年の夏、叔母がいる海辺の町ケープゴッドにやって来る。周囲となじめないダニエルは、ひょんなことから地元の不良ハンター(アレックス・ロー)と過ごすようになる。やがてハンターの妹で町一番の美女マッケイラ(マイカ・モンロー)とひそかに付き合い始める。

シネマトゥデイより)

 

君の名前で僕を呼んで』などで一躍世界から注目を集めるティモシー・シャラメが主演を務めた青春映画です。

共演に『イット・フォローズ』などのマイカ・モンロー、『ザ・リング/リバース』などのアレックス・ロー、ドラマシリーズ「プリズン・ブレイク」などの ウィリアム・フィクナーら。

スタジオA24が製作。

 

dTVにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

スタジオA24とティモシー・シャラメが気になり、今回は本作を選びました。

 

1991年、最愛の父を亡くしたショックから立ち直ることができないダニエル・ミドルトンは、夏を叔母の家で過ごすため、美しい海辺の小さな町ケープコッドにやって来る。周囲の人たちとなじむことができないダニエルは、複雑な家庭の事情を抱え、地元ではワルで有名なハンター・ストロベリーとつるむようになる。

 

町で1番の美女と称される妹のマッケイラを守ることには命をかけていたハンターからの「妹には近寄るな」との言葉に怯えながらも、ダニエルはマッケイラと秘密のデートを重ねていく。マッケイラと過ごすひとときはダニエルが自分を解放できるかけがえのない時間だった・・・。

 

「ほぼ実話」というテロップから始まる、少しビターな青春映画です。

物語の設定は1991年なのですが、それより古い’60~’70年代風の映像、美術などを使っていたように感じました。

ただ、巨大台風や『ターミネーター2』などの'90年代ネタは用意されております。

 

父親を亡くしたダニエルはひと夏、小さな田舎町で過ごすことになる。

そこで大麻の売人をやっている町一番の不良・ハンターと知り合うことになります。

彼の仕草など、どことなくジェームズ・ディーンを彷彿させるものでした。

 

その妹で、町一番の美女(町一番が多い)と呼ばれるマッケリラに惹かれるダニエル。

シスコンの兄・ハンターは「妹に近づいたら殺す」などと脅されておりましたが、二人は密かに恋愛関係に・・・。

 

心の傷を癒やすため、避暑地・軽井沢(?)へ行ったら、いつの間にか凄腕の大麻の売人に成長してしまった少年の物語・・・みたいな感じの映画です。

 

まだブレイク前の(少し初々しい感じの)ティモシー・シャラメが好演しております。

 

A24らしい、少し風変わりな青春映画なのですが、いろいろツッコミどころが・・・。

’60年代のポップス系と思われる曲を多用し、ファッションも古臭く、この作品の舞台を1991年にした理由が、単に大麻を題材にしたいだけにしか思えない作りになっていたのが残念に思えました。

 

一度甘い蜜を味わってしまったら、さらに甘いものが欲しくなる。

大麻で大金を手にしたダニエルはそれに飽き足らぬ、今度はコカインにまで手を出すことに・・・。

 

それが彼を奈落の底へ叩き落とすことになるのですが、描き方が優しすぎるんですよね。

 

監督は若い頃に出会った若者をモデルにしたシナリオを映画化したとありましたが、なんか劣化版『アメリカン・グラフィティ』みたいな出来の映画になってしまいました。

少年の視線から語られる物語なのですが、この少年がおそらく監督自身なのでしょうが、「なんでそんなことまで知っているの?」みたいな疑問が映画を観ながら終始頭をよぎってしまいました。

 

恋に恋するJKがイケメン男子生徒に一直線・・・みたいな青春映画ばかり作っている日本映画よりはダークさがあり、ティモシー・シャラメの好演など評価できるものもありますが、A24というスタジオのブランド力を考えると、もっとパンチの効いたものを期待してしまいました。

愛する父親の死、美少女との恋愛、犯罪に手を染めてしまう恐ろしさなど、どのエピソードも弱いんですよね。

 

主人公の名前のダニエルですが、どうも『カラテ・キッド』から来ているようで、冒頭のシーン、同じ旭日旗デザインのハチマキを巻いて登場。

しかし、この作品も1984年製作。

とことん'90年代にこだわらない1991年の男女○人夏物語でした。

 

 

ご覧になられた方も多いと思いますが、ティモシー・シャラメが2代目(?)シザーハンズを演じたキャデラックのコマーシャルです。(字幕無し)

お母さんを演じているのが、オリジナルでヒロインを演じたウィノナ・ライダー

まだ、ご覧になられたことの無い方は、お時間があれば、ぜひ。