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『映画 太陽の子』

『映画 太陽の子』

Gift Of Fire

 

2021年製作/日本・アメリカ合作映画/上映時間:111分/G/2021年8月6日日本公開

 

監督:黒崎博

出演:柳楽優弥

   有村架純

   三浦春馬 ほか

 

2020年8月15日にNHKで放映されたドラマ「太陽の子 GIFT OF FIRE」を異なる視点で描いた青春群像劇です。

太平洋戦争末期に原爆の開発研究に加わった若き研究者と弟、彼らの思い人が抱く苦悩と青春が描かれます。

 

あらすじ

 

1944年。京大物理学研究室で研究に励んでいた科学者・石村修(柳楽優弥)は、原爆の開発に参加する。核エネルギーの研究に没頭する一方で、科学者が兵器の開発に携わることに対する葛藤を抱えるように。そんな中、弟の裕之(三浦春馬)が戦地から一時帰宅し、兄弟がひそかに思いを寄せていた朝倉世津(有村架純)も、家を失ったために修の家で暮らすことになる。

シネマトゥデイより)

 

暗黒結社ゴルゴムを滅ぼした南光太郎仮面ライダーBLACKは怪魔界からやって来たクライシス帝国に拉致されてしまう。

クライシス帝国のジャーク将軍から尖兵となって地球の全人類を抹殺することを要求され、それを拒否した光太郎は変身機能を破壊され宇宙空間へ放り出されてしまう。

しかし、光太郎の体内の太陽の石/キングストーンは太陽光線を吸収し、光太郎を仮面ライダーBLACK RXへと転身させる。

かくしてRXとクライシス帝国との戦いの火蓋が切られた・・・。

「太陽の子だ!RX」(第1話サブタイトル)

Wikipediaより)

 

・・・は別番組で、柳楽優弥有村架純三浦春馬の共演で、日本の原爆開発を背景に時代に翻弄された若者たちの姿を描いたNHKで放送されたドラマの劇場版です。

田中裕子、國村隼イッセー尾形山本晋也らが共演。

監督は連続テレビ小説ひよっこ」、大河ドラマ「青天を衝け」の黒崎博。

 

三浦春馬さんの最後の作品になってしまいました。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

期間限定レンタル¥100だったので、大好きな有村架純さんが出演しているという理由からレンタルいたしました。

NHKのドラマは観ておりません。

 

戦況が最終局面を迎えた1945年の夏。科学者・石村修と研究員たちは、国の未来のために原子核爆弾の研究開発を進めていた。建物疎開で家を失った朝倉世津は、幼なじみの修の家に住むことになり、戦地から修の弟・裕之が一時帰宅し、3人は久しぶりに再会する。

 

戦地で深い心の傷を負った裕之、物理学研究の裏側にある恐ろしさに葛藤を抱えていた修、そんな2人を力強く包み込む世津は、戦争が終わった後の世界を考え始めていた。そして、運命の8月6日が訪れてしまう・・・。

 

アメリカだけでは無く、日本でも原子爆弾の開発が行われていたという事実を初めて知りました。

 

出演者の演技は悪くなかったと思います。

三浦春馬さんの最後の演技は役柄とも重なり、とても切ない気持ちで観ておりました。

柳楽優弥さんは正直、もっとギラギラして危険な役の方が似合っている気がいたしました。

架純さんはこれと言った見せ場無し。

でも可愛い。💖~

 

この映画がアメリカとの合作と知ったのは鑑賞後ですが、それで、なんとなく「原爆投下の正当性」みたいなものが大きく描かれていた理由が分かりました。

真珠湾攻撃を仕掛けた日本には当然の報い」なるセリフが登場しておりました。

 

原子爆弾の投下で死んでしまった人たちの悲しみや悲惨さ、放射能汚染の恐ろしさ、それらがまったく描かれておりません。

柳楽優弥さん演じる主人公が時より英語で空想の人物と話しをするシーンがあるのですが、それが、かのアインシュタインです。

 

アインシュタインは言います。

「破壊は美しい。破壊とは科学の進歩の一過程である」。

ハカイ、ハカイとNHK光明寺博士の人造人間が本当に好きだな~と(「半分、青い。」は違う)と思ってしまいました。

それに強く否定できないのは、自分たちも同じものを作り、アメリカへ投下しようとしていたからなのですが、こうした科学の進歩を選ぶべきか?人命を脅かすものを作り出すことは悪であるのか?というテーマがまったく描かれていないので、拍子抜けです。

 

架純さんは柳楽優弥さんと三浦春馬さん兄弟の幼なじみの役です。

あるシーンで涙ながらに、「早く戦争が終わればいい。勝っても負けても」と言います。

これは終戦後作られたドラマだからこそのセリフだと思います。

「お国のために」と戦地へ送られ、多くの命が失われていく・・・。

そんな中、「負けてもいい」と考える人は戦時中は存在しなかったように思います。

 

結局、何が言いたい映画だったのかサッパリ分からない作品でした。

科学者による兵器開発競争?

それなら「ウルトラセブン」でもっと重くすばらしいエピソードがありますよ。

 

反戦というテーマも描かれておりません。

青春映画と観てもチープ。

 

エンドクレジットで「広島の原爆被災者と三浦春馬さん(あとお一人の名前が出ておりました)」への哀悼の言葉がテロップで登場したあと、場違いとしか思えない福山雅治さんの主題歌が流れ、開いた口がふさがらなくなってしまいました。

 

くだらない映画に大金出すプロデューサーの作った映画なら仕方ないのですが、この作品は(一部の人を除く)払いたく無い人から搾り取った受信料から作られているのが迷惑な話しなんですよね。

撮影は8Kで行われたそうですが、それを再生できるTV買わせる魂胆見え見え。

 

これが三浦春馬さんの最後の作品と思うと本当に切ないです。

 

最後に余談ですが、石ノ森章太郎先生を心底嫌う『クウガ』~『ジオウ』までの平成仮面ライダーのプロデューサー・白倉伸一郎氏は特に「仮面ライダーBLACK RX」が大嫌いだそうです。