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当ブログへ起しいただき、心から感謝いたします。映画の感想やスポーツ観戦の記事、写真中心のブログです。

『インヒアレント・ヴァイス』

インヒアレント・ヴァイス

原題:Inherent Vice

 

2014年製作/アメリカ映画/上映時間:149分/R15+/2015年4月18日日本公開

 

監督:ポール・トーマス・アンダーソン

出演:ホアキン・フェニックス

   ジョシュ・ブローリン

   オーウェン・ウィルソン ほか

 

『ザ・マスター』のポール・トーマス・アンダーソン監督とホアキン・フェニックスが再度タッグを組み、アメリカの覆面作家トマス・ピンチョンの探偵小説を映画化した作品です。

マリファナ中毒の私立探偵が元恋人の依頼を受けたことからさまざまな陰謀に翻弄(ほんろう)される様子が映し出されます。

 

あらすじ

 

1970年代初頭のロサンゼルス。ビーチを拠点に活動するマリファナ中毒のヒッピー探偵ドック(ホアキン・フェニックス)を、以前付き合っていた女性が訪ねてくる。彼女の依頼を受け調査を進めるドックだったが、いつしか巨大な陰謀に巻き込まれていき……。

シネマトゥデイより)

 

アメリカの作家トマス・ピンチョンの探偵小説「LAヴァイス」を『ザ・マスター』のポール・トーマス・アンダーソン監督とホアキン・フェニックスが再タッグを組み映画化した作品です。

共演にはジョシュ・ブローリンオーウェン・ウィルソンリース・ウィザースプーンベニチオ・デル・トロら。

第87回(2015年)アカデミー賞において脚色賞、衣装デザイン賞にノミネート。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

期間限定レンタル¥100だったので、レンタルいたしました。

本当はホラー映画を鑑賞する予定でしたが、間違ってこちらをクリックしてしまいました。(汗)

 

元恋人のシャスタから、彼女が愛人をしている不動産王の悪だくみを暴いてほしいと依頼された私立探偵のドック。しかし、ドックが調査を開始すると不動産王もシャスタも姿を消してしまう。

 

ドックはやがて、巨大な金が動く土地開発に絡んだ、国際麻薬組織の陰謀に引き寄せらていく・・・。

 

ポール・トーマス・アンダーソン監督の作品はこれまで2本しか観ておりません。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2008)と『ザ・マスター』(2013)。

評価の高い『ブギーナイツ』(1998)、『マグノリア』(2000)、『パンチドランク・ラブ』(2003)は未見。

 

ただ、観ている2本、特に『ゼア・ウィル~』は2000年代ベスト5に入るくらい好きな映画なので、本作も気になりレンタル¥100で鑑賞いたしました。

 

もの凄い不謹慎な内容の映画です。

日本人が一番嫌いなタイプの映画ではないでしょうか?

 

当たり前のように使われるドラッグや大麻

不快な登場人物しか出てこない。

分かりづらい。

長い・・・。

 

600ページ以上あるトマス・ピンチョンの原作を完全に映画化するのは不可能とのことで、ストーリー的にはダイジェストになっているとのこと。

 

ただ、見方を変えれば、不謹慎で薄汚いとは言え、レイモンド・チャンドラーの私立探偵もののような面白さもあるのも事実です。

 

エンドクレジットで「えっ?そうだったの」と思ったのですが、何か久々に観るお方がお二人。

『インナースペース』、『花嫁のパパ』のマーティン・ショートジュリア・ロバーツのお兄さんのエリック・ロバーツ

 

話しが逸れてしまいました。

この映画、いろんな人が言っておりますが、山場も無し。オチも無し。意味の無いシーン、キャラクター多過ぎ。

それでも、なぜか2時間半観れてしまえる不思議な作品です。

 

ホアキン・フェニックスのワンマン映画と言っていいと思います。

ジョシュ・ブローリンリース・ウィザースプーンなどいい俳優さんも出演しておりますが、ホアキンのもみあげには敵わない。(←意味不明)

ですが、ジョシュ・ブローリンの「チョット、キンイチロー、モット、パンケークヲヲヲ・・・」という日本語には爆笑。

 

リースは2シーンのみ出演。

登場時間は10分行かなかったのではないでしょうか?

演技は文句なしですが、彼女で無ければ演じられない・・・というほどの役でも無い気も?

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』オスカー受賞のお礼出演かな?

 

「映画は頭で観るもんじゃねえ、心で感じるんだ」と前日観た映画で沢田研二が言っておりましたが、本当にそんな感覚で観ないと脱落してしまうストーリー展開。

でも心で観ても分かりづらいのは間違いありません。

 

自分もこの映画の良さを理解したとは言えないので、本当に感じたまま書かせていただくと、1970年(映画の舞台の年)、それは一番アメリカが病んでいた時代だったのではないかと思いました。

(主人公を始めとした)ヒッピーと呼ばれる存在、泥沼化するベトナム戦争麻薬中毒、そしてニクソン大統領政権。

インヒアレント・ヴァイス”とは「内在する欠陥」という意味だそうですが、アメリカの闇、悪が横行する「欠陥」というものを映し出した映画だったのではないかと勝手に解釈しております。

 

気分が良くなる映画では無いので、オススメはいたしませんが・・・。