『フロッグ』
原題:I See You
2019年製作/イギリス映画/上映時間:98分/2021年3月19日日本公開
監督:アダム・ランドール
出演:ヘレン・ハント
ジョン・テニー
少年の失踪事件が相次ぐ街を舞台に、事件の担当刑事の家で異変が起きるサスペンススリラーです。
一家を悩ます不可解な現象の顛末(てんまつ)が描かれます。
主演は『恋愛小説家』でオスカーを受賞したヘレン・ハント。
あらすじ
ある街で少年たちが相次いで行方不明となり、現場には過去に発生した連続少年誘拐殺人事件を連想させるナイフが残されていた。しかし、当時の犯人は逮捕されていたため捜査は行き詰まってしまう。一方、事件の担当になったハーパー刑事の自宅では、テレビが勝手についたり、扉がひとりでに閉まったりするなど、奇妙な出来事が次々に起こり始める。やがて、一家の一人息子コナーのもとに不可解なメッセージが届く。
(シネマトゥデイより)
『恋愛小説家』のヘレン・ハント主演によるサスペンススリラーです。
共演にドラマシリーズ「クローザー」などのジョン・テニー、『サマー・オブ・84』などのジュダ・ルイス、『セル』などのオーウェン・ティーグなど。
監督は『iBOY』などのアダム・ランドール。
BDにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
短めの作品、長い作品、どちらでも良かったのですが、結局短めの作品を選んでしまいました。
ある町で、ある日10歳と9歳の少年が立て続けに失踪する。現場には、以前世間を騒がせた連続少年誘拐殺人事件のときと同じ緑色のナイフが残されていた。しかし、既に当時の犯人は逮捕されており、操作は難航する。
一方、事件を担当するベテラン刑事の自宅でも、次々に不可解な出来事が起こり始める。ひとりでに閉まる扉。誰も触っていないはずのテレビは、突然事件のニュース放送を映し出す。やがて、一家の一人息子・コナーの元に届いた不可解なメッセージが届き、事態は予想外の方向へと展開していく・・・。
これは「一本取られた」と思わせてくれる、予想不能のサスペンスでした。
映画を数多く観ていると、ある程度は予想はつくものですが、これは巧妙な作りで面白かったですね。
ある街で、10歳と9歳の少年が相次いで失踪する事件が発生します。
そちらの方がメインになると思いつつ、その事件を担当する刑事の住む家で摩訶不思議な怪現象が起こります。
それを一部始終見ている謎のカエルのマスク。
そう、その怪現象の真犯人はつば九郎だった・・・。(違います。多少似てますが)
『恋愛小説家』でアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したヘレン・ハント。
久々に拝見いたしました。
『タイタニック』独占だった年のアカデミー賞で、唯一撃沈された(この表現は『タイタニック』には不謹慎なので、訂正します。ダメだった)俳優部門。
(レオ様はノミネートすらされず・・・)
ヒロイン、ローズを演じたケイト・ウィンスレットを破りオスカー受賞は誇っていいと思います。
2012年の『セッションズ』以来、7年ぶりの映画出演だったみたいです。
また、ぜひお元気な姿を見せてもらいたいですね。
あまりネタバレできないので、遠回しな書き方で感想を書きますが、この怪現象はアメリカの(ムダに)大きな家だからこそ起きたと言えますね。
アメリカ人にバカにされる日本の”ウサギ小屋”の家ではあり得ません。
このお宅ではハムスターを飼っているみたいでしたが、これでは役に立たない・・・。
上映開始45分くらいのところから、この怪現象の真相が分かるのですが、これが面白い!
なぜ、あのような事が起きたのか?
キチンと伏線回収しております。
・・・でも、その怪現象の正体と少年失踪事件、関係無いじゃんと思っていたら、またまた予想外の展開に。
真犯人も読めなかったな~。
冒頭、失踪する少年が宙を舞うシーン、不眠症に苦しむ人を誤解させてしまう描写など、ツッコミどころはあります。
ラストの回想シーンも蛇足のようにも思えます。
この映画、Tシャツに貼りついた平面ガエルのド根性物語だったら問題ないのですが、カエルまったく関係無い映画なので、邦題で少しネタバレしてしまっているのが問題です。
・・・ただ、私、”phrogging”というものを初めて知ったので、そういう人は問題無く鑑賞できる1本だと思います。