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『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』

『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』

 

2021年製作/日本映画/上映時間:119分/G/2021年12月30日日本公開

 

監督:木村ひさし

出演:松本潤

   香川照之

   杉咲花 ほか

 

2016年にSEASON Ⅰ、18年にSEASON ⅡがTBS「日曜劇場」で放送された松本潤主演の人気ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」の劇場版です。

15年前の凶悪事件に隠された事実を求めて奔走する弁護士チームの姿が描かれます。

監督はドラマ版も手がけた『屍人荘の殺人』、『仮面病棟』の(これで、かなり嫌な予感がしました)木村ひさし。

 

あらすじ

 

弁護士・深山大翔(松本潤)が所属する斑目法律事務所の刑事事件専門ルームでは、佐田篤弘(香川照之)が所長になり、新人弁護士・河野穂乃果(杉咲花)を迎え、日々さまざまな事件を担当していた。そんな彼らのもとに、15年前に起きた毒物ワイン事件に関わる依頼が舞い込んでくる。深山たちは事件が起きた村を訪れ調査を始めるが、巧妙に仕掛けられたわなによって窮地に追い込まれてしまう。

シネマトゥデイより)

 

逆転不可能と思われる刑事事件に挑む弁護士たちの活躍を描くドラマシリーズの劇場版です。

出演は松本潤香川照之と言ったテレビシリーズのメンバーに加え、新たに『十二人の死にたい子どもたち』などの杉咲花、『ドライブ・マイ・カー』などの西島秀俊、『461個のおべんとう』などの道枝駿佑、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』などの蒔田彩珠らが参加しております。

 

BDにて鑑賞。(もう地上波では放映できないかもしれませんからね)

初めての鑑賞になります。

 

本当は間もなく配信終了の橋本環奈ちゃん主演の血まみれホラーを鑑賞予定でしたが、胃の調子が悪く、「ホラーは避けよう」と思い、代わりに川口春奈ちゃんの映画・・・と思ったら、こちらもホラーで、結果たどり着いたのがドラマ未見の本作。

木村文乃さんと、もうお目にかかることができなくなるかもしれない俳優さんお目当てで選びました。

 

常に事実だけを追求し、99.9%逆転不可能と言われる事件で無罪を勝ち取ってきた深山。斑目法律事務所の刑事 事件専門ルームは、新所長となった佐田のもと、新米弁護士・穂乃果も加わり、日々事件に挑み続けていた。

 

ある日、彼らのもとに舞い込んできたのは、15年前に起きた毒物ワイン殺人事件に関する依頼。その犯人とされた人物は、死刑判 決の確定後、無実を訴えながらも獄中で死亡しており真相は葬られた―そしてその事件には、謎の弁護士・南雲とその 娘エリが関わっていた。一見善良そうな南雲だが、果たして彼は敵なのか、味方なのか?

深山たちは、村で出会った青年・守の協力も得ながら、15年前の事件を徹底的に調べることに。やがてある可能性に 行き当たり、奇跡の大逆転かと思われたが、巧妙に仕掛けられた罠によって、まさかの冤罪を生む事態に!? 事実だけを求め続けてきた深山に初めて迷いが生まれる。斑目法律事務所に訪れた最大のピンチ!果たして深山たちは、0.1% の事実にたどり着くことができるのか・・・。

 

まず本作とまったく関係無いことから。

本日、1月18日はケヴィン・コスナー、68歳のお誕生日です。

昨年お祝いしたので、今年はスルーしてしまいました・・・と言うのはウソでDisney+で観たいと思っていた作品が知らぬ間に配信終了してしまっておりましたので、今回は日本映画にいたしました。

 

彼は間違いなく映画スターですね。

HappyBirthday!

 

テレビドラマ未見で、劇場版を観るのは分からないことが多いところもあり、楽しめないのではという不安がありました。

同じ嵐の方主演の『映画 謎解きはディナーのあとで』の例もありました。(あのときは桜庭ななみさんのお誕生日祝いでの鑑賞でしたが)

 

結論から言ってしまうと、あの監督の作品と考えると、信じられないと言っていいほど楽しめました。

もちろん諸手を挙げて賞賛する・・・と言うワケにはいきませんが。

 

杉咲花ちゃん、可愛いですね~。

今回の劇場版の公開前に放映されたスペシャル番組からの参加らしいですが、すっかり溶け込んでいて良かったです。

SEASON Ⅰのヒロインが榮倉奈々さん、SEASON Ⅱのヒロインが文乃さん、ドラマSPと劇場版のヒロインが花ちゃんみたいです。(ボンドガールみたいな感じ?)

・・・しかし、彼女が熱心に読んでいるコミックの、この「ロボット弁護士B」って、何ですか?

スタッフはシャレのつもりでしょうが、石ノ森章太郎先生を愛するファンは怒り心頭ですよ。

最近の日本のドラマスタッフはどこまで石ノ森章太郎先生の作品を愚弄すれば気が済むのですか?

 

映画のストーリーは'90年代後半を生きた人なら誰もが、あの毒入りカレー事件を連想してしまうと思います。

実際起こった殺人事件を彷彿させるストーリーに、ところどころ入る極寒のギャグ、あれも事件以上に難解で意味不明。

 

ストーリーは(実際起こった殺人事件とは別ものとして考えて)良かったと思います。

それだけに本当にくだらないギャグは必要無かった。

 

太陽にほえろ!」のパロディもありましたが、本当に笑えない。

これも石原裕次郎さんを始めとする七曲署への冒涜。

 

テレビドラマは2019年12月に行われ、300人が投票に参加した「香川照之の歴代出演ドラマ人気ランキング」(そんな投票するほどの俳優さんかな~?)で「半沢直樹」、「アンフェア」をしのぎ1位に輝いております。

刑事専門弁護士を演じて、あのような事をしてしまうと言うのは、何を学んだのだろうかという気持ちになりますが、この方の演技をじっくり観た記憶があまり無いので、最後かもしれないので、香川さんをメインに映画を鑑賞しました。

 

やはり本職が歌舞伎役者なので、狂言的なセリフの言い回しや表情をしていると思いました。

映像作品より舞台向けの俳優さんと思いきや、Wikipediaを閲覧すると、とんでもない数のドラマや映画に出演していてビックリ!

 

これも本作の演技を観ただけの感想ですが、いなくなって困るほどの俳優さんでは無いなと思いました。

ただ、本作同様、西島秀俊さんと共演した『クリーピー 偽りの隣人』の演技はすばらしかったです。

 

2020年に実施の340人投票参加の「悪役が上手な俳優ランキング」では2位を獲得しております。(また、くだらない投票と思いつつ、1位誰かなと思ってしまいました。掲載されていなかったので)

でも、本人が悪になっちゃまずいでしょう。

 

テレビ朝日では無くTBSの作品にもかかわらず、新日本プロレスのPR色満載の映画になっていて、さらに現・IWGP世界ヘビー級チャンピオンのオカダ・カズチカ後藤洋央紀が出演。

意外といい演技を披露していたと思いました。

・・・ですが、彼らの出演シーンの方がお目当ての木村文乃さんより長かったのはなぜ?

本当に文乃さん、出演シーン少なくて悲しかった。(涙)

 

榮倉奈々さん、久々に拝見いたしました。

相変わらず言葉を失う演技で、まさに「100年に1人の逸材」(笑)。

 

日本には若手・ベテラン問わず、本当に残念な演技力の女優さん山のようにおりますが、これまた残念なことに、チャンピオン(ワースト1)には絶対なれないんですよね。

泉ピ○子さんが現役、または存命しているうちは・・・。

 

逆に西島秀俊さんは良かったですね。

『シン・ウルトラマン』は(長澤まさみさんにも言えることですが)ウルトラマンが主人公の作品なので、一歩引いた感じの(出過ぎない)演技でお二方とも「あれっ?」と思ってしまいましたが、本作は物語の重要なキャラクターなので、ヘタな演技はできない。

いつもの西島秀俊さんらしい、厚みと深みのある演技を見せてくれて嬉しく思いました。

 

日本の刑事事件の99.9%は有罪になると言うのは、ドラマのキャッチコピーでは無く事実のようです。

ですが、本当に裁判官が被告人に有罪判決を下すには99.9では無く100%の確証が必要な気がいたします。

その残り0.1%にかける弁護士の姿はとても面白く感じました。

 

15年前、村で起こった殺人事件。

その判決に疑問を持ち、事件当日の様子を再現しようとするシーン。

本当にくだらないお笑い俳優を起用し、ギャグを取り混ぜて事件当日を再現って、亡くなった犠牲者や村人への侮辱にしか見えません。

こんなくだらない描写を入れたがるところは、さすが『屍人層の殺人』の(美波ちゃんに謝れ!)監督だな~と呆れてしまいました。

 

※ネタバレあり※

 

事件の真相が分かるまでは、本当に面白かった。

しかし、真犯人が判明したところから、呆れ・・・を通り越して怒りがこみ上げてきました。

穢れなき殺人犯を守るため、全員が家族のような村人は生贄に罪無き人を差し出す。

あり得ないでしょ?

村人全員サイコパス

 

西島秀俊さん演じる弁護士も無実の人を救えなかった罪悪感は分かりますが、最後意味不明な行動を取るところも「ヘンだな~」と思ってしまいました。

弁護士を辞めて禍特対に入って正解だったと思います。(そのような描写はありません)

 

悪い映画とは思いませんが、オカダ・カズチカが出ているので、あえて言いますが、フランシス・フォード・コッポラ監督の弁護士を扱った傑作映画『レインメーカー』には足下にも及ばない映画でした。

この映画に金の雨は降らない。

 

 

本当はこの映画観たかったんですよね。

配信終了してしまって残念。

少し『ドリームプラン』に似た感じですね。