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『大怪獣のあとしまつ』

『大怪獣のあとしまつ』

 

2022年製作/日本映画/上映時間:115分/G/2022年2月4日日本公開

 

監督:三木聡

出演:山田涼介

   土屋太鳳

   濱田岳 ほか

 

 

『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』などの三木聡が監督と脚本を務めた特撮ドラマです。

腐敗と膨張が進んで爆発する危険のある巨大怪獣の死体処理に奮闘する人たちのコミカルな姿が描かれます。

 

あらすじ

 

人類を恐怖の渦にたたき込んだ巨大怪獣が、突如死ぬ。人々は歓喜に沸き、安堵(あんど)していたが、巨大怪獣の死体は腐敗と膨張が進んでいた。全長380メートルもの死体が膨張した末に爆発すれば、国家規模の被害が生じるということが新たな問題になる。その処理にあたる特務隊員として、3年前に姿を消したわけありの男・帯刀アラタ(山田涼介)が選ばれる。爆発までのカウントダウンが刻一刻と迫る中、帯刀は巨大怪獣の死体に挑む。

シネマトゥデイより)

 

ドラマ「時効警察」シリーズの三木聡監督が巨大怪獣の死体処理を題材に描いたコメディです。

『記憶屋 あなたを忘れない』などの山田涼介、『哀愁しんでれら』などの土屋太鳳、『喜劇 愛妻物語』などの濱田岳のほか、オダギリジョー西田敏行らが出演。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

橋本環奈ちゃんの血まみれホラーは見放題終了してしまいました。(涙)

大傑作『ナイトメア・アリー』のあとに日本映画では、ほとんどの作品が見劣りしてしまうと思います。

対抗できると思われる作品はキネマ旬報映画芸術でベストテンに入っている尾野真千子さん主演の『茜色に焼かれる』・・・かな?と思ったのですが、2作連続2時間30分の映画はキツいと思い、それなら逆にと評価が低い本作を選びました。

 

人類を未曽有の恐怖に陥れた巨大怪獣が、ある日突然、死んだ。 国民が歓喜に沸き、安堵に浸る一方で、残された巨大な死体は徐々に腐敗・膨張を進めていた。 爆発すれば国家崩壊。終焉へのカウントダウンは始まった。

 

絶望的な時間との闘いの中、国民の運命を懸けて死体処理を任されたのは、警察でも軍でもなく、3年前に突然姿を消した過去をもつ1人の男。

彼に託された<使命>とは一体?果たして、爆発を阻止することができるのか・・・。

 

2019年に製作され、ゴールデンラズベリー賞において最低作品賞を含む4部門授賞し、「これを凌ぐ酷い映画は今後100年出てこないだろう」と言われた映画版『キャッツ』。

戯曲を担当したアンドリュー・ロイド・ウェバーはあまりの映画の出来の酷さにショックを受け、ワンちゃんを飼い始めたというオチまでついております。

 

私のあの傑作ミュージカル『レ・ミゼラブル』のトム・フーパー監督の作品なので楽しみにして劇場へ足を運んで大ショックを受け、「これはたしかに21世紀ワーストだな」と思いました。

文句なしの人生ワースト1洋画になりました。

 

・・・ですが、日本ではそれほど酷評は無く、高評価をしている人が多かったです。

理由として、当てはまるかどうかは分かりませんが、わたくし、幸いにも観ていない日本映画史上、または平成サイテーの映画と呼ばれている実写版『デビルマン』の存在。

この作品は本当に酷いらしく(那須夫婦の映画なので当然だと思いますが)、これがあるから『キャッツ』はまだ観れる映画と評価されたのかもしれません。

まあ、どんなに酷い外国映画も日本映画に比べれば・・・という話しは多いです。

 

いつも楽しく拝見している映画ファンのYouTuberの方が選ぶ「2022年映画ワースト」で全員がこの映画をワースト3以内にランクインさせておりました。

「令和の『デビルマン』」、「本年度だけでなく令和で最低の映画」と酷評の嵐。

 

それほど酷い話しを聞いて、逆に怖いもの見たさでの鑑賞でした。

はたしてわたくしの感想は如何に・・・。

 

土屋太鳳嬢、ご結婚おめでとうございます。

 

・・・ただ、ご結婚の風のウワサで聞いた理由が「・・・?」でした。

最近、太鳳嬢と仲のいい広瀬すずちゃんが太鳳嬢の元カレと交際していることは報道され、ショックを受けて元カレへの当てつけ的な理由から結婚をしたらしい。

これが事実なら、今のご主人、ちょっと気の毒。

 

余計なお世話ですが、私はこれを機に寿引退されるのがベストだと思いました。

太鳳嬢の演技は観る人を幸せにしません。(ファンは除く)

私も彼女の作品、観るたび「酷いな~」と悲しい気持ちになっていたので、大怪獣より木苺女優・土屋太鳳嬢の”あとしまつ”の方が優先事項ではないでしょうか?(←言い過ぎ。でもYouTuberの方もウ○コ女優、大怪獣のゴミより臭いと散々でした)

もの凄い才能のある山口百恵さん、堀北真希さんはご結婚をキッカケに引退されております。

これは美しかった。

太鳳嬢もこれで引退されたら、これまでの黒歴史も浄化・・・されるかもしれません。

 

本作は松竹と東映が初めて共同で配給した作品です。

それだけでも「凄い」と思ってしまいます。

 

それでありながら、なぜ、こんな面白く無い映画ができてしまったのか?

少し検証していきたいと思います。

 

映画はマジメに怪獣を扱った作品では無く、『シン・ゴジラ』をパロディにしたかのような内容だと思いました。

ある巨大な光によって倒された怪獣。

その残された怪獣のあとしまつを巡り政府のドタバタが繰り返します。

会話がメインで時より意味不明なギャグが連発されるのですが、どれもまったく笑えないものでした。

 

脚本・監督はドラマ「時効警察」シリーズの三木聡

このドラマは人気が高いです。

 

これも風のウワサで聞いた話しですが、三木監督は本作において、一切のアドリブを禁止し、監督の演出に従わない演技をした場合、即撮り直しというスタイルで作られたそうです。

・・・すばらしいシナリオなら問題ないんですが、こんな酷いギャグ、ある程度のキャリアの俳優さん(おそらく新人でも)「面白く無い」ことは分かっていると思います。

 

俳優さんには罪はありません。(2名除く)

逆にこんな酷いセリフや演技をさせられ、気の毒に思いました。

 

それに加え、下ネタが満載で、それも酷い出来なんですよね~。

一番驚いたのが、怪獣の死体の体液みたいなものを浴びてしまった染谷将太さんが全身キノコだらけになります。

・・・で、彼の股間のあの部分、「そこだけ違うキノコだね?」と言うセリフをまず女性のふせえりさんに言わせ、更に西田敏行さんにも言わせる。

そこでVTRで説明している太鳳嬢が一応黒い○で隠してあるその部分に指を当て「これは違います」と言うのですが、指を当てるというより”ニギニギ”しているようないやらしい手つき。

また『シン・ウルトラマン』にも出演した若松了さんが「(柳生一族の)○毛を石鹸で泡立てると、より泡立つ」なるワケの分からないセリフのあと、シャワーを浴びている女性のカット。

今の時代、こんなセクハラ描写やれる三木監督、とんでもない人だと思ってしまいます。

 

”希望”と名づけられた怪獣。

その悪臭を例えるとウ○コなのか?ゲロなのか?という論争が信じられないほど長い時間費やされます。

意味あるの?

 

映画と外れた話しを少し。(いや、長めに)

 

私はオダギリ・ジョーさん、すばらしい俳優さんだと思います。

しかし、人間としては、あまり好きではありません。

映画俳優の人間性をとやかく言うのは野暮かもしれませんが・・・。

 

オダギリさんが「仮面ライダークウガ」に出演したことを後悔している、作品を否定している、嫌っているウワサが立ったことがあります。

その発端はオダギリさんのホームページのプロフィール欄の代表作の中に「クウガ」の名前が無かったことからファンがそのように思ったこと。

(ただ、自分もところどころで嫌っていると聞いたことがありましたが・・・)

 

そのことを弁明されるかのようなラジオ番組にオダギリさんが出演されました。

黒歴史」では無いと言ったあと、また「特撮、変身ヒーローが嫌い」とも語っております。

それはオダギリさんの好みなので問題ないのですが、「救急戦隊ゴーゴーファイブ」のオーディションに参加したお話しをされました。

「事務所が勝手に書類を出して、オーディションに行かなくてはならない。でも自分は絶対特撮、ヒーローには出演したくない」。

それで、わざとふざけた態度を取って落選しようとしたオダギリさん。

それを笑いながら語られておりました。

 

それを聞いた自分はオダギリさんの人間性を疑ってしまいました。

「嫌い。だから出たくない」を理由にオーディションに合格したくない。

理由は問題ありませんが、それなら、まず事務所とケンカしてでもオーディション参加を断るべきだったのでは無いでしょうか?

働きたく無い会社の面接に行く人はいないです。それと同じ。

 

「特撮、ヒーローには出演したくない。でも事務所も辞めたくない」という信念の低さのようなものを感じてしまいました。

そして、そのオーディションのほかの人たちに多大な迷惑をかけたことを笑いながら言える神経が凄いと思ってしまいました。

スタッフの方はこれから1年、子どもさんに夢を与えられるような作品をという気持ちを持ち、ほかのオーディションを受けに来た俳優さんはオダギリさんのように特撮、ヒーローが嫌いであったとしても、どうしても役が欲しい、だから合格したいと思った人もいたと思います。

また、オダギリさんとは逆で特撮、ヒーローへの憧れを持って、「自分はヒーローを演じたい」と気持ちの方もいたと思います。

そういった方たちのことを考えると笑えないと思ってしまいました。

 

ただ、「クウガ」に関しては黒歴史とは思っておらず、「今見返してみると40数話でしっかりまとまった作品だった」と出演は後悔されていないことを話されていて安心いたしました。

 

映画の話しに戻ります。

題材はいいと思うのですが、本当にシナリオはあまりに酷いので、ストーリーのつまらなさに加え、まったく笑えないギャグを取り混ぜられ、それこそ○ンコなのかゲロなのかというレベルの映画であったのは間違いありません。

 

山田涼介さんだけ、頑張っていたように思いました。

こんな酷いシナリオ(山田さんは酷いシナリオに慣れちゃったかもしれませんが)の中、必死さが伝わってきました。

それだけに哀れにも感じてしまいました。

山田さんが怪獣の体液を浴びるシーンがあり、そのあと基地(だと思う)の仮設シャワーで体を洗い、「臭い、消えないッスね」と言うシーン。

今、コロナ禍のご時世、こんなリアリティの無い演出あり得ません。

シャワーより先に病院でしょ?

実際、そのあと染谷将太さんキノコになってしまったのですから。

 

山田涼介さんの女性ファンが「彼をもっといい映画に出演させてあげて」という切実な願いを書かれていたのを読んで、本当に山田さん、可哀想に思えてしまいました。

それこそ、いっそ本作出演の記憶を”記憶屋”に消してもらったらいいかもしれませんね。

 

本作ではほかの方誰ひとり、いい演技をしている人はおりません。(できなかった人も多かったですが)

そこにこのゴミ映画に見事マッチしてしまう濱田岳さんの相変わらずの演技力。

さすがです。(悪い意味で)

 

ラストは人類の力はどんなに努力しても無力だった・・・みたいな皮肉があればいいのですが、ただ単にウルトラ○ンの権利を東宝に売った松竹と東映円谷プロへの恨み節にしか感じませんでした。

 

・・・ただ、酷い映画なのは間違いありませんが、酷い映画という心構えができておりましたし、自分的には『キャッツ』や私の人生ワースト2位の三谷○喜の『ギャラクシー街道』よりは、良かったとは間違っても言えませんが、まだマシだったように感じました。

一番気の毒なのは楽しみにして¥1,900払って劇場へ足を運んだ人ですね。

 

ただ、偶然にも本日1月25日がご命日の円谷英二さん、天国で怒っているんだろうなとは思いました。