原題:Mission: Impossible - Fallout
2018年製作/アメリカ映画/上映時間:147分/G/2018年8月3日日本公開
監督:クリフトファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ
ヘンリー・ガヴェル
サイモン・ペッグ ほか
トム・クルーズ主演の人気スパイアクション『ミッション:インポッシブル』シリーズ第6作です。
複数のプルトニウムを盗んだ犯罪組織をイーサンたちチームが追います。
前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』に続いてクリストファー・マッカリーが監督を務めております。
あらすじ
盗まれたプルトニウムを用いて、三つの都市を標的にした同時核爆発の計画が進められていることが判明する。核爆発阻止のミッションを下されたイーサン・ハント(トム・クルーズ)率いるIMFチームは、犯人の手掛かりが名前だけという困難を強いられる。タイムリミットが刻一刻と迫る中、イーサンの行動に不信感を抱くCIAが放った敏腕エージェントのウォーカー(ヘンリー・カヴィル)が現れる。
(シネマトゥデイより)
イーサン・ハント率いるスパイチームの活躍を描いた人気シリーズの第6弾です。
キャストにトム・クルーズ、サイモン・ペッグらおなじみの面々に加え、前作から続けて登場するレベッカ・ファーガソンのほか、『マン・オブ・スティール』のヘンリー・カヴィルが初参戦。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
本当は『007』を鑑賞しようと思っておりましたが、レイフ・ファインズの『ザ・メニュー』のインパクトがまだ残っていたので、まだ観ていなかった、こちらのスパイ映画に変更いたしました。
第4作までは映画館で、第5作目はAmazonプライムビデオで観ております。
盗まれたプルトニウムを奪還するミッションを遂行中の“イーサン・ハント”は回収に成功するが、 捕まった仲間の命と引き替えに、敵にプルトニウムを渡してしまう事件が起きた。
イーサンとIMFチームは、標的となった<3つの都市>の“同時核爆発を未然に防ぐ新たなミッション”を受ける。だがCIAは敏腕エージェントのウォーカーの同行を条件とした。猶予は72時間。
手がかりは“ジョン・ラーク”という正体不明の男の名前のみ。情報を得るため、やむなく収監中の敵“ソロモン・レーン”の脱走に手を貸すが、その影響で味方の女スパイ“イルサ”との信頼関係は失われてしまう。
イーサンを疑い始めたウォーカーが睨みを効かせる中でのミッション遂行は動きを制限され困難を強いられたが、その確執は高まり、ついにイーサンはウォーカーとの対峙を迫られる。
やがてタイムリミットが刻一刻と迫る絶体絶命の中で、チームの仲間や愛する妻の命まで危険にさらされる等、いくつもの<フォールアウト(影響)>がイーサン・ハントに降りかかる・・・。
1966年から1973年まで全171話製作され、1967年から日本でも放送されたアメリカのテレビドラマ「スパイ大作戦」の映画化として1996年に第1作が製作されて以来、何と本作で第6作になるまで製作された人気シリーズです。
オリジナルのテレビドラマは未見ですが、ラロ・シフリン作曲のテーマ曲や、「いかなることがあろうと当局は一切関知しない」、「この指令は自動的に消去される」というセリフは聴いたことがあるように思っております。
第1作はブライアン・デ・パルマ、2000年の第2作のジョン・ウーと当時勢いのある監督を起用し現代的にリメイクされ、第3作(2006)でJ・J・エイヴラハムスが監督し、以降はJ・Jの色が強くなった感があります。(本作でも製作を担当)
当初の「本当の黒幕がそばにいた」、「裏切り者は誰だ」的な要素より、本当にノンストップのアクションを全面に出したスパイ映画だと言えます。
ですが、それでつまらなくなること無く、当時56歳とは思えないトム・クルーズのスタント無しのアクションには驚かされるばかりです。
いつもながらのバイクアクションシーンのスピード感に圧倒されました。
「トムは早死にしたいの?」なる意見が出るのもうなずける、本当に危険なシーンを自らこなす姿はあっぱれの一言です。
本作のゲストのヘンリー・ガヴェルとアンジェラ・バセット。
ヘンリー・ガヴェルはスーパーマン以外の役を観たことが無かったので、とても新鮮に観えました。
アンジェラ・バセットはいつも通り安定した演技力ですね。
ダニエル・クレイグの『007』同様、人間味の強さを前面に出したスパイ映画になっていたように思いました。
人類の1/3が死んでしまう危機でありながら、仲間たちや無関係な人たちを見殺しにしない(できない)イーサンの人柄がよく表われた作りになっておりました。
2014年の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』以降、トムの映画にしか関わっていない脚本&監督のクリストファー・マッカリー。
この作品の前作に当たる『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』のシナリオを担当したためか、ファンだけで無く、評論家も賛否分れている本作。
シネマトゥデイの短評でも「シリーズ最高傑作」という声もあれば、「『ザ・マミー~』同様酷いシナリオでマッカリーは信用できない」という意見も。
・・・ただ、当然ではありますが、本作公開の2018年段階では、彼が『トップガン マーヴェリック』のシナリオを書くことは誰も知りませんが。
ハリウッド映画の定番と言えてしまう核燃料への対象の認識の甘さは気になりましたが、それ以外は新鮮味は無いストーリーですが、間違いなく面白さがあり、2時間半という第1作目より30分も長い映画ですが、時間を忘れて楽しむことができました。
今の時代の映画、どんな凄い映像も「CGだろ?」と驚かなくなってしまいました。
そんな時代に逆行する”ホンモノの生身のアクション”にこそ、本作の凄さ、醍醐味が存在するように思います。
第6作目でこのクオリティ、面白さを保っているのも凄いと言えます。
『トップガン マーヴェリック』、そして本作を観て、間違いなくトム・クルーズは最高の映画スターだと思いました。
女性キャラの描き方だけ少し物足りなさも残りましたが、ヨーロッパの観光映画としても楽しめる娯楽巨編であることは間違いありません。
今年の夏に第7作目も公開されますが、楽しみですね。
本作で気になったこちらの”ホワイト・ウィドウ”、第7作目にも登場するみたいですね。
こちらも楽しみ!