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『ボストン・キラー:消えた絞殺魔』

『ボストン・キラー:消えた絞殺魔

原題:Boston Strangler

 

2023年製作/アメリカ映画/上映時間:113分/日本劇場未公開作品

 

監督:マット・ラスキン

出演:キーラ・ナイトレイ

   キャリー・クーン

   クリス・クーパー ほか

 

1960年代初頭にアメリカ・ボストンで起きた連続殺人事件を題材にしたクライムサスペンスです。

事件をいち早く報じた新聞記者たちが、真実を突き止めようと奔走する姿が描かれます。

 

あらすじ

 

1960年代初頭、アメリカ・ボストンで女性が自宅で殺害される事件が相次ぐ。犠牲者のほとんどはストッキングで絞殺されており、DNA鑑定の技術が発達していなかった当時、捜査は困難を極めていた。そんな中、「Record American」社の新聞記者ロレッタ・マクラフリン(キーラ・ナイトレイ)とジーン・コール(キャリー・クーン)は連続殺人事件の関連性に気付き、いち早く報道する。謎の殺人鬼による犠牲者がさらに増える中、彼女たちは事件の真相を暴くため、自らの命を危険にさらしながらも独自に調査を進める。

シネマトゥデイより)

 

1960年代初頭の米ボストンで起こった「ボストン絞殺魔事件」を題材に、事件を解決へ導いた女性新聞記者の奮闘を描いたクライムサスペンス映画です。

主演は『パイレーツ・オブ・カリビアン』などのキーラ・ナイトレイ、同僚記者を『ゴーストバスターズ/アフターライフ』などのキャリー・クーンが演じるほか、アレッサンドロ・ニヴォラクリス・クーパーらが共演。

監督はマット・ラスキン

製作にリドリー・スコットが名を連ねております。

 

Disney+にて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

『ミッドサマー』のあとだったので、明るい映画をと思っていたのですが、予告編とリドリー・スコットの名前で気になっていた本作を選んでしまいました。

 

女性がアパートで殺されている事件が立て続けに発生したー。共通していたのは、被害者が犯人を怪しみもせず自宅に入れていたこと、そして、殺された女性の大多数はストッキングでの締め殺しだったということだ。

 

当時は DNA 鑑定の技術も発達していなかったため、すぐに犯人逮捕には至らなかった。そんな中、連続殺人事件の関連性にいち早く気づき、報道したのが 1961 年にボストンで創刊された「Record American」の新聞記者だったロレッタとジーン。

 

自らの命を危険にさらしながらも調査を進めていく彼女たちが自分の家族との時間を犠牲にして伝えたかった真実とは・・・。

1960年代初頭にボストンで実際に起こった絞殺殺人事件を描いたサスペンスです。

この事件を描いた映画は過去2本あり、映画化は今回で3度目になります。

 

よくある・・・と言えばそれまでの作品ですが、当時、「夫は仕事、妻は家庭」と言われたご時世に主婦・母親を兼任しているキーラ・ナイトレイ演じる女性新聞記者がいち早くこの事件に目をつけ、真相を追求する姿がとても面白く感じました。

 

新聞社内でも女性記者は低い位置で見られ、当初は相手にしてもらえない。

しかし、彼女の予想が的中し次の犠牲者が・・・。

社内でようやく2人の女性記者にこの事件を担当させることになります。

 

すると、今度は「スクープしたのは我が社の女性記者」ということを全面に出すため、2人の女性記者の顔写真まで掲載します。

しかし、このことにより、キーラ・ナイトレイ演じるロレッタの家に無言電話、さらに夜に謎の人影が・・・。

 

ご主人は出世し移転しなくてはならなくなります。

しかし、ボストンを離れれば事件を追うことができない。

家庭を顧みず、命を危険にさらしてまで、彼女は真相を追い求めていきます。

 

主婦そして母親であることと、仕事を持つことの両立の難しさや当時は蔑まされていた女性の自立のようなテーマを深く掘り下げた作品だと思いました。

 

このような連続殺人事件の被害者は共通点があることが多いのですが、この事件は約1年半の間に13人の女性が暴行され殺害されますが、年齢は19歳~75歳と幅広く、共通点が見つからないところが謎を深めます。

共通するのはストッキングで絞殺されたことと、リボンのようなものが首に飾られていたこと。

謎を深め警察も手を焼くこの難事件を女性記者が真相に迫ります。

 

事件解明に力を尽くした女性記者の姿がすばらしかったです。

真犯人や動機などは未だに闇の中なのですが、この2人の女性記者がいなかったら、さらに犠牲者が増えていたかもしれません。

 

キーラ・ナイトレイが好演でした。

ただジャーナリストが真実を暴くというテーマですと『大統領の陰謀』や『スポットライト 世紀のスクープ』などがありますが、それらに比べると少しインパクトは弱めでした。