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『ピーター・パン&ウェンディ』

『ピーター・パン&ウェンディ』

原題:Peter Pan & Wendy

 

2023年製作/アメリカ映画/上映時間:106分/日本劇場未公開作品(Disney+にて2023年4月28日より配信)

 

監督:デヴィッド・ロウリー

出演:ジュード・ロウ

   エヴァ-・アンダーソン

   アレクサンダー・モロニー ほか

 

1904年にスコットランドの作家ジェームズ・M・バリーの戯曲および小説として発表され、1953年のディズニーアニメ版でも広く愛される「ピーター・パン」を、新たに実写映画化した作品です。

監督は『ピートと秘密の友達』などのデヴィッド・ロウリー。

 

あらすじ

 

イギリス・ロンドン。少女ウェンディ(エヴァー・アンダーソン)の前に、ある日不思議な少年ピーター・パン(アレクサンダー・モロニー)が現れる。彼と小さな妖精ティンカー・ベル(ヤラ・シャヒディ)にいざなわれ、彼女は幼い弟たちと共に、異世界ネバーランドへと旅立つ。そこでウェンディは、ロスト・ボーイズと呼ばれる子供たちや、ピーター・パンの宿敵である海賊のフック船長(ジュード・ロウ)と出会い、冒険を繰り広げる。

シネマトゥデイより)

 

スコットランドの作家ジェームズ・M・バリーの戯曲および小説を基にした映画です。

ピーター・パンをアレクサンダー・モロニー、ウェンディを『ブラック・ウィドウ』などのエヴァー・アンダーソンが演じるほか、ジュード・ロウ、ヤラ・シャヒディらが共演。

 

Disney+にて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

「こどもの日」なので、永遠の少年、ピーター・パンの映画を選びました。

前日の「みどりの日」に”グリーン”とつく映画を・・・と思い(『グリーンブック』など)ましたが、間に合いませんでした。

みどりの日とこどもの日で、ダジャレをこめてエヴァー・グリーン主演の『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』にしようかな~?とも考えたのですが、すでに鑑賞済みだったので、今回は本作を選びました。

 

幼いころから慣れ親しんだ家を離れることが不安な少女ウェンディが、大人になることを拒む少年ピーター・パンと出会い、弟たちや小さな妖精ティンカー・ベル、そしてピーターと一緒に不思議な世界ネバーランドへと旅立つ。

 

そこで彼女は、邪悪な海賊の船長フックに出会い、彼女の人生を永遠に変えるスリリングで危険な冒険に乗り出していく・・・。

 

配信開始から1週間で、すでに酷評の嵐。

映画ファンのYouTuberの方の動画では、あの「『大怪獣のあとしまつ』を超える駄作」(さすがにそこまででは無かったとは思いましたが)という意見もあり、期待はまったくしておりませんでしたが、それでも、これは相当酷い。

 

「ピーター・パン」の映画は子どもの頃、テレビでDisneyのアニメ作品を観て、以降はスピルバーグの『フック』(1991)くらいしか観ておりません。

このスピルバーグ監督の『フック』もジョン・ウィリアムズの音楽くらいしか印象に残っておらず、スピルバーグ作品の中では下から数えた方が早い出来だと思いました。

余談ですが、出演者を悪く言うことなど無いスピルバーグが唯一、ジュリア・ロバーツに「二度と仕事したくない」と批判的な発言をしております。

(『プリティ・ウーマン』で大スターになり、天狗になっていた時期ですね)

また、ピーター・パンを演じさせなかったことで怒り、マイケル・ジャクソンスピルバーグを「殺す」などと物騒なことを言った、言わないで話題になりました。

 

近年、暴走して爆死を続けている”Disneyの無理矢理ポリコレ”が本作でも強烈なほど発揮されております。

まず、妖精のティンカー・ベルですが、黒人の女の子に変更。

ネバーランドに住むロスト・ボーイズのほとんどが女の子で、多彩な人種。

黒人の女の子にウェンディが「あなた、女の子じゃない」と言うと「だから?」と言うそっけない返事。(いや、観ている方もちゃんとした理由知りたいのですが・・・)

「まあ、いいか」であっさり済ませてしまうウェンディ。(いいんかい?)

そのロスト・ボーイズのリーダー的キャラクターがネイティヴ・アメリカンのような女の子。(女性と言った方がいいかもしれない年齢)

・・・ここ、たしかイギリスだったよね?

その辺に生えている草で薬草を作りピーター・パンの傷を治すシーンは石ノ森章太郎先生原作の傑作特撮番組「仮面ライダーアマゾン」(1974)を思い出してしまいました。

フック船長の船の部下も本当に多彩な人種。

歌を合唱するシーンがあるのですが、アジア系の部下(を演じた俳優さんorエキストラ?)は英語話せないようで、ほかの部下と違い一切歌わない。

もの凄い不自然さと違和感・・・。

ポリコレに反対ではありませんが、近年のDisneyのこの無理矢理ポリコレはアメリカ国内の黒人の方にすら嫌われている始末。

本年度のゴールデンラズベリー賞で最低映画賞を含む6部門候補になった実写版『ピノキオ』(写真上)ですが、ピノキオをホンモノの人間に変える妖精がブロンドの女性から、なぜかスキンヘッドの黒人女性になった映像を観た段階で「たしかに、こりゃワーストやな」と思ってしまいました。

無理矢理ポリコレの影響から大コケ映画連発のDisneyですが、来月(かな?)公開の『リトル・マーメイド』の実写版もオリジナル版の赤毛の白人が黒人女性に変更されております。

オリジナル版の設定を無理矢理変更して、白人と違う人種にすることが本当のポリコレと言えるのかDisneyはもう一度考えた方がいいと思います。

妙な気遣いで作られたポリコレ映画は逆に「人種差別」との声も多いです。

そして、子どもの頃に観た楽しかった思い出や夢を汚さないでもらいたい気持ちでいっぱいです。

 

それらのことを差し置いても、本作は本当に酷い。

間違いなく来年のゴールデンラズベリー賞の大本命と言える出来でした。

まず酷かったのが、ピーター・パンとティンカー・ベルを演じたガキ・・・などとこどもの日に言ってはいけない、子役の演技が酷すぎて観ていられない。

 

これは『炎の少女チャーリー』を観た感想のとき書こうと思っていたことですが、本年度のゴールデンラズベリー賞で11歳の女の子を最低主演女優賞候補にしたことでバッシングを受け、同賞の主催者は「愚かで無神経だった」と発言し、今後18歳未満の俳優はノミネートしないことを発表しております。

・・・これに関し、私はまったく違う意見で、ガキ・・・じゃなくて子どもさんでもギャラを貰っているのならプロでしょ?と言いたいですね。

『炎の少女チャーリー』はまだ観ていないので分かりませんが、少なくても本作のピーター・パンとティンカー・ベルを演じたガキ・・・じゃなく子役は映画初出演ということをわきまえてもお金を取れるレベルの演技ではありません。

こんな酷い演技をした俳優が”未成年法”みたいなものに守られていたら、本年度のゴールデンラズベリー賞、最低主演男優賞の『モービウス』(本ブログ11月2日記事にしております)のジャレッド・レトは気の毒です。

 

子役の演技の酷さはラジー賞に相応しいのですが、ノミネートが出来ないことのとばっちりは全部ジュード・ロウに来ちゃうんでしょうね。

こちらもお気の毒です。

彼だけはそれなりの演技をしていたので。(あくまで”それなり”です)

 

本当に本年度のゴールデンラズベリー賞の最低作品賞の『ブロンド』(本ブログ2023年3月12日記事にしております)をもはるかに凌ぐ、あのネコのミュージカルに匹敵する酷い映画です。

褒める要素がまったくありません。

 

夢にまで見た憧れのネバーランドが何も無いへんぴな島で、イニシェリン島へ来てしまったのか?と思ってしまいました。(笑)

 

CGも思いっきりショボく、空飛ぶ海賊船はこれまた石ノ森章太郎先生原作の隠れた特撮番組の大傑作「アクマイザー3」(1975)のザイダベック号を思い出してしまいました。

もちろん、すべてにおいて「アクマイザー3」の方が上です。

 

ピーターパンが空を飛びながら戦うシーンはワイヤーを使っているのですが、これも思いっきりワイヤーで吊っておりますという動きで開いた口がふさがらない。

ガキ・・・じゃなく子役の演技の問題ですが。

良かったと言えるか分かりませんが、ウェンディを演じたミラ・ジョヴォヴィッチの娘さんは可愛かったです。

 

監督の『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』(本ブログ2021年12月2日記事にしております)は結構良かったのですが、そちらはA24製作だったからかな~。

 

世界中でDisney+の加入者が減っているという事実も頷ける、本当に酷い映画で、「大人にならないことの楽しさ」が描かれない、まったくワクワクしない『ピーター・パン』の物語は退屈の一言。

こんなヘンなポリコレ映画を連発して製作しているDisneyの幹部にピーター・パン、そして、こどもの日に相応しい言葉を贈りましょう。

「大人になれ!」。

 

 

日本語、本当に上手というか、普通に話せているのが凄いです。(字幕いりません)

日本が大好きというのもポイント高いです。

コロナも落ち着いてきたので、ぜひ日本へ遊びにいらしてもらいたいですね。

 

 

本作とは、まったく関係ない映画なのですが、こちらの方も親日家のようで嬉しいですね。

ハリウッドでは本当に少ないので日本の映画ファンは感涙ものです。(トムとキアヌの2人だけだと思っておりました)

全米の生放送で「ジャッ○!」と連呼していたキャメロン・ディア○とは大違い。

映画の大成功、お祈りいたします。