One today is worth two tomorrow.

当ブログへ起しいただき、心から感謝いたします。映画の感想やスポーツ観戦の記事、写真中心のブログです。

『フレンチ・イグジット~さよならは言わずに~』

『フレンチ・イグジット~さよならは言わずに~』

原題:French Exit

 

2020年製作/カナダ・アイルランド・イギリス合作映画/上映時間:113分/日本劇場未公開作品

 

監督:アザゼル・ジェイコブス

出演:ミシェル・ファイファー

   ルーカス・ヘッジズ

   トレイシー・レッツ ほか

 

ミシェル・ファイファーが主演を務め、2021年・第78回ゴールデングローブ賞で主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)にノミネートされたシニカルなコメディです。

破産したセレブ女性の破天荒な姿が映し出されます。

 

あらすじ

 

「お金が尽きる前に私は死ぬ」
それがマンハッタンに住むのセレブ、60歳フランシスの計画だった。でも計画通りにいかないのが人生。12年前に亡くなった夫フランシスの遺産も全て使い果たし、彼女は家財道具をお金に換え、パリのアパートで残りの人生を過ごそうと決意する。そんな彼女のお供をするのが息子のマルコムと、亡き夫の魂が宿っているかもしれない猫のちびフランクだった。

ソニーピクチャーズHPより)

 

バットマン リターンズ』のミシェル・ファイファー主演のシニカルコメディです。

共演に『ある少年の告白』のルーカス・ヘッジズ、『ファーザー』のイモージェン・プーツら。

パトリック・デウィットの小説を原作者自らの脚色で(これが一番かもね)映画化し、『ラバーズ・アゲイン』(日本劇場未公開作品)のアザゼル・ジェイコブスが監督を務めております。

 

Netflixにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

2月22日は猫の日だそうで、それにちなんだ猫の映画を探しておりましたが、いいものが見つからず、猫=キャット、キャット=キャットウーマン(かなり強引だ)ということで、キャットウーマンを演じたミシェル・ファイファー(ほかにもおりますが)主演の本作(偶然にも猫ちゃんが重要な役で登場)を選びました。

配信終了が近かったという理由もありました。

 

「お金が尽きる前に私は死ぬ」それがマンハッタンに住むのセレブ、60歳フランシスの計画だった。でも計画通りにいかないのが人生。12年前に亡くなった夫の遺産も全て使い果たし、彼女は家財道具をお金に換え、パリのアパートで残りの人生を過ごそうと決意する。

 

そんな彼女のお供をするのが息子のマルコムと、亡き夫の魂が宿っているかもしれない猫のちびフランクだった・・・。

 

モデル出身のミシェル・ファイファーの女優としてのキャリアのスタートはある意味散々なものでした。

1982年公開の『グリース2』(未見です)で映画初主演は果たしますが、評論家の評価は容赦なく、「観るに耐えられない演技」、「彼女はこの作品で初主演を果たしたが、これでキャリアを終えることになるだろう」と言われました。

 

しかし、これらの酷評をもろともせず、翌年の1983年、鬼才ブライアン・デ・パルマ監督の『スカーフェイス』でヒロインを演じ、映画は大ヒット。

自分はこの作品で初めてミシェル・ファイファーを知りましたが、前作の酷評がありながらヒロインに起用したデ・パルマも凄いですが、演技力がまだ未熟と言われても仕方ない彼女を受け入れた主人公役のアル・パチーノもすばらしいと思いました。

 

さらに1985年にジョン・ランディス監督の『眠れぬ夜のために』、リチャード・ドナー監督の『レディ・ホーク』に出演。

1987年のジョージ・ミラー監督、ジャック・ニコルソン主演の『イーストウィックの魔女たち』に出演。

優秀な監督に恵まれ順調なキャリアを築きます。(橋本環奈ちゃんと大違い・・・)

1988年に『危険な関係』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされます。

1989年の『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』で映画賞の主演女優賞を総ナメいたします。

 

『グリース2』から42年が経ちますが、今もハリウッドでトップ女優として活躍しているミシェル・ファイファー

その酷評をした評論家は今どう思っているのか知りたいですね。

 

”フレンチ・イグジット”とは別れを言わずに、突如姿を消す、または死に別れをすることを言う俗語だそうです。

「フランスの非常口」という意味では無いそうです。

 

冒頭の部分から、ちょっと掴みが分かりづらく、徐々に分かってきましたが、ミシェル・ファイファー演じるフランシスはセレブの旦那の死後、その遺した財産で生活していたのですが、それが底をつき、無一文になった彼女に友人が使っていないフランスのパリのアパートの一室を貸してくれると言うのが主な筋書きです。

このフランシスという女性(オバさん)、一度楽して大金持ちになってしまったからか、一文無しになっても働こうとせず、唯一遺された美術品などを売りユーロに換え、いざ、フランスへ・・・。

 

息子のマルコムはアメリカに婚約者がいながら、母親についてフランスへ。

こちらも働こうとしません。

フランス行きの豪華客船で、霊能力者の女性と知り合うことになるマルコム。

 

フランスでそれなりに優雅な生活を送っていたフランシスですが、ある日、飼っていた猫のフランクが失踪してしまいます。

私立探偵を雇い、猫を捜すのかと思いきや、この霊能力者の女性の力で猫を捜すという話しに・・・。

この猫が死んだセレブの旦那のフランクの魂を宿していたという想像していない展開になります。

 

私の祖母も95歳まで生きましたが一生で一度も働いたことがありませんでした。

ダメな母親をそばで優しく見つめるルーカス・ヘッジズ演じる息子の姿が痛々しくもありながら、どこかホッコリさせる、かなり風変わりなコメディという印象です。

 

ストーリーを楽しむと言うよりは、ミシェル・ファイファーの名演と映画の持つ独特の雰囲気を味わうのがベストな感じがいたします。

やはりミシェル・ファイファーには猫が似合います。

蟻はもうやめた方がいいです。

 

誰もが必ず訪れる永遠の別れ。

日本映画でしたら、大泣きして感動の押し売りをするようなテーマをかなりドライなタッチで描いていたところが、逆にいい余韻を残したように感じました。

 

本当にミシェル・ファイファーの演技が最高にすばらしいです!

そして、パリの街並みもステキ・・・と思ったらフランスで撮影されておらず、カナダで撮影。

そこは「騙された!」と思ってしまいました。

 

ミシェル・ファイファールーカス・ヘッジズもですが)、「アカデミー賞受賞」とありましたが、ノミネートだけです。受賞はしておりません。ちなみに余談ですが、ミシェル・ファイファーは宣伝などで来日したことが一度もありません。※

 

 

『元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件』

『元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件』

原題:Horizon Line

 

2020年製作/スウェーデンアメリカ合作映画/上映時間:92分/G/2021年8月6日日本公開

 

監督:ミカエル・マルシメーン

出演:アリソン・ウィリアムズ

   アレクサンダー・ドレイマン

   キース・デヴィッド ほか

 

飛行中にパイロットを失い絶体絶命の状況に陥った小型セスナ機を舞台に、同乗していた主人公と元恋人が生き残りをかけて奮闘する姿を描いたサバイバルパニックムービーです。

主人公を『ゲット・アウト』のアリソン・ウィリアムズが演じております。

 

あらすじ

 

インド洋に浮かぶ孤島で開かれる、友人の結婚式に招待されたサラ(アリソン・ウィリアムズ)。島に向かう小型セスナ機に搭乗するが、かつての恋人ジャクソン(アレクサンダー・ドレイマン)と乗り合わせてしまう。気まずい雰囲気に包まれる機内だが、彼らは眼前に広がる青い海と空に心を弾ませる。しかし、上空6,000メートルでパイロットが心臓発作を起こして急死。自動操縦は機能せず、GPSも故障してしまう。混乱するサラたちに追い打ちを掛けるように、前方から乱気流が迫ってくる。

シネマトゥデイより)

 

小型セスナ機に乗り合わせた元カップルの男女が、飛行中にパイロットが急死するという事態に見舞われるサバイバルパニックを描いた作品です。

監督は『コールガール』(2012年・日本劇場未公開作品)のミカエル・マルシメーン。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

ここのところ暗い映画が続いていたことで少し明るめの映画、間もなく見放題終了、上映時間がお手ごろという理由だけで、このワケの分からないタイトルの映画を選んでしまいました。

 

友人の結婚式のため小型飛行機でインド洋に浮かぶ南の孤島へ向かうことになったサラ。タイミング悪く、偶然乗り合わせたのはかつての恋人で今は気まずい関係のジャクソン。内心穏やかでないものの、大人の余裕を演出しながら、目の前に広がる真っ青で美しい海と一面の快晴に心弾ませ、空の旅は始まりました。

 

離陸してほどなくして、地上から6000メートルの上空でパイロットが心臓発作を起こして急死するというアクシデントが発生。自動操縦は機能せず、GPSや通信機器も故障し、前方には巨大乱気流が迫っているという絶体絶命の状況下で、サラとジャクソンは生き残るためある行動に出る・・・。

 

原題の”Horizon Line”には「地平線」、「水平線」(この作品の場合、「水平線」だと思います)という意味があるのですが、もう犯罪レベルの邦題をつけることに関しては天才的な才能(←もちろん褒めておりません。怒っております)をお持ちの配給会社ギャガの本領発揮の凄い、凄すぎるタイトルの作品です。

 

しかも、この作品、一度違うタイトルで公開されると発表されておりました。

それが『元カレとセスナに乗ったらパイロットが死んじゃった話』。(これも凄い、間違いなく犯罪レベルのタイトル!)

この邦題に関し、権利元の STX 社は「日本の旧タイトルの承認プロセスにおいて一部表現について当社の誤認識があり、誤って承認してしまったため、日本の配給会社に邦題変更を依頼する経緯となりました」とコメントし、このタイトルに変更されました。(どっちもどっちのタイトルですが・・・)

 

酷い邦題という意味ではギャガに負けていなかった旧20世紀フォックス

2017年・第89回アカデミー賞において作品賞など3部門ノミネートされた、こちらの『Hidden Figures』という作品。

2017年・第91回キネマ旬報外国映画ベスト・テンにおいて、同年アカデミー賞作品賞受賞の『ムーンライト』の9位の上を行く8位になるほどの傑作(自分も大好きです)なのですが、タイトルには「隠された人物たち」という意味があります。

 

まだ人種差別が残る1960年代のNASAにおいて、宇宙計画に多大な貢献をした3人の黒人女性の姿を描いた作品なのですが、この映画に20世紀フォックスがつけたタイトルが『ドリーム/私たちのアポロ計画』。

この映画はマーキュリー計画を扱った作品にもかかわらず、このような偽りのタイトルをつけられたことで映画ファンが抗議。

この作品の監督も涙ながらに「私もどうしてこのようなことになったのか分かりません。今からでは(タイトル変更は)間に合わないのでしょう」と語られております。

・・・今まで本当に酷い邦題を数多く見て、聞いてきておりましたが、監督を泣かせたのはこの作品が初めてです。

配給会社も「日本人にはアポロ計画の方が分かりやすいから」(←日本人をバカにし過ぎやろ!)という理由で監督泣かせてはいけません。

映画は本当にすばらしいので(最終的に『ドリーム』というタイトルになりました)、オススメです。

 

意見の食い違いから別れたカップルが1年後、共通の友人の結婚式参列のため、インド洋に浮かぶ島へ向かう途中、パイロット急死でお互い生き残るため、力を合わせるという、まあありきたりのストーリーなのですが、イヤミが無く、すんなり観れる映画になっていたと思いました。

 

映画の内容とは関係ないことですが、ヒロインの方がISUZUの自動車に乗っておりました。

 

予告編を観た感じですと、お互い顔を合わせるのも嫌だった2人が偶然セスナ機に乗り合わせてしまった・・・ような設定だと思ったら違いました。

結婚式前日、島で顔を合わせた2人は1年前に別れたことをいろいろお互いの言い分を言いながらもふたたび恋のお熱が上がりベッドイン。

それが原因で寝坊。

結婚式を行う島へ向かうフェリー搭乗が間に合わず、仕方なくセスナ機に乗り合わせるという筋書きでした。

 

閉鎖された空間、動き続ける乗り物、男女のストーリーと聞くとキアヌ・リーヴスサンドラ・ブロックの名作『スピード』がありますが、さすがにあの映画には及びません。

・・・むしろ、また『スピード』観たくなっちゃったな~と思ってしまいました。

 

ただ、ヒロインの女優さんはとても綺麗だと思っておりましたら、鑑賞後知りましたが『ゲット・アウト』の主人公の恋人を演じた女優さんでした。

 

古くはフランク・キャプラの名作『或る夜の出来事』など、本当にいがみ合ったもの同士が目的地を目指す・・・という物語の方が盛り上がるとは思いますが、それらとの差別化を図った作りは逆に微妙な印象を残してしまった感がありました。

そもそも、いつ心肺停止してもおかしくない病人の操縦するセスナ機に乗るのはお金貰っても嫌ですし、機内ではマイク付きヘッドフォンでないとエンジン音などで会話が聞こえないはずが、途中からヒロインと元カレはそれ無しで普通に会話しちゃうなどツッコミどころ満載の作品です。

 

理屈で観てはいけない映画です。

そう割り切って観たら、それほど悪い映画では無いと思います。

 

ほとんどがVFXなので、スタッフ多めでエンドクレジットが5分くらいとかなり長めでした。

 

ラストの元カレのセリフは『タイタニック』のパロディ・・・なのかな?

 

 

 

 

『BAD LANDS バッド・ランズ』

『BAD LANDS バッド・ランズ』

 

2023年製作/日本映画/上映時間:143分/PG12/2023年9月29日日本公開

 

監督:原田眞人

出演:安藤サクラ

   山田涼介

   生瀬勝久 ほか

 

黒川博行の小説「勁草」を、『関ヶ原』などの原田眞人監督が映画化したクライムサスペンスです。

特殊詐欺を生業とする姉とその弟が、大金の動く取引に加担し、巨悪との対立に巻き込まれていきます。

 

あらすじ

 

持たざる者が持つ者から生きるための糧を奪う世界で、橋岡煉梨(安藤サクラ)は弟のジョー(山田涼介)と共に特殊詐欺を生業として生きていた。ある仕事を受けた二人は、億を超える大金を手に入れたことから、巨悪に追われる身となる。

シネマトゥデイより)

 

直木賞作家・黒川博行の小説「勁草」を、『関ヶ原』の原田眞人(以下、原田)が監督・脚本・プロデュースを務めたクライムサスペンスです。

主演に『万引き家族』などの安藤サクラと『鋼の錬金術師』シリーズなどの山田涼介、共演に生瀬勝久や吉原光夫、江口のりこ、宇崎竜童など。

 

Netflixにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本日、2月18日は安藤サクラさん、38歳のお誕生日です。(ですが、来月になると、綾瀬はるかさんの方が年上になる・・・。何とも言えませんが)

安藤サクラさんですと、2022年・第96回キネマ旬報日本映画ベスト・テンで2位になった『ある男』という作品が「いいな~」と思っていたのですが、3月1日からの配信。間に合わず、仕方なく原田の映画を選んでしまいました。(これが悪夢の始まり)

 

余談ですが、製作に藤島ジュリーK.氏のお名前がありました。

 

お誕生日、おめでとうございます。

 

<持たざる者>が<持つ者>から生きる糧を掠め取り生き延びてきたこの地で、特殊詐欺に加担するネリと血の繋がらない弟・ジョー。

二人はある夜、思いがけず“億を超える大金”を手にしてしまう。 金を引き出す…ただそれだけだったはずの2人に迫る様々な巨悪。 果たして、ネリとジョーはこの<危険な地>から逃れられるのか・・・?

 

始まって5分で一度断念。

ほかに当てが無く、仕方なく2度目。10分で二度目の断念。

やはり本当に当てが無く(ジョン・トラヴォルタも今日誕生日なのですが、『サタデー・ナイト・フィーバー』、『パルプ・フィクション』はもう数回観ておりましたので・・・)三度目の正直。

かなりの苦痛に耐えながら、何とか・・・ようやく何とか最後まで鑑賞できました。

 

原田の映画のダメなところは、映像で表現することより、ほとんどセリフで説明的に表現するところだと思います。

演劇はステージに遠い座席の観客に分かるようセリフで説明するというのは「有り」なのですが、映画なので、映像で表現できるものは、映像で描いてもらいたいと思いました。

 

例えば、ナンバー2ボスの天童よしみさん(このキャスティングもな~)の部下の1人に安藤サクラさんがナイフを振りかざします。

何が起こっているか分からなかったのですが、その部下が突如悲鳴を。

もう1人の部下が様子を見て「指切れてます。今から医者行ってつけてもらいます」というセリフが・・・。

ナイフとその人物の距離、かなりあったように観えましたが、そもそもセリフで説明より映像で描けよと言いたくなりました。

 

原田は女性を描くのが上手くありません。

関ヶ原』の有村架純さん、『検察側の罪人』の吉高由里子さん、『ヘルドッグス』の松岡茉優さん。

皆さんすばらしい女優さんですが、これらの作品では魅力は発揮されませんでした。

 

その原田が女性が主人公の原作を扱ってしまった段階で、すでに”駄作決定”になってしまったと言ってもいいのではないかと思いました。

安藤サクラさんは言うまでも無く日本映画界を代表する女優さんです。

しかし、本作では、本当にもったいない使われ方でした。

 

安藤サクラさんは頑張っていたと思います。

ですが、キャラクターは合っていないように感じました。

どことなく中途半端な大阪弁。(安藤サクラさんは東京都出身)

東京で性の奴隷になり、DV受けて逃げ、義弟で血の繋がらない山田涼介さん演じるジョーにも性的な視線を向けられるという役柄は正直似合わないように感じました。

 

逃げ帰った大阪で特殊詐欺グループの名簿屋という肩書きを持つ生瀬勝久さん演じる男に頭を下げて助けてもらいます。

このシーンもヘンテコりん。

卑猥な表現はできるだけ避けますが、「ワシのを舐めろ!」と言ったら靴なんですね、この場合・・・。

 

とにかく映像では無くセリフで物語進めるので、いつも通り原田の映画らしさ全開で全員早口でセリフ吐き散らします。

すべて聞き取るのが困難なので、配信の場合原田の映画は字幕をつけて観るようにしております。

関ヶ原』だけ劇場鑑賞だったので、字幕無しで本当に分かりづらく辛かったです。

 

自分が英語が堪能なこともあり、時より意味不明な英語を交えたセリフが登場し、「何の意味があるのだろう?」と思ってしまいました。

そして、相変わらずアメリカのカルチャーの知ったかぶりをひけらかす。

ミネソタ・ティンバーウルブズ”・・・この映画観た人どれだけの方がご存じでしょうか?

 

鋼の錬金術師』(原作・映画ともに未見です。原作ファンは大激怒)、『何とか雑貨店の奇跡』、『記憶屋 あなたを忘れない』、『大怪獣のあとしまつ』。

山田涼介さんの映画で当たりはありません。

現在公開中の美波ちゃんとの共演作も酷評多いですね。

数多き黒歴史に新たな1本が加えられました。

 

大阪のイメージを悪くするからか、吉村知事の逆鱗に触れたのか、あまり大阪ではロケされておりませんでした。

滋賀県や埼玉県でのロケがほとんどだったようです。

 

検察側の罪人』や『燃えろ剣』と某J事務所のタレントを起用し、食いぶちを得てきた原田。

その某J事務所があのようなことになって、一番ダメージを喰らったのは原田かもしれません。

その某J事務所のタレントの排除を決めたNHKに対し、受信料不払い活動を始めた元ジャニオタの方たち。

NHK原田眞人という自称映画監督の仕事が無くなってくれたら日本の芸能界の未来は明るいように思う気も・・・。

 

サイコパス”の人は自分のことを「オレはサイコパスだ」なんて言わないと思います。

 

トラヴォルタの今日誕生日と先ほど書きましたが、『パルプ・フィクション』はヴァイオレンスあり、俳優さんの使い方も上手い、シナリオもすばらしい、そして義理・人情と日本映画のような描写もありました。

それに比べ原田はすべてアメリカ映画の真似事。

 

良かったところ・・・ひとつもありません。

あの『ヘルドッグス』の方がまだマシでした。

山田涼介さんのファンのための山田涼介さんのファンサービスシーン満載の映画にわたくし、ご用はありません。

本当にあの事務所、ああなって、今後原田が映画撮れるのか?

 

地獄のような苦痛の2時間23分。

酷い映画に対する精神面は鍛えらました。

 

 

 

『RUN/ラン』

『RUN/ラン』

原題:Run.

 

2020年製作/アメリカ映画/上映時間:90分/G/2021年6月18日日本公開

 

監督:アニーシャ・チャガンティ

出演:サラ・ポールソン

   キーラ・アレン

   パット・ヒーリー ほか

 

娘を溺愛する母親の愛情が狂気へと変貌するサイコスリラーです。

search/サーチ』のアニーシュ・チャガンティが監督・脚本を担当。

母親に疑念を抱く娘をオーディションで選出されたキーラ・アレン、娘への愛を暴走させていく母親を『オーシャンズ8』などのサラ・ポールソンが演じております。

 

あらすじ

 

生まれつきの病気で車椅子生活を送る17歳のクロエ(キーラ・アレン)は、大学への進学を望んでおり、自立しようと頑張っていた。そんな中、自身の体調や食事を細やかに気遣い、進学の夢を後押しする母親ダイアン(サラ・ポールソン)が差し出す薬が危険なものであることを知り、彼女は母に不信感を抱く。クロエは過剰なまでに自分を管理するダイアンから逃れようとするが、その先には想像を絶する試練と、思いも寄らぬ事実が待ち受けていた。

シネマトゥデイより)

 

生まれながらの病気で車椅子生活を余儀なくされている娘と、彼女に病的な愛情を注ぐ母親の危うい関係を描いたサイコスリラーです。

監督は、パソコン画面上でドラマが展開するという新機軸で注目を集めたサスペンススリラー『search/サーチ』のアニーシュ・チャガンティ

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

あまりのんびり映画を観ている時間が無かったので、上映時間で選びました。

せっかくのバレンタインデーなのでロマンチックなものが良かったかもしれませんが、それは次回以降と言うことで・・・。

 

ある郊外の一軒家で暮らすクロエは、生まれつき慢性の病気を患い、車椅子生活を余儀なくされています。しかし常に前向きで好奇心旺盛な彼女は、地元の大学への進学を望み、自立しようとしていました。

 

そんなある日、クロエは自分の体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれている母親ダイアンに不信感をを抱き始めます。ダイアンが新しい薬と称して差し出す緑色のカプセル。

 

クロエの懸命な調査により、それは決して人間が服用してはならない薬でした。なぜ最愛の娘に嘘をつき、危険な薬を飲ませるのか。そこには恐ろしい真実が隠されていた。

ついにクロエは母親の隔離から逃げよう(ラン)とするが、その行く手には想像を絶する試練と新たな衝撃の真実が待ち受けていた・・・。

 

母親の歪んだ愛情が娘を籠の鳥のように動けなくさせ、監禁状態のようにさせてしまうスリラーです。

ヒッチコック映画のタッチに加え、スティーヴン・キング原作の『ミザリー』を彷彿させる監禁ものの恐怖が描かれます。

 

生まれつき慢性的な病気から歩くことができないクロエ。

彼女にとって世界は狭い自宅だけ。

それでも好奇心旺盛の彼女は努力し、地元の大学へ進学し独立しようとしております。

 

しかし、いくら待っても学校からの合否の通知が届きません。

さらに母親の名前の記載されたカプセルの薬の瓶を見つけるクロエ。

徐々に母親に疑念を抱くようになります。

パソコンで薬を調べようとしたところ、ネット回線が遮断されておりました。

 

・・・その謎のカプセルの薬の正体は?

これ以上はネタバレになるので書けませんが、とにかくテンポが良く、面白いスリラーでした。

 

外へ出歩く(RUN)ことのできないクロエに取って、手脚になる存在は母親だけ。

しかし、今の時代でもケータイも持たせず、まるで外部との交流を遮断するかのような鬼母の行動に寒気がいたしました。

 

その鬼母を演じたサラ・ポールソン

『ミスター・ガラス』の演技が印象に残っておりますが、かなり風変わりな役柄がとても上手い女優さんですね。

 

オーディションでクロエ役を勝ち取ったキーラ・アレン。

とても車イスの使い方が上手いと思ったら、ご自身も実生活で車椅子を使用しているそうで、見事なまでに映画にリアリティを与えておりました。

 

あまりいろいろ書いてしまうと本当にネタバレになってしまうので、あまりストーリーと関係ないことを書くと、終盤登場するナースを演じた女優さんが少し木村文乃さんに似ておりました。

 

母親が娘を大切に思い、可愛がる。

それは、ごく普通のことなのですが、度が過ぎると歪んだ方向へ進んでしまう・・・。

これは、ヒッチコックの名作『サイコ』を連想させるところがあったと思いました。

 

そのためなら、邪魔になる者をも排除してしまう。

それほどグロいシーンは一切ありませんが、逆に心理的な恐怖を描き、最後まで画面にクギ付けになってしまう作りになっていたと思います。

 

あのような新聞記事を丁寧に閉まっていた・・・ところはツッコミどころですが、それもご愛敬と思える、とても良くできたスリラーです。

ジョン・ウィック:コンセクエンス』と同じスタジオの映画ですが、階段落ちが好きなのかな?

 

最後に優しさを見せるクロエ・・・と見せかけて、もうひと波乱あるところがすばらしい!

やはり人間は怖いと思わせられる映画でした。

 

 

 

『フラッグ・デイ 父を想う日』

『フラッグ・デイ 父を想う日』

原題:Flag Day

 

2021年製作/アメリカ映画/上映時間:108分/PG12/2022年12月23日日本公開

 

監督:ショーン・ペン

出演:ディラン・ペン

   ショーン・ペン

   ジョシュ・ブローリン ほか

 

イントゥ・ザ・ワイルド』などの監督作もある俳優のショーン・ペンが監督と主演を兼任し、実際に起きた贋札(にせさつ)事件を基に映画化した家族ドラマです。

主人公のジャーナリストをペンの実娘であるディラン・ペンが演じております。

2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。

 

あらすじ

 

1992年のアメリカ。贋札(にせさつ)事件を起こしたジョン(ショーン・ペン)が、裁判を前に逃亡する。父親の犯行を知っても「わたしは父が大好き」と口にする娘のジェニファー(ディラン・ペン)には、幼いころに体験した父との幸福な思い出があった。

シネマトゥデイより)

 

ジャーナリストのジェニファー・ボーゲルが2005年に発表した回顧録を原作に、愛する父が実は犯罪者だったと知った娘の葛藤と家族の絆を、実話を基に描き出した家族ドラマです。

ショーン・ペンが初めて自身の監督作に出演し、実娘ディラン・ペンと共演しております。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本日、2月12日は皆さんご存じのとおり、振替休日ですが、アメリカの俳優、ジョシュ・ブローリン、56歳のお誕生日でもあります。(”グーニーズ”も、もうそんなお歳になってしまうのね?己の老化を実感してしまいます)

お祝いの気持ちを込めまして、今回は出演作品を選ばせていただきました・・・と言いたいのですが、本作での出演シーン、5分ほど。

しかも、ジョシュ・ブローリンで無くてもいいような役でした。

もう1本候補(こちらは主演)があったのですが、12年も前の作品だったため、本作を選びましたが、ジョシュ・ブローリンのお誕生日を祝うという意味ではハズしてしまったかもしれません。

何はともあれ・・・

HappyBirthday!

 

1992年、全米にショッキングなニュースが流れる。アメリカ最大級の贋札(にせさつ)事件の犯人であるジョンが、裁判を前にして逃亡したのだ。彼にはジェニファーという娘がいました。

 

父の犯罪の顛末を聞いたジェニファーは、こうつぶやきます・・・「私は父が大好き」。史上最高額の贋札(にせさつ)を非常に高度な技術で偽造したジョンとは、いったいどんな男だったのか?

 

父の素顔を知っても愛情は変わらなかった娘との関係とは?ジェニファーが幼い頃から「平凡な日々を見違えるほど驚きの瞬間に変えた」父との思い出を宝物のように貴い、だからこそ切ない日々がひも解かれていく・・・。

 

2度のアカデミー賞主演男優賞に輝くショーン・ペンの監督6作目になります。

2作日本劇場未公開なので、公開作は4本、その中で自分が鑑賞しているものは2008年公開の『イントゥ・ザ・ワイルド』という作品だけです。(でも、この作品はとても良かったです)

自ら監督作品に出演するのは初。

16mmフィルムを使い、意図的にザラついたような感じの映像にするなど工夫が感じられるものになっておりました。

 

・・・なのですが、「ショーンよ、お前もか?」と言いたくなる自分の子どもを売り出すためのプロモーション的要素が取り込まれた映画になっておりました。

この手の映画はウィル・スミスの映画で散々観てきたので、正直ウンザリ。

正妻の間の娘さんだとすると・・・あの方とのと思ったら『フォレスト・ガンプ/一期一会』、『ワンダーウーマン』などで知られるあの方の娘さんでした。

 

この娘さん、過去の1本出演映画があり、今回が映画出演2作目。

当然主演は初めて。

ぶっちゃけ言わせていただくと、1本の映画の主役を演じられる力量も技量も無く、観ていて、かなり辛かったですね。

 

一応、本日のメインイベンターのジョシュ・ブローリンもお父さんが俳優で二世です。

ですが、お父さん、それほどたいした俳優さんで無かったこともあり(←失礼)、ジョシュ・ブローリンを「親の七光り」などと言う人はおりません。

それどころか、お父さんの存在を忘れさせてしまう活躍をみせております。

 

大人になれないダメ男を演じさせると本当に上手いショーン・ペン

ただ、彼が俳優として出演してしまったことで、娘さんとの演技力の差を見せつける結果になってしまいました。

なぜかクラシック曲、特にショパンが好きというキャラクターで、「(英国の)ロックバンドよりショパンだ!」と吠えるシーンがあります。

どうせなら自虐ネタで「ショパンよりマドンナだ!」と吠えてほしかった。(時代設定が’70年代なのでムリでしたが・・・)

 

脚本が『フォードVSフェラーリ』、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のジェズ・バターワース&ジョン=ヘンリー・バターワースだったので、その部分は少し期待していたのですが、犯罪ドラマとしてまったく盛り上がりません。

実話なので、あまり大げさな描写を入れようとしなかった(『フォードVS~』も実話ですが)のかもしれませんが、あまりに派手さが無く、罵り合う親子や夫婦のシーンの連発に疲れてしまいました。

 

もの凄く精巧に作られた贋札(にせさつ)を製造していた父親・・・というのが本作の最大の売りなのですが、そのようなシーンはほとんど無し。

刑務所から出所したお父さんが「印刷会社を買い取った」というシーンがあり、それから次のシーンでは贋札(にせさつ)製造の容疑で警察に追われているシーンへ・・・。

映画を観ている人が一番知りたい、どうやって、そこまで精巧のものを作りあげたのかというものがまったく描かれておりません。

痒いところに手が届かない映画でした。

 

「親は無くとも子は育つ」。

ダメ父とダメ母のところを行き来して、ジャーナリストとしての成功を手にするジェニファー。

その姿に演じたディラン・ペンが10代のとき、両親が離婚した心境を重ねてしまいます。

そのとき、どのような気持ちだったのか?

彼女が”ペン”と名乗っているのは、生まれつきだったからなのか?

それは本人にしか分からないことだと思いました。

 

構想に15年とありましたが、逆に煮込みすぎてダメになってしまった料理のような感じで、同じようなシーンの連続、誰一人共感できないキャラクター、ダメダメな主演女優とあまり褒めるところの無い映画でした。

当初は『21グラム』(ショーン・ペンが出演)のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが監督する予定だったそうですが、そちらが観てみたいと思ってしまいました。

 

俳優・ショーン・ペンが一緒に仕事をしたテレンス・マリックポール・トーマス・アンダーソンの影響を受けすぎちゃった感が強いです。

俳優としては合格点ですが、監督としては残念な結果でした。

 

 

 

『ホムンクルス』

ホムンクルス

 

2021年製作/日本映画/上映時間:115分/PG12/2021年4月2日日本公開

 

監督:清水崇

出演:綾野剛

   成田凌

   岸井ゆきの ほか

 

殺し屋1」などで知られる山本英夫の同名コミックを映画化した作品です。

ある手術を受けたホームレスが、それを機に他人の深層心理を視覚化して見ることが可能になる姿が描かれます。

 

あらすじ

 

記憶と感情をなくした状態で、高級ホテルとホームレスがひしめく公園のはざまで車上生活を送る名越進(綾野剛)。そんな彼の前に医学生の伊藤学(成田凌)が現れ、頭蓋骨に穴を開け第六感を芽生えさせるトレパネーション手術を報酬70万円で受けないかと持ち掛ける。手術を受けた名越は、右目だけをつむると人間が異様な形に見えるように。伊藤は異形たちをホムンクルスと名付け、他人の深層心理が視覚化されて見えているのだと説明する。

シネマトゥデイより)

 

山本英夫のコミックを、『カラオケ行こ!』などの綾野剛を主演に迎えて実写化したミステリーです。

監督を務めるのは『犬鳴村』などの清水崇

共演に『くれなずめ』などの成田凌、『神は見返りを求める』などの岸井ゆきのに加え、石井杏奈内野聖陽ら。

 

Netflixにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本日、2月11日は皆さんご存じのとおり、建国記念日ですが、女優の岸井ゆきのさん、32歳のお誕生日でもあります。(今月お誕生日の俳優さん多いのでこのネタ増えると思います)

お祝いの気持ちを込めまして、今回は出演作品を選ばせていただきました。(・・・ただ、この映画評判悪かったんですよね。清水崇監督では仕方ないのですが)

 

お誕生日、おめでとうございます。

 

一流ホテルとホームレスが溢れる公園の狭間で車上生活を送る名越進。ある日突然、医学生・伊藤学が名越の前に現れます。

 

「記憶ないんですよね?」、そして期限7日間、報酬70万円を条件に第六感が芽生えるという頭蓋骨に穴を開けるトレパネーション手術を受けることになった名越。術後、名越は右目を瞑って左目で見ると、人間が異様な形に見えるようになります。

 

その現象は、「他人の深層心理が、視覚化されて見えている」と言う伊藤。そして彼はその異形をホムンクルスと名付けます。

 

果たして名越が見てしまったものは、真実なのか、脳が作り出した虚像の世界なのか?そして、その先に待っている衝撃の結末とは・・・?

 

本作の原作が小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」掲載。

と、言うことで、今問題になっているコミックの映像化に関してのあくまで私の私見を述べさせていただけたらと思っております。

あくまで私見です。

ただ、今回のことで一人の命が失われていることを重く受けとめなければならないと思っております。

 

近年の日本映画のほとんどが原作もの、特にコミックが原作の作品が多いです。

本作もその1本。

テレビドラマはほとんど観ませんので、風のウワサで知る程度ですが、オリジナルのものより、映画同様原作ものが多いように聞いております。

ここで一番重要視されるのが、出版社、原作者、そして映像の作り手(映画会社やテレビ局など)との間で、どのような契約が結ばれたかだと思います。

 

真っ白な紙にハンコを押す人はいないので、こと細かに書かれている契約書を隅々まで把握してハンコを押すべきなのですが、法律のプロで無い限り、それはかなり不可能だと思います。

アメリカではエージェントというその道のプロが存在し、契約書(映像化権利やスポーツ選手の年俸など)を十分把握し、もし依頼人に不利益な項目があれば、それを削除するよう提案することができます。

今回のテレビドラマの場合、どのような契約だったのが興味あります。

 

亡くなられた方がいらっしゃるのに、この表現は不適切かもしれませんが、原作は食品で言えば、農家の方が生産された野菜、映像の作り手(脚本家や演出家)はその食材を調理してお店に出す調理人のようにも思えます。

これも契約書の内容によりますが、生産者=原作者がどこまで調理人=ドラマ製作者にもの言えるかです。

生産者は「この野菜は新鮮なので生で提供してほしい」と願っても、もう売ってしまったものであれば、調理人が煮ても焼いても勝手と思われても仕方ない場合があります。

 

また、大切だったのは原作者とシナリオライターとの連携だと思いました。

ここで、また自分のヲタク知識のひけらかしになってしまいますが、1977年に放映された石ノ森章太郎先生原作の「快傑ズバット」。

この作品はキャラクターデザインと大まかな筋書きは石ノ森先生が担当されておりますが、細かな物語は本作のシナリオを担当した名脚本家の長坂秀佳先生の手がけたものになっております。

これは「人造人間キカイダー」など、これまで石ノ森先生の作品の世界観を壊すことなく再現させた長坂先生の手腕を石ノ森先生は信頼していたからだと言えます。

また、映画『ハリー・ポッター』シリーズで原作者のJ・K・ローリングはシナリオを担当するスティーヴ・クローヴス(シリーズ5作目の『不死鳥の騎士団』のみ別の人が書かれております)に絶対的な信頼をして、まだ未発表だったその後の展開をクローヴスにだけ教えていたという話しもあります。

どちらの作品も原作の世界観を壊すことが無かったのは作者と脚本家の連携と信頼があってこそだと言えます。

 

・・・では、法律にうるさいアメリカ映画、ハリウッド作品は何ごとも無かったのかと言えば、そのようなことはございません。

最悪のものは観ていないで書くのもあれ・・・なのですが、観るまでも無く「酷すぎ、違う!」と思った「ドラゴンボール」のハリウッド実写版。

あれじゃ鳥山明先生怒りで超サイヤ人3になっちゃうと思ってしまいました。

 

それ以外で有名なものは1980年のスタンリー・キューブリック監督、スティーヴン・キング原作の『シャイニング』。

かなり原作を改変している映画ですが、これに関しては双方巨匠なので、お互い譲らない展開で手がつけられない大げんかになってしまいました。(汗)

 

キング原作の映画はあまり出来のいいものは少なく(『シャイニング』は映画ファンには高評価でしたが)原作の良さが映像化されないと嘆くものも多かったのですが、そのキングも感動した1986年の『スタンド・バイ・ミー』。

これはキングの半自伝的作品の短編をロブ・ライナー監督が映画化したハリウッド映画では比較的低予算の映画でしたが、キングが「原作よりすばらしい」と大絶賛。

原作のタイトルは「BODY(死体)」でしたが、映画公開後は「スタンド・バイ・ミー」に変えているほどです。

 

お茶の間(←この言葉も死語かもしれない)の娯楽がテレビだった時代、もっとオリジナルのドラマが多かった記憶があります。

山田太一先生、倉本聰先生、市川森一先生。

すばらしい物語を手がけるシナリオライターの方が多くいらっしゃいました。

それらの人をないがしろにしたのもテレビ局。

そのしっぺ返しが現在のドラマ離れを生み出しているかのようにも思えます。

 

長谷川町子先生はテレビアニメ「サザエさん」に関し、「あれはもう私の作品では無い」と言っております。

映像化権を売ってしまったら、もう自分の作品では無いという考えもあると思います。

 

現在放映中の宮藤官九郎先生脚本の「不適切にもほどがある」というドラマ。

とても面白そうで(Netflixでも配信中)観てみたいと思っているのですが、今の時代、テレビの規制が厳しく、本当に描きたいものも問題視されてしまう世知辛いご時世になってしまったこともテレビ業界の悲劇とも言えます。

昔観ていた昭和のヒーロー作品やアニメも今は絶対放映NGのものも多いです。

 

そんなご時世に合わせた色に塗り替えられてしまう原作。

それに不服な原作者も多いと思います。

明確な答えの無いナーバスな問題なので、「これがベスト」という意見が言えませんが、とにかく原作者とシナリオライターの連携が大切なように思います。

どこまでなら改変できるのか?

それを十分話し合える場が必要だと思いました。

そして、このような悲劇を二度と起こしてはいけない。

それだけは断言できます。

 

最後に余談ですが、数多くの名作のシナリオを手がけ、多くのお弟子さんを生み出した長坂秀佳先生、ご自身の最高傑作は「快傑ズバット」と明言しております。

 

ようやく映画の感想です。

レビューの多くは原作のファンの方で、「山本先生、なんで許可したんですか!」と嘆いていらっしゃる方の意見が印象的でした。

映像化の難しさ。

それが本作でも現れていると言えるかもしれません。

 

・・・ですが、原作未読の私の意見は、清水崇監督でこれくらいの出来なら、まずまずではないかと(褒めてはおりません)思いました。

かなり綾野剛さんにおんぶに抱っこの映画ではありましたが・・・。

 

誰もが抱えている悩みやトラウマ。

それらが視覚化して見えてしまう現象。

設定はとても斬新で良かったと思いました。

ただ、CGはジョボかった。

 

内野聖陽さん演じる893の親分の幼少期のトラウマが、正直失笑もの。

そもそも、それをトラウマとして抱えているのに、落とし前で小指ちょん切っちゃうお仕事されているかも謎。

 

石井杏奈さんは楽しみにしていたのですが、面白味の無いキャラクターで残念。

彼女のトラウマもよく分かりませんでしたし、車中で○○しちゃう意味も不明。

この役を引き受けてしまったことが杏奈さんのトラウマにならなければと願うだけです。

 

成田凌さんは危ないサイコパス的キャラクターを見事演じていたと思います。

このような変わり者(まともじゃない)役は本当に上手ですね。

 

ですが、医者のせがれという設定で、「結局それか?」と思う彼のトラウマにはガッカリ。

この映画の撮影で金魚が最低2尾(おそらくそれ以上)死んでおります。(合掌)

 

本日のメインイベンター、岸井ゆきのさんは上映開始1時間くらいから登場しますが、彼女が登場してから、逆に映画のトーンが下がってしまっておりました。

それは岸井ゆきのさんの演技の問題では無く、監督の力量不足からだと思います。

本当でしたら、ここからが山場だったのですが・・・。

 

彼女の正体を知ってしまった綾野剛さん演じる名越が涙するシーンはもっと感動できると思える場面でしたが、監督がホラー映画専門の方なので、それを求めてしまうのは酷かもしれません。

 

「良かった」とまでは言えませんが、原作とは違うと言われる救いのあるエンディングは嫌いではありません。

 

 

 

『アイ・ソー・ザ・ライト』

『アイ・ソー・ザ・ライト』

原題:I Saw the Light

 

2015年製作/アメリカ映画/上映時間:123分/PG12/2016年10月1日日本公開

 

監督:マーク・エイブラハム

出演:トム・ヒドルストン

   エリザベス・オルセン

   チェリー・ジョーンズ ほか

 

数々のヒット曲を放つものの29歳で夭逝したカントリーシンガー、ハンク・ウィリアムスの伝記ドラマです。

わずか6年間という短い活動期間ながら、後の音楽界に多大な影響を与えた偉大な歌手の功績とその素顔が描かれます。

 

あらすじ

 

1944年、アメリカのアラバマ州。オードリー(エリザベス・オルセン)と結婚して幸せな日々を過ごし、カントリーシンガーとしても成功を収めていたハンク・ウィリアムストム・ヒドルストン)。公私ともに順風満帆に見える彼だったが、オードリーもシンガーの夢を抱えていたことから家庭内に不穏な空気が流れる。やがて子供に恵まれたのを機に再び支え合う二人だが、ハンクがスターとして活躍するほどにオードリーとの溝が大きくなっていく。その苦しみから逃げようと、彼は酒に溺れ、ほかの女性と関係を持つようになる。

シネマトゥデイより)

 

1940~1950年代アメリカで活躍したカントリー歌手ハンク・ウィリアムスを演じた伝記ドラマです。

マイティ・ソー』シリーズのトム・ヒドルストン、『キャプテン・アメリカ』などのエリザベス・オルセンらが出演。

 

Netflixにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本日、2月9日は「肉の日」ですが(皆さん、もう召し上がられたでしょうか?私はまだ・・・です)、『マイティ・ソー』のロキ役で知られるイギリス人俳優、トム・ヒドルストン、43歳のお誕生日でもあります。

お祝いの気持ちを込めまして、今回は主演作品を選ばせていただきました。

 

HappyBirthday!

 

1944年、アラバマ州。カントリー歌手のハンクは愛する女性オードリーと結婚するが、オードリーは自身の歌手としての夢を諦めきれず複雑な思いを抱えていました。やがて2人の間に息子が生まれたことで、家族の未来は希望に満ち溢れたものとなります。

 

しかしハンクの音楽活動が順調に進むにつれ、父親が必要な家族との溝は深まり、ハンクは他の女性やアルコールに逃避するようになってしまいます・・・。

 

ハンク・ウィリアムス

カントリーソングに疎いので、名前くらい・・・の知識しかありません。

ただ、そのくらいの知識の自分でも知っているということは、それだけカントリーソングの世界では”伝説的な”人物だったことは間違いないと思います。

 

2018年製作の『ボヘミアン・ラプソディ』がすばらしいところは、自分のように当時のクイーンにハマっていた人間も、今の若い人のようにクイーンをまったく知らない人も同じような感動を分かち合える作りになっていたところだと思います。

それより約3年前の本作はどうだったのでしょうか?

 

結論から言ってしまうと、完全な失敗作だと思いました。

まず、作り手が「観る人はハンク・ウィリアムスを知っている」ということを前提にしているように思えたことです。

アメリカ南部(だと思う)の酒場から大手レコード会社と契約し、ツアーを行うハンク。

そこからの6年間が描かれるのですが、あまりに早足で描き方が雑です。

 

23歳~29歳のハンク・ウィリアムストム・ヒドルストンが熱演しておりましたが、実際の本人を知らないので自分はサッパリでしたが、知っている人には瓜二つとの高評価でした。

・・・なのですが、このとき、すでに30歳を超えていたトム・ヒドルストン、正直23歳にはまったく観えませんでした。

 

ハンクの奥様も歌手なのですが、ご主人との歌唱力の差は歴然。

彼女だけクビになってしまい、それに対し反論しなかったハンクとの間に徐々に亀裂のようなものが生まれます。

(違うのかもしれませんが、そうとしか観えませんでした)

 

とにかくお話しが飛び飛びで、ダイジェスト版を観ているような気分でした。

突如アルコール依存症で施設のベッドで寝ているシーンになり、その次のシーンで退院。

女性癖も多い人物とのことが掲載されておりましたが、それほど多くの女性と付き合っているようなシーンもありませんでした。

 

ハンク・ウィリアムスを”美化”していないところがいい」というご意見がありましたが、いいも悪いも、この作品を観た限りでは、つかみどころの無い人物としか言えない印象しか残りませんでした。

ボヘミアン・ラプソディ』のあとに作られたら、いいお手本があり、もっと面白い映画になったかもしれませんが、1年前の2014年にはクリント・イーストウッド監督の『ジャージー・ボーイズ』という音楽映画の大傑作が生まれているので、音楽映画当たり作品の多かった2010年代の中で、「残念賞」の映画と言わざるを得ません。

 

ロキ以外のトム・ヒドルストンが観れたことだけは良かったです。

・・・が、『バトルロイヤル』(この邦題もな~)以降、ロキ以外の役を演じていないのが心配です。

せっかくのお誕生日に酷評でごめんなさいね。