今年最初のピザ注文をいたしました。
今回はピザハットさんを注文いたしました。
Mサイズ、期間限定30%オフでお値段¥1,380。
イタリアントマトに特製トマトソース、それにソーセージが美味しかったです。
またまた贅沢されていただきました。
ご馳走様でした。
『大怪獣のあとしまつ』
2022年製作/日本映画/上映時間:115分/G/2022年2月4日日本公開
監督:三木聡
出演:山田涼介
土屋太鳳
濱田岳 ほか
『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』などの三木聡が監督と脚本を務めた特撮ドラマです。
腐敗と膨張が進んで爆発する危険のある巨大怪獣の死体処理に奮闘する人たちのコミカルな姿が描かれます。
あらすじ
人類を恐怖の渦にたたき込んだ巨大怪獣が、突如死ぬ。人々は歓喜に沸き、安堵(あんど)していたが、巨大怪獣の死体は腐敗と膨張が進んでいた。全長380メートルもの死体が膨張した末に爆発すれば、国家規模の被害が生じるということが新たな問題になる。その処理にあたる特務隊員として、3年前に姿を消したわけありの男・帯刀アラタ(山田涼介)が選ばれる。爆発までのカウントダウンが刻一刻と迫る中、帯刀は巨大怪獣の死体に挑む。
(シネマトゥデイより)
ドラマ「時効警察」シリーズの三木聡監督が巨大怪獣の死体処理を題材に描いたコメディです。
『記憶屋 あなたを忘れない』などの山田涼介、『哀愁しんでれら』などの土屋太鳳、『喜劇 愛妻物語』などの濱田岳のほか、オダギリジョー、西田敏行らが出演。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
橋本環奈ちゃんの血まみれホラーは見放題終了してしまいました。(涙)
大傑作『ナイトメア・アリー』のあとに日本映画では、ほとんどの作品が見劣りしてしまうと思います。
対抗できると思われる作品はキネマ旬報、映画芸術でベストテンに入っている尾野真千子さん主演の『茜色に焼かれる』・・・かな?と思ったのですが、2作連続2時間30分の映画はキツいと思い、それなら逆にと評価が低い本作を選びました。
人類を未曽有の恐怖に陥れた巨大怪獣が、ある日突然、死んだ。 国民が歓喜に沸き、安堵に浸る一方で、残された巨大な死体は徐々に腐敗・膨張を進めていた。 爆発すれば国家崩壊。終焉へのカウントダウンは始まった。
絶望的な時間との闘いの中、国民の運命を懸けて死体処理を任されたのは、警察でも軍でもなく、3年前に突然姿を消した過去をもつ1人の男。
彼に託された<使命>とは一体?果たして、爆発を阻止することができるのか・・・。
2019年に製作され、ゴールデンラズベリー賞において最低作品賞を含む4部門授賞し、「これを凌ぐ酷い映画は今後100年出てこないだろう」と言われた映画版『キャッツ』。
戯曲を担当したアンドリュー・ロイド・ウェバーはあまりの映画の出来の酷さにショックを受け、ワンちゃんを飼い始めたというオチまでついております。
私のあの傑作ミュージカル『レ・ミゼラブル』のトム・フーパー監督の作品なので楽しみにして劇場へ足を運んで大ショックを受け、「これはたしかに21世紀ワーストだな」と思いました。
文句なしの人生ワースト1洋画になりました。
・・・ですが、日本ではそれほど酷評は無く、高評価をしている人が多かったです。
理由として、当てはまるかどうかは分かりませんが、わたくし、幸いにも観ていない日本映画史上、または平成サイテーの映画と呼ばれている実写版『デビルマン』の存在。
この作品は本当に酷いらしく(那須夫婦の映画なので当然だと思いますが)、これがあるから『キャッツ』はまだ観れる映画と評価されたのかもしれません。
まあ、どんなに酷い外国映画も日本映画に比べれば・・・という話しは多いです。
いつも楽しく拝見している映画ファンのYouTuberの方が選ぶ「2022年映画ワースト」で全員がこの映画をワースト3以内にランクインさせておりました。
「令和の『デビルマン』」、「本年度だけでなく令和で最低の映画」と酷評の嵐。
それほど酷い話しを聞いて、逆に怖いもの見たさでの鑑賞でした。
はたしてわたくしの感想は如何に・・・。
土屋太鳳嬢、ご結婚おめでとうございます。
・・・ただ、ご結婚の風のウワサで聞いた理由が「・・・?」でした。
最近、太鳳嬢と仲のいい広瀬すずちゃんが太鳳嬢の元カレと交際していることは報道され、ショックを受けて元カレへの当てつけ的な理由から結婚をしたらしい。
これが事実なら、今のご主人、ちょっと気の毒。
余計なお世話ですが、私はこれを機に寿引退されるのがベストだと思いました。
太鳳嬢の演技は観る人を幸せにしません。(ファンは除く)
私も彼女の作品、観るたび「酷いな~」と悲しい気持ちになっていたので、大怪獣より木苺女優・土屋太鳳嬢の”あとしまつ”の方が優先事項ではないでしょうか?(←言い過ぎ。でもYouTuberの方もウ○コ女優、大怪獣のゴミより臭いと散々でした)
もの凄い才能のある山口百恵さん、堀北真希さんはご結婚をキッカケに引退されております。
これは美しかった。
太鳳嬢もこれで引退されたら、これまでの黒歴史も浄化・・・されるかもしれません。
本作は松竹と東映が初めて共同で配給した作品です。
それだけでも「凄い」と思ってしまいます。
それでありながら、なぜ、こんな面白く無い映画ができてしまったのか?
少し検証していきたいと思います。
映画はマジメに怪獣を扱った作品では無く、『シン・ゴジラ』をパロディにしたかのような内容だと思いました。
ある巨大な光によって倒された怪獣。
その残された怪獣のあとしまつを巡り政府のドタバタが繰り返します。
会話がメインで時より意味不明なギャグが連発されるのですが、どれもまったく笑えないものでした。
このドラマは人気が高いです。
これも風のウワサで聞いた話しですが、三木監督は本作において、一切のアドリブを禁止し、監督の演出に従わない演技をした場合、即撮り直しというスタイルで作られたそうです。
・・・すばらしいシナリオなら問題ないんですが、こんな酷いギャグ、ある程度のキャリアの俳優さん(おそらく新人でも)「面白く無い」ことは分かっていると思います。
俳優さんには罪はありません。(2名除く)
逆にこんな酷いセリフや演技をさせられ、気の毒に思いました。
それに加え、下ネタが満載で、それも酷い出来なんですよね~。
一番驚いたのが、怪獣の死体の体液みたいなものを浴びてしまった染谷将太さんが全身キノコだらけになります。
・・・で、彼の股間のあの部分、「そこだけ違うキノコだね?」と言うセリフをまず女性のふせえりさんに言わせ、更に西田敏行さんにも言わせる。
そこでVTRで説明している太鳳嬢が一応黒い○で隠してあるその部分に指を当て「これは違います」と言うのですが、指を当てるというより”ニギニギ”しているようないやらしい手つき。
また『シン・ウルトラマン』にも出演した若松了さんが「(柳生一族の)○毛を石鹸で泡立てると、より泡立つ」なるワケの分からないセリフのあと、シャワーを浴びている女性のカット。
今の時代、こんなセクハラ描写やれる三木監督、とんでもない人だと思ってしまいます。
”希望”と名づけられた怪獣。
その悪臭を例えるとウ○コなのか?ゲロなのか?という論争が信じられないほど長い時間費やされます。
意味あるの?
映画と外れた話しを少し。(いや、長めに)
私はオダギリ・ジョーさん、すばらしい俳優さんだと思います。
しかし、人間としては、あまり好きではありません。
映画俳優の人間性をとやかく言うのは野暮かもしれませんが・・・。
オダギリさんが「仮面ライダークウガ」に出演したことを後悔している、作品を否定している、嫌っているウワサが立ったことがあります。
その発端はオダギリさんのホームページのプロフィール欄の代表作の中に「クウガ」の名前が無かったことからファンがそのように思ったこと。
(ただ、自分もところどころで嫌っていると聞いたことがありましたが・・・)
そのことを弁明されるかのようなラジオ番組にオダギリさんが出演されました。
「黒歴史」では無いと言ったあと、また「特撮、変身ヒーローが嫌い」とも語っております。
それはオダギリさんの好みなので問題ないのですが、「救急戦隊ゴーゴーファイブ」のオーディションに参加したお話しをされました。
「事務所が勝手に書類を出して、オーディションに行かなくてはならない。でも自分は絶対特撮、ヒーローには出演したくない」。
それで、わざとふざけた態度を取って落選しようとしたオダギリさん。
それを笑いながら語られておりました。
それを聞いた自分はオダギリさんの人間性を疑ってしまいました。
「嫌い。だから出たくない」を理由にオーディションに合格したくない。
理由は問題ありませんが、それなら、まず事務所とケンカしてでもオーディション参加を断るべきだったのでは無いでしょうか?
働きたく無い会社の面接に行く人はいないです。それと同じ。
「特撮、ヒーローには出演したくない。でも事務所も辞めたくない」という信念の低さのようなものを感じてしまいました。
そして、そのオーディションのほかの人たちに多大な迷惑をかけたことを笑いながら言える神経が凄いと思ってしまいました。
スタッフの方はこれから1年、子どもさんに夢を与えられるような作品をという気持ちを持ち、ほかのオーディションを受けに来た俳優さんはオダギリさんのように特撮、ヒーローが嫌いであったとしても、どうしても役が欲しい、だから合格したいと思った人もいたと思います。
また、オダギリさんとは逆で特撮、ヒーローへの憧れを持って、「自分はヒーローを演じたい」と気持ちの方もいたと思います。
そういった方たちのことを考えると笑えないと思ってしまいました。
ただ、「クウガ」に関しては黒歴史とは思っておらず、「今見返してみると40数話でしっかりまとまった作品だった」と出演は後悔されていないことを話されていて安心いたしました。
映画の話しに戻ります。
題材はいいと思うのですが、本当にシナリオはあまりに酷いので、ストーリーのつまらなさに加え、まったく笑えないギャグを取り混ぜられ、それこそ○ンコなのかゲロなのかというレベルの映画であったのは間違いありません。
山田涼介さんだけ、頑張っていたように思いました。
こんな酷いシナリオ(山田さんは酷いシナリオに慣れちゃったかもしれませんが)の中、必死さが伝わってきました。
それだけに哀れにも感じてしまいました。
山田さんが怪獣の体液を浴びるシーンがあり、そのあと基地(だと思う)の仮設シャワーで体を洗い、「臭い、消えないッスね」と言うシーン。
今、コロナ禍のご時世、こんなリアリティの無い演出あり得ません。
シャワーより先に病院でしょ?
実際、そのあと染谷将太さんキノコになってしまったのですから。
山田涼介さんの女性ファンが「彼をもっといい映画に出演させてあげて」という切実な願いを書かれていたのを読んで、本当に山田さん、可哀想に思えてしまいました。
それこそ、いっそ本作出演の記憶を”記憶屋”に消してもらったらいいかもしれませんね。
本作ではほかの方誰ひとり、いい演技をしている人はおりません。(できなかった人も多かったですが)
そこにこのゴミ映画に見事マッチしてしまう濱田岳さんの相変わらずの演技力。
さすがです。(悪い意味で)
ラストは人類の力はどんなに努力しても無力だった・・・みたいな皮肉があればいいのですが、ただ単にウルトラ○ンの権利を東宝に売った松竹と東映の円谷プロへの恨み節にしか感じませんでした。
・・・ただ、酷い映画なのは間違いありませんが、酷い映画という心構えができておりましたし、自分的には『キャッツ』や私の人生ワースト2位の三谷○喜の『ギャラクシー街道』よりは、良かったとは間違っても言えませんが、まだマシだったように感じました。
一番気の毒なのは楽しみにして¥1,900払って劇場へ足を運んだ人ですね。
ただ、偶然にも本日1月25日がご命日の円谷英二さん、天国で怒っているんだろうなとは思いました。
『ナイトメア・アリー』
原題:Nightmare Alley
2021年製作/アメリカ映画/上映時間:150分/G/2022年3月25日日本公開
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:ブラッドリー・クーパー
トニ・コレット ほか
ウィリアム・リンゼイ・グレシャムの「ナイトメア・アリー 悪夢小路」を原作に、『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞の作品賞ほか4部門を受賞したギレルモ・デル・トロ監督が、ブラッドリー・クーパーはじめ豪華キャストを迎えて送り出すサスペンススリラーです。
2022年・第94回アカデミー賞において、作品賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞の4部門にノミネート。
あらすじ
1939年、カーニバルのショーを観終わったスタントン(ブラッドリー・クーパー)は、マネージャーのクレム(ウィレム・デフォー)に声をかけられる。そこで出会った読心術師のジーナ(トニ・コレット)に気に入られたスタントンは、彼女の仕事を手伝い、そのテクニックを身につけていく。人気者となった彼は一座を離れて活動を始めるが、ある日精神科医を名乗る女性(ケイト・ブランシェット)と出会う。
(シネマトゥデイより)
1946年に出版された名作ノワール小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」を原作に、野心にあふれ、ショービジネス界で成功した男が、思いがけないところから人生を狂わせていく様を描くサスペンススリラーです。
『アメリカン・スナイパー』などのブラッドリー・クーパー、『ブルージャスミン』などのケイト・ブランシェットをはじめ、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ルーニー・マーラら豪華キャストが出演。
クーパーは製作も兼任しております。
Disney+にて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
『シェイプ・オブ・ウォーター』以来、楽しみにしていたデル・トロ監督の新作ですので、本当に期待値高めでの鑑賞でした。
上映時間の長さが少し気になり、寝かせておりましたが、はたして結果は・・・。
ショービジネスでの成功を夢みる野心にあふれた青年スタンは、人間か獣か正体不明な生き物を出し物にする怪しげなカーニバルの一座とめぐり合う。
そこで読心術の技を学んだスタンは、人をひきつける天性の才能とカリスマ性を武器に、トップの興行師となる。しかし、その先には思いがけない闇が待ち受けていた・・・。
すばらしい、まさにデル・トロ節満載の世界観で描かれたダークなハードボイルドでした。
ストーリーの情報は一切得ず鑑賞いたしました。
予告編を観て、ファンタジー的要素もあるのかな?と思っておりましたら、少し違う、でも、『シェイプ・オブ・ウォーター』同様、人間の奥底の闇のようなものがしっかり描かれておりました。
ケイト・ブランシェットは上映開始1時間経ってからの登場。
なのですが、主演のブラッドリー・クーパーに負けない存在感。
観終わって、当然アカデミー賞助演女優賞にノミネートされていると思ったら、本作から出演者誰もノミネートされていなくて驚きました。
ヘンな例えなのですが、ここはMLBのイチローさんの成績と似たようなものがあります。
イチローさんも3割打って「当たり前」と思われ続けられました。
ケイトもこれくらいの演技をして「当たり前」と思われてしまうのでしょうね。
むしろケイトが日本の多くの女優さんのような残念な演技をした方が驚きがありますね。・・・って、一言余計だった。
2023年1月9日に米バラエティでケイト・ブランシェットのキャリアを振り返り、ベスト映画13本が選ばれました。(なんで13なんだろう?)
本作は主演では無いにもかかわらず、4位の『キャロル』、5位の『エリザベス』より上の3位に選ばれております。
1位はアカデミー賞最優秀主演女優賞受賞の『ブルージャスミン』でした。
やはり(ヘンタイ趣味とは言え)、ウディ・アレンを侮ってはいけない。
ケイトとルーニー・マーラの再共演は嬉しかったですね。
しかし、アカデミー賞では作品賞ノミネートは当然として、俳優部門全滅以外でも脚色など、もっとノミネートされてもおかしくないと思ってしまいました。
原作は1947年に『悪魔の往く町』というタイトルですでに映画化され、本作はリメイクになります。
オリジナルはまったく知らず、エンドクレジットで「原作があったのか?」と思うほどデル・トロの独特の映像・世界観が映し出されておりました。
ただ、それはタイトル通り、間違いなく”悪夢の小路”。
映画に登場する生きた鶏を食す見世物になった人間。
本来は「愚か者」などの意味があるそうですが、(ここが重要)「騙されやすい者」という意味もあるそうです。
近年ではヲタクを意味する言葉としても使われているそうです。
・・・で、気になったのが、このgeek、翻訳では”獣人”とされておりました。
まさかとは思うのですが、翻訳の松浦美奈さん、「仮面ライダーアマゾン」のファンだったりして。(笑)
どうでもいい余談ですが、私のプロフィールでの名前”patsy(仮称)”も英語で愚か者という意味です。ゲドンの改造人間では無いので”獣人”という意味ではありません。
何も無い平凡な人間があることがきっかけで成功を手にする。
ここで終われば「めでたし めでたし」なのですが、成功を収め頂点に立ったと思ったところ、そこから奈落の底へ堕とされるという姿は人間の貪欲さや残虐さ、そして富に目が眩んでしまう哀れな姿が描かれていて、ドラマはとても重厚な出来になっております。
分かりやすいタイプの映画では無いので、鑑賞後予想通り、日本の映画ファンの一部に不評。
長いことへの不満は仕方ないにせよ、「意味不明。説明不足」という批判に関しては、このような意見を述べる方は、観れば分かることをナレーションで分かりやすく説明してくれるような日本のドラマの鑑賞するのを少し控えるべきでは無いでしょうか?
その意味不明な行動を取っていた主人公がバスに乗り、「ここが終点です」とたどり着いたところがカーニバルを行っている見世物小屋。
ここは観終わったあと感じることですが、「上手すぎる!」と思ってしまいました。
メキシコ人のデル・トロが映し出すアメリカ文学。
観終わってからの感想になりますが、とても興味深く感じました。
第三者的立場だからこその皮肉や毒は観ていて気持ちのいいものではありませんが、映画ファンのひとりとして、正直鳥肌ものです。
デル・トロ曰く、「映画はラスト2分についてのもので、そこまではプロローグ」と語っております。
ブラッドリー・クーパーの最後のセリフは完膚なきまでの凄いもので、トラウマになってしまうかもと思うほど衝撃的でした。
私は幸せとはほど遠い人生を送っていたからか、Happyとは言えない映画ばかりオススメしていて、申し訳なく思うことがありますが、ここまで完成度の高い映画はやはり褒めたいと思いますし、できれば多くの方に観てもらいたいと願っております。
Disney買収後もブレない映画作りをしているサーチライト・ピクチャーズにもあっぱれです!
『荒野の誓い』
原題:Hostiles
2017年製作/アメリカ映画/上映時間:135分/G/2019年9月6日日本公開
監督:スコット・クーパー
出演:クリスチャン・ベイル
ウェス・スチューディ ほか
19世紀末のアメリカを舞台に、かつて戦った先住民の首長たちを護送する騎兵大尉を描いた西部劇です。
『バイス』などのクリスチャン・ベイルが主人公を演じ、『ゴーン・ガール』などのロザムンド・パイク、『アバター』のウェス・ステューディらが共演。
『クレイジー・ハート』のスコット・クーパーが監督を務めております。
あらすじ
1892年、インディアン戦争の英雄で現在は刑務所の看守を務める騎兵大尉のジョー(クリスチャン・ベイル)は、かつての敵で余命わずかなシャイアン族の長イエロー・ホーク(ウェス・ステューディ)とその家族を居留地まで送る任務に就く。道中コマンチ族に家族を惨殺されたロザリー(ロザムンド・パイク)も加わり共に目的地を目指すが、襲撃が相次ぎイエロー・ホークと手を組まなければならなくなる。
(シネマトゥデイより)
『ファーナス 訣別の朝』でもタッグを組んだクリスチャン・ベイルとスコット・クーパー監督による、産業革命後の開拓地を舞台にした西部劇です。
『スポットライト 世紀のスクープ』などのマサノブ・タカヤナギが撮影を担当しております。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
期間限定、レンタル¥100の中に本作があり、映画館での予告編を観て気になっていたので、近年なかなか西部劇を観る機会が無いこともあり、レンタルいたしました。
昨年12月中旬にレンタル。
レンタル期間が約30日間だったので、ベイルのお誕生日の今月30日まで寝かせられませんでした。
1892年アメリカ。産業革命によって辺境の地が急速に開拓地や街へと変貌を 遂げつつあるニューメキシコ州。インディアン戦争の英雄で、現在は看守を務める騎兵大尉のジョー・ブロッカーは、かつて宿敵関係に あり、寿命僅かなシャイアン族の首長イエロー・ホークと その家族を、部族の所有地があるモンタナ州へ護送する任務に就く。
道中にコマンチ族の殺戮により家族を失ったトラウマを持つロザリー・クウェイドと出会い、彼女もこの一触即発の旅に加わることになります。
一行は厳しい辺 境地をなんとか乗り越え、1,000マイルほど移動した頃、遂にお互いの協力なしでは生きていけない状況に陥ってしまう。果たして彼らは敵意と恐怖心を押し殺し、手を取り合い、目的地まで辿り着くことができるのか・・・。
観ていてビックリしたのが、ティモシー・シャラメが出演していたこと。
予告編にも名前が出ていなかったので、出演しているとまったく知らなかったので驚きました。
しかし、更に驚くべきことに、登場してアッと言う間に殉職。
出演シーンは3~5分程度。セリフは3つくらいと本当に小さな役でした。
本作製作の2017年と同じ年に『君の名前で僕を呼んで』、『レディ・バード』が製作されているので、まだ知名度低い時代の出演作品だったと言えます。
ベイルは彼との共演、覚えているのか気になります。
それ以上に、ベイルは山田隆夫という人を覚えているかの方がもっと気になります。
超タカ派のジョン・ウェインが活躍していた時代の西部劇で、必ずと言っていいほど”悪役”の”人殺し”として描かれていたネイティブ・アメリカン(先住民)。
彼らの見解を大きく変えさせた作品と言うと、1990年のケヴィン・コスナー監督&主演のアカデミー賞作品賞受賞作『ダンス・ウィズ・ウルブズ』だと思います。
本作も白人とネイティブ・アメリカンという異人種でも分かり合えることはできるというテーマが描かれております。
『ダンス~』ですでに描かれたものを、この2017年に作ることにいろんな意味があるように思いました。
ベイル演じる大尉は多くのネイティブ・アメリカンを虐殺したことで”英雄”として扱われております。
その彼の最後の任務として、不知の病に冒されたいにしえの宿敵でもあるシャイアン族の首長イエロー・ホークを居住地へ無事に送り返すという大統領の命が伝えられます。
かつての敵だった人間を送る任務に不満を持ちながら、大統領の命ということもあり、それを実行する大尉。
しかし、予想以上にその任務は熾烈を極めます。
道中、コマンチ族に家族を皆殺しにされた女性と出会い、彼女も同行。
シャイアン族にとっても、コマンチ族は宿敵であります。
敵の敵は味方・・・とばかりにシャイアン族の首長の協力の申し出を一回は拒否する大尉。
しかし、コマンチ族の襲撃は凄まじいものがあり、多くの部下が殺されてしまいます。(ここでシャラメくん退場)
首長の協力を承諾することにより、大尉の中にあるヘイトな気持ちは変化をもたらしていきます。
本作は一見古臭いような西部劇のように思えますが、トランプ政権下に作られた、とてもすばらしい人間ドラマと言えると思います。
少し残念に思ったところは、本作はハリウッド映画としては低予算だと思うのですが、夜間シーンが意外と多いのですが、あまりに画面が暗すぎて何が映っているのか分からないところがかなりありました。
大統領の命だろうが「知ったこっちゃねぇ」と悪事を働く悪者。
やはり悪者はこれくらいじゃないとインパクト無いですね。
それに比べると日本の時代劇の悪者は印籠見て頭下げちゃうところは正直弱い。
強い信念を持った女性が描かれている西部劇なので、女性の方がご覧になられても好感を得られるのではないかと思いました。
もちろん戦争を描いているので、暴力シーンがあるので苦手な方にはオススメできませんが・・・。
原題のHostilesは「敵意」という意味だそうです。
それが、なぜこんなヘンテコ邦題になったかは謎ですが、冒頭のイギリスの小説家、D・H・ロレンスの「アメリカの本質は人殺し」という言葉が示すかのように、映画は復讐の連鎖、家族を殺されたものは、殺した者を抹殺する。
その繰り返しは何を生み出すのでしょうか?
異なる人種、文化の人間が分かり合うことの難しさ。
映画は今から100年以上前の物語ですが、このテーマは現代にも通じると思います。
とても難しいことではありますが、この作品はひとつの道しるべを提示したように感じました。
ベイルの役作りの凄さは本作でも発揮され、シャイアン族の言葉を勉強し、劇中シャイアン族との会話シーンはシャイアン語で話しておりました。
ラストシーンは賛否分れると思いますが、自分は気に入っております。
ネイティブ・アメリカンを抹殺したことで英雄になった男が、彼らによって教えられ、心情に変化が芽生える。
このような描写もハリウッド映画特有の長旅でいがみ合っていた者に友情が生まれると言ったロードムービー的な良さも取り入れられていたと思いました。
バレーボールV2女子リーグ女子・リガーレ仙台の選手兼監督で、2016リオデジャネイロ五輪代表リベロの佐藤あり紗選手が自信のSNSで今季をもって現役引退とチームを退団することを発表されました。
佐藤さんはTwitterとInstagramのアカウントにて、「リーグ途中での発表となりますが、今季で現役を引退します。また、監督を退くとともにリガーレ仙台を退団することになりました。今の思いや今後の活動については後日、会見にてお伝えします」と綴っております。
佐藤さんは宮城県仙台市出身。今年春高で優勝した古川学園高を卒業後、東北福祉大を経て2012年に日立リヴァーレ(現・日立Astemoリヴァーレ)に内定選手として入団。
2012/13Vチャレンジリーグ(現V2)ではサーブレシーブ賞を受賞し、Vチャレンジマッチでプレミアリーグ(現V1)昇格に貢献しております。日立在籍中は昇格後もレシーブ賞、サーブレシーブ賞、ベストリベロ賞を受賞。一方で、2013年には日本代表に初選出され、同年11月に行われたワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)では銅メダルを獲得。本人もベストリベロ賞を受賞しております。翌2014年は世界選手権に出場。2016年にはリオ五輪代表となっております。
2018年5月に日立を退団。同年8月、出身地の仙台にバレーボールチーム「リガーレ仙台」が創設され、加入することが発表となった。2019-20シーズンより同チームでプレーしており、今シーズンまで選手兼監督として活躍されておりました。
(バレーボールマガジンより)
衝撃が走りました。
20年前くらいから、女子バレーボールを大好きになり、日本代表チーム(火の鳥NIPPON)、Vプレミアリーグ、V1LEAGUEと観てきて、現役選手を含む、これまでコートで活躍された日本人選手、いや全世界の女子バレーボール選手で一番佐藤あり紗選手が大好きでした。
V2LEAGUEの試合は関西では開催されず、生で観戦に行けず、いつか機会があればと思っていた矢先の引退発表。
シーズン途中、しかも佐藤あり紗選手が立ち上げたと言っていいチームを退団というのが、とても気になります。
この写真は2018年5月3日、大阪府で開催された”黒鷲旗 全日本男女選抜大会”で撮影したものです。
トーナメント方式で準々決勝が行われ、佐藤あり紗選手所属する日立リヴァーレVSJTマーヴェラスの試合が行われました。
すでにリヴァーレを退団する話しは伝わってきていたので、この試合はベンチスタート。
おそらく試合には出場しないと思っておりました。
佐藤あり紗選手は控え選手が陣取るところにいらして、そこが私の座った席のすぐ横だったので、ここまでのどアップ写真撮れました。
試合を観ないで、あり紗選手ばかり見ておりました。
ほかの方が前を向いている中、自分だけ左横向いておりました。
熱い視線をコートへ送っておりました。
時より笑顔。
ウォーミングアップはされておりました。
ですが、出場は無いと思っていたら・・・
試合終盤にコートへ。
しかし、この試合、リヴァーレが敗れ、あり紗選手、最後のリヴァーレのプレーになってしまいました。
そして、今回の引退発表で、これが自分が観た最後の佐藤あり紗選手の試合、姿になってしまいました。(涙)
あれほど地元・仙台でバレーボールがやりたいと、それこそゼロからのスタートで立ち上げたチームを退団するというのは、いろいろな事情があるのは間違いありません。
そして、どの球技にも言えますが選手兼監督で上手くいくことは、まず無いと言っていいでしょう。
「SLAM DUNK」でも、そのようなエピソードがありました。
一番好きな選手だっただけに、美しく引退の花道を飾ってもらいたかった。
ですが、今までたくさんの感動を与えてくれたのも事実。
まずは「あり紗選手、お疲れさまでした」と心から言いたいです。
『魂のゆくえ』
原題:First Reformed
2018年製作/アメリカ・イギリス・オーストラリア合作映画/上映時間:113分/G/2019年4月12日日本公開
監督:ポール・シュレイダー
出演:イーサン・ホーク
セドリック・カーン ほか
『タクシードライバー』、『レイジング・ブル』といった名作映画の脚本家として知られる名匠ポール・シュレイダーが、『6才のボクが、大人になるまで。』のイーサン・ホークを主演に迎えて描いたヒューマンドラマです。
信仰というものに疑いを抱き始める牧師の姿が描かれます。
2019年・第91回アカデミー賞において、ポール・シュレイダーが脚本賞にノミネートされております。
あらすじ
ニューヨーク州北部にある小さな教会「ファースト・リフォームド」で牧師をしているトラー(イーサン・ホーク)は、礼拝に訪れたメアリーに環境活動家の夫マイケルについて相談したいと言われる。マイケルは地球の行く末を悲観し、妊娠中のメアリーの出産を止めようとしていた。トラーは、心の中では彼の考えに賛同しつつも、出産を受け入れるように説得する。そんな中トラーは、教会が環境汚染の元凶である大企業からの支援を受けていることを知る。
(シネマトゥデイより)
『タクシードライバー』などの脚本を担当し、『白い刻印』などの監督としても活動しているポール・シュレイダーが描くヒューマンドラマです。
『6才のボクが、大人になるまで。』などのイーサン・ホーク、『マンマ・ミーア!』シリーズなどのアマンダ・セイフライドらが出演。
dTVにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
人生ベスト3に入る『タクシードライバー』の名脚本家、ポール・シュレイダーの作品ということで、「絶対観る!」・・・つもりでしたが、神戸の映画館は2週間で上映終了。
ようやく鑑賞することができました。
もちろん、アマンダ・セイフライドもお目当てでもあります。
トラーは、ニューヨーク州北部の小さな教会「ファースト・リフォームド」の牧師。ある日、トラーはミサに来た若い女性メアリーから、環境活動家の夫マイケルが思い悩んでいるので相談に乗ってほしいと頼まれる。
仕方なく出向いたメアリーの家でマイケルと話したトラーは、彼が地球の未来に思い悩むあまり、メアリーのお腹の子を産むのに反対していることを知る。必死に説得を始めるトラーだが、心の底ではマイケルに共感し自分の説明に納得のできないもうひとりの自分がいる。
一方、彼は自分の所属する教会が、環境汚染の原因を作る大企業から巨額の支援を受けていることを知る。本当の正義とは一体何なのか。トラーの信仰心は徐々に揺らぎはじめ、やがて怒りにも似た感情が彼を蝕んでいくのだった・・・。
かなり宗教色の強い、重厚な作品でした。
本作の主人公トラーは牧師。
キリスト教において、カトリックとプロテスタントという違う教派が存在いたします。
この違いは何かは、ここで記事にすると、とんでもなく長くなるので、簡単な違いだけ。
カトリックでは聖職者のことを「神父」、「司祭」と呼ぶのに対し、プロテスタントは「牧師」と言います。
日曜日に教会で行われる行事(この表現が正しいかは分かりませんが)をカトリックは「ミサ」、プロテスタントは「礼拝」と言います。
お近くにキリスト教の教会があり、教会に書かれていることで、その教会がカトリックかプロテスタントかの違いが分かります。
シュレイダーが50年近く温めていた企画で、「今こそ作らなければ」と製作されたのが2018年。
『タクシードライバー』と同じ脚本家だけに、同じとも思えるテーマが映し出されます。
本作のトラー牧師はイラク戦争で息子さんを亡くしております。
同じ”無意味な戦争の犠牲者”と言えると思いました。
※かなりグロい写真を掲載いたします。苦手な方はご注意を。※
アマンダ・セイフライド演じるメアリーのお腹の子を産むのに反対する旦那。
彼は地球温暖化や環境破壊、来たるべき未知の病原体などを恐れ、これから生まれてくる子どもの将来を心配し、うつ病から自殺してしまいます。
本作の2年後にコロナウィルスが世界中に猛威を振るうことになります。
シュレイダーの先見の明の凄さに唸ってしまいました。
本作は日本というキリスト教の人の少ない国では間違いなく高い評価を得られない作りになっております。
ですが、シュレイダーは大の親日家で、シナリオを担当した高倉健さんが出演した『ザ・ヤクザ』という映画で「義理」というものを問うシーンがあります。
本作でもイーサン・ホークがお刺身を食べるシーンがあり、日本人の自分は何となくですが嬉しくなってしまいました。
「Oh Sashimi My Sashimi」(そんなセリフはありません)
本作とは似ても似つかぬ作品を、この映画を観ることによって、より理解しやすい出来になっていたころに驚きました。
その作品とは「新世紀エヴァンゲリオン」、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』。
「エヴァンゲリオン」という作品はご存知の方もいらっしゃると思いますが、旧約・新約聖書からの引用が多い作品です。
なので、キリスト教でない人には言っている意味や難しい用語、テーマが多く存在いたします。
それらが本作を観ることで、少し分かりやすくなっていたと思いました。
なぜサードインパクトを起こそうとするものが”使徒”と呼ばれるのか?
なぜ碇ゲンドウは”神殺し”なのか?
それらが分かると思います。
アマンダ・セイフライドは本作でも魅力全開でした。
美しい女性はノーメイクでも綺麗ですね。
相変わらずステキで、目も大きかった。(突如小さくなるワケ無い)
「神は与え、そして奪う」・・・みたいな言葉を聞いたことがありますが、地球温暖化や環境破壊は本当に神の意志なのか?
息子を死に追いやってしまい、悩みを打ち明けた人を救えなかった牧師は徐々に信仰について疑問を持ち始めます。
しかし、生命とはまさに「与えられ、奪われる」ものと言えると思います。
生命とは生まれた瞬間から死という奪われる道へと歩み始めることになります。
キリスト教的な解釈ですと、それは試練の時間で、それを全うしたものだけが神(イエス)の下へ辿り着ける。
ですのでキリスト教は自殺、中絶、尊厳死(自ら命を奪う行為)を認めておりません。
自分の教会が環境汚染を起こしている企業から巨額の支援を受けていることを知り、とんでもない行動へ走ろうとするトラー牧師。
この辺りは21世紀の『タクシードライバー』とも言えるような描写でした。
※『タクシードライバー』のエンディングに触れます。これから初めてご覧になられる方はご注意を。※
『タクシードライバー』のラスト、ベッツィーを自宅へ送るシーンは、実はジョディ・フォスター演じるアイリス(オーヤマではありません)を助け出したとき、すでにトラヴィスは死んでしまい、あの世で見た幻想だったという意見を映画専門のYouTubeで聞き、「なるほど、そうだったのか」と思ってしまいました。
もちろん、それは一つの仮定で、本当の意図はスコセッシとシュレイダーにしか分からないと言えるかもしれません。
※本作のエンディングに触れることを書きます。これからご覧になられる方はご注意を。※
本作のエンディングもかなり似ております。
ラストに登場するアマンダ・セイフライドは、まさしく”聖母マリア”と言っていいと思います。
・・・ですが、プロテスタントは聖母マリアをキリストを産んだ女性としか考えておらず、「神では無く普通の人間」と思われております。
それを知って観ると、またいろいろなことを考えさせられる作品だったと言える映画でした。
「観客に解釈を委ねる」という、またまた日本人が一番嫌うタイプの映画。
ですが、本当にしっかりしたテーマを持った作品だったのは間違いないと思います。
ナインティナインの岡村隆史さんがラジオですばらしいことを言ってましたね。
「神様は乗り越えられる試練しか与えない」。
まさに、その通りです。
・・・でも、そのあと余計なこと言っちゃったね。
『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』
2021年製作/日本映画/上映時間:119分/G/2021年12月30日日本公開
監督:木村ひさし
出演:松本潤
杉咲花 ほか
2016年にSEASON Ⅰ、18年にSEASON ⅡがTBS「日曜劇場」で放送された松本潤主演の人気ドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」の劇場版です。
15年前の凶悪事件に隠された事実を求めて奔走する弁護士チームの姿が描かれます。
監督はドラマ版も手がけた『屍人荘の殺人』、『仮面病棟』の(これで、かなり嫌な予感がしました)木村ひさし。
あらすじ
弁護士・深山大翔(松本潤)が所属する斑目法律事務所の刑事事件専門ルームでは、佐田篤弘(香川照之)が所長になり、新人弁護士・河野穂乃果(杉咲花)を迎え、日々さまざまな事件を担当していた。そんな彼らのもとに、15年前に起きた毒物ワイン事件に関わる依頼が舞い込んでくる。深山たちは事件が起きた村を訪れ調査を始めるが、巧妙に仕掛けられたわなによって窮地に追い込まれてしまう。
(シネマトゥデイより)
逆転不可能と思われる刑事事件に挑む弁護士たちの活躍を描くドラマシリーズの劇場版です。
出演は松本潤、香川照之と言ったテレビシリーズのメンバーに加え、新たに『十二人の死にたい子どもたち』などの杉咲花、『ドライブ・マイ・カー』などの西島秀俊、『461個のおべんとう』などの道枝駿佑、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』などの蒔田彩珠らが参加しております。
BDにて鑑賞。(もう地上波では放映できないかもしれませんからね)
初めての鑑賞になります。
本当は間もなく配信終了の橋本環奈ちゃん主演の血まみれホラーを鑑賞予定でしたが、胃の調子が悪く、「ホラーは避けよう」と思い、代わりに川口春奈ちゃんの映画・・・と思ったら、こちらもホラーで、結果たどり着いたのがドラマ未見の本作。
木村文乃さんと、もうお目にかかることができなくなるかもしれない俳優さんお目当てで選びました。
常に事実だけを追求し、99.9%逆転不可能と言われる事件で無罪を勝ち取ってきた深山。斑目法律事務所の刑事 事件専門ルームは、新所長となった佐田のもと、新米弁護士・穂乃果も加わり、日々事件に挑み続けていた。
ある日、彼らのもとに舞い込んできたのは、15年前に起きた毒物ワイン殺人事件に関する依頼。その犯人とされた人物は、死刑判 決の確定後、無実を訴えながらも獄中で死亡しており真相は葬られた―そしてその事件には、謎の弁護士・南雲とその 娘エリが関わっていた。一見善良そうな南雲だが、果たして彼は敵なのか、味方なのか?
深山たちは、村で出会った青年・守の協力も得ながら、15年前の事件を徹底的に調べることに。やがてある可能性に 行き当たり、奇跡の大逆転かと思われたが、巧妙に仕掛けられた罠によって、まさかの冤罪を生む事態に!? 事実だけを求め続けてきた深山に初めて迷いが生まれる。斑目法律事務所に訪れた最大のピンチ!果たして深山たちは、0.1% の事実にたどり着くことができるのか・・・。
まず本作とまったく関係無いことから。
本日、1月18日はケヴィン・コスナー、68歳のお誕生日です。
昨年お祝いしたので、今年はスルーしてしまいました・・・と言うのはウソでDisney+で観たいと思っていた作品が知らぬ間に配信終了してしまっておりましたので、今回は日本映画にいたしました。
彼は間違いなく映画スターですね。
HappyBirthday!
テレビドラマ未見で、劇場版を観るのは分からないことが多いところもあり、楽しめないのではという不安がありました。
同じ嵐の方主演の『映画 謎解きはディナーのあとで』の例もありました。(あのときは桜庭ななみさんのお誕生日祝いでの鑑賞でしたが)
結論から言ってしまうと、あの監督の作品と考えると、信じられないと言っていいほど楽しめました。
もちろん諸手を挙げて賞賛する・・・と言うワケにはいきませんが。
杉咲花ちゃん、可愛いですね~。
今回の劇場版の公開前に放映されたスペシャル番組からの参加らしいですが、すっかり溶け込んでいて良かったです。
SEASON Ⅰのヒロインが榮倉奈々さん、SEASON Ⅱのヒロインが文乃さん、ドラマSPと劇場版のヒロインが花ちゃんみたいです。(ボンドガールみたいな感じ?)
・・・しかし、彼女が熱心に読んでいるコミックの、この「ロボット弁護士B」って、何ですか?
スタッフはシャレのつもりでしょうが、石ノ森章太郎先生を愛するファンは怒り心頭ですよ。
最近の日本のドラマスタッフはどこまで石ノ森章太郎先生の作品を愚弄すれば気が済むのですか?
映画のストーリーは'90年代後半を生きた人なら誰もが、あの毒入りカレー事件を連想してしまうと思います。
実際起こった殺人事件を彷彿させるストーリーに、ところどころ入る極寒のギャグ、あれも事件以上に難解で意味不明。
ストーリーは(実際起こった殺人事件とは別ものとして考えて)良かったと思います。
それだけに本当にくだらないギャグは必要無かった。
「太陽にほえろ!」のパロディもありましたが、本当に笑えない。
テレビドラマは2019年12月に行われ、300人が投票に参加した「香川照之の歴代出演ドラマ人気ランキング」(そんな投票するほどの俳優さんかな~?)で「半沢直樹」、「アンフェア」をしのぎ1位に輝いております。
刑事専門弁護士を演じて、あのような事をしてしまうと言うのは、何を学んだのだろうかという気持ちになりますが、この方の演技をじっくり観た記憶があまり無いので、最後かもしれないので、香川さんをメインに映画を鑑賞しました。
やはり本職が歌舞伎役者なので、狂言的なセリフの言い回しや表情をしていると思いました。
映像作品より舞台向けの俳優さんと思いきや、Wikipediaを閲覧すると、とんでもない数のドラマや映画に出演していてビックリ!
これも本作の演技を観ただけの感想ですが、いなくなって困るほどの俳優さんでは無いなと思いました。
ただ、本作同様、西島秀俊さんと共演した『クリーピー 偽りの隣人』の演技はすばらしかったです。
2020年に実施の340人投票参加の「悪役が上手な俳優ランキング」では2位を獲得しております。(また、くだらない投票と思いつつ、1位誰かなと思ってしまいました。掲載されていなかったので)
でも、本人が悪になっちゃまずいでしょう。
テレビ朝日では無くTBSの作品にもかかわらず、新日本プロレスのPR色満載の映画になっていて、さらに現・IWGP世界ヘビー級チャンピオンのオカダ・カズチカ、後藤洋央紀が出演。
意外といい演技を披露していたと思いました。
・・・ですが、彼らの出演シーンの方がお目当ての木村文乃さんより長かったのはなぜ?
本当に文乃さん、出演シーン少なくて悲しかった。(涙)
榮倉奈々さん、久々に拝見いたしました。
相変わらず言葉を失う演技で、まさに「100年に1人の逸材」(笑)。
日本には若手・ベテラン問わず、本当に残念な演技力の女優さん山のようにおりますが、これまた残念なことに、チャンピオン(ワースト1)には絶対なれないんですよね。
泉ピ○子さんが現役、または存命しているうちは・・・。
逆に西島秀俊さんは良かったですね。
『シン・ウルトラマン』は(長澤まさみさんにも言えることですが)ウルトラマンが主人公の作品なので、一歩引いた感じの(出過ぎない)演技でお二方とも「あれっ?」と思ってしまいましたが、本作は物語の重要なキャラクターなので、ヘタな演技はできない。
いつもの西島秀俊さんらしい、厚みと深みのある演技を見せてくれて嬉しく思いました。
日本の刑事事件の99.9%は有罪になると言うのは、ドラマのキャッチコピーでは無く事実のようです。
ですが、本当に裁判官が被告人に有罪判決を下すには99.9では無く100%の確証が必要な気がいたします。
その残り0.1%にかける弁護士の姿はとても面白く感じました。
15年前、村で起こった殺人事件。
その判決に疑問を持ち、事件当日の様子を再現しようとするシーン。
本当にくだらないお笑い俳優を起用し、ギャグを取り混ぜて事件当日を再現って、亡くなった犠牲者や村人への侮辱にしか見えません。
こんなくだらない描写を入れたがるところは、さすが『屍人層の殺人』の(美波ちゃんに謝れ!)監督だな~と呆れてしまいました。
※ネタバレあり※
事件の真相が分かるまでは、本当に面白かった。
しかし、真犯人が判明したところから、呆れ・・・を通り越して怒りがこみ上げてきました。
穢れなき殺人犯を守るため、全員が家族のような村人は生贄に罪無き人を差し出す。
あり得ないでしょ?
村人全員サイコパス?
西島秀俊さん演じる弁護士も無実の人を救えなかった罪悪感は分かりますが、最後意味不明な行動を取るところも「ヘンだな~」と思ってしまいました。
弁護士を辞めて禍特対に入って正解だったと思います。(そのような描写はありません)
悪い映画とは思いませんが、オカダ・カズチカが出ているので、あえて言いますが、フランシス・フォード・コッポラ監督の弁護士を扱った傑作映画『レインメーカー』には足下にも及ばない映画でした。
この映画に金の雨は降らない。
水木一郎アニキのご冥福を心よりお祈りいたします。
本当はこの映画観たかったんですよね。
配信終了してしまって残念。
少し『ドリームプラン』に似た感じですね。