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『Gメン』

『Gメン』

 

2023年製作/日本映画/上映時間:120分/G/2023年8月25日日本公開

 

監督:流東東一郎

出演:岸優太

   竜星涼

   恒松祐里 ほか

 

秋田書店週刊少年チャンピオン」にて連載された小沢としおの同名コミックを映画化した青春コメディです。

女子に人気の男子校に転校したものの、問題児ばかり集うクラスに振り分けられた高校生の暴れぶりが描かれます。

 

あらすじ

 

女子に人気の高い男子校へ転校するも、問題児ばかりが集う「最底辺」クラスの1年G組に振り分けられた門松勝太(岸優太)。個性豊かなクラスメートや上級生たちと共に学園生活を全力で楽しむ中、突如凶悪事件が発生する。大切な人を救うため、そして仲間たちとの絆を守るため、勝太は壮絶な戦いに挑む。

シネマトゥデイより)

 

小沢としおの青春漫画を映画化です。

人気グループ「King & Prince」(・・・知りませんが)のメンバーとして活躍した岸優太が映画初主演を務め、共演に竜星涼矢本悠馬森本慎太郎恒松祐里吉岡里帆高良健吾尾上松也田中圭ら。

監督は「おっさんずラブ」シリーズの瑠東東一郎。

 

Netflixにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

吉岡里帆さまがご出演になられている以外、観る理由の無い映画・・・だったのですが、2023年・第97回キネマ旬報ベストテンにおいて、読者選出日本映画ベストテンで4位の『ゴジラ-1.0』に1万票以上の差をつけて1位、読者選手日本映画監督賞も獲得し、映画.comでもレビュー平均点も、キネマ旬報ベストテン評論家が選ぶ正規の1位の『せかいのおきく』3.7点、『ゴジラ-1.0』の4.0点を上回る4.5点なる高評価が気になり、観てみることにいたしました。

 

製作委員会に事務所の名前はありませんでしたが、製作に藤島ジュリーK.氏のお名前が。

丹波哲郎さんが出演した刑事ドラマとは一切関係ありません。

 

名門・私立武華男子高校。4つの女子高に囲まれ、入学すれば“彼女できる率120%”はカタいというこの高校に、「彼女を作る!」という理由ただ一つで転校してきた高校1年生の勝太。しかし、勝太のクラスは、校舎も隔離され教師たちも怯える、問題児集団=【1年G組】だった。

 

荒れ果てた校舎とクセが強すぎなクラスメイト達に唖然とする勝太。自らを“校内の肥えだめ”と自虐するクラスメイトたちに、「もっとプライド持てよ!這い上がってやろうじゃねえか!」と吠える勝太は、彼女が欲しいという一心だけで、転校早々G組をひとつにしていく。

 

学年トップクラスA組のエリートで校内イチのイケメン・瀬名との出会い、勝太を目の敵にするレディース集団・多摩黒天使(ブラックエンジェル)のヘッド・レイナとのロマンス(?)、色々な意味で勝太に迫る2年の伊達、何かと訳知り顔で見守る3年の八神・・・“モテたい”だけが目的だった勝太だが、空回りしながらも友達想いのまっすぐな勝太の性格に惹かれた仲間たちとなんだかんだで楽しい日々を過ごしていく。

 

しかしそんな勝太たちに、今や都市伝説と化している不良グループ=Gメンが死闘の末に潰したはずの凶悪組織=天王会の魔の手が忍び寄っていた・・・。

 

・・・つまらなくは無かったです。

でも、これが読者選手日本映画でベスト1になるというのはいかがなものか?

2021年は『ドライブ・マイ・カー』、2022年は『ケイコ  目を澄まして』と本家(?)評論家ベストテン1位と同作が読者選手日本映画でも1位でしたが、なぜに2023年はこれなの?と思ってしまいました。(評論家ベストテンでは当然圏外)

 

ケンカと動程(←あえて違う漢字にしております)を卒業することだけを生き甲斐にJK憧れと言われる名門校へ転校してきた門松勝太の昭和感漂う、汗と涙の青春コメディなのですが、これだけ暴力シーンと下ネタ満載でよくG指定で収まったな~と思ってしまいました。

 

ケンカや下ネタ、悪いとは思いません。

ですが、これがG指定で収まってしまうところが逆に問題があるように感じました。

もっと弾けちゃってもらいたかった。

 

その昔、『ポーキーズ』なる、1960年代のアメリカ南部を舞台にした、本作と同じような動程を卒業する、女の子とエッチすることだけしか頭にないど~しようもない下ネタ満載映画がありましたが、それくらい男なら全開バリバリで行ってもらいたかった。

本作はエッチシーンどころか、キスシーンすらありません。

 

エンドクレジットで藤島親方のお名前を観て、「主演はあの事務所の人だったか?」と知りました。(その割にはオーラが無かったような)

つまりは、言いたくないですが(本当は声を大にして言いたい)、”忖度”ですね。

それと、主演の人の女性ファン向けなので、キスシーンなど御法度と言うことだった。

 

現在テレビ朝日系列で放映中のあるドラマが何かと言われているそうです。

こちらの事務所の大御所が主演で、内容が「カッコいいキ○タク」を前面に出した押し売りな内容らしく、観ている人からは「もう、うんざり」との声も。

 

あのようなことがあっても、まだ「こんな」ことをしているのかと呆れてしまいました。

この事務所のタレントさんを主演にする作品はいつもそのタレントさんをカッコよく描くものばかり。

それでタレントさんの好感度アゲようとしているのも見苦しいですし、あの記者会見の後、何をやっても信用は取り戻せない気がするのですが・・・。

 

良かったところは俳優さんの生身のアクションシーンですね。

戦闘シーン、全部CGでやっちゃった同じ東映の『シン・仮面ライダー』がこのように生身でやってくれたら・・・などと今さらジロー(若い人は知らない)なことを言いたくなってしまいました。

 

ヤクザはツッパリ(死語?)など、昭和の東映お得意路線が満載だったところも、どことなく懐かしさを感じて良かったと思いました。

 

吉岡里帆さまも忖度映画にご出演されて立派だと思いました。

似合わないお下品なセリフも吐きまくり、頑張っておりました。

いつもカッコいい役しかやらない○ムタクとは正反対ですね。

 

悪い映画、酷い映画では無いのは間違いありませんが、映画.comのレビューの中にもありましたが、キネマ旬報読者選手日本映画1位というのは不自然に思えてしまいます。

日本映画のいい作品選びの一番の参考になるのは、大手映画会社や事務所の息がかかった日本アカデミー賞でもブルーリボン賞でも無くキネマ旬報だと思います。

読者もかなりの映画通のはず。

あまり考えたく無いのですが、おそらくあの事務所の名誉挽回の裏工作の組織票としか思えません。

まあ、そんな私も本家評論家ベストテンでは4月27日現在10本中1本も観ておりませんが・・・。(6位の『花腐し』、8位の『ゴジラ-1.0』は来月追加料金なしで観れます)

 

丹波哲郎さんが滑走路を歩いている、あのドラマ、久々に観たくなっちゃいました。