『名探偵コナン 緋色の弾丸』
2021年製作/日本映画/上映時間:110分/G/2021年4月16日日本公開
監督:永岡智佳
声の出演:高山みなみ
池田秀一 ほか
青山剛昌の人気コミックをアニメ化した大ヒットシリーズ「名探偵コナン」の劇場版24作目(作りすぎやろ?)です。
世界最大のスポーツの祭典「WSG」と、世界初の「真空超伝導リニア」の開発という2つのキーワードを軸に、前代未聞の事件に挑む江戸川コナンの活躍が描かれます。
あらすじ
4年に1度開催されるスポーツの祭典、WSG(ワールド・スポーツ・ゲームス)の東京大会の開会式に併せて、最高時速1,000キロメートルという世界初の真空超電導リニアが開通することが発表される。世界から注目される中、WSGの大会スポンサーが集うパーティー会場から大企業のトップたちが誘拐されてしまう。コナンが解決に向けて動き出し、やがてアメリカのボストンで15年前に起きたWSG連続拉致事件との関連性を見いだす。
(シネマトゥデイより)
世界最大のスポーツ祭典が開催される直前に起きた拉致事件に江戸川コナンが挑む劇場版シリーズ第24弾です。
高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、池田秀一らおなじみの面々がボイスキャストを務めております。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
ここのところ、アニメーション映画の話題作が立てつづけにAmazonプライムビデオ、Netflixで配信され、アニメーション映画の鑑賞が増えると思います。
自分は食べたいおかずは最後の方に取っておくタイプなので、『すずめの・・・』は後日ということで、まずは、こちらのお馴染みのシリーズ作品からと思いました。
・・・ただ、わたくし、このシリーズあまり好きではございません。
否定的な意見も書くと思いますので、お好きな方はここでスルーを。
数ある『名探偵コナン』劇場版から本作を選んだ理由は浜辺美波ちゃんのゲスト出演(でも、誰の声を演じていたかすぐには分からなかった・・・)と我らが(?)クワトロ・バジーナ大尉こと、池田秀一さんの出演という理由だけです。
ファンの方の意見ですと、そのキャスバルを演じた池田秀一さんの赤井ファミリー総出演に感涙ものとの話しでしたが、わたくしにはサッパリ分かりませんでした。
コルレオーネファミリーとシルバニアファミリーなら存じあげておりますが・・・。
先日、「ちびまる子ちゃん」の主人公を演じられたTARAKOさんが亡くなれました。
そして、現在後継者探しに難航しているとのこと。(なぜ「終わらせる」という選択肢が無いのだろうか?)
自分にはまるちゃんを演じられるのはTARAKOさんしかいないと思っておりますし、大好きだったお姉ちゃん役の水谷優子さんが亡くなられたショックから今も立ち直れず、原作者のさくらももこ先生もいらっしゃらないので、もう打ち止めでいいような気がするのですが・・・。
2019年に公開された『ルパン三世 THE FIRST』は山田康雄さんが亡くなられて初めて観たルパン三世でしたが(広瀬すずちゃんが声優出演していたからの鑑賞でしたが)キャスト一新した中、唯一オリジナルから次元大介を演じられていた小林清志さんのあまりの声のかすれ具合にショックを受けてしまいました。
また、先日鑑賞した『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』も、さすがに野沢雅子さん、堀川りょうさん、古川登志夫さんの声も老いを感じずにいられませんでした。
アニメキャラは永遠に歳を取りませんが、演じる声優さんはそうはいかないのが現実です。
アニメーションで池田秀一さんの演技を拝聴するのは新訳『Zガンダム』以来だと思います。
それも約15年前。
テレビアニメーション「機動戦士ガンダム」からはもう45年が経とうとしております。
さすがに池田秀一さんも少し厳しいと感じました。
だからかもしれませんが、思ったほど登場シーンありませんでした。
7~8年ぶりの「コナン」でしたが、やはりほとんどのレギュラー声優さんの声の感じが変わってしまった印象を受けました。
ただ、灰原哀を演じている方はいつも通り最高の演技、阿笠博士の声優さんはまったくの衰えしらずでビックリ。
さすがは暗黒大将軍。(若い人は知らない・・・)
その灰原哀を演じられている声優さんは(アニメファンで無くても知っている人多いと思うのですが)『ヱヴァンゲリヲン』にも出演されており、パーソナリティを担当しているラジオ番組で式波・アスカ・ラングレー役の声優さんをゲストに招きトークをしたとき(ちょうど『破』が公開された頃です)、子どもさんと一緒にいる時間を増やしたいと思っていても、この作品がまったく終わる気配が無いことに「尺が長すぎ」と言っておりました。
オーストラリア在住のアスカ役の方は「私はたま~の出演のため、日本とオーストラリアを行き来している」と愚痴をもらしておりました。
長寿番組を否定するつもりはありませんが、それまで何十年も主人公のキャラに命を注いでいた声優さんが他界され、すぐに代役という考えは、その声優さんの功績に対する侮辱のようにも思えてしまいます。
物事にはかならず終わりというものが存在します。
伝えるべきものが無くなったとしたら、もう終焉でいいように思うのですが・・・。
自分が大好きな「EVA」と「Fate/stay nigiht」はすばらしいエンディングで幕を下ろしました。
自分から観て(聴いて)本作で一番いい演技だったのが日高のり子さんです。
さすが所沢市在住の草壁サツキ!(日高さんは東京都出身です)
映画.comで酷評の嵐、Filmarksで絶賛の嵐と映画サイトでも評価がかなり分かれた本作。
映画.comの評価を拝読すると、どうも古くからのコナンファンの評判がよろしく無いようでした。
自分も正直、微妙な感想でした。
ハッキリ言えるのは、これはミステリーでは無く、、完全にアクション映画だと言うことですね。
真犯人の動機も犯行も「・・・?」なもので、思わず失笑してしまいました。
それと、これは「仮面ライダー」第1作のとき、専門家の方の指摘を受けたことですが、日本人(日本国籍)の方はFBI捜査官にはなれないそうです。
赤井さんの発射する弾丸の性能や軌道など、もう荒唐無稽もいいところで、「認めたくないものだな」、「冗談では無い」、「まるで道化だな」とでも言わざるを得ません。
「坊や」、「モニターが・・・」というセリフは池田秀一さんに気を遣ってなのか、よく分かりませんが。(「モニターが」は美波ちゃんが言っておりましたが)
あまりにあり得ないストーリーや設定、描写なので、「お子ちゃま向け」と言ってしまえばそれまでなのですが、銃殺、大量の流血、喫煙シーンとあまりお子ちゃまに観せたくないシーンもあり、誰に向けて作られているかもよく分からない映画でした。
あの大事故で軽傷で済んでしまうコナンくんは、もはや名探偵と言うより超人レベルと言っていいと思います。
そのコナンや灰原哀という(見た目)小学生の指図にすべて従う公僕を含む大人たちの虚しさ・・・。
2017年公開の『から紅の恋歌』は良かったですね。
ド派手なアクションより、もっと新一と蘭のロマンスとか、予想もできない驚きの真犯人のようなミステリーのコナンが観たい気がいたしました。
その昔、「ウルトラQ」という番組で「地底超特急西へ」というエピソードが・・・って、もういいか、そのお話しは。
「私はカモメ」。