One today is worth two tomorrow.

当ブログへ起しいただき、心から感謝いたします。映画の感想やスポーツ観戦の記事、写真中心のブログです。

『マザーレス・ブルックリン』

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『マザーレス・ブルックリン』

原題:Motherless Brooklyn

 

2019年製作/アメリカ映画/上映時間:144分/PG12/2020年1月10日日本公開

 

監督:エドワード・ノートン

出演:エドワード・ノートン

   ブルース・ウィリス

   ググ・ンバータ=ロー ほか

 

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などに出演したエドワード・ノートンが監督・脚本・製作・主演を務めたアメリカン・ノワールです。

恩人殺害の真相を追う私立探偵がニューヨークの闇に迫ります。

 

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あらすじ

 

1957年のニューヨーク。障害を抱えながらも並外れた記憶力を持つ私立探偵ライオネル・エスログ(エドワード・ノートン)の恩人で友人のフランク・ミナ(ブルース・ウィリス)が殺される。事件の真相を探るため、ライオネルはハーレムのジャズクラブからブルックリンのスラム街まで、わずかな手掛かりを頼りに調査を進め、街を牛耳る黒幕にたどり着く。

シネマトゥデイより)

 

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エドワード・ノートンが『僕たちのアナ・バナナ』以来となる約19年ぶりの監督業に挑んだ作品です。

監督のほか脚本、製作、主演も務めております。

共演はブルース・ウィリス、ググ・ンバータ=ロー、アレック・ボールドウィンウィレム・デフォーら。

 

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Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

先日、引退を表明したブルース・ウィリスの作品を観たいと思い、探しておりました。

当然、新しい作品がいいと思っていたのですが、近年出演した作品は『ダイ・ハード』の二番煎じのような刑事アクションが多く、映画サイトのファンレビューの平均点も1点台と散々なものが多かったです。

3点台の映画の中で、一番面白そうと思ったのが本作でしたが、見放題では無くレンタルになってしまいます。

ちょっとムリして¥300払ってこの作品にいたしました。

この選択は正しかったのか・・・?

 

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障害を抱えながらも驚異的な記憶力を持つ私立探偵のライオネル・エスログの人生の恩人であり、唯一の友人でもあるボスのフランク・ミナが殺害された。

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事件の真相を探るべく、エスログがハーレムのジャズクラブ、ブルックリンのスラム街と大都会の闇に迫っていく。わずかな手掛かり、天性の勘、そして行動力を頼りに事件を追うエスログがたどり着いたのは、腐敗した街でもっとも危険と称される黒幕の男だった・・・。

 

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ダイ・ハード』シリーズなどで知られるアメリカの俳優、ブルース・ウィリスが最近になって失語症との診断を受け、俳優業から引退する意向を3月30日、ご家族が明らかにしました。

詳しい症状は不明ですが、認知能力への影響もあるという話しです。

 

ウィリス氏は1955年3月19日、西ドイツ生まれ。67歳。

1957年に米国に移住。大学では演劇を専攻し、1977年に舞台デビュー。映画デビューは1981年の『プリンス・オブ・シティ』。

1985年、ABCテレビの「こちら、ブルームーン探偵社」で人気に。1988年の映画『ダイ・ハード』で世界的に人気となります。

プライベートでは1987年に米女優デミ・ムーアと結婚。2000年に離婚されております。

 

・・・なぜか最近、デミ・ムーアの関わったものの話しが多く感じるのは気のせい?

 

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映画ファンにとって、先日のアカデミー賞授賞式に次いでショッキングなニュースが飛び込んできてしまいました。

 

失語症とは 日本失語症協議会によると、失語症は脳内の血管が詰まり脳に酸素が行かなくなったり、血管が破れて出血が起きたり、交通事故などの外傷により脳の言語機能の中枢に損傷が生じた結果、身体のまひや、言語の理解などに障害をきたす疾患。

原因はさまざまですが、脳梗塞(こうそく)や脳出血くも膜下出血などの脳卒中などにより引き起こされる事例が多い。

主な症状は、相手の言葉が理解できず伝えたい言葉が出てこないなど、「聞く」「話す」「読み書き」などの能力が低下し、重度の場合は「はい」「いいえ」の返事ができない人もいるそうです。

国内患者は50万人に上るとの推計もあり、その多くが、脳卒中などを引き起こす割合の高い中高年以上。簡単な単語の復唱や、ジェスチャーを用いた会話を行う言語機能訓練などのリハビリにより、社会復帰が可能な程度に回復する人もいる。

(yahooニュース記事より抜粋)

 

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ウィリス氏は日本でも放映されたテレビドラマ「こちら、ブルームーン探偵社」で人気者に。

テレビの人間は映画では成功しないと言われた当時のアメリカで、1988年の『ダイ・ハード』が世界的に大ヒットし、そのジンクスのようなものを覆しました。

1990年代に入り、『ダイ・ハード』は2、3作と製作され、こちらも大ヒット。

その反面、『ハドソン・ホーク』、『虚栄のかがり火』は赤字。

 

1994年の『パルプ・フィクション』はカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。

1988年の『アルマゲドン』も世界的にヒット。

続く1999年の『シックス・センス』は興行的だけでなく、ウィルス氏の演技も高く評価されました。

Wikipediaを参考にさせていただきました)

 

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しかし、2000年代に入り、少し勢いが衰え、興行的、内容的にも芳しくない作品も増えました。

 

2022年の第42回ゴールデンラズベリー賞ラジー賞)において、「ブルース・ウィリスが2021年に見せた最低演技部門」なるものが新設されることになってしまいました。

しかし、ウィリス氏が失語症で引退することをご家族が表明すると、ラジー賞の主催団体はこの部門自体の撤回を発表いたしました。

 

演技派という俳優で無かったのは間違いありませんが、声がカッコよく、派手なアクションで私たち映画ファンを楽しませて(時にガッカリさせて)くれました。

 

自分の一番好きな作品は『シックス・センス』ですね。

ラストシーンの名演は印象に残っております。

 

闘病生活、大変だと思いますが、愛するご家族と共に乗り越えてもらいたいとお祈りいたします。

 

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いきなりネタバレいたしますが、本作でブルース・ウィリスは冒頭20分足らずで殺されてしまいます。(死なない男を演じ続けた男があっさり死んでしまいました)

以降、ブルース・ウィリス不在で2時間以上の時間、映画を観ることに。

 

映画は1950年代のハードボイルド風のフィルムノワールを狙っていたのですが、その空気は一切感じさせられませんでした。

 

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完全に製作&脚本&監督&主演のエドワード・ノートンの「オレ様映画」になってしまいました。

ウィレム・デフォーなどいい俳優も出演しておりましたが、使いこなせない未熟さがでてしまった演出力。

では俳優としてはと言われたら、『真実の行方』、『バードマン~』で見せた演技力は微塵も感じず。

 

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良かったと思えるのはゴールデングローブ賞にノミネートされた、デイヴ・グルーシン風の音楽だけ。

 

一番致命的だったのが、ストーリーが分かりづらいところ。

映画の出来がイマイチなだけに、せめて、もう少し分かりやすく伝えてもらいたいです。

 

今、Amazonプライムビデオにて『仮面ライダーW』を鑑賞中です。

こちらの方が、ハードボイルド感あるように感じてしまいました。

これなら低評価でもブルース・ウィリス主演のアクションにすれば良かったかな?

¥300、損した気分・・・。

エドワード・ノートン、お前の罪を数えろ!」。

 

今まで熱い感動をありがとう、ブルース!

Yippee-ki-yay, motherfu××er!

 

 

『犬猿』

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犬猿

 

2018年製作/日本映画/上映時間:103分/G/2018年2月10日日本公開

 

監督:吉田恵輔

出演:窪田正孝

   新井浩文

   江上敬子 ほか

 

『麦子さんと』、『ヒメアノ~ル』などの吉田恵輔監督が4年ぶりにオリジナル脚本でメガホンをとり、見た目も性格も正反対な兄弟と姉妹を主人公に描いた人間ドラマです。

刑務所から出所したばかりの凶暴な兄と真面目な弟、家業を切り盛りする姉とおバカな妹の対立が描かれます。

 

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あらすじ

 

印刷会社で営業を担当している金山和成(窪田正孝)は、刑務所から出てきたばかりの乱暴者の兄・卓司(新井浩文)を恐れていた。一方、幾野由利亜(江上敬子)と、芸能活動をしているおバカな妹の真子(筧美和子)は、家業の印刷工場を切り盛りしていた。兄弟と姉妹の関係は、あるときから変化し始め……。

シネマトゥデイより)

 

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『ヒメアノ~ル』などの吉田恵輔監督が『東京喰種 トーキョーグール』の窪田正孝を主演に迎え、兄弟と姉妹をテーマに描いた人間ドラマです。

『百円の恋』の新井浩文、お笑いコンビ「ニッチェ」の江上敬子、『闇金ウシジマくん Part3』の筧美和子が共演。

 

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Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

8時間後に見放題終了と表記されているのを観て、思わず”すぐに観る”を押してしまいました。

監督、出演者、ストーリー、何も知らず真っさらの状態での鑑賞でした。

 

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印刷会社の営業マンとして働く真面目な青年・金山和成は、乱暴でトラブルばかり起こす兄・卓司の存在を恐れていた。そんな和成に思いを寄せる幾野由利亜は、容姿は悪いが仕事ができ、家業の印刷工場をテキパキと切り盛りしている。

 

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一方、由利亜の妹・真子は美人だけど要領が悪く、印刷工場を手伝いながら芸能活動に励んでいる。そんな相性の悪い2組の兄弟姉妹が、それまで互いに対して抱えてきた複雑な感情をついに爆発させ・・・。

 

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吉田恵輔監督の作品は『さんかく』(2010年)と『BLUE ブルー』(2021年)しか観ておりません。

どちらも派手さは無いものの、人間の持つ感情や哀しさのようなものを上手に描いていたと思いました。

本作もまったく似ていない兄と弟、姉と妹の”互いに相手が持っているものへの嫉妬”のようなものを時にユーモラスに、時に切なく描いております。

 

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冒頭の”フェイク予告編”が面白かったです。

近年の日本映画界を嘆くかのような監督のメッセージが伝わるものになっていたと思いました。

 

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由利亜役の江上敬子さんがメチャ演技が上手く、いい味を出していたと思いました。

お笑いに疎いので、「ニッチェ」は知らなかったので、女優さんだと思いながら観ていたのですが、鑑賞後調べると、これが映画初出演。

外見にコンプレックスを抱え、真面目過ぎる自分を嫌う役を見事演じておりました。

本作の後に出演した作品は1本だけ。

本業に力を入れていらっしゃるのだと思いますが(立派です)、機会があれば、また映画出演してもらいたいですね。

 

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妹の真子を演じた筧美和子さん。

女性ファッション誌「JJ」の専属モデルや、朝の情報番組「めざましテレビ」のレポーターなどで活躍後、女優業へ。

こうしたキャリアの方は「美貌はバツグンだが演技力が・・・」という人が多いのですが、筧さんもすばらしい演技でした。

評論家の短評を拝読しましたが、お二人への評価が本当に高かったです。

 

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新井正孝さん演じる兄の卓司。

まるでスコセッシ監督の作品に出てくるようなキャラクターでアブナイオーラ全開で凄みがありました。

その反面、弟や両親への愛情が強かったり、チャーハン作ってくれた由利亜に感謝の言葉を述べるなど、優しい一面を持った不思議なキャラクターで面白かったです。

 

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窪田正孝さんの演技も初めて観ました。

ガッキーと同い年ですか・・・。(特に意味はありません)

 

ホンワカとした雰囲気を持ったイケメン俳優さんだと思いました。

ですが、胸キュン系ラブロマンスより、本作のような少しクセのある映画の方が向いている俳優さんのように感じました。

 

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自分には同性の兄弟がいないので、兄や弟がいたら、どんな感じなんだろうなどと思いながら観ておりました。

ですが、兄弟・姉妹というだけでなく、人と人が暮らすコミュニティーの中で起こりえる喜劇と悲劇を軽快なタッチで、テンポ良く描いたとても良くできた人間ドラマだと思いました。

 

良かれと思ったことが仇となったり、世の中の切なさや、「やっぱり兄弟は美しい」と感動のラストが待っていると見せかけて・・・など、本当に作りの上手さが際立った映画でした。

見放題終了で無ければ触れる機会が無かったと思うと、思わぬ大当たりを引き当てた感じです。

こうした低予算ながらも良質の日本映画にもっと光が当たるといいですね。

 

次回ですが、まだ作品は決めておりませんが、できればブルース・ウィリスの映画を選べたらと思っております。

 

 

 

HappyBirthday Megumi&Rei!

本日、3月30日は『新世紀エヴァンゲリオン』&『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』のキャラクター、綾波レイと演じられた声優さんの林原めぐみさんのお誕生日です。

 

お二人とも、お誕生日おめでとうございます。

 

 

 

『アラジン』(2019)

『アラジン』

原題:Aladdin

 

2019年製作/アメリカ映画/上映時間:128分/G/2019年6月7日日本公開

 

監督:ガイ・リッチー

出演:ウィル・スミス

   メナ・マスード

   ナオミ・スコット ほか

 

アラビアン・ナイト」の物語をベースに、不思議なランプを手に入れた若者が愛する女性を守るため繰り広げる冒険を描いたディズニー・アニメの名作を実写映画化。

監督は『シャーロック・ホームズ』シリーズなどのガイ・リッチー

 

あらすじ

 

貧しいながらもダイヤモンドの心を持ち、本当の自分にふさわしい居場所を模索する青年のアラジン(メナ・マスード)は、自由になりたいと願う王女のジャスミン(ナオミ・スコット)と、三つの願いをかなえてくれるランプの魔人ジーニー(ウィル・スミス)に出会う。アラジンとジャスミンは、身分の差がありながらも少しずつ惹(ひ)かれ合う。二人を見守るジーニーは、ランプから解放されたいと思っていた。

シネマトゥデイより)

 

ディズニーの名作アニメ『アラジン』を実写化したファンタジー映画です。

青年アラジンと王女ジャスミンの身分違いの恋と、魔法のランプに関わる冒険が描かれます。

アニメ版でアカデミー主題歌賞を受賞したアラン・メンケン作曲、ティム・ライス作詞の「ホール・ニュー・ワールド」などおなじみの楽曲も流れるほか、『ラ・ラ・ランド』、『グレイテスト・ショーマン』のベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが手がけた新曲も使用されております。

 

Disney+にて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

昨日発表された第94回アカデミー賞において、最優秀主演男優賞&怒りの鉄拳で話題を振りまいた(不謹慎な言い方だな~)ウィル・スミスに敬意を払って(ホントかよ?)本作を選びました。

 

アニメ版は観ておりません。

 

生きるために盗みを働きながらも真っ直ぐな心を持ち、人生を変えるチャンスをつかもうとしている青年アラジンと、自立した心と強い好奇心を抱き、自由に憧れる王女ジャスミン。2人の運命的な出会いをきっかけに、それぞれの願いは動き始める。

 

そしてアラジンは、邪悪な大臣ジャファーの甘い誘いに乗り、魔法の洞窟からランプを引き受けるが・・・。

 

・・・なんと言いましょうか?

作品賞の封筒の間違いを凌ぐ前代未聞のことが昨日のアカデミー賞授賞式で起こってしまいました。

 

きっかけは、長編ドキュメンタリー部門のプレゼンターとして舞台に登場したクリス・ロックが、ウィル・スミスの奥様のジェイダ・ピンケット=スミスに向かって「『G.I ジェーン』(※ヒロインは軍人で丸刈り)の続編が楽しみだよ」と言ったこと。

脱毛症を患っているピンケット=スミスの外見をネタにしたジョークです。

 

百聞は一見にしかず。

映像をご覧ください。

これを聞いて、スミスも最初は笑っていたのだが、横で妻が苦い表情をしていることに気づくと、舞台の上のロックに近づいていき、本気でビンタ。

その後、Fワード連発で怒り爆発。

 

この出来事は瞬く間に世界中の話題の的に。

賛否両論(当然ですが)で、アメリカでは圧倒的にロック支持者が多く、「ウィル・スミスよりずっと品がある!真のプロフェッショナルだ!テレビの生中継で、冗談で他人を襲っておいて、オスカーを受賞して拍手喝采なんて理解できない!」、「ウィル・スミスを暴行罪で告訴するべきだ。あなたにはその告発をサポートする10億の目撃者と映像証拠がある」などの意見が。

 

このアングルの写真ですと、スミスがひっぱたいた決定的瞬間で無いのが残念(?)。

しかし、わたくしはあるルートで別アングルの写真を入手。

そちらをご覧ください。

こちらです。(別人じゃん。でも、こんな感じだったのかな?)

 

日本の映画ファンはどちらかと言うとスミス擁護派が多く感じました。

やはり病気で苦しんでいる人をジョークのネタに使うことに抵抗があるという意見が多かったです。

 

私がこのニュースを最初に聞いて思ったのが、「クリス・ロックって、誰っ?」。

調べてみました。

1998年の『リーサル・ウェポン4』に出演とあったので、ダニー・グローヴァーの娘の恋人の新人刑事を演じた人だと思いました。

その後は2002年の『9デイズ』で主演を務めておりました。

観た作品はこの2本だけ。

 

2016年のアカデミー賞授賞式の司会を務め、そのときも「アジア人は性器が小さい」と発言し、物議を醸し出したそうです。(言い返したいけど、できないもどかしさ)

 

これに関し、「スミスが悪い」、「ロックが悪い」と判定を下す立場ではありません。

あくまで個人的意見ですが、自分も体にほかの人に無いものがあることを小学生から社会人になってもいじられることが多く、辛そうなお顔をされたスミスの奥様がとても気の毒に思い、そのお気持ちがとても分かる気がいたしました。

 

スミスの最優秀主演男優賞受賞に関しては映画を観ていないので、なんとも言えませんが(本命でしたからね。ですが、個人的には不遇のハリウッド俳優、アンドリュー・ガーフィールドにあげたかった)、そのスピーチの中の騒動後に贈られたと思うデンゼル・ワシントンの言葉が感動的でした。

「最高の瞬間こそ気をつけろ! そういう時に悪魔はやってくるんだ」。

この言葉は重みがありますし、実に的を得ているものだと思いました。

 

アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは事態を受け、「アカデミーは、いかなる形の暴力も容認しません」とツイートしております。

まさにその通りですが、平手の暴力もあれば、言葉の暴力もあります。

スミスもロックも私より年上なので、お説教などできる身分ではありませんが、おふたりとも少し大人になりましょうね・・・と言いたいです。

デンゼル・ワシントンは株を上げましたね。

人間としても、俳優としても最高だと証明いたしました。

 

「スミスの映画は今後一切観ない」という意見もありました。

私はロックの下品なジョーク、その後のスミスのビンタの後もゲラゲラ笑っていた会場にいた(少数だと思いますが)映画人の映画こそ観たくないと思ってしまいました。

 

ちなみにエヴァンゲリオンパイロットの少女(未成年なので名前は控えさせていただきます)のビンタへの批判は聞いたことがありません。

スタジオカラー庵野秀明監督へのクレームも無いと思います。

おふたりは「ヤシマ作戦」後、距離を縮め、少女も(ビンタした少年と)一緒にいると「ポカポカする」とコメントしております。(ど~でもいいことを・・・)

 

アラビアン・ナイト」の物語は、(ようやく映画の感想です)子どものころ本で読んだきりで、「魔法で願いが叶う」っていいな~などと思っておりました。

 

映画はとても夢のある、大人も子どもも楽しめる作りになっていたと感じました。

美術、衣装と目を見張るものが多かったです。

 

ヒロインのジャスミンを演じたナオミ・スコットがステキでした。

チャーリーズ・エンジェル』(2019)でも魅力的でしたが、本作でも顔面偏差値の高さを発揮しておりました。

前日鑑賞の『透明人間』のヒロインの女優さんがあまりに華が無かったので、よりナオミ・スコットが光輝いて観えました。

 

もし『チャーリーズ・エンジェル』が大ヒットしていたら、スターになれていたかもしれない思うと、エリザベス・バンクスの罪は重いなと言わざるを得ません。

 

ガイ・リッチーの作品は食わず嫌いであまり観ておりません。

個性の強い作品作りの監督と聞いておりましたが、本作はディズニーブランドということもあり、とても観やすいタイプの映画に仕上がっていたと思います。

 

アラン・メンケンの音楽の美しさ。

それに+でウィル・スミス得意のヒップホップが調和され、『キャッツ』で大失敗した「ミュージカルシーンとCGの融合」が本作ではとても上手くできていたと思います。

 

前日に一件は気にせず観ておりましたが、ウィル・スミスは悪く無かったですが、アラジン&ジャスミンを演じた若手ふたりが頑張っていた方が印象に残りました。

 

今、悲しいことに戦争が起こっております。

国を託せる人物とはどのような逸材なのか考えてしまいました。

本作のように、みんながHappyになれる世界になることが一番なのでしょうが、現実は切ないです・・・。

 

 

最後に濱口竜介監督、『ドライブ・マイ・カー』、国際長編映画賞の受賞、おめでとうございます。

 

『透明人間』(2020)

『透明人間』

原題:The Invisible Man

 

2020年製作/アメリカ映画/上映時間:122分/PG12/2020年7月10日日本公開

 

監督:リー・ワネル

出演:エリザベス・モス

   オリヴァー・ジャクソン=コーエン

   オルディス・ホッジ ほか

 

ゲット・アウト』などのジェイソン・ブラムが製作を担当したサスペンス映画です。

自殺した恋人が透明人間になって自分に近づいていると感じる女性の恐怖が描かれます。

 

あらすじ

 

天才科学者で富豪のエイドリアン(オリヴァー・ジャクソン=コーエン)の恋人セシリア(エリザベス・モス)は、彼に支配される毎日を送っていた。ある日、一緒に暮らす豪邸から逃げ出し、幼なじみのジェームズ(オルディス・ホッジ)の家に身を隠す。やがてエイドリアンの兄で財産を管理するトム(マイケル・ドーマン)から、彼がセシリアの逃亡にショックを受けて自殺したと告げられるが、彼女はそれを信じられなかった。

シネマトゥデイより)

 

『ソウ』シリーズの脚本家リー・ワネルが監督・脚本を手がけ、透明人間の恐怖をサスペンスフルに描いたスリラー映画です。

『アス』などのエリザベス・モス、『ファースター 怒りの銃弾』などのオリヴァー・ジャクソン=コーエンが出演。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

間もなく見放題終了とのことで鑑賞いたしました。

監督&出演者、誰も知りませんでした。

 

富豪の天才科学者エイドリアンに束縛される生活を送るセシリアは、ある夜、計画的に脱出を図る。悲しみに暮れるエイドリアンは手首を切って自殺し、莫大な財産の一部を彼女に残す。

 

しかし、セシリアは彼の死を疑っていた。やがて彼女の周囲で不可解な出来事が次々と起こり、命まで脅かされるように。見えない何かに襲われていることを証明しようとするセシリアだったが・・・。

 

「透明人間」・・・懐かしいですね。

ピンクレディーの名曲です。

阿久悠さん作詞、都倉俊一さん作曲。

 

♪まさか まさかと思っているでしょうが

♪実は 実は

♪私 透明人間なのです

♪ショック・・・。

 

と、歌われた名曲の映画化。

わたくしが小学生時代の曲です。

私はミーちゃんが好きでした。

 

・・・と言うのはジョーク(でも無いかも?・・・このくらいのジョークならビンタ喰らわないかな?)で、古典的スリラー映画の現代版と言えるサスペンス・スリラー映画です。

H・G・ウェルズが原作のようです。(クレジットに名前、出ていたかな?)

 

DV彼氏から必死の思いで逃げ出したヒロインに姿無き魔の手が忍び寄る様が映し出されます。

 

序盤、ヒロインが彼氏からなぜ逃げようとしているのかが少し分かりづらかったですが、その後の展開はなかなか面白かったです。

 

ヒッチコック映画のバーナード・ハーマン風の音楽が良かったです。

サスペンスを盛り上げていたと思いました。

 

※ネタバレを含みます。※

 

ですが、徐々に死んだはずの彼氏が透明人間として近づいてくるのが分かる辺りから、ツッコミどころも増えてきました。

この透明人間は完全に透明なワケでは無く、ステルススーツ的なものを装着して姿を見えなくしているものです。

ハリー・ポッター』の透明マントと同じようなものです。

 

透明人間に白いペンキをぶっかけ、少し見えるようにするシーンがあるのですが、水道の水で洗ってスッキリ・サッパリ。

って、そんな簡単に短時間でペンキが落ちるとは思えませんし、足跡が床に着くと思うのですが・・・。

 

終盤、その透明人間スーツを開発者以外の人が装着するのですが、これって、そんな誰でもマニュアルも無しに使いこなせるものなの?と思ってしまいました。

 

映画の作りは良く、最後まで退屈せず鑑賞できました。

悪い映画ではありませんが、最先端テクノロジーで開発された透明人間スーツをまとい殺戮を繰り返す男の狂気・・・と言うより、壮大なおバカカップルの大喧嘩の映画と言った感想でした。

ヒロインを演じる女優さんに華が無かったのが辛かった・・・。

 

 

アメリカ人はお寿司とステーキ、一緒に食べるんですね。

 

透明人間になったら、女の人にえっちぃことをしたいという世の男性すべて(?)が持つ願望(ウソつけ!)をまったく描かない本作。

今の時代を反映させているとはいえ、ちょっぴり残念。

(こんなこと書いてもハラスメントになってしまいますね)

 

 

『レディ・バード』

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レディ・バード

原題:Lady Bird

 

2017年製作/アメリカ映画/上映時間:94分/PG12/2018年6月1日日本公開

 

監督:グレタ・ガーウィグ

出演:シアーシャ・ローナン

   ローリー・メトカーフ

   トレイシー・レッツ ほか

 

『フランシス・ハ』、『20センチュリー・ウーマン』などの女優グレタ・ガーウィグが、自伝的要素を取り入れながら監督・脚本を手掛けた青春映画です。

第90回(2018年)アカデミー賞において、作品賞、主演女優賞(シアーシャ・ローナン)など全6部門にノミネート。

ガーウィグも女性として史上5人目の監督賞候補になりました。

 

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あらすじ

 

レディ・バードと名乗り、周囲にもそう呼ばせているクリスティン(シアーシャ・ローナン)。高校生最後の年に看護師の母マリオン(ローリー・メトカーフ)と進学先を決めるために大学見学に行くが、帰りの車中で地元のカリフォルニア州サクラメントから離れて都市部の大学に進みたいと言ったことから大げんかになる。それ以来、母と衝突を重ねる一方、親友のジュリー(ビーニー・フェルドスタイン)とも疎遠になってしまう。

シネマトゥデイより)

 

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カリフォルニアの片田舎で生活している女子高校生が、さまざまなことに悩みながら成長していく姿を描いた青春ドラマです。

『ブルックリン』などのシアーシャ・ローナンが主演を務め、ローリー・メトカーフ、トレイシー・レッツ、ルーカス・ヘッジスらが共演。

 

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dTVにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

今月中で配信終了とのことと、アカデミー賞作品賞候補、シアーシャ・ローナン主演というところに惹かれての鑑賞です。

 

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カリフォルニア州サクラメント。閉塞感漂う片田舎の町でカトリック系の女子高に通い、自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳のクリスティン。

 

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高校生活最後の年を迎え、友人やボーイフレンド、家族、そして自分の将来について悩み、揺れ動く様子が描かれていきます。

 

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自分のことを”レディ・バード”と呼ぶ、ちょっぴり痛い空気の読めない女子高生のこじらせ物語がメインに描かれる青春ドラマです。

 

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高校卒業を控え、田舎町から抜け出してNYの大学へ行きたいと願う”レディ・バード”は金銭的に厳しい状態の母親の意見を無視。

そんな彼女の自分ではない、両親のつけてくれた名前でない存在でいたいと思う姿がとても面白く感じました。

 

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1994年生まれのローナン(左)とその約10歳年上の1983年生まれのガーウィグ(右)、2人の息がピッタリ。

(そこは2年後の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でも発揮されております)

本作は2人のどちらかが欠けてしまったら、成功しなかったと思うほど、2人ともすばらしい仕事をしていると感じました。

 

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シアーシャ・ローナンはやはり凄い女優さんですね。

『つぐない』で初めて知ったのですが、その演技には驚きを隠せませんでした。

子役と言っていい年齢だったので、「もしかすると、これっきり?」と思っていたら、今やハリウッド映画に欠かせない大女優になりました。

 

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ガーウィグの演出の良かったところは、10代の若者の誰もが抱える悩みや葛藤、喜びなどを様々な視点から描いたところだと思います。

女性監督の視点なので、男性観客は置いてきぼり・・・と言うことは無く、また今の時代の若者だけでなく、かなり前に青春時代を過ごした人たちにも「うん、分かる」と思わせるものを描いていたところに監督の手腕の凄さがあると言えます。

 

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ティモシー・シャラメくんが出ているとは知らずに鑑賞いたしました。

う~ん、まだ、あの映画を引きずっているので、冒頭のクレジット観て少し不安になりましたが、今回はノーマルな役で良かったです。(なんて書くと同性愛者の人たちに申し訳ありません。同性愛が嫌いなワケでは無く、あの映画の描写が苦手なだけです)

 

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サクラメントというと、NBAの”キングス”というチームがある・・・くらいしか私も知らない、実際カリフォルニア州の中でも州の繁栄から取り残され、観光で訪れる人も少ない町だそうです。

 

そんな町から飛び立ちたい”レディ・バード”の気持ちは都会に憧れる若者誰もが持つ感情だと言えます。

しかし、自分の生まれ育った町を心底嫌うことができないのもまた事実。

 

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いつもは母親の運転する車の助手席から見つめていた町並。

映画の終盤、免許証を取得した”レディ・バード”が自分で運転する車から見る、いつも見ていた町並が違ったものに映ります。

 

映画の技報としてはありふれた感がある演出ですが、逆にそこが光っておりました。

また、旅立つ”レディ・バード”が飛行機の窓から見る育った町の姿。

あの、ジョージ・ルーカスの青春映画の名作『アメリカン・グラフィティ』を思い起こさせるものでした。

 

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特別で無いところに共感が生まれる映画だと思います。

その反面、特別で無いので映画的には?・・・という意見もあるかもしれません。

そこで好き・嫌い分かれるかもしれません。

自分はかなり気に入りました。

自分が”レディ・バード”と同じくらいの歳に出会っていたら・・・などと考えながら、自分の若い頃を思いだし、彼女の感情を受け止めながら鑑賞しておりました。

先ほども書きましたが、様々な性別・世代に受け入れられる青春映画だと思いました。

 

ラストがまたステキ。

「私の名前で私を呼んで」。(やっぱり、まだ引きずっている・・・)

 

 

『明日の食卓』

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『明日の食卓』

 

2021年製作/日本映画/上映時間:124分/G/2021年5月28日日本公開

 

監督:瀬々敬久

出演:菅野美穂

   高畑充希

   尾野真千子 ほか

 

『楽園』、『糸』などの瀬々敬久監督が、椰月美智子の同名小説を映画化した作品です。

主演に菅野美穂高畑充希尾野真千子を迎え、“石橋ユウ”という同じ名前の息子を育てる3人の母親たちの物語が描かれます。

 

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あらすじ

 

神奈川でフリーカメラマンの夫と10歳の息子・悠宇と暮らすフリーライターの石橋留美子(菅野美穂)、大阪でアルバイトを掛け持ちしながら10歳の息子・勇を育てるシングルマザーの石橋加奈(高畑充希)、静岡でサラリーマンの夫と10歳の息子・優と共に何不自由なく暮らす専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)。同じ名前で同じ年齢の息子を持つ3人の母親たちは、多忙ながらも充実した日々を送っていたが、その生活はささいなきっかけによって崩壊していく。

シネマトゥデイより)

 

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それぞれに「石橋ユウ」という名前の息子を育てる3家族の幸せな日常が、ささいなきっかけから思いも寄らぬ方向に向かう様を映し出した椰月美智子の小説を映画化。

『64-ロクヨン-』シリーズなどの瀬々敬久がメガホンを取り、瀬々監督作『最低。』などの小川智子が脚本を担当。

 

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BDにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

豪華女優陣に惹かれての鑑賞。

しかし、この監督との相性は悪いので不安も大きかったです。

 

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2人の息子を育てる43歳のフリーライター・石橋留美子、アルバイトを掛け持ちする30歳のシングルマザー・石橋加奈、年下の夫と優等生の息子に囲まれて暮らす36歳の専業主婦・石橋あすみ。年齢も住む場所も家庭環境も異なる彼女たちには、“石橋ユウ”という名前の小学5年生の息子がいるという共通点があった。

 

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それぞれ忙しくも幸せな毎日を送る彼女たちだったが、些細な出来事をきっかけにその生活が崩れ、苛立ちと怒りの矛先はいつしか子どもへと向けられていく・・・。

 

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瀬々敬久監督作品で最初に出会ったのが2008年の『フライング☆ラビッツ』。

続いて2009年『感染列島』(共に劇場鑑賞)、2011年の『アントキノイノチ』(WOWOW鑑賞)、大ヒットした『64-ロクヨン-』(2016年)はスルーして、2017年の『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(WOWOW鑑賞)。

これらは可もなく不可もなし(不可の方が多いかな?)と言った感想。

 

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次の鑑賞作品で瀬々敬久監督の印象が大きく変化することになりました。

TOHOシネマズのポイント鑑賞した『楽園』(2019年)。

あまりのヘンな展開やストーリー、キャラクターに笑撃の連発。

佐藤浩市さんが土を食べるシーンに驚愕しながら観ていて、「一刻も早く終わってくれ」とスクリーンを眺めながら祈っておりました。(途中退場すれば良かったですが、なぜか酷い映画でもエンドクレジットまで観てしまう私)

 

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続いてAmazonプライムビデオにて鑑賞した『友罪』(2018年)。

見放題が終了してしまうとのことで鑑賞したのですが、『楽園』に匹敵する酷さ。

しかし、この作品、キネマ旬報日本映画ベストテンで8位に入っているんですよね。

ちなみにこの年は2位にも瀬々敬久監督の『菊とギロチン』も入っており、「なぜこんなにキネマ旬報に好評なのだろう?」という気持ちになりました。

 

そして、今回の作品。

特に根拠は無いのですが、高畑充希さんなら大丈夫という淡い期待を持って鑑賞・・・

 

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したのですが、やっぱり自分には瀬々敬久監督作品はダメでした。

『楽園』同様、ヘンテコな人たちがいっぱい出てきて「何これっ?」と思いながら観ておりました。

タランティーノデヴィッド・リンチの映画にもヘンテコは人物は大勢登場いたしますが、この2人の作品は独特の世界観の中なので問題無いのですが、現代日本のリアルな描写の中にこれらのキャラクターには違和感以外ありません。

 

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特に尾野真千子さんの周辺の人たちのおかしさは『ツイン・ピークス』に匹敵するものでした。

あんなヘンな義母、一目見れば「病気」だと分かるでしょ?

毎日顔会わせていて分かんなかったのかな~。

旦那もおかしな男で、どこ気に入って結婚したのやら・・・。

 

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しっかり者の女性とダメ亭主たち男性陣と、まるで橋田ドラマを観ているかのような気持ちになりました。

 

ダメ亭主も問題ありますが、それ以上に演じている俳優の演技力の無さがさらに酷さに拍車をかけております。

 

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最近は演技の上手い子役も多くなったと思っていたのですが、この作品の子役さんはダメでした。

特に菅野美穂さんの息子さん役の棒読みぶりが残念でした。

 

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そして(?)唐突に登場する四人目の適格者・・・じゃなくて四人目の母親。

その役にあの女優さんを起用するというのは・・・・。

誰・・・とは書きませんが。(写真貼っちゃってるじゃん!)

 

ノーメイクでの出演だったそうです。

監督は”あっちゃん推し”だったんでしょう。

私は”優子ちゃん推し”だったので、「何かな~」と複雑な気持ちになりました。

 

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高畑充希さんは演技は問題無いのですが、シングルマザーでパートを掛け持ちしている苦労人に観えないのがもったいないと思いました。

優子ちゃんをノーメイクで出演させるのであれば、充希さんもメイクなどでやつれているような工夫をしてもらいたかったです。

 

あと、監督、大阪の人間バカにし過ぎ。

 

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友罪』は評論家ウケしておりますが、映画ファンには不評です。

評論家の人たちは瀬々敬久監督のどこを高く評価しているのか分かりませんが(本作もシネマトゥデイで高得点)、やはり自分には合いませんでした。

終盤40分くらいは失笑続きで、お腹が痛くなってしまうくらいでした。

 

原作者も女性、脚本家も女性の女性を扱った作品。

女性の視点から観ると「良かった」と思えるものもあったかもしれませんが、やはりこの豪華出演者の映画として観るともったいない感はありました。