『リトル・シングス』
原題:The Little Things
2021年製作/アメリカ映画/上映時間:128分/日本劇場未公開作品
監督:ジョン・リー・ハンコック
出演:デンゼル・ワシントン
ジャレッド・レト ほか
『トレーニング デイ』のデンゼル・ワシントン、『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレック、『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャレッド・レトという3人のオスカー俳優が共演したクライムサスペンスです。
監督・脚本は『しあわせの隠れ場所』のジョン・リー・ハンコック。
あらすじ
訳ありの過去を持ち、現在はカリフォルニア州のとある郡の保安官代理を務めるディーコン(デンゼル・ワシントン)。野暮用で古巣のLA郡保安局に出向いた彼は、LAを現在騒がせている猟奇連続殺人事件を必死で捜査中の気鋭の巡査部長バクスター(ラミ・マレック)と出会う。犯行現場の検証に立ち会ったディークは、かつて彼が捜査に関わった過去の未解決連続殺人事件と、今回の一連の事件の犯行の手口がよく似ていることに気付き、バクスターの捜査に手を貸すこととなる。
(WOWOWホームページより)
LAで猟奇連続殺人事件が発生。訳ありの過去を持つ主人公は、捜査に必死の巡査部長と組んで独自の行動を開始し、やがて彼らの前に有力な容疑者が浮上する・・・。
日本劇場未公開作品のクライムサスペンスです。
ジャレッド・レトが第78回ゴールデングローブ賞(2021)の助演男優賞にノミネートされております。
Amazonプライムビデオにて鑑賞して鑑賞。
初めての鑑賞になります。
期間限定、¥100レンタルだったので、大好きなデンゼル・ワシントン主演ということもあり、借りてみました。
日本劇場未公開作品というのが気になりましたが、主演の3人の名前だけ見ると豪華に感じます。
1990年カリフォルニア州カーン郡の保安官代理を務めるディークは、事件の証拠集めのためロサンゼルスへ向かう。任務はすぐに終わるはずだったが、ディークは連続殺人事件の捜査に巻き込まれてしまう。
捜査の指揮を執るロサンゼルス郡保安局の巡査部長バクスターはディークの経験と鋭い勘を認め、彼と組んで容疑者を追い始める。しかし捜査を続けるうちに、ディークの暗い過去と不穏な秘密が浮かび上がり・・・。
「真実はひとつ!」と推理力を働かせ、真犯人、動機、殺害方法などを明確に当てまくる『名探偵コナン』が大好きな人は絶対観てはいけないデンゼル・ワシントン主演のクライムサスペンスです。
ロサンゼルスで若い女性の猟奇連続殺人事件が発生します。
その事件を追う保安官代理と巡査部長。
なのですが、本作は真犯人は誰だ?・・・的な物語より、人間の持つ暗い部分を追求したヒューマンドラマの要素が強い作品だと思いました。
結論から言ってしまうと、本作は真犯人は判明すること無く結末を迎えてしまいます。
ですが、「コイツじゃないか?」と思うジャレッド・レト演じるスパルマという男が怪しい雰囲気全開でかなり怖いです。
ジャレッド・レト、見事な名演。
ラミ・マレックも良かったですね。
『ボヘミアン・ラプソディ』以来の鑑賞でしたが、真犯人を追う若手刑事を好演。
そして事件の闇にのまれていく様は、これまた恐怖でありました。
工藤新一も金田一さんも登場しない本作は、それに慣れてしまった日本人にはかなりモヤモヤする映画だと思います。(これが日本劇場未公開作品になった理由かな?)
救えなかった若い命。
亡くなった女性の遺体にデンゼル・ワシントン演じるディークが話しかけるシーンが印象的です。
映画は過去の亡霊を祓うことと、贖罪を描いていると思いました。
過ちを犯してしまった男。
それを償いたいと願う気持ちとは対照的に、すでに戻れない闇へ堕ちてしまっている。
このようなオチは悪いとは思いませんが、映画は少し単調な作りでメリハリが無かったのが残念に思いました。
ですが、主演の3人の演技は必見。
やはりデンゼル・ワシントンはカッコいいです!(少しお太りになりましたが)