『予告犯』
2015年製作/日本映画/上映時間:119分/G/2015年6月6日日本公開
監督:中村義洋
出演:生田斗真
鈴木亮平 ほか
「ジャンプ改」で2011年から2013年にかけて連載されて人気を博した筒井哲也のコミックを実写化したサスペンスです。
監督は『白ゆき姫殺人事件』などの中村義洋。
新聞紙製の頭巾を被った異様な主人公を生田斗真が演じ、共演に戸田恵梨香、鈴木亮平、濱田岳、荒川良々ら実力派が固めております。
あらすじ
インターネット上に、新聞紙製の頭巾にTシャツの男(生田斗真)が登場する動画が投稿され始める。彼は動画の中で、集団食中毒を起こしながらも誠意を見せない食品加工会社への放火を予告する。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが、彼の予告通りに食品加工会社の工場に火が放たれる。それを契機に、予告犯=シンブンシによる予告動画の投稿とその内容の実行が繰り返される。やがて模倣犯が出没し、政治家殺害予告までもが飛び出すようになる。
(シネマトゥデイより)
高度情報化社会におけるテロリズムを描いた筒井哲也の同名コミックを、生田斗真&戸田恵梨香共演で実写映画化したクライムサスペンスです。
法では裁けぬ悪や罪をネット上で暴露し、その対象への制裁を予告しては実行する謎の予告犯シンブンシとエリート捜査官の攻防が描かれます。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
今回映画の感想・・・と言うより、別のこと、先日行われた渦中の事務所の会見を自分なりの感想をヲタクネタを交えて書きたいと思い、映画はその事務所の所属の人が出ていればなんでもみたいな気持ちで選びました。
ただ、戸田恵梨香さん出演は楽しみでした。(写真が違う作品のような気が・・・)
ある日、Tシャツ姿に、新聞紙製の頭巾を被った謎の男がネットに奇妙な動画を投稿し始める。「明日の予告を教えてやる―。」集団食中毒を起こした上に、法律上の不備を指摘し開き直った食品加工会社に対し、「食い物の扱いも知らないこいつらに、俺がきっちり火を通してやる」と予告。
警視庁サイバー犯罪対策課に所属するキャリア捜査官・吉野絵里香は近年多発するサイバー犯罪の数々を取り締まっていた。謎の男による犯行予告動画の存在に関する報告を受けた吉野は謎の予告犯=“シンブンシ”の捜査に乗り出す。すると食品加工会社の工場が放火される事件が発生。
予告動画が現実のものとなり、その後も予告動画の内容が実行されるという事件が多発する。“シンブンシ”は吉野をあざ笑うかのように、ネット社会で炎上した無思慮な当事者たちに次々と制裁を下していく。模倣犯も出現、遂には政治家殺害予告にまで至り、“シンブンシ事件”は社会現象へと発展していく・・・。
ジャニーズ事務所の創業者である故ジャニー喜多川(享年87)の性加害問題をめぐり、同社の藤島ジュリー景子前社長(57)、東山紀之新社長(56)、関連会社ジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦(47)が7日、都内で記者会見が行われました。
会見で藤島ジュリー景子前社長は性加害の事実を認めた上で、被害者への謝罪と社長退任を発表。被害者への補償、救済のため代表取締役として残留することを明らかにしました。
普段テレビ放送など観ないので、このような会見が行われていることはまったく知らず、18時になりDAZNで野球中継を観ようとテレビの電源を入れたらニュースで会見のことを知り、興味があったので、その会見の内容を少し観てみました。
会見の詳しい内容などは皆さん報道などでご存じだと思うので割愛させていただきますが、ビックリしちゃったのが、再発防止特別チームから解体的出直しを求められながらも前社長は株は手放さずオーナーとして君臨。またジャニーズ事務所という企業名は存続させること。
ここで、ある質問者が「なぜ社名に(ジャニー喜多川の)名前を残すのか?ヒトラー株式会社、スターリン株式会社なんてこの世にないんですよ!」と発言。
この質問にはネット上で「その通り」、「飛躍し過ぎやろ」と賛否両論。
これに関しては私は「言い得て妙」だと思いました。
被害者に法を超えた補償をすると東山新社長は話されたおりましたが、社名は変えない。
井ノ原氏を含め、「今後改善していく可能性はある」と話されたおりましたが、「いえいえ、ここは真っ先に変えなければいけないことでしょう」と私も思いました。
日本のトップクラスの芸能事務所が性犯罪者の名前をつけている。
未成年者への性犯罪に特に厳しいアメリカなどでは今後、日本のメディアの取材はNGなどと言うことまで発展してしまうかもしれません。
つまり、ヘンな例えで不謹慎ですが、被害者のことを考えると言いながらジャニー喜多川の名前を斬ることができない。
言い換えればホロコーストの遺族を思いやるなどと言いながら、「しかし偉大な総統の意思は受け継がなければならない。したがってナチスの名もハーケンクロイツも降ろすワケにはいかない」などと言ったら、遺族のユダヤ人からすれば、「ドイツ人は変わらない」と思われてしまいます。
それと近いようなものがあったと思います。
ジャニーという名前を聞くたび、被害者の方は恐怖から逃れられません。
絶対に社名変更すべきです!
もちろん社名を変えるだけでは意味がありません。
「我が社、”ゲルショッカー”は新社名に変更いたします。新社名は”デストロン”です」では何の意味もありません。
新社長を外部からでは無く、自分の事務所の所属タレントに変更し、前社長が引き続き自社株100%を持ち続けるのでは、何も変わらないように思ってしまいます。
そして、新社長に東山氏が妥当なのか?
それも疑問に感じました。
今回の性被害の話題(それ自体はかなり前からウワサになっていたと思うのですが、あくまで今回の社長交代に発展するまでのことで書きます)が明るみになってから、自身が司会を務める報道番組でかたくなにこの問題に触れようとしなかった人にその”責任能力”があるのでしょうか?
この会見で東山氏の発言で驚いてしまったことがふたつ。
一つめがこの性被害事件が「人類史上最も愚かな事件」と発言したこと。
先ほどのホロコーストのことなど大量虐殺などもあった人類の歴史で、今回が「最も愚かな」と東山氏が思われたことは、私の推測ですが、東山氏にとっての世界はこの事務所とそれを取り巻く”忖度”というものに包まれた芸能界という狭い空間で、東山氏は言ってみれば、水槽の中の魚で、広い海は存在すら知らないでここまで来てしまったのではないかと感じました。
そして二つめは会見中、終始ジャニー喜多川を「喜多川氏」と敬語で表現していたこと。
喜多川に可愛がって育てもらった東山氏にとって喜多川は恩人であり、「神」なのです。
その神が起こした事件なので、「人類史上最も愚かな事件」なるピンボケな発言ができてしまうと思いました。
東山氏は8年後、年金をいただける年齢です。
それにもかかわらず、人間としてこのような少し幼いと思ってしまう考えを持っていることは、日本の芸能界は(すべてとは言いませんが)狭いな~と思ってしまいました。
・・・ただ、唯一東山氏「お気の毒」だなと思ったのが、このような会見で、なぜか、どさくさで場違いの人間が紛れ込み、東山氏に「故・森光子さんの遺産を貰ったのか?」なる信じられないおバカ質問されたこと。
これは東山氏、ブチ切れて仕方ないです。
私も頭痛くなっちゃいました。
またライダーネタになってしまいますが、東山氏はライダーマン=結城丈二に似ていると思ってしまいました。
結城丈二も所属するデストロンが全世界であり、首領こそが神でありました。
しかし汚名を着せられ処刑されそうになり逃走。
そこで初めて世界というものを知ります。
そして、その世界で風見志郎=仮面ライダーV3と出会います・・・。
東山氏も風見志郎のような人物と出会えるといいのですが。
公開処刑や独立したタレントに仕事を回さないような裏工作をしていた段階で、この事務所への信用など皆無でしたが、今回の事件に加え、このような過去も含めた不祥事のイメージを払拭するのは至難の業だと言えます。
そもそも具体的な話しがまったく無いのに「(被害者に)法を超えた補償」などと言われてもね~。
何から信じていいものか・・・?
変わらなければいけないのは、この事務所だけでなく共犯者のマスゴミも同様だと思います。
芸能事務所とのつながりは大切だと思いますが、特定の事務所への忖度や共演NGなど、そのようなことはあってはならないと思います。
この会見を受けて、いち早く大手の企業が「この事務所の所属タレントとのコマーシャル契約をしない」と声明しております。
これが現実であり、世界というものだと東山新社長は自覚しなければならないこと。
まずはそこから・・・かな?
この事務所と関係ありませんが、同じようなことで、苦しんでいる女優さんがおります。
能年玲奈さんです。
マスゴミや能年玲奈さんの前所属事務所もこの会見を受け「変わらなければ」と思ったのであれば、能年さんにお名前(ご本名ですし)を返し、民放番組に出演させない圧力などやめてもらいたいですね。
長々と失礼いたしました。
映画の話しに戻ります。
「濱田岳さん出演映画に当たり無し(こちらもすべてではありませんが)」と言える、ハッキリ言って残念な映画でした。
約10年前の映画で、それこそ”ジャニーズ忖度”全開だった時代の映画なので、生田斗真さんを完全な悪役に描けないんですよね。
「世の中の悪を成敗する」とインターネットの中継で予告する犯行グループなのですが、全員無職でお金が無い。
にもかかわらず、犯行の資金源はなんなのか最後まで描かれなかった・・・。
小松菜奈さんが濱田岳さんにギョウザと傘を渡すシーンだけの出演という、贅沢と言いますか、本当に魅力ある女優さんなのにもったいない使い方。
逆にこちらも出演シーン少なめでしたが、窪田正孝さんは印象に残る演技だったように思いました。
法で裁けぬ悪人成敗とやっていることは必殺仕事人やバットマンと変わらないのですが、チープで面白味が欠ける映画でした。
戸田恵梨香さんだけは褒めたいと思っていたのですが、終始「ギャー、ギャー」わめき、最後には生田斗真さんを抱きしめるなる行動は「警察の人間としてアリなの?」と思っちゃいました。
「ごめんな、こんな国で、ごめんな」と言うセリフはいかにも反日精神全開のTBSらしさが感じられました。
「ごめんな、こんなつまらない映画で、ごめんな」という謝罪も欲しかったです。
・・・今後どうなってしまうか分かりませんが、少なくとも本作主演の生田斗真さん、ほかには岡田准一さんと二宮和也さんは日本映画界には必要な高い演技力のある方たちだと思います。
もし、このことが原因でいなくなってしまうのはファンでは無い自分も寂しいですし、残念です。