『J・エドガー』
原題:J. Edgar
2011年製作/アメリカ映画/上映時間:138分/G/2012年1月28日日本公開
監督:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオ
アーミー・ハマー ほか
FBI初代長官ジョン・エドガー・フーバーの半生を、クリント・イーストウッド監督、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化した伝記ドラマです。
脚本は『ミルク』でアカデミー賞を受賞したダスティン・ランス・ブラック。
あらすじ
1924年にFBI初代長官に任命されたジョン・エドガー・フーバー(レオナルド・ディカプリオ)は、歴代の大統領に仕え、数々の戦争をくぐり抜け、半世紀にわたって法の番人としてアメリカをコントロールしてきた。しかし、フーバーには絶対に人に知られてはならない秘密があった……。
(シネマトゥデイより)
FBI(アメリカ連邦捜査局)の初代長官を務めたジョン・エドガー・フーバー(J・エドガー)の半生を、レオナルド・ディカプリオ主演で描いた伝記ドラマです。
共演にナオミ・ワッツ、アーミー・ハマー、ジュディ・デンチら。
BDにて鑑賞。
2回目の鑑賞になります。(1回目は映画館で鑑賞しました)
本日、11月11日は・・・
「ポッキー&プリッツの日」ですが、(か、架純さん・・・💖)
レオ様こと、レオナルド・ディカプリオ、49歳のお誕生日でもあります。
お祝いの気持ちを込めまして出演作品をと思いましたが、観ていない作品が現在公開中の作品のみ。
2回目以降で作品を選ぼうと思い、最終候補に本作、『タイタニック』(こちらは5回は観てますが)、『ジャンゴ 繋がれざる者』の3本に絞り、『ジャンゴ~』にすることにしたのですが、20分鑑賞して、レオ様登場せず。
やはり主演がいいと思い、タラちゃんには悪いですが、イーストウッドの方に変更することにいたしました。
1919年。パーマー司法長官宅の爆破事件を受け、共産主義の過激派を国外追放する特別捜査チームのトップに就任したフーバー。24歳という若さで大役を任された彼はごく限られた人物だけでチームを編成し、人権侵害すれすれの手口で国家反逆者を追い詰めていく。
カルビン・クーリッジからリチャード・ニクソンまで8人の大統領に仕え、FBIを犯罪撲滅のための巨大組織へと発展させていった。
しかし、多くの功績を残した一方で、時に強引な手腕が物議をかもし、その私生活は謎に包まれていた・・・。
レオナルド・ディカプリオ Leonardo Wilhelm DiCaprio
1974年11月11日、アメリカ合衆国・カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。
イタリア系&ドイツ系の父親と西ドイツからアメリカへ移民してきた母親との間に生まれます。
レオナルドという名前は母親が妊娠中、イタリアの美術館でダ・ヴィンチの絵画を鑑賞していると胎児が強い反応を示したことからつけられたそうです。
(若いな~)
10歳のときから俳優を目指しますが、オーディションに不合格になることが多く、14歳で初めてテレビコマーシャルに出演。
本名がエキゾチックな響きがあるため「レニー・ウィリアムズ」に改名するよう言われるなど不遇の時期が続いておりましたが、1993年の『ギルバート・グレイプ』で19歳でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされます。
ここからレオ様の快進撃が続きます。
1996年に主演した『ロミオ+ジュリエット』でベルリン国際映画祭において、銀熊賞(男優賞)を受賞いたします。
1997年、誰もが知る、そして愛するあの作品に主演することに・・・。
ジェームズ・キャメロン監督作品『タイタニック』の空前の世界的大ヒットでハリウッドを代表するスターの座を射止め、”ハリウッドの貴公子”と呼ばれます。
アカデミー賞のおいて、史上最多ノミネート&最多受賞の『タイタニック』ですが、どういうワケかレオ様は主演男優賞にノミネートされず。
その後も順調にキャリアを築き、2002年に初めてマーティン・スコセッシ監督とタッグを組んだ『ギャング・オブ・ニューヨーク』では単独主演にもかかわらず、アカデミー賞では共演のダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞にノミネートされるという相変わらずのイジメに遭います。
同年公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督作品『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』でゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされます。
2004年の『アビエイター』、2006年の『ブラッド・ダイヤモンド』でアカデミー賞主演男優賞にノミネート。
2008年の『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』でふたたびケイト・ウィンスレットと共演。
二人は『タイタニック』での共演以来、今日(こんにち)に至るまで親交を深めているそうです。
2010年の『シャッターアイランド』、『インセプション』、2011年の本作、2012年の『ジャンゴ 繋がれざる者』、2013年の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と話題作に出演。
そして2015年に主演した『レヴェナント:蘇えりし者』で念願のアカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞いたします。
現在まで、結婚歴無し。
(2人のイケメン度がハンパ無い。反則や!)
1993年の初主演作と言っていい『ボーイズ・ライフ』で凄い若手登場してきたと思い(リヴァー・フェニックスの再来と思いました)、その後、驚かされたのが、誰もがジョニー・デップお目当てで観に行った『ギルバート・グレイプ』の自閉症の少年役。
あまりのすばらしさにジョニー・デップがモブ化してしまったように思えたほど。
1995年のサム・ライミ監督の『クイック&デッド』という西部劇ではちょっとの出演シーンにもかかわらず主演のシャロン・ストーンを凌ぐ印象を残しました。
スコセッシ、スピルバーグ、クリストファー・ノーラン、クエンティン・タランティーノなど超一流監督と多く仕事をしているのは本当に実力のある俳優であるからだと思います。
出演作に続編ができた作品がゼロというのも凄いです。
お気に入りは山のようにありますが、『タイタニック』は外せませんが、タラちゃんの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』も大好きな作品です。
HappyBirthday!
(Wikipediaを参考にさせていただきました)
多くの傑作を世に放ったイーストウッドの作品の中で、初めてウトウトしてしまい(若干寝た)、正直最初に映画館で観たときは「何を伝えたかったのか?」、「何を描きたかったのか?」が分かりづらく、つかみどころの難しい映画に感じました。
今回、2度目の鑑賞で、それが少しつかめた気がいたしました。
アメリカ人なら誰もが知るFBI初代長官ジョン・エドガー・フーバーの英雄としての表の顔と、それに反する裏の一面をある意味悲しみにあふれる描写で綴った作品だと思いました。
(実在のフーバーとレオ様)
むしろ、2011年の本作以降のイーストウッドの作品、『アメリカン・スナイパー』(2015)、『ハドソン川の奇跡』(2016)、『リチャード・ジュエル』(2020)で描かれた「ヒーローに祭り上げられた男の悲哀」。
それらの男たちを観たあとの本作鑑賞だと、イーストウッドの得意とするものがよく描かれていたように感じました。
英雄とされた男の心理・・・。
少し違うとすれば、本作のフーバーは「自らヒーローの壇上に登ってしまったが故の悲劇」とも言える気がいたしました。
極度のマザコン。
それが故に、女性恐怖症から、当時は公にできなかった同性愛へ辿っていきます。
歪んだ考えのリーダーは・・・
なぜか似たようなポーズを取ります。
2度目の鑑賞でも少し残念に思ったのが特殊メイク。
レオ様はまだ観れますが、アーミー・ハマーのメイクは正直「あんまりだ・・・」と思う出来でした。
盛り上がるようなシーンは用意されておらず、フーバーを完全に”黒”と描くのでは無く、あくまで”灰色”として映し出し、解釈は観客に委ねるような作りになっております。
「アメリカが最も恐れた男」と言われたフーバーの正体が最後に語られますが、背筋が寒くなる感覚になりました。
「本当の善と悪とは?」というテーマは、イーストウッドの大傑作『許されざる者』と共通するものがありました。
ですが、映画はかなり地味な作りで正直少々長く感じました。