『マーベラス』
原題:The Protege
2021年製作/アメリカ・イギリス合作映画/上映時間:109分/R15+/2022年7月1日日本公開
監督:マーティン・キャンベル
出演:マイケル・キートン
すご腕の暗殺者が、親のような存在であった師匠を殺害されたことで復讐に身を投じるヴァイオレンス・アクション映画です。
監督は『007/カジノ・ロワイヤル』などのマーティン・キャンベル。
あらすじ
裏社会で抜群の暗殺成功率を誇るアンナ(マギー・Q)とムーディ(サミュエル・L・ジャクソン)は、親子のような絆で結ばれた師弟コンビだった。ある日ムーディが何者かに殺害され、復讐(ふくしゅう)を誓うアンナの前に、アンナが狙うターゲットを護衛するプロのセキュリティー、レンブラント(マイケル・キートン)が立ちはだかる。二人はそれぞれのプライドを懸け、知力や殺しのスキルを駆使したバトルを繰り広げる。
(シネマトゥデイより)
復讐に燃える暗殺者や護衛のプロフェッショナルなど、裏社会で自身の美学に従って生きる者たちが、さまざまなスキルを駆使して戦いを展開するアクションです。
キャストに『M:I:Ⅲ』などマギー・Q、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのマイケル・キートン、『マーベルズ』などのサミュエル・L・ジャクソンらが顔をそろえます。
BDにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
本日、12月21日はサミュエル・L・ジャクソン、75歳のお誕生日です。
昨年も同日お祝いの記事を書きましたので、経歴などは今回は割愛させていただきます。
・・・で、今年もお祝いの気持ちを込めまして出演作品を選びました。
HappyBirthday!
裏社会で⻑年トップクラスの暗殺成功率を誇ってきたアンナとムーディ。師弟コンビとして親⼦の様な絆で結ばれた⼆⼈でしたが、ある⽇、ムーディが何者かに惨殺されてしまいます。
復讐に乗り出したアンナの前に現れたのは、ターゲットの護衛を請け負ったプロのセキュリティ、レンブラントだった。
敵対関係のはずのアンナに、意外にもソフトな物腰で迫る、底知れない魅⼒を持ったレンブラント。復讐に燃える暗殺者 vs 完璧を追求する護衛者。超⼀流の知⼒とスキルを駆使した戦いには、予測不可能な結末が待っていた・・・。
原題の『Protégé』には「被保護者」、「子分」という意味があるそうなのですが、なぜか『マーベラス』という「驚くべき」、「すばらしい」という意味のタイトルになっちゃっております。
・・・理由として考えられるのは、サミュエル・L・ジャクソンが出演しているので、この紛らわしいタイトルで「マーベルの新作?」と勘違いさせる悪質商法だったのではないかと思ってしまいます。
”NIKE”と思って購入したら”MIKE”と書かれていた・・・みたいな感じ。
『007 カジノ・ロワイヤル』の監督&『イコライザー』シリーズの脚本家のものとは思えない、切れ味の悪いアクション映画でした。
そういった意味では「驚くべき」(つまらない)映画でした。
エンドクレジットで2度目の驚くべきだったのが、この作品、製作総指揮に総勢18名の名前が。
しかし、誰ひとり名前を存じあげている人はおらず。
烏合の衆と言いますか、とにかく名前を出したいという、ただそれだけの理由でクレジットされりゃった人たち。
一応、鑑賞後調べましたら、スタローンの『エクスペンダブルズ』の新作などのB級アクション専門の人たちでした。
何やら騒動になっているマギーさんも、マギー司郎さんもあまり存じあげませんが、マギー・Qさんもよく知りません。
『M:I:Ⅲ』に出ていたそうですが、まったく覚えておりません。(汗)
敵の銃弾何百発撃たれても、当たらないというお約束の展開は健在ですが、この映画、珍しいことに、ヒロインのアンナ、結構弾丸当たってしまいます。
それでありながら、死なない、意識しっかりしている、元気に戦えちゃうと、もうホラー映画の殺人鬼のレベルでした。
リュック・ベッソンの『ニキータ』(1990)や『ハンナ』(2011)のような、幼くして暗殺者に育てられた女性の苦悩や哀しみ・・・みたいなものはまったく描かれません。
家族を殺し屋に皆殺しにされた少女が暗殺者という天職を見つけるというリクルート系アクション映画として観るのがベストです。
マイケル・キートン72歳、サミュエル・L・ジャクソン75歳、一番お若いマギー・Qさんでも44歳(現在の年齢なので、撮影時はマイナス2くらい?)と、高齢者が活躍するアクションとしても、「驚くべき」映画でございました。
映画全体的に低予算感が漂っております。
ベトナムが舞台なのですが、まったくそうは観えない。
熱帯植物その辺に置いておけば「大丈夫だろう」という安直なプロデューサーたちの考えに、またまた「驚き」を感じてしまいました。
本当に低予算の映画なので、割り切っておバカ路線のアクション映画にすれば良かったように思うのですが、ヘンに『レオン』みたいな師弟ものを取り入れようとしたり、物語を複雑にしたりしたのが、全部裏目に出てしまったアクション映画になってしまったように思いました。
マイケル・キートンがケガをしたマギー・Qさんに骨を溶かしたスープを差し入れし、「ケガが治りやすくなる」と言うシーンがあり、マギー・Qさんが「湯通しが足りない」と言い返すのですが、この映画も湯通し足りなかったみたいでした。
マギー・Qさんが松居一代さんに観えて仕方なかったです。(苦笑)