『87分の1の人生』
原題:A Good Person
2023年製作/アメリカ映画/上映時間:128分/日本劇場未公開作品
監督:ザック・ブラフ
出演:フローレンス・ピュー
モリー・シャノン ほか
『ジーサンズ はじめての強盗』のザック・ブラフが製作&脚本&監督を務めた人間ドラマです。
取り返しのつかない交通事故で人生が変わってしまった女性が、義理の父になるはずだった老人との交流で前へ進む姿が描かれます。
あらすじ
アリソン・ジョンソン(フローレンス・ピュー)はミュージシャン志望で、高校時代のボーイフレンドであるネイサン・アダムス(チナザ・ウチェ)と婚約している。婚約パーティーの翌日、アリソンは道路から目を離して運転中に事故を起こし、将来の義理の兄と義理の妹であるジェシーとモリーを殺し、重傷を負います。
1年後、重度のうつ病と罪悪感に対処できず、アリソンは娘の鎮痛剤中毒を抑えようとする母親のダイアン(モリー・シャノン)と暮らしています。一方、ネイサンとモリーの元警官の父親ダニエル(モーガン・フリーマン)は、両親を失った悲しみを抱える孫娘のライアンの世話をしていた。
友人のベッカから違法に麻薬を入手できず、高校時代の知り合い2人との屈辱的な出会いで下降スパイラルに陥ったアリソンは、AAグループに参加する。そこで思いがけずダニエルと出会う.......。
(Wikipediaより)
心に傷を負ってしまった女性を描く、『ミッドサマー』などのフローレンス・ピュー主演の人間ドラマです。
フローレンスは製作も兼任。
共演に名優モーガン・フリーマン。
能登半島地震の被災地の方にお見舞い申し上げます。
祈ることくらいしかできない自分の無力さに苛立ちすら感じます。
とても寒い時期です。
暖を取って、お体を大事にしてください。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
本日、1月3日は、英国の女優さん、フローレンス・ピュー、28歳のお誕生日です。
不謹慎な言葉になってしまうかもしれませんが、お祝いの気持ちを込めまして出演作・・・と思ったのですが、日本劇場公開作がほとんど無し。
本作を含め、未公開作品などで候補が5作品。
そのほとんどがエロ(エロティック)かグロ(ホラー映画。ある意味フローレンスらしい)。
できれば、このような惨事のあとなので、(最初はフローレンスと無関係のヒーロー映画観ていたのですが、橋が崩壊するシーンがありやめました)人間ドラマがいいと思い、モーガン・フリーマンも出演している本作に決めました。
ただ、今までも日本劇場未公開作品の紹介をしてきましたが、一番資料が少ないので厳しい記事になると思います。
ご了承いただければと思います。
フローレンス・ピュー Florence Pugh
1996年1月3日、イングランド・オックスフォードシャー州・オックスフォード生まれ。
オックスフォードシャー州にあるスクールで演技を学び、2014年の『フォーリング 少女たちのめざめ』で映画デビュー。
2016年に『レディ・マクベス』で映画初主演。
この作品の演技が批評家から高く評価され数多くの賞を受賞します。(どちらもAmazonプライムビデオ、見放題でありましたが、予告編の感じですとエロ系でした)
2018年にNetflix映画『アウトロー・キング スコットランドの英雄』に重要な役で出演。
同年、Netflix映画『呪われた死霊館』で主人公を演じます。(どちらも予告編観たのですが、『アウトロー・キング~』は名前出ていなかったので脇役だと思いスルー。『呪われた死霊館』は怖そうだったのでパスしちゃいました)
2019年、A24の『ミッドサマー』の大ヒットで一躍注目の女優となり、同年、グレタ・ガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で第92回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされます。
2021年のMCU映画『ブラックウィドウ』でヒロイン・ナターシャの妹・エレーナを演じます。
2022年に『ドント・ウォーリー・ダーリン』に出演。
ドリームワークスのアニメーション映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』で声の出演。(この作品もAmazonプライムビデオ見放題でありましたが、声の出演では・・・)
プライベートでは本作の監督の21歳年上のザック・ブラフと2019年から交際しておりましたが、2022年に破局。
今後の日本公開予定作品は問題作(?)の『オッペンハイマー』、『デューン/砂の惑星 PART2』があります。
(Wikipediaを参考にさせていただきました)
昨年9月7日の『ドント・ウォーリー・ダーリン』の記事で紹介したドレスもぶったまげましたが、本作も驚くほど腕がたくましく、ポッチャリ系ですね。(嫌いではありません)
お顔は好み分かれると思いますが(こちらも私嫌いではありません)演技力に関しては文句なしの実力派と言える気がいたします。
もう少し作品を観て選びたいのですが、今のところのお気に入りは『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』ですね。
Disney+のドラマでアクションシーンがありましたが、正直お体少し重そうでした。
次の『アベンジャーズ』にもしかしたら2代目ブラックウィドウ役で出演・・・とか思っていたのですが、カーン役の俳優がDVで逮捕され解雇など、製作そのものが危うい状態になっちゃったので、ご本人の体重(←かなり失礼!)もありますし、(特に今のMCU映画では)出演しない方がいいように思います。
HappyBirthday!
原題の『A Good Person』とは善良な人という意味があるそうなのですが、なぜかこのような邦題になってしまいました。
87分の1とはモーガン・フリーマン演じるダニエルが鉄道模型が趣味で作っていて、そのスケールが1/87サイズというところから来ているみたいです。
もしガンプラ(ガンダムのプラモデル)でしたら100分の1、144分の1。
美少女フィギュアでしたら、6分の1、8分の1サイズになる・・・って、どうでもいいことでした。
監督とフローレンスが製作中、恋人だったことは鑑賞後知りましたが、それで「ふむふむ」と思ってしまいました。
完全にフローレンスを当てて書いたシナリオでした。
劇中、アリソンが自ら髪を切りショートになるシーンがあるのですが、これはフローレンスの希望だったらしく、監督は「ロングで行きたい」と反対したそうですが、引き下がらないフローレンスは監督を強引に説得させたそうです。
ロングのシーンはウィッグだそうです。
ほんの少しスマホを見た脇見運転で婚約者の両親を事故死させてしまったアリソン。
その事故の痛み止めとうつ病治療の薬に麻薬(ヘロインと言っておりました)の成分が入っており、それに中毒症状が出てしまう。
ちょっと怖いと思ってしまいました。
罪悪感と禁断症状から抜け出したいとセラピーの集いのような集会に参加するアリソン。
そこで死なせてしまった婚約者の両親の父親、婚約者の祖父・ダニエルとはち合わせることになります。
ダニエルは遺された孫と暮らしております。
彼もアルコールの依存症から抜け出そうともがき苦しんでおりました。
字幕版で鑑賞いたしましたが、モーガン・フリーマン、深みのあるいい演技で、声がまたすばらしいです。
・・・ですが、『ドライビング・MISS・デイジー』の頃から”年齢不詳”な役を演じてきたフリーマンですが、さすがに老けちゃった感は否めませんでした。
シンガーを夢見るという設定のため、本作でフローレンス、自ら歌も披露しております。
これが「上手い!」と思えるかは、またまた意見が分かれると思いますが・・・。
私は悪く無かったと思いました。
さすがにアデルやアリアナ・グランデには敵いませんが・・・。
先ほどから「意見が分かれる」と連呼しておりますが、全米でも本作に対する評価が分かれているようです。
全米映画レビューサイトRotten Tomatoesでも肯定的意見は58%だったそうです。
モーガン・フリーマンの腕に掘られているタトゥーの意味を知りたがるシーンがあり、それはラテン語で書かれていて、意味は「運命を愛する」。
ここでも『運命のダイヤル』同様、”運命”と出ますが、こちらはやはり”Fate”と使われておりました。
つまり、「辛い運命も愛する」という意味が込められていたと考えられます。
今回の地震のニュース映像で自分もかなりショックを受け、それが重くのしかかってきている感じがいたします。
そうした人の心の弱さ、それらを完全に脱却するのは難しく、その辛い運命と共に歩み進む姿が映し出された映画のように思いました。
泣きそうになる場面もありましたが、87点までは付けられないかな~。
ただ、フローレンス・ピューは本当にすばらしい演技で、『ミッドサマー』などで彼女に興味を持たれた方は観て損は無いと思います。
自動車運転中はもちろん、自転車や歩きスマホは危ないので、絶対やめましょうね。
※日本語字幕は入っておりません。※
前回も動画紹介いたしましたが、よく食べられる女優さんというイメージです。
もちろん悪いことではありません。
・・・ただ、わたくし個人的主観ですと、お鼻にピアスしていると牛に見えて仕方ありません。体型も含めて。(←極めて失礼!)