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『オブリビオン』

オブリビオン

原題:Oblivion

 

2013年製作/アメリカ映画/上映時間:124分/G/2013年5月31日日本公開

 

監督:ジョセフ・コシンスキー

出演:トム・クルーズ

   モーガン・フリーマン

   オルガ・キュリレンコ ほか

 

ミッション:インポッシブル』シリーズなどのトム・クルーズ主演によるSF映画です。

エイリアンの襲撃で半壊して捨てられた地球を監視していた男が、謎めいた人物との遭遇を機に自身と地球の運命を左右する事態に巻き込まれていきます。

 

あらすじ

 

エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めたものの、その戦いによって地球が半壊してから60年。生き残った者たちがほかの惑星へと移住してしまった中、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)だけが地球に残って上空から偵察していた。パトロールに向かっていた彼は、誰一人として生存しているわけがないエリアで何者かの襲撃を受けてしまう。混乱するジャックの前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)という謎の男。彼との遭遇を機に、ジャックは地球、人類、そして自身の運命を担う冒険に出ることに。

シネマトゥデイより)

 

後に『トップガン マーヴェリック』でトム・クルーズとふたたびタッグを組むジョセフ・コシンスキー監督によるSF映画です。

コシンスキー自ら原作・脚本も手がけ、脚本はほかに『ディパーテッド』のウィリアム・モナハンら。

共演に『セブン』などの名優モーガン・フリーマン、『007/慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコら。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

また語呂合わせですが、本日10月6日は”トムの日”らしく(映画会社が勝手に決めただけだと思いますが)、ハンクス、ホランド、ハーディの作品から・・・と思ったのですが、ハンクスの新作は明日から見放題配信開始で断念。

そんな中、クルーズのこの作品は「観た記憶が無いな」と思い、今回は本作を選びました。

10年も前の作品ですが、ご了承いただければと思っております。

 

2077年、スカヴと呼ばれるエイリアンの攻撃により地球が壊滅し、生き残った人類は遠い惑星へと移住を余儀なくされる。

 

最後まで地球に残り監視任務に就いていたジャック・ハーパーは、ある日、墜落した謎の宇宙船の中で眠っている美女を発見。彼女を保護したジャックだったが、そこへ現れたビーチと名乗る男に捕らわれてしまう。

 

ビーチはジャックに驚くべき真実を告げ、そのことからジャックと地球の運命が大きく動き始める・・・。

 

エイリアンによる地球侵略。

それに立ち向かった人類は核兵器を使用し勝利しますが、そのため地球に住めなくなり、宇宙ステーションや遙か遠い惑星へ移住・・・とどこかで聞いたことのある物語です。

もし、公開の2013年に観ていたら、もっと違う感想を持ったかもしれませんが、翌年、『インターステラー』が公開されております。

あの傑作のあとに本作では、ちょっと厳しい・・・。

 

劣化版『スター・ウォーズ』(脚本家の一人が後に『フォースの覚醒』を手掛けております)、また宗教的哲学とSF映画の『2001年宇宙の旅』のような作品と概ね批評家からは高評価でしたが、ただ、ほとんどの方が口を揃えていたように「話しが雑」なんですよね。

 

約10年後、『トップガン マーヴェリック』という大傑作を作り出す監督だけあって、才能が無いワケでは無いとは思うのですが、このときはまだ未熟な部分が強かったような感じがいたします。

タイタニック』の監督のデビュー作は超低予算映画『殺人魚フライング・キラー』という空飛ぶピラニアの映画でした。

 

クローン、ドローン、丸く赤いランプを灯す人工知能など、もう「どっかで観た」描写のオンパレード。

地球近くで宇宙ステーションが大爆発するのは、惑星エンドアでデススター(2号機?)の映像そっくり。

 

もう高額ギャラお目当て以外考えられないモーガン・フリーマンの出演。

面白くも何とも無いキャラクター。

見せ場も無い。

名優のお顔に泥を塗らないでもらいたいな~と思いながら観ておりました。

 

終盤はオルガ・キュリレンコとのラブロマンスの要素も取り込まれるのですが、基本SF映画なので、ロマンチックな気分にはなれません。

ここも、もったいないな~と思いながらの鑑賞でした。

 

この部分がもっと上手に描かれていたら、また違った感想を持ったと思うのですが、SF作品としてもラブロマンスとしてもどちらも薄味過ぎます。

高額ギャラはトムとモーガン・フリーマンだけだと思うので、オルガ・キュリレンコに「慰めの報酬」は出なかったと思います。

 

1967年に発表されたイギリスのロックバンド、プロコル・ハイムの「青い影」は印象的に使われて良かったです。

 

ジャック(のそっくりさん)「ジュリアのつけた名前になりたい」

ジュリア「ジャックはジャックよ。ほかに考えられない」

・・・なるやり取りがあったら笑ってしまうところでしたが、ちょうど『ヱヴァQ』公開直後の作品なので、そのようなシーンはございません。(あったらパクりですが)

 

ラストは呆然・・・ハッキリ言って失笑ものです。

ジュリアは”あれ”を受け入れちゃうの?

そのようなラブシーンが無かったはずなのに、なぜか子どももいるし。

 

「この映画の失敗を教訓に」として『トップガン マーヴェリック』という大傑作が誕生したといいように解釈するしか無い映画です。

・・・人間の感情を鋭く読み取る超高性能AIが”荷物”の中身の違いに気づかないって、いろんな意味で凄いSF映画でした。