One today is worth two tomorrow.

当ブログへ起しいただき、心から感謝いたします。映画の感想やスポーツ観戦の記事、写真中心のブログです。

『ウィッチ』

『ウィッチ』

原題:The Witch

 

2015年製作/アメリカ映画/上映時間:93分/G/2017年7月22日日本公開

 

監督:ロバート・エガース

出演:アニャ・テイラー=ジョイ

   ラルフ・アイネソン

   ケイト・ディッキー ほか

 

第31回サンダンス映画祭で監督賞に輝いたファンタジーホラー映画です。

17世紀のアメリカを舞台に、信心深いキリスト教徒の一家が、赤ん坊が行方不明になったことをきっかけに狂気に陥っていくさまが描かれます。

 

あらすじ

 

1630年のアメリカ・ニューイングランド。信仰心のあついキリスト教徒の一家が村外れの森の近くに移り住んでくる。ある日、生後間もない赤ん坊が突如姿を消す。一家に不穏な空気が流れる中、父ウィリアム(ラルフ・アイネソン)は、まな娘のトマシン(アニャ・テイラー=ジョイ)が魔女ではないかと疑い……。

シネマトゥデイより)

 

「魔女」をテーマに、赤子をさらわれた家族が次第に狂気の淵へと転落していく姿を描いたファンタジーホラー映画です。

父親から魔女だと疑われる娘には、『スプリット』などのアニャ・テイラー=ジョイが演じております。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

間もなく見放題終了とのことで、本作を選びました。

ストーリー、監督、キャスト、まったく予備知識無しでの鑑賞です。

 

1630年、ニューイングランド。ウィリアムとキャサリンの夫婦は、敬けんなキリスト教生活を送るために5人の子どもたちと森の近くにある荒地へとやって来た。しかし、赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまう。

 

家族が悲しみに沈む中、父ウィリアムは、娘のトマシンが魔女ではないかとの疑いを抱き、疑心暗鬼となった家族は、狂気の淵へと転がり落ちていく・・・。

 

17世紀アメリカ・ニューイングランドで怖れられた魔女を恐れる家族を描き、サンダンス映画祭で監督賞、インディペンデント・スピリット賞で新人作品賞と新人脚本賞を受賞した作品です。

 

信仰という希望にすがることの光と影のようなものを映し出しているように思いました。

 

自分はまったく信仰心が無いので(ですので「Oh My God!」と言いません)、このあまりの独善的な信仰を持つ家族の姿が申し訳ないのですが、少し滑稽に観えてしまいました。

 

yahoo!のレビューで上手い表現を使っていらっしゃる方がおりましたが、村から追放され、最低限の貧しい生活を送るこの家族は「暗黒版・『北の国から』」と書かれておりましたが、まさにそんな感じでした。

 

低予算ながら映画の作りは上手で、ロケーションがすばらしい。

本当に魔女が住んでいそうな森や、灰色がかった色調の映像など目を見張るものがありました。

子役の演技も上手かったですね。

 

神を信じることは悪いことでは無いと思います。

しかし、残念なことに、信仰ではお腹は膨れませんし、人間には食欲以外にも物欲や性欲というものが生じてしまいます。

それらを”邪神”(邪心?)と捉えてしまうことが、信仰心の強い家族ならより一層闇に飲み込まれてしまうように感じました。

 

悪いことが起こったら、すべて悪魔や魔女のせいにすればウィル・スミスも苦労しないと思うのですが、世の中そんなに上手くいきません。

収穫の無いこと、子どもが姿が消したこと、それらを家族の誰かの責任にしようとする姿は人間の心の暗闇が持つ悪しきもののように思えます。

 

エンドクレジット前に”17世紀の言語を忠実に使っている”とのテロップが出ました。

 

ヒロインと父親が言い争うシーンで「悪魔に魂を売り渡す」というセリフがあったのですが、私の聞き間違いで無ければ、「バーゲン」と言っていたような気が。

 

と、なると「バーゲンセール」とは魂の大安売りという意味なのでしょうか?

 

ヒロインを演じたアニャ・テイラー=ジョイが良かったです。

清楚な中に少し妖艶な魅力もあり、思わず見入ってしまう美しさがありました。

 

私的に魔女と言えばサマンサやメグちゃんなのですが、そのような方々は登場しない人間の弱い心の奥底から生まれる悪夢を描いたホラー映画でした。

『キャリー』や『シャイニング』を彷彿とされるような描写もあり、映画ファンとしては、結構楽しめました。

 

それにしても破廉恥なヤギさんだ・・・。

 

 

『ナイル殺人事件』(2022)

ナイル殺人事件

原題:Death on the Nile

 

2022年製作/アメリカ映画/上映時間:127分/G/2022年2月25日日本公開

 

監督:ケネス・ブラナー

出演:ガル・ガドット

   アーミー・ハマー

   ケネス・ブラナー ほか

 

ミステリーの女王アガサ・クリスティによる名作「ナイルに死す」を、『オリエント急行殺人事件』に続きケネス・ブラナーが監督・主演を務めて再映画化。

エジプトのナイル川をめぐるクルーズ船を舞台に、名探偵ポアロが密室殺人の解明に挑みます。

 

あらすじ

 

エジプトのナイル川をめぐる豪華客船内で、新婚旅行を楽しんでいた大富豪の娘リネット(ガル・ガドット)が何者かに殺害される。容疑者は、彼女とサイモン(アーミー・ハマー)の結婚を祝いに駆け付けた乗客全員だった。リネットに招かれていた私立探偵ポアロケネス・ブラナー)が捜査を進めていくうちに、それぞれの思惑や愛憎が絡み合う複雑な人間関係が浮き彫りになっていく。

シネマトゥデイより)

 

アガサ・クリスティ推理小説「ナイルに死す」の再映画化作品です。

製作にリドリー・スコット

監督&主演にケネス・ブラナー

共演に『ワンダーウーマン』シリーズなどのガル・ガドット、『君の名前で僕を呼んで』などのアーミー・ハマーなど。

 

Disney+にて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

本年2月公開の作品が早くも配信。

当然追加料金かと思ったら、それも無し・・・とのことで、本作を選びました。

 

1978年のオリジナル版はテレビ放映で。

本作の前作にあたる『オリエント急行殺人事件』は衛星放送で鑑賞しております。

 

エジプトのナイル川をめぐる豪華客船の中で、美しき大富豪の娘リネットが何者かに殺害される事件が発生。容疑者は彼女の結婚を祝うために集まった乗客全員だった。

名探偵エルキュール・ポアロは“灰色の脳細胞”を働かせて事件の真相に迫っていくが、この事件がこれまで数々の難事件を解決してきたポアロの人生をも大きく変えることになる・・・。

 

1937年に発表された、アガサ・クリスティ推理小説「ナイルに死す』の再映画化作品です。

前作では描かれなかった名探偵、エルキュール・ポワロの若かりし日の恋や、口ひげの秘密と言った本筋とはあまり関係無いことが描かれております。

 

ケネス・ブラナー監督の映画はほとんどが原作ものなのですが、いい材料を上手く調理できていない感が強いんですよね。

『エージェント・ライアン』や前作などなど。

 

シネマトゥデイの短評を書かれた5名の評論家の方々が口を揃えて書かれている「愛」の映画。

様々な愛憎渦巻く豪華客船での物語で、たしかに愛が中心に描かれてもおかしくは無いのですが、そちらがメインになってしまい、本来のミステリーの要素が薄口になってしまったのが残念に思いました。

 

豪華客船に乗り込んだ乗客。

それぞれの個性があまり上手に描かれておりません。

また、現代風にアレンジされ、多様な人種の人が登場いたしますが、物語の舞台が1930年代と考えると違和感があります。

・・・と言っても、現代に置き換えるワケには行きませんし。

 

オールスター度も前作に比べ弱いです。

それと前作はケネス・ブラナーの力量不足をミシェル・ファイファーの熱演がカバーしておりましたが、本作はそこまですばらしい演技を披露した俳優がいなかった。

 

またオリジナル版に比べても小粒な俳優陣に感じてしまいました。

オリジナル版はミア・ファローオリビア・ハッセーマギー・スミス、そしてベティ・デイヴィス・・・と凄い豪華でしたね。

 

ただ、恋人を寝取られるジャクリーンを演じたエマ・マッキーという女優さんがとても印象に残る演技を披露しておりました。

フランス・ルマン生まれで、劇場用映画は本作は初出演。

ケネス・ブラナーはエマという名前の女性と相性いいのでは・・・(それ以上書いてはいけない。愛の映画に水を差す)。

 

オリジナル版は実際エジプトでロケされておりましたが、本作はセットとCG。
それが、モロ分かってしまう安っぽい感じが出てしまっており、いっそ物語の舞台、ナイルじゃないくても良かったんじゃないの?と思ってしまいました。

 

お話しはアガサ・クリスティ原作なので面白さは保証されておりますが、それをぶち壊しかねないケネス・ブラナーの暴走に唖然。

 

犯人を追いかけ、猛スピードで階段を登り、駆け下り、そして拳銃を人に向ける。

ポワロとジェームズ・ボンド、ごっちゃになっていませんか?

 

「愛」を語る映画なら、まず原作への愛を持って作品作りをしてもらいたかったと思いました。

もし、それができないのであれば、3作目は作らない方がいいと思います。

 

 

『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー

原題:Rebel in the Rye

 

2017年製作/アメリカ映画/上映時間:109分/G/2019年1月19日日本公開

 

監督:ダニー・ストロング

出演:ニコラス・ホルト

   ケヴィン・スペイシー

   ゾーイ・ドゥイッチ ほか

 

ライ麦畑でつかまえて」の著者J・D・サリンジャーの知られざる半生を描いた伝記ドラマです。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などのニコラス・ホルトが演じております。

監督は『大統領の執事の涙』などの脚本を手がけ、本作が長編監督デビュー作となったダニー・ストロング。

 

あらすじ

 

1939年、コロンビア大学編入した作家志望のサリンジャーニコラス・ホルト)は、自分の作風を確立するために試行錯誤していた。恩師の指導の下で執筆した短編を出版社に売り込むがことごとく断られ、ようやくニューヨーカー誌に掲載が決まった矢先、太平洋戦争開戦により掲載は見送られてしまう。そして招集され戦地へ赴いた彼は、交際中の恋人が結婚することを知る。

シネマトゥデイより)

 

20世紀のアメリカ文学に残る傑作と言われる「ライ麦畑でつかまえて」の著者J・D・サリンジャーの半生を描いたドラマです。

名声を手にしながら表舞台から姿を消した謎がひもとかれます。

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

間もなく見放題終了とのことで、本作を選びました。

サリンジャー、「ライ麦畑でつかまえて」は聞いたことがありますが、読んだことはありません。

 

ケヴィン・スペイシーの例の一件に関しては、触れずにレビューしたいと思っております

 

1939年、作家を志しコロンビア大学の創作学科に編入した20歳のサリンジャーは、大学教授ウィット・バーネットのアドバイスで短編小説を書き始める。出版社への売り込みを断られ続ける中、ようやく掲載が決定するが、太平洋戦争のぼっ発によって、その掲載は見送られてしまう。

 

召集により戦地に赴いたサリンジャーは戦争の最前線で地獄を経験し、終戦後もそのトラウマに悩まされながら、初長編「ライ麦畑でつかまえて」を完成させる。この作品の成功により、突如として名声を手に入れたサリンジャーだったが・・・。

 

日本でも出版されている「ライ麦畑でつかまえて」の著者であるJ・D・サリンジャーの半生を描いております。

映画の中で”事実に基づく”などの表記が無かったので、どこまでが事実なのか分かりませんが、文学を愛する青年が己を曲げない姿が映し出された映画だと思いました。

 

少し残念に思ったところは、本作も『ポップスター』同様、低予算の映画で、サリンジャーが「ライ麦畑でつかまえて」を執筆するきっかけになった戦場での体験、ノルマンディー上陸作戦や戦場での仲間たちの死というものがフラッシュバックくらいにしか描けていなかったことです。
プライベート・ライアン』ほど忠実に・・・とは言いませんが、この部分の描写の弱さは物足りなさを感じてしまいました。

 

ビックリしたのが、自分が付き合っているカノジョが戦地へ赴いている間に、映画スターのチャップリンと結婚しちゃったというエピソード。

チャップリンは50歳くらいで、カノジョは18歳。

これっ、事実ならチャップリン凄いな~などと思ってしまいますが、カレシのいる女性シンガーに手を出してはいけません。

・・・と言いたいところですが、映画スターと売れない小説家では勝ち目無いですからね。

サリンジャーが気の毒でした。

 

出版社の気に入るようなものを書くよう命じられ、仕方なく従うサリンジャー

しかし、自分にウソをつくのは耐えられない。

やがて彼は出版社に反抗するようなテーマのストーリーを書き始める・・・。

 

このエピソードが”反逆児”とタイトルについている所以かと思いますが、自分は活字に弱いので、彼の姿がいろいろな映画監督とダブって見えました。

 

ジョージ・ルーカス出世作、『アメリカン・グラフィティ』はどこの映画会社も相手にせず、ユニバーサル映画が『ゴッドファーザー』で大ヒットを飛ばしたコッポラを製作者にするという条件でGOサインを出しました。

映画は大ヒット。

アカデミー賞作品賞にノミネートされました。

同じく『スター・ウォーズ』もたらい回し。

 

また、完成した「ライ麦畑でつかまえて」を分かりやすくしろと命じられるシーンはリドリー・スコット監督の『ブレードランナー』を連想してしまいました。

 

ボヘミアン・ラプソディ』でも「クイーンなど売れるか」と言うプロデューサーの姿がありましたが、本当にいいものは、紆余曲折を得て生まれるものだと痛感いたしました。

 

自分の信念を曲げず、書きたいものを書き、出版はしない。

たった1冊の、自分の偽らざる気持ちを綴った小説だけで終わった作家だったからこそ、彼は伝説的な存在になったのだと思いました。

もし出版社の言いなりのものを書き続けていたら、彼の名声に傷がついていたかもしれません。

 

監督がデビュー作なので、力量が足りない分、セリフと俳優の演技が補っていた映画だと思いました。

ケヴィン・スペイシーは本当に上手いです。

それだけにとても残念ですね。(これ以上は書きませんが)

 

名作『フィールド・オブ・ドリームス』でジェームズ・アール・ジョーンズ演じる作家テレンス・マンはサリンジャーがモデルで、原作ではサリンジャーの名前が使われているそうです。(Wikipediaより)

 

 

『望み』

『望み』

 

2020年製作/日本映画/上映時間:108分/G/2020年10月9日日本公開

 

監督:堤幸彦

出演:堤真一

   石田ゆり子

   岡田健史 ほか

 

クローズド・ノート」、「検察側の罪人」などで知られる雫井脩介の小説を原作にしたサスペンスです。

幸せな生活を送っていたはずの夫婦が、息子が同級生の殺人事件への関与が疑われたことによって狂いが生じてしまう姿が描かれます。

監督は『十二人の死にたい子どもたち』などの堤幸彦

 

あらすじ

 

一級建築士として活躍する石川一登(堤真一)は、誰もがうらやむような裕福な生活を送っていたが、高校生の息子が無断外泊したまま帰ってこなくなってしまう。その行方を捜すうちに、彼が同級生の殺人事件に関わっていたのではないかという疑いが浮上してくる。たとえ被害者であろうとも息子の無実を信じたい一登、犯人であっても生きていてほしいと願う妻の貴代美(石田ゆり子)。二人の思いが交錯する中、事態は思わぬ方向へと突き進んでいく。

シネマトゥデイより)

 

雫井脩介の同名ベストセラー小説を映画化したサスペンスドラマです。

『八日目の蝉』の奥寺佐渡子が脚本を手がけております。

堤真一石田ゆり子が夫婦を演じ、その子どもを岡田健史と清原果那ちゃんが演じております。

 

dTVにて鑑賞。

映画館に次いで2度目の鑑賞になります。

 

仕事の作業の片手間の鑑賞になってしまうことから、過去に観ている作品から選ぶことにし、この作品を選びました。

しかし、やはり見入ってしまい、作業は進みませんでした。

 

一級建築士の石川一登と校正者の妻・貴代美は、高校生の息子・規士や中学生の娘・雅とともに、スタイリッシュな高級邸宅で平和に暮らしていた。規士は怪我でサッカー部を辞めて以来、遊び仲間が増え無断外泊することが多くなっていた。

 

ある日、規士が家を出たきり帰ってこなくなり、連絡すら途絶えてしまう。やがて、規士の同級生が殺害されたニュースが流れる。警察によると、規士が事件に関与している可能性が高いという。行方不明となっているのは3人で、そのうち犯人と見られる逃走中の少年は2人。規士が犯人なのか被害者なのかわからない中、犯人であっても息子に生きていてほしい貴代美と、被害者であっても彼の無実を信じたい一登だったが・・・。

 

子どものいない自分にも親の気持ちがとても分かる、少年犯罪に巻き込まれてしまい行方不明になった息子を持つ夫婦の心理を描いたサスペンスドラマです。

 

彼が加害者なら生きている。

逆に被害者なら死んでしまっている。

どちらにせよ残酷な運命を背負ってしまった夫婦を堤真一さんと石田ゆり子さんがすばらしい演技で演じております。

 

ぼくは明日、昨日のきみとデートする』、『3月のライオン 前・後編』、『ちはやふる 結び』と、本作より前の作品を鑑賞しているのですが、本格的に清原果耶ちゃんが気になったのがこの映画からでした。

「妹さんを演じた娘、上手いな」と思ったのがきっかけで、それ以来、果耶ちゃんの出演作品を選ぶようになりました。

このブログでも数本レビューを書かせていただいておりますが、本当にどの作品、どんな役柄も見事こなせる凄い逸材だと思います。

 

あまり当たりの無い堤幸彦監督の作品ですが、これはいい方だと思います。

まあ、監督の手腕と言うより、物語と俳優陣の演技のおかげなのですが・・・。

それだけでもかなり「貴重な」映画と言えるかもしれません。

 

どう考えてもHappyな結末は待っていない作品なので、観客もある程度の覚悟を持って観る必要があります。

自分が親御さんなら、どちらを望むだろう?と自問自答しながらの鑑賞でした。

 

また、このような美味しいネタに食いついてくるハイエナのような自称ジャーナリストの登場は、ある意味日本映画的だと思いました。

松田翔太さんが演じておりますが、もう少しイヤラシさのようなものを出してくれれば良かったかな~と思いました。

 

マスコミをここまで悪く描けるのも、テレビ局が携わっていない映画ならでは。

久しぶりにテレビ局無関係の日本映画を観た気がいたしました。

 

ただ、あまりにステレオタイプのこの描写は「少しやり過ぎ」と思ってしまいました。

 

また、石田ゆり子さん演じる母親の「殺人犯でもいいから生きていてほしい」と願う気持ちも共感しがたいものがありました。

 

もちろん子どもの死を望む親は少ないと思いますが、もし殺人犯だったら、娘さんは受験できなくなりますし、当然ご主人も仕事を失い、家族は路頭を彷徨うことになる可能性が高いです。

 

二つのどちらか・・・という結末が待つ映画なので、意外性はありません。

そこがサスペンスとしては弱いかもしれませんが、家族をテーマとした映画として観ると、とても重みのある作品だったように思いました。

 

果耶ちゃんの演技を観るだけでも価値のある映画だと言えます。

 

ラストのリハビリのシーンはいらなかったかな?

監督の”泣かせよう”という意図が見え見えであざとかった。

 

 

『ポップスター』

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『ポップスター』

原題:Vox Lux

 

2018年製作/アメリカ映画/上映時間:110分/G/2020年6月5日日本公開

 

監督:ブラディ・コーベット

出演:ナタリー・ポートマン

   ジュード・ロウ

   ラフィー・キャシディ ほか

 

壮絶なトラウマを抱えるカリスマ女性シンガーの光と闇を描いた作品です。

ブラック・スワン』などのナタリー・ポートマンが主人公を演じ、ジュード・ロウが共演。

二人は製作総指揮も務めております。

世界的トップ歌手のシーアが主題歌・劇中歌を担当しております。

 

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あらすじ

 

クラスメートが起こした銃乱射事件から生き延びたセレステナタリー・ポートマン)が姉のエレノア(ステイシー・マーティン)と作った追悼曲が大ヒットし、セレステは敏腕プロデューサー(ジュード・ロウ)に認められ新進スターへと上り詰める。18年後、スキャンダルで活動を休止していたセレステは、再起をかけてツアーに臨む。

シネマトゥデイより)

 

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オスカー女優、ナタリー・ポートマンが主演と製作総指揮を務め、カリスマポップスターの壮絶な生きざまを描いたドラマです。

監督は『シークレット・オブ・モンスター』などのブラディ・コーベット。

シンガー・ソングライターのシーアが主題歌・劇中歌などを担当し、ナタリーの夫バンジャマン・ミルピエが振り付けを手掛けております。

 

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dTVにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

dTVで今月中に4本鑑賞すると、レンタル料金10%OFFになるとのことで、頑張って観ようと思いました。(いよいよ明日から『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の配信が始まりますので、できるだけお安いお値段で観たい!)

Amazonプライムビデオと被っている作品が多いのですが、本作はAmazonプライムビデオでは無かったので、まず本作を選びました。

 

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クラスメイトによる銃乱射事件に巻き込まれ、生死の境をさまよいながらも一命を取り留めた14歳の少女セレステ。皮肉にも姉エレノアと作った追悼曲が大ヒットし、敏腕マネージャーに見初められてスターダムへと駆け上がる。

 

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18年後、度重なるスキャンダルでトップスターの座から転落した彼女のカムバックツアー初日を前に、ある事件が起こる。それは、かつて彼女が被害に遭った事件を模倣するものだった。トラウマがよみがえる中、再起をかけてステージへと向かうセレステだったが・・・。

 

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ナタリー・ポートマン、主演&製作総指揮のポップスターの栄光と挫折を描いた作品です。

 

2018年製作で日本公開がコロナ禍の2020年。

公開作品激減の中、「ナタリー主演なら観たいな~」と思っていたのですが、評価が芳しくない。

ためらっていたら、神戸の映画館では2週間で上映終了してしまいました。

 

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低評価の理由がよく分かりました。

 

すべてが安っぽい。

アメリカ映画としては、かなりの低予算の映画だと言えます。

ここまで来るとキャストのギャラを除けば学生の自主製作映画レベル。

コロナ禍でなければ公開も危ぶまれた映画かもしれません。

 

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本作は橋田ドラマ顔負けのナレーションの多さ。

そのナレーションをウィレム・デフォーが担当しているのですが、「意味あるの?」と思ってしまいました。

 

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そのナレーションの中にはヒロインが転落していく過程など、映像で描かなければ観客に伝わらないものが多数あったのですが、それができなかったのは予算が無かったからでしょうね。

ナタリー&ジュード・ロウが製作総指揮を担当しても、スポンサーつかなかったみたいです。(・・・このシナリオでは仕方ない)

 

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お話しが少し盛り上がってきたところで、話しの腰を折られるナレーションは本当にイライラの連続でした。

 

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若き日のヒロイン&ナタリーの娘を演じたラフィー・キャシディが魅力的だったのが救いですね。

出演作は本作を含め3本だけですが、デビュー作の『トゥモローランド』はDisney+で。『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』はAmazonプライムビデオで観られるので、機会があれば。

 

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不謹慎な言い方になってしまいますが、スターの転落を描いた映画は面白いです。

古くは、わたくしの人生ベスト10に入る名作、ビリー・ワイルダー監督の『サンセット大通り』などなど。

また、転落から再起を図るドラマですと、”再生の物語”としての魅力があります。

本作はそういったものをナレーションでごまかし、ただただナタリーのマスコミへの愚痴(ナタリーのホンネ?)をお下品な言葉で繰り返すだけの映画になってしまっておりました。

 

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ヘンテコピチピチ衣装で歌うクライマックスシーン。

歌は吹き替えなので問題ないのですが、ナタリーのパフォーマンスがとてもカリスマポップスターに観えず、苦笑してしまうレベル。

「ナタリーは歌手で無いので仕方ない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ウィレム・デフォー&女性シンガーと聞くと、すぐに思い出される、あの”ロックンロールの寓話”『ストリート・オブ・ファイヤー』。

この作品でシンガーを演じたダイアン・レインも歌は吹き替えですが、スターミュージシャンのオーラが漂っておりました。

こ、この違いは・・・。

 

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コロンバイン高校銃乱射事件をモデルにした冒頭のシーン。

そうした銃社会における暴力への反対メッセージが込められているかと言ったら、そうでも無く、セレブ、スターであることの辛さを描いた映画でも無い。

ナタリーのくねくねダンスを楽しむ映画・・・と観ればいいのかもしれませんが、それはあまりにきつい。

 

ジュード・ロウなど出演していたころすら忘れる印象の無さ。

ダンブルドア先生なら、このような黒歴史、簡単に消し去ることができると思います。

出来たら私の脳裏からも消去してもらえると嬉しい・・・。

 

 

2022 明治安田生命J1リーグ 第8節 ヴィッセル神戸VS.C大阪

4月10日(日)、2022 明治安田生命J1リーグ 第8節 ヴィッセル神戸VS.セレッソ大阪ノエビアスタジアム神戸)を観戦してきました。

 

2月26日以来のヴィッセル神戸の試合観戦です。

ヴィッセル神戸は今シーズン、ここまで9試合を戦い、4分け5敗と未だ勝利無し。

4月を待たず、三浦淳寛監督が契約解除。

4月8日、セレッソ大阪清水エスパルスで監督経験のあるスペインのロティーナ氏の監督就任が決まりました。

そのロティーナ監督の初陣になります。

 

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14:03キックオフ。

少し早めの12:35にスタジアム入り。

 

しばらくすると、マスコットのモーヴィと一緒にお姉さんたちが場内を一周。

このお姉さんたちヴィッセル神戸 2022シーズン ガールズ応援ユニット『ヴィッセルセレイア』”と言うそうです。

 

「セレイア(Sereia)」は、ポルトガル語で「人魚」を意味し、港町である神戸市をホームタウンとするヴィッセル神戸の「勝利の女神」になって欲しいという思いが込められています。
ヴィッセルセレイア」には、試合前やハーフタイムに行われるピッチでの演出やスタジアム外のファンサービス、兵庫県内でのイベント参加をはじめ、ステージMCや応援番組等の各種媒体への出演など幅広く活躍されているそうです。(ヴィッセル神戸 ホームページより)

 

お名前ですが、マスクをされているのでハッキリ分かりませんが、こちらの方は”MISAKIさん”とおっしゃられるそうです。

神戸らしいお名前ですね。

カメラ目線、ありがとうございます。

 

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モーヴィもカメラに向かってポーズを決めてくれました。

この時間、周りには自分しかいなかったので、皆さんサービス良かったです。

 

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C大阪のサポーター席。

ピンク一色で満席でした。

ノエビアスタジアム神戸のある御崎公園も、長居公園C大阪の本拠地)かと間違えるほど、ピンクのユニフォーム姿の方、多かったです。

 

そのC大阪の小菊昭雄監督はロティーナ監督時代のコーチ。

師弟対決となります。

 

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試合前の円陣を組むヴィッセルイレブン。

今日こそ、今日こそ勝利を・・・。

 

試合開始。

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両チームのスターティングラインナップ。

相手チームの心配をしている余裕はありませんが、C大阪、乾がベンチにも入っておりません。

前節の試合で途中交代を命じられ、不満をあらわにした態度を取り謹慎処分になったそうです。

その試合、たまたま観ていたのですが、たしかに感じの悪い態度でした。

 

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ティーナ監督は守備を重視したサッカーをすると思われます。

就任3日ですぐに結果が出すのは難しいと思いますが、リーグ最多の失点を少しでも減らしてもらえればと願っております。

 

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イニエスタ、頑張って!

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背番号33番・MF・扇原貴宏

2011年にC大阪でデビューしているので、古巣対決になります。

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27分、C大阪、加藤のゴールが決まり、先制を許してしまいます。

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ティーナ監督も立ち上がって戦況を見つめております。

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ペナルティエリア近くでのFKのチャンス。

しかし、得点には至らず。

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0-1で前半を終えます。

今のヴィッセル、前作に失点は正直厳しい。

 

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ハーフタイム。

また、ヴィッセルセレイアの皆さんとモーヴィが場内を一周。

MISAKIさん、またまたカメラ目線ありがとうございます。

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モーヴィ、残念ながら今回はポーズ無し。

この時間は当然、周りの席満席なので、お子さん優先です。

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こちらの方は”AYUさん”(だと思います)

カメラ目線ありがとうございます。

 

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後半開始前の円陣を組むヴィッセルイレブン。

 

後半開始。

ヴィッセル神戸、選手交代。

イニエスタに代り、背番号31番・MF・中坂勇哉。

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ティーナ監督が自信を持って送り出したのだと思います。

頑張ってもらいたいです。

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ヴィッセル、CKのチャンス。

キッカーは背番号19番・DF・初瀬亮。

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この後もFKがあり、チャンスは作っているのですが、シュートまで行けない・・・。

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選手交代。

初瀬に代り、背番号9番・FW・ボージャン・クルキッチ

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そのボージャンペナルティエリア近くまで攻め込むのですが、ここから突破ができない。

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後半はヴィッセルの時間が多く、攻めていたのですが、C大阪の守護神・キム・ジンヒョン、上手いですね。

アディショナルタイムに「決まった」と思ったシーンがありましたが、惜しくもポスト直撃。

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無情のホイッスル。

試合終了。

ヴィッセル神戸、また負けてしまいました。(涙)

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開幕10試合勝利無しのチームワーストを更新。

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ティーナ監督の初陣は飾れませんでした。

 

このあと、ヴィッセル神戸は5月上旬までACL出場のため、タイへ出発いたします。

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その壮行会が行われました。

キャプテンのイニエスタがスピーチ。

「このような状況になってしまい、皆さんに申し訳なく思っている」と陳謝。

「ただサッカーにおいても人生においても、チャンスはある。2年前も良くない中でACLに行って状況を打破したのは、皆さんも覚えているでしょう。きょうから頭を切り替え、ACLを活用して流れを変えるようにしていかないといけない。それができる選手が揃っているし、全員で努力していく」とコメント。

 

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その後、場内を一周。

近くにボージャンイニエスタが来た・・・

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と、思ったら目の前に槙野が。

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背番号10番・FW・大迫勇也

た、頼む、大迫。

髪の毛を染めている時間があるのなら、シュートの精度を磨く練習をしてくれ。

 

ティーナ監督の初陣はほろ苦いものになってしまいました。

しかし、就任3日です。

そんな短期間ですべて修正できれば、苦労はしません。

 

しかし、ここ2試合、3失点の試合が続いたので、1失点で収まったのは少し改善されたと言っていいかもしれません。

問題は攻撃面。

後半はペナルティエリア近くまでボールを運ぶ機会が多かったのですが、そこからの策がなさ過ぎ。

C大阪も「今のヴィッセル相手なら1点で十分」とムリに攻撃に出ず、守備に徹しておりました。

こじ開けられないなら、無鉄砲かもしれませんが、いっそミドルシュートでも狙った方が良かったです。

 

ACLはもう「気分転換」だと思って、5月に再開するリーグ戦のミニキャンプくらいな感じで臨んできてもらいたいです。

それにしてもイニエスタに謝罪させるとは・・・。

謝るのは点を取れないFWと点を取られ過ぎるDFじゃないの?

 

『ウォール・ストリート』

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ウォール・ストリート

原題:Wall Street: Money Never Sleeps

 

2010年製作/アメリカ映画/上映時間:133分/G/2011年2月4日日本公開

 

監督:オリヴァー・ストーン

出演:マイケル・ダグラス

   シャイア・ラブーフ

   ジョシュ・ブローリン ほか

 

オリヴァー・ストーン監督&マイケル・ダグラス主演による『ウォール街』の23年ぶりの続編です。

21世紀のマネー・ゲームが描かれております。

共演にシャイア・ラブーフキャリー・マリガンなど。

 

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あらすじ

 

2001年、8年の服役を終えたゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)。カリスマ投資家の面影は消え、すっかり過去の人と成り果てていた。2008年、勤め先が経営破たんに追い込まれた電子取引トレーダー、ジェイコブ・ムーア(シャイア・ラブーフ)は恋人ウィニーキャリー・マリガン)の父親であるゲッコーに近づき、ある提案を持ちかける。

シネマトゥデイより)

 

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マイケル・ダグラスアカデミー賞最優秀主演男優賞受賞した『ウォール街』の約23年ぶりの続編です。

元カリスマ投資家ゴードン・ゲッコーと若く有能な電子取引トレーダーが繰り広げる駆け引きがスリリングに描かれます。

 

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※お詫び※

前回の『マザーレス・ブルックリン』の記事において、ブルース・ウィリス氏をウイルス氏と誤って打ってしまいました。

現在は打ち直しております。

氏にはたいへん失礼なことをしたと反省しております。

 

Disney+にて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

キャリー・マリガンが観たいと思っておりましたが、記事にするにはあまりに古い映画なので迷っておりましたが、結局観てしまいました。

前作は学生時代に映画館で鑑賞しております。

 

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ウォール街のカリスマ投資家ゴードン・ゲッコーが長い刑期を終えてニューヨークに帰ってきた。疎遠になっていた娘ウィニーとの関係修復にとりかかるゲッコーだったが、ウィニーは強欲な犯罪者の父親を毛嫌いしていた。そんな中、ゲッコーはウィニーの婚約者でウォール街で一旗揚げようとしている野心家の青年ジェイコブと出会う・・・。

 

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インサイダー取引を描いた映画『ウォール街』の役23年ぶりの続編です。

・・・『ウォール街』の続編のタイトルが『ウォール・ストリート』って、あまりにセンスが無いな~と思ってしまいました。

まあ、マーキュリー計画を描いた映画に『アポロ計画』とつけてしまう配給会社(当時)なので、そのようなことを言うのは野暮ですが・・・。

 

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マイケル・ダグラス

1944年9月25日生まれ。(私と誕生日、1日違い。生まれた年は違います)

お父さんは今の若い映画ファンの方はご存じ無いかもしれませんが、『スパルタカス』などに主演したカーク・ダグラス

 

1966年にクレジット無しの映画に出演がデビュー作。

俳優としてはと、鳴かず飛ばずでしたが、お父さんが権利を持っていた『カッコーの巣の上で』の映画化でプロデュースを務め、作品がアカデミー賞最優秀作品賞を受賞し、初めてのプロデュースでオスカーを受賞。

(写真は映画のワンシーンだと思っていたのですが、違いました。マイケルと話しをしている世界的に有名な方は映画には登場いたしません)

 

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以降、俳優&プロデューサーとして、多くの映画に携わります。

プロデューサーとしては、1984年に『遊星からの物体X』を作ったジョン・カーペンターに宇宙人と地球人のハートフルなラブロマンスを描いた(『E.T.』大ヒット後)『スターマン/愛・宇宙はるかに』を撮らせる快挙(暴挙?)。

また先見の目があり、若手監督だったロバート・ゼメキスに目をつけ、『インディ・ジョーンズ』に対抗するかのような冒険アドベンチャースピルバーグに対抗心持っていたのかな?)『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』(主演兼任)を製作いたしました。

 

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1987年に本作の前作になる『ウォール街』に主演し、ゴールデングローブ賞アカデミー賞で最優秀主演男優賞を受賞。

この年は絶好調で、世界中で大ヒットを記録したスリラー映画『危険な情事』にも主演。

1989年にはリドリー・スコット監督作品『ブラック・レイン』に主演。

日本の俳優、高倉健さん、松田優作さんと共演しております。

同年に『ローズ家の戦争』に主演。

こちらも大ヒット。

 

1990年代に入っても勢いは止まらず、セクシースリラー映画『氷の微笑』、逆セクハラを描いた(またか!で申し訳ありませんが)デミ・ムーア共演の『ディスクロージャー』などヒット作に主演。

 

デビューのきっかけは親の七光りかもしれませんが、お父さんを越えるすばらしい映画人だと思います。

個人的にお気に入りは、製作&出演した、反原発を描いた『チャイナ・シンドローム』です。(わたくしのID、”somewhere in between”はこの作品の主題歌のタイトルです)

 

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生き馬の目を抜くのウォール・ストリートで、前作のマイケル・ダグラス演じるゲッコーのような貪欲な男を演じたジョシュ・ブローリン

彼も二世俳優です。(ですが、お父さんがそれほど有名で無いのでマイケル・ダグラスとはまったく違うと思います)

 

その師範的存在で『荒野の七人』、『ゴッドファーザーPARTⅢ』のイーライ・ウォラック(写真右)がすばらしい演技を披露しておりました。

 

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前作でゲッコーを慕う若き野心家を演じたチャーリー・シーンもワンシーンに出演。

彼も二世俳優です。

お父さんは『地獄の黙示録』、『ディパーテッド』、『アメイジングスパイダーマン』などマーティン・シーン

彼はお父さんを越えられた・・・かと言うのはちょっと厳しいですね。

ですが、『プラトーン』の名演は心に残っております。

本作の出演は予想外で(理由を書くと前作のネタバレになってしまいます)、驚きと嬉しさがありました。

 

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映画は前作同様、社会派ドラマと言っていい内容なのですが、前作ほど重みが無い分、逆に観やすい感じがいたしました。

シャイア・ラブーフキャリー・マリガンの若きカップルのロマンスなども描かれ、株や投資に疎い自分でも溶け込みやすい映画に仕上がっていたと思いました。

冒頭の出所のシーンは『ブルース・ブラザース』を思い出してしまいました。

 

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本作ではリーマンショックも描かれております。

そのことに対し、深く言及していないところは賛否分かれるかもしれません。

 

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日本人は「汗水垂らして働くことこそ意味がある」的な考えを持った人が多く、このような投資で得たお金を”あぶく銭”などと言って忌み嫌うような傾向があります。

 

本作でも不正で得た利益などが描かれますが、こうした投資で得る巨万の富は並大抵のことでは不可能ということも映し出していたと思います。

 

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悪のカリスマ=ゲッコーの意外な一面を見せる結末。

ギリギリ、ネタバレ無しで書くとすると、『スター・ウォーズジェダイの帰還』の、

マイケル・ダグラス(父)=ダース・ベイダー

キャリー・マリガン(子)=ルーク・スカイウォーカー

シャイア・ラブーフ・・・イウォーク?

みたいな感じでした。

 

オリヴァー・ストーンお得意の押しつけがましい自己の理論のようなものも控えめで、本当に観やすい映画で面白かったです。

テンポも良かったです。

 

キャリー・マリガンは本当にステキな女優さんですね。

これからの活躍、楽しみです。