『ワン チャンス』
原題:One Chance
2013年製作/イギリス映画/上映時間:103分/G/2014年3月21日日本公開
監督:デヴィッド・フランケル
出演:ジェームズ・コーデン
アレクサンドラ・ローチ
ジュリー・ウォルターズ ほか
2007年、イギリスの人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で「誰も寝てはならぬ」を歌いあげて優勝し、一躍世界的歌手になったポール・ポッツの実話を映画化。
あらすじ
子どもの頃から典型的ないじめられっ子のポール・ポッツ(ジェームズ・コーデン)は、引っ込み思案で今ひとつな容姿のケータイ販売員。何をやってもうまくいかない彼の誰にも言えない夢は、オペラ歌手になることだった。挫折の繰り返しに自信をなくしつつも周囲の励ましに支えられながら、最後の挑戦としてオーディション番組に挑む。
(シネマトゥデイより)
イギリスの人気オーディション番組での優勝をきっかけに、一夜にして携帯電話の販売員から世界的オペラ歌手となったポール・ポッツの半生を映画化した作品です。
歌唱シーンの吹き替えはポール・ポッツ本人が担当しております。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
間もなく見放題終了とのことで、本作を選びました。
片田舎の恵まれない家庭に生まれ育ち、容姿も冴えず、内気な性格でいじめらればかりだったポール・ポッツ。携帯電話ショップで働く彼には、オペラ歌手になるという密かな夢があった。
挫折を繰り返しながらも夢をあきらめないポールは、勇気を振り絞り、最後の望みをかけて人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出場する。地味な身なりで容姿もパッとしないポールに、会場の観客や審査員からも失笑がもれるが……。
オペラに関しては、まったくの素人で、ポール・ポッツという人物すら知らずに鑑賞いたしましたが、アメリカ映画のサクセスストーリーとはひと味違うテイストで描かれたイギリスの田舎町・ウェールズを舞台にした作品でした。
「努力は実る」、「夢は叶う」という感動テイストはあるものの、お涙頂戴的な作りにしていないところが好感が持てます。
ポッツの家族、恋人、そして周囲の人物がみんな彼に優しく、背中を押してくれるところは心温まります。(イジメっ子は除く)
夢を持ち続けることのすばらしさ。
諦めないことの大切さ。
それがイヤミ無しに描かれております。
ベニスのオペラ学校に留学し、憧れのパヴァロッティの前で緊張し、上手く唱えなかったポッツ。
「君はオペラ歌手にはなれない」とダメ出しされてしまいます。
それでも夢を諦めないポッツの姿は感動的でした。
国籍・ジャンル問わず、誰の口にも合う実話を基にした感動ドラマですが、映画の作りとして残念なところも。
映画のクライマックスのポッツのオーディションシーン。
審査員は当時の実際の映像を使っているので、そこだけ映像が悪く、違和感がありまくり。
有名な番組みたいですが、映画用に撮り直すなどして欲しかったです。
これだけオペラの名曲のあとに、エンドクレジットに使われているのは現代ポップス。
なぜ、ポッツのオペラ曲を使用しなかったのかが謎です。
オペラを知らない人間(自分もですが)にも感動できる作りになっていたと思います。
すべてを美談にせず、ポッツのダメな一面もしっかり描いているところもポイント高いです。
人は支え合いながら生きるものなんだな~と思わせてくれる作品でした。
ベニスの美しさも心に残りました。