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『モンタナの目撃者』

『モンタナの目撃者』

原題:Those Who Wish Me Dead

 

2021年製作/アメリカ映画/上映時間:100分/G/2021年9月3日日本公開

 

監督:テイラー・シェルダン

出演:アンジェリーナ・ジョリー

   フィン・リトル

   ニコラス・ホルト ほか

 

アンジェリーナ・ジョリーが主演を務め、大自然の脅威と暗殺者から少年を守るべく戦う森林消防隊員を描いたサバイバルサスペンスです。

監督・脚本は『ウインド・リバー』などのテイラー・シェリダン

 

あらすじ

 

過去の体験からトラウマを抱える森林消防隊員ハンナ(アンジェリーナ・ジョリー)は、ある日異様な様子の少年コナー(フィン・リトル)と出会う。彼は父親が殺害される現場に遭遇したため暗殺者たちから追われており、父が命懸けで守り抜いた秘密を知る唯一の生存者だった。ハンナは彼を守ることを決意するも、コナーの命を狙う暗殺者たちの追跡に加えて、大規模な山火事が発生し二人は逃げ場を失う。

シネマトゥデイより)

 

アンジェリーナ・ジョリーが主演を務めたサバイバルスリラーです。

殺人現場を目撃し命を狙われる少年を保護した森林消防隊員が、少年を守るため奮闘する姿が描かれます。

共演には『トールキン 旅のはじまり』のニコラス・ホルト

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

期間限定¥100レンタルだったので、アンジー主演ということもあり選んでみました。

 

過去に悲惨な事件を目撃したことで心に大きなトラウマを抱える森林消防隊員ハンナは、ある日の勤務中、目の前で父親を暗殺者に殺された少年コナーと出会う。

 

コナーは父親が命懸けで守り抜いた秘密を握る唯一の生存者であるため、暗殺者に追われる身となっていた。コナーを守り抜くことを決意するハンナだったが、2人の行く手に大規模な山林火災が立ちはだかる・・・。

 

エンドクレジットを観て、原作があると知りました。

原作の舞台がモンタナなので、このタイトルで、映画の舞台設定もモンタナになっておりますが、映画上映後にメイキング映像のオマケがあり、それによると、モンタナではロケ出来ず、ニューメキシコで撮影されたそうです。

スタッフが懸命な努力でニューメキシコをモンタナに見せようとしておりましたが、それほど「モンタナじゃなきゃダメ」というストーリーには思えませんでしたが・・・。

 

原作は面白いかもしれませんが、映画は本当にシナリオと演出が酷く、薄っぺらく、テンポも悪く、盛り上がりに欠け、つまらない映画に仕上がってしまっておりました。

 

映画の説明がヘタなのが原因なのですが、ちょっと分かりづらく、何やらフロリダ州の大物議員が巨大な汚職をして、その証拠をつかんだ検事(判事?)が2人組の殺し屋に殺されます。

同じ証拠を持っていたお父ちゃん(会計士だったっけな?)は息子を連れ、モンタナの山奥へ逃げ込みます。

 

この親子を暗殺しに追ってくる殺し屋2人組。

本当はもっと数が多い方がいいと提言してのですが、議員は「予算が足りない」(←これには爆笑してしまった)のため、この2人だけで始末しろとのこと。

・・・で、この殺し屋2人組が、また笑ってしまうほどおマヌケで、失敗の連続。(どこが暗殺者なんだ?)

ホーム・アローン』の2人組おマヌケ泥棒に匹敵するバカ全開で、笑いを誘ってくれます。(この映画、サスペンスなのですが・・・)

 

森の中に監視塔があり、助かった少年はここへ逃げ込むのですが、この監視塔はCGで描かれております。

これが安っぽい映像。(まったく本物に観えない)

この監視塔にアンジーがいるのですが、歩いて来たみたいで自動車も無い。

しかも避雷針がありながら落雷で無線が使えないくなってしまうお粗末な作り。

 

日本ではあまり起こらない山火事ですが、アメリカでは多く発生しており、映画にも多く登場しております。

森林消防隊は勇敢な仕事と称されております。

そういう消防隊のすばらしさ(『タワーリング・インフェルノ』や『バックドラフト』のような)も映されませんし、アンジーがトラウマになる少年少女が目に前で炎に包まれるというシーンも恐怖感が弱く、インパクトに欠けるものになってしまいました。

 

監視塔にいるアンジーのところへ助けを求めてやって来る少年。

それを追う(一応)暗殺者。

真っ暗な森の中、懐中電灯の灯りを見つけ、双眼鏡で男たちの顔を見るアンジー

「あいつらがお父さんを殺したヤツら?」と少年に双眼鏡を手渡します。

頷く少年。

街灯も無い真っ暗な森の中ですよ。

お二人の視力の高さにビックリ。

 

メイキング映像で監督がインタビューで「典型的な女性がヒーローになる映画にはしたくなかった」などと言っておりましたが、保安官の奥様、6ヶ月の妊婦さんなのですが、超人並みの大活躍でなんと暗殺者の一人を抹殺することに成功。

・・・監督、言っていることと描いていること違い過ぎません?

 

延々と燃えさかる炎の方へ逃げるしか無くなったアンジーたちですが、煙も無く、咳き込むようなことも無し。

トラウマを抱えてしまった女性が少年と出会うことで、また生きる意味を見つける・・・みたいな描写もありません。

父親が死ぬ間際に証拠になるものらしき手紙を書いて「信用できる人間以外に見せるな。テレビ局に渡せ」という言葉を遺します。

その手紙に何が書かれていたかを最後まで観客に見せない不親切さも驚きですが、そんな回りくどいことしなくても、今のご時世、SNSで拡散した方がずっと効率的だと思うのですが・・・。

 

あの大傑作『ボーダーライン』と同じ脚本家と思えないつまらなさ。

少年の「(アンジー)痩せすぎ」というセリフ以外共鳴するものが一切無い映画でした。