『ザ・スイッチ』
原題:Freaky
2020年製作/アメリカ映画/上映時間:102分/R15+/2021年4月9日日本公開
監督:クリストファー・ランドン
出演:ヴィンス・ヴォーン
キャスリン・ニュートン
アラン・ラック ほか
『透明人間』や『ゲット・アウト』などホラー、サスペンスの話題作やヒット作を数多手がけるジェイソン・ブラムが製作した気弱な女子高生とシリアルキラーの体が入れ替わってしまうホラー&コメディ映画です。
『スリー・ビルボード』などのキャスリン・ニュートンと『ドッジボール』などのヴィンス・ヴォーンが一人二役に挑み、『ハッピー・デス・デイ』シリーズのクリストファー・ランドンが監督を務めております。
あらすじ
さえない毎日を送る地味な女子高生ミリー(キャスリン・ニュートン)は、指名手配中の連続殺人鬼ブッチャー(ヴィンス・ヴォーン)に襲われ鋭利な凶器で突き刺されてしまう。やがて彼女が意識を取り戻すと、なんと中年男のブッチャーと体が入れ替わっていた。24時間以内に入れ替わりを解かないと一生元の姿に戻れなくなるミリーは、自分の体を取り戻すため、女子高生姿で大量殺人を企てるブッチャーに立ち向かう。
(シネマトゥデイより)
気の弱い女子高生と連続殺人鬼の身体が入れ替わってしまったことから巻き起こる恐怖を描いた異色ホラーです。
24時間以内に入れ替わりを解かなければ永遠に中年殺人鬼の姿で生きることになる女子高生が、自分の体を取り戻すべく奔走する姿が描かれます。
Netflixにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
深夜2:00を回っていたので(早く寝なさい!)、上映時間がお手ごろで肩の凝らない映画と言うことで今回は本作を選びました。
女子高生のミリーは、今日も憂鬱な一日をやり過ごそうとしていた。家では夫と死別した悲しみを紛らわすかのようにアルコールに溺れる母と、警察官の姉の板挟み。学校では、嫌がらせのターゲットにされ、我慢を強いられる日々。親友のナイラ、ジョシュと過ごす時間が、わずかな慰めだった。
その日の夜、アメフトの応援後に無人のグランドで、母の迎えを待っていたミリーに、邪悪な影が忍び寄る。連続殺人鬼ブッチャーが、鳴り響く雷鳴とともに短剣を突き刺したとき、異変が起こる。ふたりは入れ替わってしまったのだ。
24時間以内に入れ替わりを解除しなければ一生元の身体に戻れない状況の中、殺戮を企てるブッチャーからミリーは身体を取り戻すことはできるのか? 女子高生と連続殺人鬼がぶつかり合う、長い長い夜が幕を開けようとしていた・・・。
不謹慎な言い方ですが、シリアルキラー(連続殺人鬼)を扱ったホラー映画であるのは間違いないのですが、コメディ要素もふんだんに取り込まれ、かなり爆笑してしまいました。
ホラー映画版『君の名は。』的、青春学園ホラー映画と言った感じです。
ただ、R15+指定なので、かなりグロいシーンは多いです。
入れ替わったシリアルキラー=ブッチャーに真っ二つにされてしまう図工の教師(で、いいのかな?)役であらら、懐かしや『フェリスはある朝突然に』のアラン・リックが出演していて、この映画が大好きな自分は嬉しくなってしまいました。
男女外見と中身の入れ替わりというテーマの作品は過去にも多数あり、中は清純な少女がごついオッサンの姿と言うのは近年の『ジュマンジ』シリーズでもあったので、本作が特別目新しいものではありません。
面白いと思ったのが冴えない女子高生のミリーと殺人鬼ブッチャーのセンスの違い。
ブッチャーがセンスあるとは思えないのですが、彼がチョイスしたファッションの方がダサダサだったミリーより校内の男子にウケがいいところは笑ってしまいました。
おとなしい性格で思ったことが言えなかったミリーがいざ、強靱な肉体を手に入れ、たまっていた鬱憤やイライラを爆発させるところも面白かったです。
映画は全体的に’80年代ホラー映画のオマージュが満載です。
製作から40年経っても未だパロディに使われるところは、やはりキューブリックは偉大だな~と思ってしまいました。
ただ、友人関係は現代風にアレンジしてありました。
白人のミリーの親友は黒人の女の子とゲイとポリコレ感満載でした。
父親を亡くした喪失感を抱えた少女という設定が強く描かれた作品だと思いました。
鑑賞後、本作の監督が、日本でも大人気だったテレビシリーズ「大草原の小さな家」のお父さん、マイケル・ランドンさんの息子さんと知り、実際のお父さんも頼りがいのある方だったのだな~などと思いました。
ネタは古くても調理法によって味が変わる・・・と言わんばかりの痛快ホラー&コメディ映画でした。