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『名も無き世界のエンドロール』

『名も無き世界のエンドロール』

 

2021年製作/日本映画/上映時間:101分/G/2021年1月29日日本公開

 

監督:佐藤祐市

出演:岩田剛典

   新田真剣佑

   山田杏奈 ほか

 

第25回小説すばる新人賞を受賞した行成薫の同名小説を、岩田剛典と新田真剣佑が主演で映画化したサスペンスです。

表と裏の社会でのし上がった幼なじみの青年たちの運命が描かれます。

 

あらすじ

 

共に親のいない幼なじみのキダ(岩田剛典)とマコト(新田真剣佑)は、自分たちと同じ境遇にある転校生ヨッチも交えて支え合いながら成長していく。だが、20歳になったときに直面した事件が原因で彼らの人生は大きく狂ってしまう。その後、キダは裏の社会で殺人もいとわない交渉屋として暗躍し、マコトは彼の力を借りながら表の社会で貿易会社社長として成功をつかむ。やがて2人は、10年もの歳月を費やして立てた計画を遂行する。

シネマトゥデイより)

 

第25回小説すばる新人賞を受賞した行成薫の原作にしたサスペンスです。

監督は『ストロベリーナイト』シリーズなどの佐藤祐市

 

Amazonプライムビデオにて鑑賞。

初めての鑑賞になります。

 

間もなく見放題終了とのことで、今回は本作を選びました。

ストーリー、出演者など、まったく知らない状態での鑑賞でした。

 

複雑な家庭環境で育ち、さみしさを抱えて生きてきたキダとマコトは幼馴染み。そこに同じ境遇の転校生・ヨッチも加わり、3人は支え合いながら家族よりも大切な仲間となった。しかし20歳の時、訳あってヨッチは2人のもとから突然いなくなってしまう。

 

そんな彼らのもとに、政治家令嬢で、芸能界で活躍するトップモデルのリサが現れる。リサに異常な興味を持ったマコトは、食事に誘うが、全く相手にされない。キダは「住む世界が違うから諦めろ」と忠告するが、マコトは仕事を辞めて忽然と姿を消してしまう。

 

2年後。マコトを捜すために裏社会にまで潜り込んだキダは、ようやく再会を果たす。マコトは、リサにふさわしい男になるために、死に物狂いで金を稼いでいた。マコトの執念とその理由を知ったキダは、親友のため命をかけて協力することを誓う。

 

以来、キダは<交渉屋>として、マコトは<会社経営者>として、裏と表の社会でのし上がっていく。そして、迎えたクリスマス・イブの夜。マコトはキダの力を借りてプロポーズを決行しようとする。しかし実はそれは、10年もの歳月を費やして2人が企てた、日本中を巻き込む“ある壮大な計画”だった・・・。

 

「ラスト○○の衝撃」などなどのキャッチコピーは少々食傷気味ですが、ストーリー的には悪くは無かったと思いました。

 

し、しかし、それ以外は・・・。

同じ複雑な家庭環境で育った幼なじみという設定なのですが、岩田さん1989年生まれ、新田さん1996年生まれ、山田さん2001年生まれと年齢差がありすぎ、同級生に観えず、物語に説得力を持たせられなかったのが残念に思いました。

 

山田杏奈さん演じるヨッチが物語のキーパーソンになるのですが、演技には問題無いのですが、女優さんとしての魅力が・・・。

彼女がもっと魅力的な女優さんだったら、この「プロポーズ大作戦」(大昔、こんなタイトルの番組があったような・・・)に意味があるように思えたのですが。

 

主人公のキダが裏社会へ行くという設定も唐突過ぎてドン引き。

 

突然姿を消したマコトが4千万を集め、ワイン会社の余命わずかな社長から4千500万で会社をゆずってもらうというエピソードも意味不明でした。

劇中でも会話で出ておりましたが、なぜ死んでしまうのにお金欲しいの?

 

わざわざ学生時代の回想シーンで轢き殺されてしまったワンちゃんの遺体を観せるという(ヘタな)演出から、展開が読めてしまう作りになってしまったのが、「・・・」でした。

それに、あのような事故を起こしてしまった緑の中を走り抜けている真紅なポルシェは、あの程度の破損では済まない気がするのですが・・・。

 

バラの花と旗。

パスタなど『カリオストロの城』へのオマージュなのかパクリなのか分かりませんが、どちらにせよ映画的に効果無し。

 

キダ&マコト&ヨッチの3人の絆がもっと深く描かれていたら、感情移入できるものになっていたと思うのですが、これは、あまりにもあっさりし過ぎです。

悪党の悪事がバレたときの動揺も『ショーシャンクの空に』くらい描いてくれたら爽快感があるのですが、それも無し。

 

親がいない人間は幸せになってはいけないと言いたいような映画。

しかも、母子で暮らす家族を自殺に追いやる主人公。

裏社会に生きると決意したのなら、もっと極悪人的に描いて欲しかったです。

中途半端さばかりが目立つ映画でした。