『ザリガニの鳴くところ』
原題:Where the Crawdads Sing
2022年製作/アメリカ映画/上映時間:125分/G/2022年11月18日日本公開
監督:オリヴィア・ニューマン
テイラー・ジョン・スミス ほか
全世界で累計1500万部を売り上げたディーリア・オーエンズの同名ミステリー小説を映画化したミステリーです。
湿地帯でたった一人で育った少女が殺人事件の容疑者となって法廷に立ち、壮絶な半生と事件の真相が明らかになります。
あらすじ
6歳のときに両親に捨てられた少女カイア(デイジー・エドガー=ジョーンズ)。ザリガニが鳴くといわれるアメリカ・ノースカロライナ州の湿地帯でたった一人で育ち、自然から生きる術を学んだのだった。ある日、その湿地帯で青年の変死体が発見され、カイアに殺人の容疑がかけられる。そして、法廷に立った彼女の口から語られたのは、想像を絶する半生だった。
(シネマトゥデイより)
ディーリア・オーエンズの小説「ザリガニの鳴くところ」を実写化したミステリーです。
『フレッシュ』のデイジー・エドガー=ジョーンズ、『シャドウ・イン・クラウド』などのテイラー・ジョン・スミスのほか、ハリス・ディキンソン、デヴィッド・ストラザーンらが出演。
女優のリース・ウィザースプーンが製作を担当しております。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
全米で話題になったミステリーと聞いていて、アメリカ映画の法廷ものは面白いものが多いので期待しての鑑賞でした。
1969年、ノースカロライナ州の湿地帯で、裕福な家庭で育ち将来を期待されていた青年の変死体が発見された。容疑をかけられたのは、"ザリガニが鳴く"と言われる湿地帯でたったひとり育った、無垢な少女カイア。
彼女は6歳の時に両親に見捨てられ、学校にも通わず、花、草木、魚、鳥など、湿地の自然から生きる術を学び、ひとりで生き抜いてきた。そんな彼女の世界に迷い込んだ、心優しきひとりの青年。彼との出会いをきっかけに、すべての歯車が狂い始める。
法廷で少しずつ語られていく、カイアが辿ってきた想像を絶する半生。浮かび上がる殺人の動機と、一向に見つからない決定的証拠。事件の真相に辿り着いたとき・・・。
法廷ミステリーの面白さはありましたが、どちらかと言うと両親に捨てられた少女の根性(?)サバイバルドラマ的な要素の方が強かった印象です。
偏見や差別が色濃く残っている小さな町で、ある日青年の遺体が発見されます。
その青年と交際があった”湿地の少女”と呼ばれるカイアが容疑者として連行されます。
語られていく、想像を絶する彼女の過去・・・。
DVによって家族がバラバラになってしまい、最後は暴力お父ちゃんと2人で暮らすカイア。
彼女が貧乏クジ引かされたワケですが、ですがお母さんも娘置いて1人逃げちゃうところは少し無責任だな~と思いながら観ておりました。
『フレッシュ』でも男性運に恵まれない女性を演じておりましたが、本作でもお父ちゃんを始め、いい男性と縁の無い女性を好演しておりました。
貧しさ+お父ちゃんの無責任さで学校にも通えなかったカイアがボーイフレンドの強力などで読み書きを学び、成長していく姿がとても良かったです。
法廷のシーンは予想より少なめでしたが、弁護士を演じたデヴィッド・ストラザーン、いつもながらの名演。
映画が引き締まりますね。
湿地が彼女を育てたと言われるほど、自然に溶け込みながら生活した少女の波瀾万丈の人生を描いておりますが、原作に比べるとアメリカ国内での評価は低いようでした。
彼女がどのような気持ちで家族が去っていくのを見届けていたかと思うと、胸が痛みました。
ミステリーとしても悪く無く、またドラマとしてもいい幕引きができていたと思いました。
ラストが少し『タイタニック』風に感じて、ジ~ンとしてしまいました。
ですが、結末は賛否分かれるかな?