『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』
2022年製作/日本映画/上映時間:99分/G/2022年6月11日(ガッキーのお誕生日です)日本公開
監督:児玉徹郎
声の出演:野沢雅子
久川綾 ほか
鳥山明先生による大ヒット漫画「ドラゴンボール」を原作とする劇場版アニメーションです。
2015~18年に放送されたテレビシリーズ「ドラゴンボール超(スーパー)」の映画化第2弾で、2018年公開の前作『ドラゴンボール超 ブロリー』同様に、今作でも原作者の鳥山先生が脚本やキャラクターデザインを担当しております。
あらすじ
孫悟空によって壊滅させられた悪の組織「レッドリボン軍」が復活し、人造人間のガンマ1号とガンマ2号を誕生させ、リベンジの機会をうかがっていた。レッドリボン軍の基地に侵入したピッコロは、そこで最凶兵器の存在を知る。一方、娘のパンを誘拐された孫悟飯も、基地へとおびき出される。
(シネマトゥデイより)
かつて悟空が壊滅させたはずの悪の組織「レッドリボン軍」が作り出した人造人間と闘いを繰り広げる「ドラゴンボール超」シリーズの劇場版で、スーパーヒーローたちの活躍を描いたアニメーションです。
ボイスキャストには野沢雅子や古川登志夫、久川綾、堀川りょう、田中真弓などが名を連ねます。
Amazonプライムビデオにて鑑賞。
初めての鑑賞になります。
当初は違う映画を鑑賞予定でしたが、漫画家の鳥山明先生が3月1日、急性硬膜下血腫で亡くなられたことが本日8日に発表されました。
68歳でした。
先生のご冥福をお祈りし、哀悼の念で今回は本作を選ばさせていただきました。
かつて孫悟空によって壊滅させられた悪の組織「レッドリボン軍」の意志を継ぐ者たちが現れ、新たに最強の人造人間ガンマ1号、2号を生み出す。彼らは自らを「スーパーヒーロー」と名乗り、ピッコロや悟飯たちを襲い始めます。
<新生レッドリボン軍>の目的とは?迫りくる危機を前に、孫悟飯は甦ることはできるのか・・・?
鳥山明先生。
1955年4月5日生まれ。
愛知県清須市出身。
先生の作品を初めて知ったのがテレビアニメーションとして放映された「Dr.スランプ アラレちゃん」だと記憶しております。
同級生などに絶大な人気だった作品ですが、とても申し訳ないのですが、まったく観たことがありません。
続く同時間帯の「ドラゴンボール」も第1話から鑑賞ではなく、それこそ今回紹介する映画のメインになっているレッドリボン軍編くらいから(桃白白と悟空が戦うエピソードくらい?)の鑑賞。
まだ、そのころは「ドラゴンボール」より前の番組だった「~アラレちゃん」人気が高く、悟空が苦戦した桃白白をあっさり通行人のアラレちゃんが吹っ飛ばすシーンが印象に残っております。
なので、亀仙人の「パフパフ」(←これは令和の今では放映は厳しい?)の意味は分かりませんでした。
「これはメチャ面白い!」と思い、以降リアルタイムで鑑賞。
と、同時に漫画を読まない自分としては珍しく、原作が掲載されている「週刊少年ジャンプ」も購読。
テレビアニメーションの方は実力派声優さんの名演が魅力的でしたが、「Z」辺りから原作に追いつきそうになり、それこそ”亀”のようにノロいテンポになり、どちらかと言うと原作ファンと言っていい感じになりました。
ただ、このテンポでも面白さはあり、普段お堅くテレビアニメーションなど観ない私の父親ですら「ドラゴンボールZ」だけは一緒に鑑賞しておりました。
・・・ただ、原作ファンなので、原作のフィナーレとともに「ドラゴンボール」を卒業。
続く「GT」や「超」、その劇場版は一切観ておりませんでした。
それだけに「超」以降の劇場版などで悟空とベジータという2大人気キャラばかり脚光をあびるストーリーになってしまっていて、ほかのキャラがどんどんモブ化してしまったところに少し寂しさを感じておりました。
そういったファンの気持ちを察してか、本作は本来ならもっと活躍の場があっていいピッコロと悟飯が主役になっております。
それ故、「ドラゴンボールは悟空とベジータが主役だろ」と思われているファンにはウケが悪いかもしれません。
ただ、自分はあの”セルゲーム”のエンディングには劣るものの、久々カッコいい悟飯を観れたことは嬉しく思いました。
レッドリボン軍復活をもくろむ残党・・・って、まだそんなお方いらしたの?というツッコミは野暮ですが、ドクターゲロの孫には多少ムリも。
ドクターゲロって、人造人間を製造することだけでなく、実際正規に(?)人間も作って(子作り?)してたのね?
そういうキャラには思えなかったのですが・・・。
その孫の名前がドクターヘド。
潜在能力を最大限に神龍(シェンロン)に引き出してもらったオレンジピッコロ。
ビースト悟飯。
ドクターゲロのデータから新たに製造されたセルマックス。
このネーミングのダサさは・・・と思いつつ、これも「ドラゴンボール」の魅力のひとつかな?と思いました。
本来、”孫悟空”は「西遊記」のキャラクター名ですし、カメハメハもハワイの初代大王です。
それが今日(こんにち)ではすっかり「ドラゴンボール」のものとして多くの人に知られております。
「かめはめ波」の名称は鳥山明先生の奥様の提案だったそうです。
悟飯とビーデルの娘のパンちゃんが可愛い。
「なぜピッコロの下で修行をしているのか?」という疑問はありましたが、それも吹き飛ぶほどチャーミングでした。
悟飯は戦闘民族サイヤ人と地球人のハーフ。
あまり戦いを好むタイプではありません。
ですが、本当に怒りで我を忘れるほどになったとき、父である悟空以上の強さを発揮する。
魔人ブウ編で主役になると思っていたのですが、「週刊少年ジャンプ」は読者のアンケートをかなり優先し、その意向に沿うかたちを取るので、もしかすると鳥山明先生の思惑と違い最後はやはり悟空がブウを倒す結末になってしまったのかもしれません。
セルマックス登場でトランクス、悟天、人造人間18号も駆けつけてくれますが、今回は悟飯とピッコロがメインなので、今度は(今度も?)彼らがモブ化してしまっておりました。
セルマックスの声を元祖セルと同じ若本規夫さんが演じていたことはエンドクレジットで知りましたが、若本さんが演じているなら、もっとはじけてもらいたかったな~と思いも残りました。
勇ましくカッコいい悟飯の姿。
さらに、あの技を使ってくれたことは大満足です。
映画としては期待値は低かった(当初は鑑賞予定もありませんでした)ので、結構楽しむことができました。
漫画家の方はどうしても締め切りに追われ、ギリギリの精神力の中、不規則な生活を送りながらお仕事をされているので、早くに亡くなられてしまうことが多いです。
(石ノ森章太郎先生60歳、藤子・F・不二雄先生62歳、さくらももこ先生53歳)
またおひとり、偉大な天才漫画家の方が亡くなられてしまったことが本当に残念に思います。
先生のご冥福を心からお祈りし、この記事を終えたいと思います。
先生、ありがとうございました!